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日時 令和8年6月26日(金)16:00~16:45 |
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場所 中央合同庁舎第4号館 1208特別会議室 |
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内容 3. 令和8年7-9月期における流動性供給入札の実施額等について 〇令和8年度年央ヒアリングについて、理財局から以下のように説明を行った。 ・今年度より新たな取組として、市場環境の変化への柔軟性を高める観点から、策定から半年となるこの時期を目途として、今年度の発行計画について、定期点検の機会を導入することとしたところ。
・まず始めに、昨年末に今年度の発行計画を策定するに当たっての当局の考え方を今一度整理した上で、今回の年央ヒアリングに向けて事前に実施させていただいたヒアリングで出たご意見を簡単にご紹介させていただき、最後に、先日成立した今年度の補正予算につき、簡単にご紹介させていただく。
・まず、令和8年度当初発行計画策定時点の考え方については、超長期債について、生保による規制対応の一巡等に伴う需要の減退が見られていたことを踏まえ、超長期ゾーン(20~40年債)の発行量をそれぞれ毎月1,000億円減額することとし、一方で比較的需給環境の良好であった中・長期ゾーン(2~10年債)については、令和7年度補正後の規模を維持することとしたところ。
・次に、事前のヒアリングでいただいた意見としては、超長期ゾーンについては、昨年度からの継続的な発行減額により、新発債の需給環境は概ね改善傾向である一方、10年債においては、財政運営を始め、依然不確実性の高い環境下にあることから買いの手が止まっている状況にあるものの、潜在的なニーズは認められる、との声が聞かれた。また、短・中期ゾーンは、銀行勢の年限短期化の影響も見られており、引き続き需給環境は良好、との意見をいただいたところ。
・最後に、6月5日に、令和8年度補正予算が成立した。この補正予算において追加された特例公債については、令和7年度分の特例公債のうち、出納整理期間として今月までの発行が予定されている3兆円分について、税収・税外収入・歳出不用の見込みを踏まえると、実際には発行せずに済む見込みが立っていたため、国債発行予定額全体の中で調整を行うこととし、市中への発行総額を増やすことなく対応したところ。詳しくは添付の資料を参照いただきたい。 〇令和8年7-9月期における物価連動債の発行額等について、理財局から以下のように説明を行った。
・物価連動債については、P.6に掲載のとおり、令和8年度発行計画において、「市場環境や投資ニーズに応じて、柔軟に発行額を調整」することとされているほか、買入消却についても、P.7に掲載のとおり、「市場の状況や市場参加者との意見を踏まえ、必要に応じて実施する」こととされている。
・令和8年4-6月期の発行額等については、前回会合の議論も踏まえて、P.8に掲載のとおり、発行額は現状維持としつつ、買入消却の金額をこれまでの四半期ごと600億円から300億円に減額した。
・令和8年4-6月期の入札結果については、P.9-10に掲載している。この間、中東情勢の緊迫化を受けた原油価格の上昇を背景に、BEIも上昇し、5月下旬には過去最高水準を記録した。その後下落しているものの、依然として2%を超える高い水準で推移している。
・令和8年7-9月期の発行額等について、事前に皆様のご意見を伺ったところ、一部の方から、第II非価格競争入札の再開や発行額の増額を希望する声をいただいた一方で、多くの方からは、発行額・買入消却額ともに現状維持を希望する声が寄せられた。
・また、この間市中への供給額を増やすために買入消却額を減額したことを踏まえると、最も取引が行われるカレント債については、7月以降買入対象外とすることを考えており、この点についてもご意見を伺ったところ、多くの方からご支持をいただいた。 〇令和8年7-9月期における流動性供給入札の実施額等について、理財局から以下のように説明を行った。
・流動性供給入札には、P.13に掲載のとおり、令和8年度発行計画において、「市場参加者との意見交換を踏まえ、市場環境や投資ニーズに応じて柔軟に調整」することとされている。
・令和8年4-6月期の実施額等については、前回会合の議論も踏まえて、P.14に掲載のとおり、これまで残存5-15.5年としていたゾーンは、残存5-11年に、残存15.5-39年としていたゾーンは、残存11-39年に変更のうえ、各ゾーンの実施額は据え置きとした。
・令和8年4-6月期の入札結果については、P.15に掲載している。
・令和8年7-9月期の実施額等について、事前に皆様のご意見を伺ったところ、一部の方から、長期ゾーンを減額し短・中期ゾーンや超長期ゾーンの増額を希望する声をいただいた一方で、多くの方からは変更する必要はないとの声が寄せられた。 ・超長期ゾーンについては、これまでの段階的な発行減額や流動性供給入札の区分変更、金利上昇に伴う投資家のスタンスの変化等を背景に需給は改善しており、一部のオフ・ザ・ラン銘柄については、非常に需給がタイト化している。 ・長期ゾーンについては、流動性供給入札の区分変更による残存5-11年ゾーンの増額、これまでの国債補完供給の減額措置の利用による市中流通玉の増加、金利先高観等を背景とした投資家の慎重スタンスから、以前に比べ、幾分需給が緩和してきているが、入札においては堅調な需要が確認できる場面も多くあり、プライマリー市場とセカンダリー市場で跛行性のある動きとなっている。 ・中期ゾーンについては、日本銀行の利上げのペースが一定程度織り込まれる中で、投資家需要がゆっくりと増加してきており、需給は以前よりも安定してきている。 ・T-Billについては、引き続き、国内、海外双方の投資家から需要が見られており、需給は安定している。 ・このようにゾーン別の需給環境においては、昨年末と比較して改善方向に動いているものと緩和方向に動いているものと双方向の変化があると考えているが、年央ヒアリングのタイミングで利付債の発行額について需給の調整が必要な状況とは考えていないため、現在の発行額を維持する方向で問題ない。 ・ただし、流動性供給入札については、ゾーン区分の変更は必要ないと思うが、超長期ゾーン全体において、カレント債の発行減額によって需給が改善してきていることを踏まえると、残存11-39年ゾーンについては、少なくとも3,000億円への増額を検討すべきと考えている。一部の超長期ゾーンのオフ・ザ・ランはタイト化が進んでおり、イールドカーブの歪みが激しくなっている状況。投資家需要及び証券会社のショートカバー需要がある中で、流動性が大きく低下しており、市場において売買の機会が提供されるためには一定規模の発行額が必要だと考えている。一方で、需給のタイト感が和らいできている残存5-11年ゾーンを減額して調整するのがよいのではと考えている。
・発行計画について、利付債は現行水準を維持する一方、物価連動債及びT-Billについては、市場環境及び需給動向を踏まえ、増額余地があると考えている。 ・利付債の需給環境については、当局からの説明のとおり、おおむね超長期ゾーンは需給改善方向にあり、長期ゾーンについても入札ではしっかりすることもあり、利付債の発行額を年央のタイミングで変更する必要はないと考えている。 ・一方で、物価連動債については、発行額を500億円増額し、3,000億円にすることを提案する。足元、BEIは2%を大きく上回る水準まで上昇した後、現状2%近辺で推移しており、インフレ指標としても注目度が一段と高まっている。しかし、現在の取引の大部分は入札、買入消却、日銀買入オペで完結しており、セカンダリー市場での取引量が十分拡大してBEIが上昇している状況ではない。 ・市場流通玉を増やすことに伴って、BEIが現状水準から下落する可能性はあるものの、セカンダリー市場の活性化及び新たな投資家需要を喚起するためには、このタイミングでの増額が必要と考えている。 ・T-Billについて、特に3か月物および6か月物については増額余地があると考えている。 ・3か月物については、国内外の投資家、国内でも銀行、投資信託等の様々な投資家からの安定した需要が確認されており、現行の4.1兆円という発行額はやや抑制的であり、5,000億円程度の増額は可能と考えている。 ・6か月物について、入札自体は安定的に強めに消化されているものの、3か月物や1年物と比較すると割高感が意識されており、セカンダリー市場における取引が活発とは言えない状況。今後、新型変動利付債の参照金利としての役割を担うことから、より多くの市場参加者にとって売買しやすい適正な価格、利回り水準の形成が求められていると考えており、このゾーンについても5,000億円程度の増額が可能と考えている。 ・流動性供給入札については、4-6月期の発行額を維持する形で問題ないと考える。 ・物価連動債の発行額等については、発行額、買入消却額ともに現状維持を支持する。引き続き、投資家層の拡大に大きな進展が見られないため、現状の発行額を維持したほうがよい。 ・流動性供給入札の実施額等について、ゾーン区分及び対象銘柄は変更したばかりであることから、維持したほうがよいのではないか。実際の各年限の発行額に関しては、残存11-39年ゾーンの需給のタイト化、特に個別銘柄におけるタイト化が進んできていることを考えると、残存5-11年ゾーンの相対的な需給の緩みと整合する部分があるため、残存5-11年ゾーンの発行額を減らす一方で、残存11-39年ゾーンの発行額を増やすことを提案する。 ・今回の年央ヒアリングで発行額を見直す必要はないと考えている。イールドカーブのスティープニング基調は継続しているものの、全体としてアセットスワップの水準を見ても安定していることが観察されているので、昨年度のような国債の需給構造の変化によるスティープ化ではなく、金融政策の正常化プロセスにおけるファンダメンタルズに即したスティープ化が起きていると認識している。 ・各ゾーンにおける需給動向として、超長期ゾーンについては、中東情勢や財政懸念等をテーマとして不確実性が高まるタイミングでは、市場流動性にやや懸念が見られるものの、国内投資家からの平準的な買い需要が最低限は見られており、現時点で需給が崩れているとは言えない。 ・長期ゾーンについては、今年度に入り、最もアンダーパフォームする形で金利上昇し、4月の入札は不安定な結果となったものの、5月及び6月の入札は堅調にこなしており、潜在的な国内需要は高いと思われる中において、需給環境が悪いとは言えないと考えている。 ・中期ゾーンについては、利上げ期待の織り込みが進む中で、金利水準の絶対値が見えてきたことや財政懸念が根強い環境下であることを踏まえると、長期・超長期ゾーンと比較して投資家需要は高く、タイトな需給状況が継続していると認識している。 ・こうした状況の下、今回初めて年央ヒアリングを実施するところ、昨年度のような需給構造の変化に柔軟に対応できる余地を残す上で、年央での見直しの機会は必要な取組であると考えているが、不必要に発行額を変更することは、債券投資計画上の不確実性を高めることにも繋がりかねない。不必要なボラティリティの増大が安定消化の妨げになる可能性も考えられるため、今回に関しては現状維持が望ましい。 ・40年ゾーンや一部オフ・ザ・ラン銘柄等、需給がタイト化している銘柄も見られるものの、これまで減額してきた背景を考慮すると、基本的には更なる減額を必要としない限りにおいては、流動性供給入札も含めて、現時点では全年限据え置きでよいのではないか。
・長期ゾーンは、需給が相対的に悪化しているという印象を持っている。同ゾーンにおいては、相対的に大規模な日銀の買入減額が足元でも続いていることや、流動性供給入札のゾーン区分変更の影響が、超長期ゾーンにはポジティブに作用したことに対して、長期ゾーンにとっては反対に重しになったため、足元では需給が緩んでいると認識している。特に一部のオフ・ザ・ラン銘柄については、期末等に投資家からの売り引き合いが多く見受けられる一方で、日銀買入オペに関しては、市場予想対比で軟調な結果になる事例が増えてきており、証券会社の長期セクターの在庫管理がうまく進捗していないという印象を受けている。カレント債に関しても、市場のボラティリティの上昇や、引き続き金利先高観が根強いこと等もあり、以前に比べて国内投資家からの買いの数量も限定的となっている。これらの結果として、今年の3月以降、長期ゾーンがカーブ上でアンダーパフォームするような結果になったのではないかと考えている。 ・中期ゾーンは、比較的需給は安定しているという認識。国内投資家からの買いも平準的に入っており、長期・超長期セクターと比較して、発行のデルタという意味ではまだ小さいため、場合によっては発行増額の余地があると考えているものの、5年債に関しては、現段階で増額する必要があるような需給環境と思っておらず、据え置きでよいと考えている。一方、2年債に関しては、茲許の入札で特定の市場参加者が大口で落札する事例が散見される一方で、そのような大口の落札がない入札と比較した場合、需給バランスが入札毎に大きく異なっており、予見可能性の低さから、入札日近辺のボラティリティが上昇する傾向にあると認識している。したがって、当社としては2年債を1回の入札当たり2,000億円の増額が必要と考えている。増額することによって、むしろ2年ゾーンの市場のボラティリティが入札日近辺で低下することを期待している。 ・実際の発行額について、10年債に関しては需給が軟化傾向にあるため、基本的には昨年度の超長期ほどの喫緊性はないものの、必要であれば1回の入札当たり1,000億円程度の減額は可能と考えている。 ・物価連動債に関しては、基本的には現状維持を支持するが、徐々に市場の流動性を増やしていくことが必要になってくると思うため、第II非価格競争入札を再導入することも今後検討してほしい。 ・最後に流動性供給入札の発行額に関して、長期ゾーンの需給が局所的に悪化していると認識しており、今年度から残存5-11年ゾーンという区分に変更となった効果が効いてきていると思うため、残存5-11年ゾーンは1回の入札当たり500億円程度の減額余地があると考えている。反対に、増額余地があるゾーンとして、残存1-5年ゾーンを希望する。同ゾーンにおいては、市場に十分流通していないオフ・ザ・ラン銘柄を中心に、引き続きカバー需要が旺盛であるという認識を持っている。残存5-11年ゾーンの流動性供給入札の発行量を減らして、残存1-5年ゾーンの発行量を増やすことによってセクター間の需給の均衡化が図られ、結果的には市場機能の改善に資すると考えている。残存11-39年ゾーンの流動性供給入札については、市中に十分流通していないオフ・ザ・ラン銘柄を中心に、カバー需要が引き続き相応にあるという認識を持っているが、今回のタイミングでの増額は、平均発行年限の長期化に繋がってしまい、超長期ゾーンの需給安定化や平均発行年限の短期化に努めてきた従来の取組と相反するため、現時点での増額は難しく、現状維持が適切であると考えている。 ・年限毎の発行額について、超長期ゾーンを減額して、必要に応じて、短・中期ゾーンを増額すべきと考えている。具体的には20年債、30年債を各1,000億円減額して、2年債と1年物T-Billを各1,000億増額する形を提案する。 ・超長期ゾーンについては、昨年度以降の発行減額措置によって、一時よりも需給環境が改善していると考えているが、海外投資家による買いや年金勢によるリバランス買いに支えられている面が大きく、国内の安定的な投資家需要は減退していると考えている。そうした状況下では、相場環境の変化で一気に売りが加速する可能性もあり、足元のように落ち着いている間に適正な発行額に調整するべきと考えている。 ・減額の年限については、 40年債も選択肢となるが、既に発行総額を相応に抑制しているため、 40年債以外の年限を優先すべきである。また、20年債の減額の方が長期金利の不要なボラティリティ上昇を防ぐと考えているため、 20年債の減額優先度の方が高いと考えている。減額幅をさらに大きくする余地もあると思うが、急激な発行額の変更は不要なボラティリティ上昇を招く可能性があるため、一旦は各1,000億円程度に抑え、状況に応じて追加的に減額を検討すべきと考えている。 ・増額するゾーンについては、金利リスク量の影響が限定的な短・中期ゾーンが適切と考えている。足元では日銀の利上げ織り込みも一定程度進んでおり、多少の増額であれば消化可能な環境と見ている。 ・物価連動債の発行額及び流動性供給入札の実施額等については現状維持が適切と考えており、特段意見はない。 ・各ゾーンの需給環境について、まず超長期ゾーンに関しては、 2026年までの段階的な発行減額によって、行き過ぎたスティープニングは幾分改善されている。しかしながら、海外投資家の寄与度が高い一方で、国内投資家のニーズは今後も低調であることが予見されるため、予断を許さない状況にあると考えている。 ・特に20年債に関しては、今月の入札でもあったようにテールが伸びる傾向が強いため、1,000億円程度の減額余地があると考える。30年債と40年債に関しては、現状維持で問題ない。 ・長期ゾーンは、足元需給が一番悪いと考えているが、低金利時代からここ数年に亘って、将来の国内投資家の需要を見込んだ増額が進められてきたことが要因。国内外の投資家において、長期ゾーンがオーバーサプライであることを鑑みて、買い控えしている状況が続いていると認識している。それによって国債市場特別参加者が一時的に保有する比率が高いゾーンになっており、入札前後はボラティリティが見えない形で発行コストを押し上げている。投資家からボラティリティが高すぎて、入札では応札しないという意見もかなり聞かれているため、需要が集まるはずの入札がイベント化している状況。不要なテールの発生や応札倍率の低下等を通じて発行コストが高まっている可能性があり、適切な発行量に調整することで、潜在需要を喚起すべきである。そうでなければ、リスクプレミアムが上昇し続けるリスクがあり、長期的にリスクプレミアムの拡大を通じて発行コストが上昇してしまうと考える。 ・当社の試算で、現在10年債のリスクプレミアムは40bps程度あると思っており、超長期ゾーンは段階的な発行減額がされてきたが、長期ゾーンにおいても予見性を持って減額すべきであると考えており、最大で5,000億円程度減額する余地がある。 ・短・中期ゾーンに関しては、需給がかなり良好であると考えており、投資家需要に支えられながら良好な入札結果が見られているため、10年債及び20年債を減額する受け皿として、増額の余地があると考えている。 ・物価連動債については、市場規模の拡大及び流動性確保の観点からネットサプライを増やすことが望ましい。しかしながら、現在の10年債における極めて脆弱な需給環境を踏まえると、物価連動債のネットサプライの増額は10年債の減額とセットで検討すべきと考える。物価連動債はBEIポジションとして保有されるケースが多いため、発行時点で同年限の10年債の売りに繋がりやすく、また、 10年債は投資家の需要不足により相場が急落しており、今後もリスクは継続すると見られている。そのため、現在の相場環境においては、物価連動債単体でのネットサプライの増加は10年債金利の更なる不安定化を招くおそれがあり、望ましくない。
・物価連動債について、当社の店頭では、海外投資家だけではなく、国内の投資家にも徐々に需要が見られており、需給の広がりが見られていると解釈している。カレント債の入札が堅調な場合もあり、また、BEIについても若干スクイーズのような動きも一時期見られたこともあるため、そろそろ発行増額を検討してよい時期に入ってきたと考えている。例えば500億円の増額には、十分市場も耐えられると考えている。 ・市場の流動性を増すという意味では増額も必要である一方で、オフ・ザ・ラン銘柄について、食料品の消費減税の話もあるため、少しカーブ構造が複雑になっており、需給が弱い銘柄も見られており、買入消却や日銀買入オペには積極的な応札が続いているように見える。そういった観点からすると、発行額と買入消却額の両方を増やしていくことで、需給を改善していくことが望ましい。 ・現在、買入消却は物価連動債の発行月は行っていないため、その月に150億円の買入消却をすることによって、全体では発行額を増やしつつ流動性の供給に寄与することで、物価連動債の市場の拡大を目指すよい機会になると考える。 ・超長期ゾーンについては、イールドカーブ自体は一時期のスティープニングが終わり、需給は当局の積極的な発行減額の効果が十分に発揮されてきている状況。ただ、海外投資家の需要に大きく依存しているところがあり、海外投資家が超長期ゾーンを買いにくる理由としては他国と比較して、イールドカーブ上で非常に安いからという理由が主である。割安の時にしか買いに来ないので需給が安定している面もあるが、イールドカーブのフラットニング度合いは、やや緩やかな状況と思っている。長期的な発行の安定化に備えるという面では、超長期債の発行減額姿勢は続けていくべきであり、20年債・30年債の減額余地は、それぞれ1,000億円程度はあると考えている。 ・一方で、残存11-39年ゾーンの流動性供給入札について、40年債のオフ・ザ・ラン等を中心に需給の引き締まりが見られている銘柄が多く存在しているため、同ゾーンを増額することによって、20年債・30年債の減額とのバランスを取るのがよいのではないかと考えている。 ・20年債と30年債であれば、減額優先度は20年債が高く、見合いで増額するべきは中期ゾーンで問題ないと考える。
・年央ヒアリングに関しては、非常にありがたい機会と思っている。当局の姿勢が、投資家への国債の買い安心感を一定程度与えたと理解している。 ・一方で、例えば国債の発行額を増減できるのが、年央ヒアリングを通じてでなければ絶対出来ないという印象を与えてしまうことは、むしろ逆効果になると思っている。仮に今回何も調整しないという結果になったとしても、今後異常と思われるような値動きが見える場合等には、ぜひ柔軟に発行額の調整を出来るというスタンスを示してほしい。
・イールドカーブに関しては、昨年秋以降、高市首相の方針を受けて、財政悪化するという理解からベアスティープ化する場面もあったが、基調としてはベアフラットになっている。実際の財政悪化懸念が弱いとは言い切れず、超長期ゾーンの発行減額、海外勢及び年金の積極購入といった需要に加えて、日銀の継続利上げ観測といったことが影響している。 ・今後、中東情勢や原油価格は不透明であるが、以前ほどの不安感はなくなっており、原油価格が一段と落ち着くのであれば、アメリカの金利先高観、FRBの利上げ観測は弱まることが見込まれ、金融政策及び財政政策の行方といった国内のファンダメンタルズに注目が集まるようになっていくと考える。 ・ただ、原油価格が反落しても、企業の今の価格決定行動に加えて、円安が続くのであれば、物価上昇圧力は根強い。 ・日銀は半年毎をベースラインに利上げを続けるというのが、マーケットの織り込んでいる想定ではないかと考えているが、6月利上げに関しても、アメリカ政府の援軍がなければ、政権の抵抗が強くて難しかったという報道もあり、予断を許さない部分がある。誰もが警戒しているが、日銀利上げが遅れればビハインド・ザ・カーブ懸念が強まり、長期・超長期ゾーンの利回り上昇に働いてしまう。 ・財政に関して、政府は 2040年度までに官民総額370兆円超の投資を行う計画をまとめ、機械的試算として、追加の財政支出を2027 年度から毎年度実質ベースで10兆円という想定を公表している。市場はまだ反応してないが、今後も反応しないとは限らないため、来年度の予算編成過程において、当局から市場に対して丁寧に説明してほしい。経済財政諮問会議に提出された資料で、『「強く豊かな日本」投資枠の創設など、予算編成改革の具体化に向けて』があるが、中身を見ても正直不透明感が強いため、それを含めて色々と対話をお願いしたい。
・物価連動債に関して、連動係数で参照しているCPI(消費者物価指数)について、本年8月に公表される7月分から2025年基準に切り替えられる予定。これに伴い、本年7月分以降のCPIを用いて算出される9月11日以降の連動係数の算出方法については、2020年基準改定時と同様の変更を行う予定。
・また、新たな変動利付国債については、秋以降、来年1月以降の発行に向けた論点について議論を進めていく予定。この間、変動利付国債の発行に向けて、市場参加者の皆様からご意見を頂戴したところ、基準金利となる6ヶ月物T-Billの発行額が、国の資金繰り等の状況に応じて変動することから、予見可能性が低いとの声を一部の参加者の方から頂戴したところ。 ・このため、今後は、国庫の資金繰りの調整が必要な場合には、原則として3ヶ月物T-Billを中心に増減させることを想定し、6ヶ月物T-Billの発行額については、発行計画の変更に伴う見直しは行い得るものの、平時においては過度な変動を避け、概ね安定的に推移させることを基本して調整していく考えであることをお伝えさせていただく。
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