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IMF研究会・議事要旨(2019年4月24日開催)

  1. 日時
    平成31年4月24日(水)16:30~18:00

  2. 場所
    4号館共用第2特別会議室

  3. テーマ
    マル1日本において高齢化が財政・金融・マクロ経済にもたらす影響
    マル2External Balance Assessment (EBA)に基づく日本の対外セクター評価


  4. 出席委員
    有吉委員、植田委員、小川委員、柏木委員、西沢委員、清水委員、塩路委員、竹森委員

  5. 議事概要
    • IMFスタッフから、日本の高齢化が財政・金融・マクロ経済にもたらす影響及び対外バランス評価(EBA)モデルについてプレゼンテーションが行われた。
    • 出席者から出された主な意見
      • 高齢化による労働人口減少は供給不足につながる一方、退職人口の増加は消費低迷につながる。消費の面からは、人々が老後に備え貯蓄を増加させることは最終的には経済に好影響をもたらす可能性もある。
      • 労働力の減少に対しては、AIやロボットによる生産性向上も重要であるが、外国人労働者の拡大や移民に関する検討も必要であり、日本でも外国人労働者の新たな滞在資格を創設するなどの対応が始まっている。
      • 長期的に生産性を高めるためには、人口の高齢化だけでなく、インフラの老朽化への対策も必要。
      • 最近円安が進んだ時期においても日本の輸出が大きく増加することはなく、為替が輸出に与える影響は希薄化している。また、経常収支が黒字から赤字に変わると為替の与える影響は変化する。
      • EBAモデルにおける経常収支ギャップは、究極的には他の要素で説明できない残差であり、短絡的に為替レートの調整で解決すべきと言うのではなく、経済に何らかの歪みがあるしるしととらえ、その対処を考えるべき。 対外純資産国である日本が、投資利益を1%改善することができれば、今後20年間で最大の収入源になる。


(注)本研究会では、率直な意見交換を促進する観点から、議事録に代わって議事要旨を作成・公開することとしています。