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【別添1】

輸入事後調査の状況

輸入事後調査の状況
令和4事務年度 令和3事務年度
前事務年度比
調査を行った輸入者1 3,312者 223.2% 1,484者
申告漏れ等のあった輸入者2 2,437者 218.0% 1,118者
申告漏れ等の割合21 73.6% 75.3%
申告漏れ等に係る課税価格 884億9,259万円 149.7% 591億920万円
追徴税額 納付不足税額 93億4,333万円 149.2% 62億6,224万円
関税 8億872万円 112.0% 7億2,200万円
内国消費税 85億3,461万円 154.0% 55億4,024万円
加算税額 4億7,400万円 245.1% 1億9,336万円
重加算税 1,323万円 114.4% 1,156万円
98億1,733万円 152.1% 64億5,560万円

(注)当該事務年度に調査が終了したもののみを計上しています。

納付不足税額が多い上位5品目

納付不足税額が多い上位5品目
令和4事務年度 令和3事務年度
順位 分類 品目 納付不足税額 分類 品目 納付不足税額
1

90類

光学機器等

22億5,775万円

85類

電気機器

13億5,953万円
2

87類

自動車等

14億4,649万円

90類

光学機器等

8億7,550万円
3

85類

電気機器

9億8,474万円

30類

医療用品

5億3,490万円
4

84類

機械類

9億5,543万円

87類

自動車等

4億3,321万円
5

64類

履物類

4億573万円

84類

機械類

4億1,311万円

(注)分類は、関税率表(関税定率法の別表)に従っています。関税率表は、商品の名称及び分類についての統一システムに関する国際条約(HS条約)の附属書の品目表(HS品目表)に基づいて作成されています。

主な申告漏れ等の事例

<重加算税が賦課された事例>

事例1:輸入者が自らインボイスを改ざん

輸入者Aは、中国の輸出者から電熱グローブ等を輸入していました。Aは、正規の価格が記載されたインボイスをもとに、自ら正規の価格よりも低い価格に書き換えたインボイスを作成し、課税価格の計算の基礎となる事実を隠蔽・仮装して、当該インボイスに基づき申告していました。
 その結果、不足していた課税価格は8,721万円、追徴税額は1,846万円(うち重加算税256万円)でした。

事例2:輸出者と通謀して虚偽のインボイスを作成

輸入者Bは、ニュージーランドの輸出者からサプリメントを輸入していました。Bは、輸入申告前に正規の価格を認識していましたが、輸出者と通謀して、取引価格よりも低い価格を記載した虚偽のインボイスを輸出者に作成させ、課税価格の計算の基礎となる事実を隠蔽・仮装して、当該インボイスに基づき申告していました。
 その結果、不足していた課税価格は1,705万円、追徴税額は561万円(うち重加算税142万円)でした。

<その他申告漏れ等のあった事例>

事例3:輸入貨物に係る追加貨物代金の申告漏れ

輸入者Cは、アメリカの輸出者から磁気ディスク等の記憶装置を輸入していました。Cは輸出者に対し、輸入貨物の代金を支払いましたが、輸入許可後に輸出者から購入した輸入貨物の売買価格改定に伴い、増額分の追加貨物代金を支払っていました。本来、この追加貨物代金は課税価格に含めるべきものでしたが、Cは修正申告を行っていませんでした。
 その結果、不足していた課税価格は13億6,870万円、追徴税額は1億3,148万円でした。

事例4:輸入者が無償提供した部分品等の申告漏れ

輸入者Dは、中国の輸出者から光学フィルターを輸入していました。Dは、光学フィルターに組み込まれる部分品等を輸出者に無償で提供していました。本来、これらの無償提供に要した費用は課税価格に含めるべきものでしたが、Dは一部を課税価格に含めずに申告していました。
 その結果、不足していた課税価格は51億820万円、追徴税額は5億7,300万円でした。


(参考)

    • 調査の目的

      輸入事後調査は、輸入貨物の通関後における税関による税務調査であり、輸入貨物に係る納税申告が適正に行われているか否かを事後的に確認し、不適切な税額等を是正するとともに、輸入者に対する適切な申告指導を行うことにより、適正な課税を確保することを目的として実施しています。

    • 調査の方法

      輸入事後調査は、貨物の輸入通関後、輸入者の事業所等を個別に訪問する等して、輸入貨物についての契約書、仕入書その他の貿易関係書類や会計帳簿書類等を調査し、また、必要な場合には取引先等についても調査を行い、輸入貨物に係る納税申告の内容が適切かどうかを確認します。
       なお、調査の結果、申告内容に誤りがあることを確認した場合には、修正申告を行うか税関長が税額等を更正すること等により、不足税額等を納付していただきます。
       また、事後調査の過程において悪質な輸入者であることが判明した場合、犯則調査が開始され、その結果、関税等脱税事件として告発されることもあります。

    • 重加算税

      隠蔽又は仮装により、納税申告をせず、又は誤った納税申告を行った者に対して課される附帯税(無申告の場合40%、過少申告の場合35%)です。無申告加算税(15%)や過少申告加算税(10%)より重い税が課されます。