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第63回財務省政策評価懇談会(8月22日開催)議事要旨

 

1 日時

平成30年8月22日(水)15:00〜16:35

 

2 場所

財務省第3特別会議室

 

 

3 出席者

(懇談会メンバー)

 

 

 

 

秋山 咲恵

株式会社サキコ−ポレ−ション 代表取締役社長

 

 

 

 

伊藤 元重

学習院大学国際社会科学部 教授

 

 

 

 

江川 雅子

一橋大学経営管理研究科 教授

 

 

 

 

小林 喜光

株式会社三菱ケミカルホールディングス 取締役会長

 

 

 

 

田中 直毅

国際公共政策研究センター 理事長

 

 

 

 

田辺 国昭

東京大学大学院法学政治学研究科 教授

 

 

 

 

山本 清

鎌倉女子大学教授 東京大学客員教授

 

 

 

 座長 

吉野 直行

慶應義塾大学 名誉教授

 

 

 

(敬称略、五十音順) 

(財務省)

 今枝大臣政務官、岡本事務次官、矢野官房長、三村副財務官、茶谷総括審議官、
 太田主計局長、星野主税局長、高見関税局審議官、可部理財局長、土谷国際局総務課長、
 美並財務総合政策研究所長、木村会計課長
(国税庁)

 藤井長官、武藤審議官、天野監督評価官室長

(事務局)

 岡本政策立案総括審議官、江島文書課長、渡部政策評価室長

 

4 議題等

 (1)平成29年度財務省政策評価(案)について

 (2)平成30年度財務省政策評価実施計画等の一部変更(案)について
 (3)平成30事務年度国税庁実績評価実施計画等(案)について

 

5 議事概要

   事務局より議題(1)〜(3)について説明を行い、その後、メンバーから意見等を伺った。

   メンバーからの主な意見等は以下のとおり。


≪平成29年度財務省政策評価書関係≫ 

政策評価全般

  • 目標設定については、国民目線の評価を得られるよう、第三者が客観的な意見を提言できる場を設けることが、今後のひとつのテーマではないか。
  • ブランドや信頼をどうやって回復していくかは、大学も同様だが、難しい課題であり、これはマーケティングになるが、回復のプロセスをどう世の中に伝えていくかが重要である。政策評価は、組織内で自身の価値を再確認し、それを外部に情報発信するためのものであるので、財務省の信用回復に活用していただきたい。
  • 評定の分布については、省庁間で評価の一貫性が重要であるので、今後とも、総務省とすり合わせをしていただきたい。
  • 政府としてエビデンスベースド・ポリシーメーキング(EBPM)の推進が明確に示されており、国民が納得して評価を理解できるよう、エビデンスも含めた政策評価を構築する必要がある。
  • 財務省は、国民(プリンシパル)の代理人(エージェント)として、役所の中では一番将来のリスクを遮断し、プリンシパルとエージェントの関係を一番考える役所であるべき。政策評価において、エージェントとしてプリンシパルに対する義務を果たしているか、自己評価しなければならない。
  • 参議院改革協議会より、政策評価に係る提案が提出されており、通常国会本会議において政府から政策評価に係る報告を聴取し、質疑を行うこととされている。今後、政策評価のフレームが変わる可能性もあり、それに対応できるよう、客観性を持った評価体制にしていただきたい。
  • 財政再建目標が後退しているとの印象を持っており、政策目標1「健全な財政の確保」が全て「S」評価となっているのは、国民目線から見た際に少し違和感がある。
  • 国有財産に係る施策「政3−3−5」の評定は「c」とし、森友問題でかなり評価を下げているにも拘らず、総合目標3(財務管理)全体の評価が「B」なのは納得できる丁寧な説明が求められる。
  • 公文書管理は行政の説明責任を果たすことだけが目的ではなく、適切な公文書管理により行政全体の効率性を高めることも目的としているので、国有財産の管理のみならず予算査定の効率性の向上にも横展開できるよう、適切な公文書管理に努めていただきたい。

 

財政・税制・経済運営関係

  • 昨今、気候変動に伴って大規模災害が立て続けに起きており、財政的な面でも機動的な対応がより一層求められることから、現行制度をプロアクティブに見直していただきたい。
  • 増税は避けて社会保障は充実してほしいといった両立しないことについて、不都合な真実に向き合ってしっかり議論できる状況にしていかなければならない。
  • 大規模災害の発生時に、財政資金が必要となった場合のシミュレーションをどの程度行っているのか。財政赤字がある中で、どういう形で対応するのか検討する必要がある。
  • 歳出と歳入の組合せの同時方程式の議論が必要。また、国民は何を一番望んでいるのかを模索していただきたい。
  • G20の場で日本の財政赤字の解消につながる議論を行って、財政赤字の解消に向けて取り組んでいただきたい。
  • 経済を見るためには、マクロ的視座(鳥の目)、ミクロ的視座(虫の目)に加えて、魚の目、いわば潮目をみるような時流の変化の見極めが重要であり、マクロ経済政策も係る視点から見ていくことが必要ではないか。
  • プライマリーバランス黒字化による財政健全化とともに、経済成長によりGDPギャップ改善を促すといった政策も同時にきちんと考えていただきたい。
  • フィンテックが発展するにつれて、預金口座の海外への移動など通貨の売買や資金の国外移動が容易になっていくので、これまで以上に国際的な通貨の暴落が生じやすくなる。通貨の暴落は過度なインフレを引き起こし得るため、財政の健全性を保ち、日本の財政や円の通貨価値の安定性を確保することが、より重要となる。
  • 日本はG7メンバーで先進国と思われているが、日本の財政状況は、EUに加盟できない水準にある。このような厳しい現実を含め、わかりやすい広報を行わないといけないのではないか。
  • 将来の社会にとって財政赤字そのものがリスクになるが、今後、高齢者が増える状況において、非正規労働者の年金に対する財政配分が不十分である。財政赤字の問題とは切り離して、配分の問題はどのように議論されているのか。こども手当のように子供に対する配分は当然必要であるが、高い所得の家庭に対する高等教育の無償化はおかしいのではないかといった当然の議論が起きていない。そのようなテーマについての世論喚起が必要である。
  • 来年度は消費税の8%から10%への引上げがあるので、次年度の税制に係る広報の評価については、引き続き「S」をキープできるよう頑張っていただきたい。

 

国有財産関係

  • 国有財産等の管理適正化、電子決裁への更なる移行を急ピッチで進めて、再発防止に努めてもらいたい。
  • 国有財産の有効活用が重要である。我々の世代で全て売り払ってしまうと、我々の孫や子孫は赤字も背負うし国有財産もなくなってしまうので、リースの活用など、将来世代に対しても貢献できるよう何ができるかを考えていただきたい。

 

通貨・金融システム関係

  • フィンテックやスマートフォンの電子マネーなど決済に関する新技術の導入について、政策目標4「通貨及び信用秩序に対する信頼の維持」において、財務省としての方策や考え方が必要ではないか


税関関係

  • 政策目標5−2(税関分野における貿易円滑化の推進等)については、評定がAからSに上がっており、国際関係の進展を反映して、納得感がある。
  • 貿易の議論には、自国の産業保護と、世界的な貿易の秩序による世界経済の発展という二つの目的関数がある。日本は貿易の秩序を考えながら、世界の経済成長をどのように考えてやっていくか。来年のG20は日本開催であることから、各国に向けて発信していただきたい。
  • 政策目標5−3(税関手続きにおける利用者利便の向上)がB評定となったことについては、少し意外な感があるが、関税制度において様々な制度を導入し事業者の利便性の向上が図られている中、利用者側の期待値が上がっていることによる結果ではないか。

 

その他

  • 優秀な人材が財務省に入省し、高いモチベーションを持って仕事に取り組める環境を作っていくのも引き続き重要なテーマではないか。公文書の適切な管理もその一環である。
  • ダイバーシティとは、多様な意見を踏まえて意思決定を行えば、意思決定の質が高まるということ。組織の多様性を高め、質の高い仕事ができる組織にしていっていただきたい。また、人事のローテーションが短いと人材育成にしっかり取り組めないので、人事制度の見直しを含め、できることから取り組んでいただきたい。
  • EUでは、まずEU内でしっかり議論を重ね、意見を揉んでから海外勢と議論するので、発言力が強くなっている。日本も、国内だけの議論ではなく、日中韓等の枠組みの中で議論し、日本の発言力を国際的に維持していくことが必要である。

 

≪平成30年度財務省政策評価実施計画等の一部変更関係≫

  • 2025年度のプライマリーバランスの黒字化を目指すということで、年限が後進した上に文言もあいまいになり、危機感を持っている。財政危機は徐々に進行しており、これまで大丈夫だったからまだ大丈夫との風潮を正すよう、財政問題について更に啓発の努力をしていただきたい。
  • 総合目標1について、平成28年度の実施計画には、プライマリーバランスの黒字化について2020年度と明記されていた。平成29年度の実施計画では目標年度の記載がなくなり、平成30年度の計画では2025年度に変わっているが、変更の経緯がわかりづらいのではないか。
  • 社会保障の面では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、後期高齢者への必要なサービスを地域で提供できるのかについて議論されている。社会保障を提供する体制を支えられる財政的サスティナビリティとして、2025年度のプライマリーバランス黒字化の目標に向けて状況を整えていただきたい。また、人口減少に係る2040年問題についても、財政を含めて考えていただきたい。
  • 2025年までプライマリーバランスの黒字化を延長したが、そこまで国債市場が持つかといった懸念がある。日銀が購入した国債をどういう形で消化していくか、財務省にも考えていただきたい。

 

≪平成30事務年度国税庁実績評価実施計画等関係≫
実施計画について

  • 実施計画案のとおり取り組んでいただきたい。
  • 広報活動の充実には、国民ではない外国人納税義務者も含まれていると想定されることから、「納税者各層」との表記がより適切ではないか。

 

その他

  • 日本でも経済実態を把握し適正に課税できるよう、革新技術の有効活用を図っていくことが重要である。
  • マイナンバーに関しては、個人情報との関係で難しいところはあるが、インフラとしては重要なので、しっかりとその普及に取り組んでいただきたい。


                                                  以上

(速報のため事後修正の可能性あり)

 

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