令和４年上半期の税関における知的財産侵害物品の差止状況（詳細）

（注）「輸入差止件数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品が含まれていた輸入申告又は郵便物の数です。

「輸入差止点数」は、税関が差し止めた知的財産侵害物品の数です。

例えば、１件の輸入申告又は郵便物に、20点の知的財産侵害物品が含まれていた場合は、「１件20点」として計上しています。

知的財産侵害物品の輸入差止実績の推移

（注）令和元年は、平成31年１月から令和元年12月を示します。

仕出国（地域）別輸入差止実績

輸入差止件数は、中国を仕出しとするものが9,131件（構成比72.9％、前年同期比22.2％減）で、引き続き高水準にあります。次いでベトナムが1,201件（同9.6％、同15.3％減）、台湾が634件（同5.1％、同860.6％増）、フィリピンが395件（同3.2％、同35.2％減）でした。
輸入差止点数は、中国を仕出しとするものが278,321点（構成比68.8％、前年同期比21.0％減）、次いで香港が46,676点（同11.5％、同91.0％増）、ベトナムが37,006点（同9.1％、同23.2％減）、シンガポールが18,152点（同4.5％、同1157.9％増）でした。
件数・点数ともに中国を仕出しとするものの構成比が依然として高くなっているほか、ベトナムを仕出しとするものが件数・点数ともに構成比で約１割を占める状況が続いています。

仕出国（地域）別輸入差止件数構成比の推移

（注１）構成比の合計は、四捨五入の関係で100％にならない場合があります。

（注２）ベトナム、台湾及びシンガポールを仕出しとするものについて、0.5％未満の年は「その他」に含めます。

輸入差止件数は、偽ブランド品などの商標権侵害物品が11,959件（構成比94.6％、前年同期比15.9％減）で、引き続き全体の大半を占め、次いで偽キャラクターグッズなどの著作権侵害物品が392件（同3.1％、同23.7％増）でした。
輸入差止点数についても、商標権侵害物品が265,412点（構成比65.6％、前年同期比22.5％減）で、全体の大半を占めており、次いで著作権侵害物品が74,527点（同18.4％、同20.7％増）でした。

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)

知的財産別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)

（注１）構成比の合計は、四捨五入の関係で100％にならない場合があります。

（注２）各権利で保護されているものは、例えば以下のものです。

商標権：商標法に基づき商標登録された文字、図形等の「ロゴマークやブランド名」

著作権：創作されたキャラクターや音楽CD等の「著作物」

意匠権：意匠法に基づき意匠登録された物品の形状、模様等の「デザイン」

特許権：特許法に基づき特許登録された「発明」

税関では、各権利を侵害するものを輸入してはならない貨物として、取締りを行っています。

輸入差止件数は、財布やハンドバッグなどのバッグ類が4,126件（構成比27.6％、前年同期比10.3％減）と最も多く、次いで衣類が3,348件（同22.4％、同35.4％減）、靴類が2,044件（同13.7％、同16.6％増）、時計類が1,188件（同8.0％、同38.0％増）でした。
輸入差止点数は、医薬品が56,466点（構成比14.0％、前年同期比237.0％増）と最も多く、次いでイヤホンなどの電気製品が51,988点（同12.8％、同35.2％減）、衣類が37,991点（同9.4％、同38.9％減）、バッグ類が26,132点（同6.5％、同13.0％増）でした。

品目別輸入差止実績構成比の推移(件数ベース)

品目別輸入差止実績構成比の推移(点数ベース)

（注）構成比の合計は、四捨五入の関係で100％にならない場合があります。

輸入差止件数は、郵便物が大半を占めており、郵便物が10,880件（構成比86.9％、前年同期比18.0％減）、一般貨物が1,639件（同13.1％、同21.4％増）でした。
輸入差止点数は、郵便物が241,163点（構成比59.6％、前年同期比30.5％増）、一般貨物が163,521点（同40.4％、同41.0％減）でした。

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移（件数ベース）

輸送形態別輸入差止実績構成比の推移（点数ベース）

健康や安全を脅かす危険性のある物品これらの侵害物品の使用は、消費者の健康や安全を脅かす危険性があります。
マスク（商標権）	掃除機用バッテリー（意匠権）	医薬品（商標権）