はじめに
予算を執行する現場では、年度末の公共工事など予算を年度末に無理やり使い切るといった無駄が生じているのではないか、予算の繰越手続が非効率を招いていないか、ひいては会計検査院に指摘されるような不正経理等の発生に繋がっているのではないかなどの指摘があります。
このような問題意識から、平成21年10月23日に閣議決定された「予算編成等の在り方の改革について」における改革の一つの柱として「年度末の使い切り等、無駄な予算執行の排除」が掲げられ、その一環として繰越制度の一層の活用に向け取り組むこととされました。
また、実際に予算を執行し、繰越手続を行っている各府省、地方自治体からは、“繰越要件・承認基準が不明瞭”“繰越手続が複雑”“繰越承認までに時間がかかり過ぎ”などの意見が寄せられたところです。
こうした状況を踏まえ、繰越要件・手続等について、「明瞭」「簡素」「迅速」の観点から見直し・改善を実施し、その具体的内容を盛り込んだ通知を平成22年1月15日に各府省、各財務局等に発出したところです。さらに、特に事故繰越しの事例を示してほしいなどの要望に対応するため、このたび「繰越しガイドブック」を作成することとしました。
「繰越しガイドブック」では、繰越制度全般、繰越手続等についてより理解を深めていただくため、繰越制度の意義、繰越手続等の基本的な項目から、事故繰越しの事例、各種繰越関係書類の記載例、個別事例、関係法令等に至るまで、できる限り分かりやすく説明するよう努めました。
本冊子が、繰越事務に携わる関係者の執務の参考として十二分に活用され、繰越制度の一層の活用が図られるとともに、予算の円滑かつ効率的な執行に資することを期待しています。
平成22年3月
財務省主計局司計課
平成22年度版 繰越しガイドブック |
表紙&はじめに&目次&問い合わせ先(370kb)第I章 繰越制度(817kb)
第II章 繰越事由(595kb)
第III章 記載例(402kb)
第IV章 事例集(1,674kb)
第V章 その他(3,946kb)
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