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日時 令和8年3月27日(金)16:00~17:25 |
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場所 中央合同庁舎第4号館 1208特別会議室 |
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内容 〇理財局から以下のように説明を行った。
・令和8年度における利付債のリオープン方式については、毎年3月の本懇談会において議論し、皆様のご意見を踏まえて決定することとしている。 ・事前に皆様のご意見をお伺いしたところ、基本的には各年限・プロダクトにおいて現状維持を望む声が多数であり、また、昨日の国債市場特別参加者会合においても当局案を支持する声を多数の参加者からいただいた。 ・その中でも、例えば、5年債について、一部の方から、足もとの金利水準とその変動幅を踏まえると、よりリオープン発行になることが確実となるように望む声が寄せられたものの、多くの方からは現状維持を望む声が寄せられた。 ・また、30年債については、一部の参加者から、4月以降、発行額が毎月6,000億円に減額されることを踏まえて、流動性を確保する観点から年間2銘柄でのリオープン方式に変更することを希望する声をいただいた。 ・一方で、
・リオープン方式について、当局の提案に概ね異論はない。CT債については、やや流動性に懸念があるため、全て新発債というよりはリオープン方式で発行した方が望ましいと考えている。 ・入札方式について、当局の提案に異論はない。 ・日本でインフレが定着していく中、物価連動債の存在意義は着実に上がっていると思う一方、ネックとなるのは流動性であると考えており、まとまった金額で取引しようとしても証券会社からのプライスが売り買い双方においてなかなか出てこないといった課題がある。そのため、当局が市中供給量の増加や流動性改善策といった方向のイニシアチブをとることは非常にありがたく思う。ただ、投資家がポジションを落とす手段として買入消却は非常に有用であり、市中供給量を増やすためには発行額と買入消却額を両方とも増やすような形での検討もあり得ると考えている。 ・流動性供給入札の実施額等について、入札において残存10-15年近辺のニーズは、一定程度投資家の中にあると思っている。超長期ゾーン全体の需給という観点も確かにあるが、流動性供給入札における当該ゾーンのニーズを満たすという観点から、当社の意見としてはゾーン区分の現状維持が望ましい。 ・来年度の運用方針について、中東情勢下で金利が大きく変動している中、足元なかなか動きにくい状況ではあるが、当社としては基本的には政策金利が上がっていき、長期金利も徐々に上がっていくことをメインシナリオとしながら、市場環境に応じて適宜視点をアップデートしながら購入を進めていくというスタンスを取っていきたい。ただ、市場環境がなかなか不透明なところがあるので、現状で決め打ちはあまり出来ず、市場環境を常にモニターしながら対応していきたい。 ・リオープン方式について、当局の提案に概ね賛成。CT債については、流動性を高めるためにリオープンや年限統合などを検討してほしい。 ・入札方式及び物価連動債の発行額等について、特に意見はない。 ・流動性供給入札のゾーン区分変更については、需給改善に資するものとして当局の提案を支持する。 ・直近のマーケット及び来年度の投資動向について、マーケットについては不安定な状況が継続しており、投資家需要についても外国人中心のように感じている。政治面については、拡張的な財政運営から金利上昇に配慮せざるを得ず、加えて中東情勢に伴う物価高懸念から利上げ圧力も高まっているという状況にある。したがって、当社においては、昨年再開した国債投資を足元は慎重に対応している。ただ、来年度は国債投資を縮小する計画とはしておらず、逆に国債投資への緩やかな回帰という方針のため、計画上は来年度の投資額が今年度より多くなっている。投資目線について、利回り水準次第という状況ではあるが、5年債については月次で一定程度ラダーで投資する方針としている一方、10年債については、2.5%前後から現在の投資額よりも増額して投資する計画としている。当社としては日銀が利上げを行った方が国債を買いやすく、物価高対策になることに加えて、ターミナル・レートが見えてくれば、イールドカーブも安定してくると考えられる。 ・当局の提案については、概ね賛成する。 ・強いて言うならば、物価連動債について、BEIが非常に重要となる中、今現在の発行額で正しいプライシングがされているかどうかは時々考えることがある。そのため、発行額を増やしつつ、買入消却もある程度実施する形で流動性を高める方が、マーケットとして大変助かるのではないかと思う。 ・昨年12月頃から政策金利の到達点の見通しをより高い水準へと修正した。来年度の投資方針としては国債が中心となるが、はっきりとした政策金利、フォワード金利、イールドカーブ等の見通しがまだできておらず、デュレーションの小さい2年債、5年債を中心として運用することを考えている。5年債へ投資するにしても、売買しながら簿価利回りを上げる方向であり、バイアンドホールドができる状況ではないため、慎重な投資方針を続けつつ、リスク資産とのバランスも考えながら、保有残高を調整していこうと考えている。 ・当局の提案について、特段意見はない。 ・ただ、物価連動国債についてはインフレ資産の一つとして見ている一方で、現状はインフレ資産として株式に投資している。バーゼルⅢで今後株式のリスクウェイトが上がっていく中、物価連動国債の需要が高まっていくと考えているが、現状流動性が乏しい。また、名目金利が上昇する局面で価格下落が発生しやすいという課題もあるため、例えば、市場参加者の増加を促す環境整備を検討してほしい。 ・当社の運用方針としては、流動性が高いため、国債を投資対象資産の中心として考えている。各自治体の発行する債券を引き受けることもあり、そちらは残存期間の長い銘柄が多くあるため、国債の投資対象年限としては残存10年以下の2年債、5年債、10年債へ金利リスクを考慮しながらの分散投資を考えており、今の環境下では短い年限の国債から買っていくことを計画としている。 ・今回の議題と直接関係はないが、コロナ禍で買った国債等が70円~80円まで価格が下がっており、会計のルール上、早めに処理する必要がある事態が発生していると、現場から聞いている。そういった中、安心して国債を買えるような体制整備も必要であると感じている。 ・当局の提案について、特段異論等はない。 ・ただ、物価連動国債について、金利が動いている世界の中で実質金利がどうなっているのかを把握する観点から、物価連動国債を保有する投資家の裾野が広がる環境にしていくことが重要と考えている。長期的に見て、発行額も横置きから拡大方向が望ましく、買入消却額も発行額と併せて拡大していく方向が、市場を拡大していく上で重要になると考えている。 ・直近の当社の運用状況に関して、今年度は長期金利がまだ上昇の途上にあるという見通しの下、金利リスクをかなり抑制した運用を進めている一方で、流動性規制等により資金は潤沢にあり、国債への投資余力がかなりあるという状況の中、アセットスワップという形で運用を拡大してきた。 ・来年度についても、不透明な環境の中、中東情勢の問題が短期的に解決できるようなものではないと認識しており、利上げ圧力が今後も強まり、ターミナル・レート、カーブ全体が上昇する可能性が十分にあると考えている。そのため、アウトライトで債券を買っていくことには引き続き慎重な方針であり、金利リスクをヘッジするアセットスワップでの国債保有を残存10年超のゾーンも含めて拡大していきたい。 ・当局の提案に異論はないが、2点だけコメントがある。 ・1点目は、5年債のリオープン方式について、市場実勢利回りと表面利率の乖離が0.10%の範囲内であればリオープン発行となっているが、5年債も随分ボラティリティが出てきており、今後政策金利がある程度の幅の中で動くことを考えると、10年債と同じく0.30%程度でのリオープンという形にしてもよいと思っている。簿価分散の観点から色々な銘柄があった方がよいという考え方もあると思われるため、絶対に変更してほしいわけではないが、検討の余地があると思っている。 ・2点目は、流動性供給入札の年限区分の変更に関して、超長期ゾーンの需給の観点からは全く異論はないが、本会合に係るアンケートを実施されるにあたり、事前に情報が報道されマーケットが動くことがあったため、情報管理の仕方を含めて検討してほしい。 ・足元の運用方針に関して、当社も金利リスクを非常に抑制的、慎重に運用している。当社の金利の見通しとして、ターミナル・レートが1.5%超、10年債金利が2.5%程度と考えているところ、マーケットの折り込みを含めて、近い水準に来ている。今までは満期保有目的債券を中心に、10年債への投資を少しずつ行っていたが、来年度に関してマーケットが一定程度落ち着いてくることを前提に、現在の金利水準であれば調達コストを勘案しても、10年債を中心に購入し資金収益増強を図っていけるタイミングがようやく来たと思っている。ただし、日銀の利上げがビハインド・ザ・カーブになる場合や、政府サイドから財政の規律の緩みがでてくる場合、ターミナル・レートや10年債金利の適正水準が変わってくるため、投資が後ろ倒しにならざるを得ない。
・当局の提案について、当社の投資方針に鑑みても、特に異論はない。 ・流動性供給入札に関して、超長期ゾーンの需給に心配があった中、サプライサイドで一定の調整を行い、また、業界によっては会計基準の見直しに関する動きもあり、投資家も年度末に近づくにつれて戻ってきており、今回のゾーン区分の調整をすることで、超長期ゾーンは大分安定してくると思っている。 ・一方、中期ゾーンは、これから需給としては相対的に緩みやすい環境になってくる。ただ、この半年ぐらい当局のしっかりとしたコミュニケーションもあり、ソブリンの信用力に対する過度な心配が払拭されてきた。ここから先は純粋に需給に応じて市場が動いていくので、本会合のような機会も含めながら、予見可能性のある債務管理を期待する。 ・金融環境全体として、フラットニングを誘発する環境かというと様々な考え方があるかもしれないが、需給という観点ではフラットニングする部分も出てくると思うので、来年度以降の運用方針について、負債側のリスクとの見合いを考えながら、従来よりも機動的にやっていく段階に入っていくのではないかと考えている。 ・当局の提案について、総じて特段異論はない。 ・利付債のリオープン方式について、30年債は簿価分散の観点から4銘柄を維持する当局の提案は望ましいと考えている。また、30年後の償還タイミングでの資金繰りの面からも、1年に入金が2回であるより4回の入金がある方が、資金繰りが容易になると思っている。 ・利付債の入札方式については、特に現状に不満はなく、現状維持とする当局の提案を支持したい。 ・物価連動債の発行額等については、マーケット状況を把握する上での指標として見てはいるが、投資として取り組んでいないため意見はない。 ・流動性供給入札についても、当局の提案に異論はない。また、全体を通して、今年度初めから非常にボラタイルな相場が続いていたが、当局の対応等を背景に流動性や市場機能が維持されたと思っている。今後も需給などを踏まえた国債発行が実施されることにより、ファンダメンタルズに沿った価格形成が行われる市場であることは、当社にとって非常に望ましく、国債を買いやすくもなる。今年度の機動的な対策に感謝している。 ・来年度の当社の運用方針に関して、引き続き、負債に対応した債券を購入していくという大きな方針に変わりはなく、国債を中心とした投資行動になろうかと思う。 ・リオープン方式について、CT債については流動性向上の観点からリオープン方式が望ましいと考えている。その他の利付債について、特段意見はない。 ・物価連動債について、日本でインフレが定着している中、重要度は相当高まっているという認識はあるが、流動性の観点から機関投資家が参入しづらい状況が続いている。個人投資家中心にニーズを喚起するような策が求められているのではないか。 ・流動性供給入札について、マーケット状況や投資家の需給動向を見ながら、機動的に実施額を確認、調整してほしい。当社としては、残存15.5年-39年ゾーンを増額してほしいと考えている。来年度の運用方針として、確定利付資産については、ニューマネーを増やすことは特段考えておらず、確定利付資産の中のリバランスが中心になると考えている。今年度は、カーブのスティープする速度が速く、流動性供給入札を利用することがあまりできなかったが、来年度はもう少し市場が落ち着くことで、超長期ゾーンの流動性供給入札を利用する機会があるのではないかと思っている。 ・確定利付資産において、日本国債、円の事業債、証券化商品等、色々な運用先があるが、その中で投資妙味を見ながらリバランスをしていく。デュレーションに関しては、既にALM上のマッチングをしているので、どちらかといえばキャッシュ・フロー・マッチング目的で、負債のキャッシュ・フローを見ながら、資産の方を合わせていく予定である。 ・当局の提案について、概ね異論はない。 ・20年債及び30年債のリオープン方式について、今後超長期ゾーンの発行が減額していくと思っているため、今年必ずという意味ではなく、もう少し長い時間軸で見たときに、年間2銘柄でのリオープン方式にしていく方がよいと考えている。 ・物価連動国債については、投資対象外のため特段意見なし。 ・流動性供給入札について、保険業界においては超長期ゾーンの入れ替えニーズがしばらく続くと考えているため、超長期ゾーンは増額を希望していた。ただ、当局の説明にあったとおり、市場参加者とコミュニケーションを取って発行額について調整するということに異論はない。 ・足元のマーケットと来年度の運用方針について、中東情勢の不安定さから物価上昇圧力がかかり、財政懸念に繋がるなど、この1年間は国債市場の流動性が低い状況やボラタイルな状態が続いている。1年前と比較すると、株価が相当程度上がり、金利も急騰しており、コロナ禍の非常に低い金利情勢から比べると様変わりしているため、来年度以降は円債回帰をメッセージとして出していく方針を考えている。また、これまで当社のような生命保険業界は超長期ゾーン中心に運用していたが、もう少し短い年限での投資も始めていく予定である。足元もう少し金利が上がるという意見もあるが、10年債はかなりよい水準に来ているため、円債回帰の方向にシフトしていく。 ・リオープン方式について現状維持で異論はない。30年債については現状4銘柄のところ、1銘柄当たりの発行量を増やすことで流動性を確保する観点から2銘柄にするという案もあると思うが、当局案に強く反対するものではない。 ・入札方式について特段異論はない。 ・物価連動国債の発行額等について、発行額に異論はない。買入消却について、足元の入札結果をみていると必ずしも安定していないと感じており、場合によっては、買入消却額をしばらく現状維持とする考え方もあると思うが、市場環境に応じた見直しを行うのであれば、強く異論があるものではない。 ・流動性供給入札については、現状維持でもよいと考えている。理由としては、残存15.5-39年ゾーンの流動性供給入札は、元々超長期ゾーンの追加発行を目的として実施されており、残存10年に近いゾーンが同ゾーンに含まれることになると、超長期ゾーンの発行量が減ってしまうことを若干懸念している。ゾーン区分は現状のままで発行量を調整するという考え方もあるとは思うが、こちらも当局の提案に強く異論があるわけではない。 ・来年度の投資行動について、イラン情勢や財政不安には警戒度を上げて、目を配っている。また、保険会社としてALMをベースに運用しているが、負債とのデュレーション・マッチングのニーズは足元一服しており、以後は金利の変動に応じて売買をしていく予定である。損害保険会社をグループに有しており、災害時に資金確保の観点から国債を売却するシチュエーションもあり得ることから、国債市場の流動性が常に確保されている状況を切に願っている。 ・リオープン方式については現行方式が最適に近いと考えている。例外は5年債である。最近非常にボラティリティが高くなっており、表面利率が市場利回りと10bps異なるだけで償還日が同じ銘柄が複数発行されることに違和感がある。異なる銘柄間で十分なレートの差が出てくれば収益機会にもなるが、実際にそれほど大きな差はなく、また、引値で多少差があっても約定出来ないことが多い一方、同じ償還日の銘柄数が増えると運用担当者としてモニターするコストが上がってくるという多少のデメリットがある。 ・入札方式について、現行方式が合理的である。 ・物価連動債の発行額等について、本格的に取引しようと思うと気配情報や価格情報がないことに困っており、名目債と同じようにカーブ取引をしたい、あるいは名目債と物価連動債の入替売買をしようと思っても価格が分からず、証券会社に聞いても約定できない状況となっている。そのため、流動性が改善され市場が活性化することを希望している。 ・当社は元々決めている運用方針、アセット配分を短期的に変えることはしない。当社で長期の日本国債の収益率がどれくらい上がるのかをシミュレーションした結果、3年間平均で1.5%程度(中位推計)のパフォーマンスになりそうであり、その程度であれば予定利率や期待収益率を上げることはない。 ・物価連動債については、非常に指標性の注目度が上がっている一方で、投資家層の広がりはあまり見られていないと考える。当社としては、リテール関係の顧客を中心に、インフレへの対応について注目度が上がってきていることから、現在、物価連動債を組み入れたファンドなどの開発を進めているところであり、こういった側面から支援できればと考えている。 ・来年度の運用方針について、引き続き慎重な姿勢で進めていく予定。現状、ターミナル・レートは2%程度になると見ており、場合によっては2.5%程度まで上昇することも有り得ると考えている。ポイントとなるのは賃金や円安の動向であり、これらに注目している。今年度はほぼショート一辺倒のポジションだったが、イールドカーブの金利上昇の織り込みが相応に進んでいる様子が見られるため、来年度は必ずしも弱気一辺倒の運用ではないとも考えている。 ・国債の流動性について警戒しており、本日も海外金利に比べて振れが大きくなる場面が見られるなど、金利変動については非常に注目している。利上げ局面であるためボラタイルな相場になりやすいが、ターミナル・レートが見えてくれば相場が落ち着いてくるとも考えており、それまでの間については市場参加者や当局は注意していく必要があると考えている。
・利付債のリオープン方式について、基本的には当局の提案を支持するが、5年債については、現行の10bpsの基準だとややタイトであると認識している。最近のボラティリティの高まりを踏まえると、より柔軟な基準が望ましいと考えており、具体的には、10年債と同様に、乖離幅を30bps程度まで許容することで、価格形成の安定性向上に資するものと考えている。 ・利付債の入札方式等については、特段異論はなく、現行方式を支持する。 ・物価連動債について、市場流通量の確保という観点から、買入消却の減額は一定程度の意義があると認識している。市中の流通量を増やすことが、流動性の向上に繋がると考えている。 ・流動性供給入札について、ゾーン区分を見直しすることは、市場環境の変化を踏まえ、一定の合理性があると認識している。ただ、残存5-11年ゾーンの相対的な比重が高くなっているように見受けられ、将来的には発行量を調整することで、需給バランスを調整した方がよいと考えている。 ・来年度の運用方針について、これまで欧米の市場では利下げが織り込まれてきたが、足元では原油高などを背景に利上げ方向への見直しが進んでいる一方、これまでも利上げが織り込まれてきた日本の国債市場では、ターミナル・レートの織り込みが切り上がってきていると認識している。こうした環境を踏まえ、当社としては日銀の政策動向や利上げペースを中心に、賃金や資源価格の動向を確認しながら、市場環境に応じて機動的に運用していきたいと考えている。 ・リオープン方式や入札方式については特段異論なし。 ・物価連動債に関して、当社は初期の段階から運用・取引を行っている。現在の物価連動債のマーケットを見ていると、まだ投資家層がかなり限定的であり、その投資家の大半が海外投資家である点については、引き続き大きな変化はないと認識している。また、流動性の低い状況が引き続き見られ、特にオフ・ザ・ランになるにつれて、ビッド/オファーがワイドになってしまう。買入消却による影響を考えるにあたっては、オフ・ザ・ランに対する影響を考える必要があり、例えば買入消却を減額するとなった場合、現在でさえ拡大しているBEIの銘柄ごとに歪みを、さらに拡大させてしまうという懸念を生じさせると思われる。もし流動性を確保したいのであれば、買入消却を減額するのではなく、発行額を増やした上で買入消却額も増やす、という取組を行ったほうがよいと考えている。 ・流動性供給入札については、特に異論はない。 ・昨今の金利上昇を受けて、最終投資家による日本国債に対する需要は少しずつ増えてきていると当社は見ており、来年度も引き続き、少しずつ需要が回復していく可能性は高い。 ・足元のマーケットに関して、欧州を中心に、かなりボラリティの高い状況が続いており、ポジションを解消する動きが見られている。海外市場と比較すると、日本の国債市場はかなり落ち着いているように見られるが、海外投資家のプレゼンスが高い超長期ゾーンにおいては、海外市場の動向がどのような形で影響を及ぼすのかという点に注目している。現政権が掲げる「責任ある積極財政」において、円滑に国債の発行をするためには、無用にリスクプレミアムが上がらないような取組が重要になると考え、国債管理政策においては、今後も機動的な需給の調節や積極的な市場との対話を行っていってほしい。
・当局の提案に賛成するが、何点か意見させていただく。 ・当社は流動性を重視しており、日本銀行の金融政策によって短期金利が変動しやすい中、5年債のリオープン方式について、現在の10bpsの変動幅だとリオープンにならないことが多々起きている。そのようなシングルイシューの銘柄は比較的レポがタイト化する等、ショートがし難くなるということがあり、現状10年債と同様に30bpsまで変動幅を拡大して、なるべくリオープンになるようにしてほしい。ただ、国債の安定消化においては投資家の意見が一番重要なので、10bpsの方がよいという投資家の意見が多いということであれば、現状維持でよいと考えている。 ・30年債のリオープンに関して、今後、超長期債は年度途中においても減額しないといけないと考えているところ、今よりも30年債が減額されると1銘柄当たりの発行量が少なくなりすぎることから、2銘柄発行の方が流動性の観点からは良いと考える。ただし、こちらについても一番大事なのは最終投資家である生保の考えであるため、その意見を重視すべきと考える。 ・超長期ゾーンの第Ⅱ非価格競争入札について、権利行使の有無によって入札以降にボラティリティが発生する状況が見られることも多いため、超長期債の第Ⅱ非価格競争入札は不要と考えている。特に40年債に関してはダッチ入札であり、必要分は通常の入札で買えるため、不要と考える。 ・流動性供給入札のゾーン区分について、当日のイールドカーブの形状によって残存15年前後の銘柄が発行されやすいことが多々ある。流動性供給入札開始当初は発行規模が小さく構造的に流動性が不足していたゾーン、当時は残存11-16年の20年債に絞り実施され、その後対象範囲を乗除に拡大していったが、その経緯があり、15.5年でゾーンを分けているという経緯があると理解している。現状、残存15年ゾーンのロークーポン債の売却ニーズがありマーケットが重たい状況が続く中、本懇談会を機会に残存11-39年ゾーンに変更することは有効と考える。2,500億円の発行額は少し少ない気がするものの、この点は今後議論すればよい。通常の利付債の減額とセットで増額しても良いのではないか。 ・現状の相場状況について、今年度の超長期ゾーンはボラティリティが高かったが、年度途中にマーケットとの対話を通じて発行額減額を行ったのは良かったと思う。現状、超長期ゾーンは安定しているが、来年度の減額を見越した海外勢の需要の先取りの面があり、また、今年度は生保業界の買い越しがほぼなかった中、年金や海外勢の買いでなんとか消化していたと思っている。海外勢が、超長期ゾーンの日本国債のバリュエーションの割安さや、カーブのスティープ化に着目して買っているのは事実であるが、あくまでも海外債券対比での購入である。来年度も同様の買いが続くのであれば、現状の超長期債の発行額のままでも安定して消化できると思う一方、年金も含め、海外勢が何らかの拍子に、例えば財政拡張懸念等で売りに転じることになると、ボラティリティが発生し、安定的に買う国内勢がいない中では、消化が不安定になる局面が出てくるのではないか。 ・そのような状況下のため、一部に買入消却の期待もあると思うが、本来は発行額で調整すべきものである。仮に来年度、超長期ゾーンのボラティリティ、言わば急激な金利上昇というような事態が起きた際には、コミュニケーションのツールとして、買入消却の検討があればよいと思っている。 ・1月20日の相場は特に良い例であるが、これだけ日本の金利が上昇してくれば、今まで日本国債をアンダーウェイトしていた海外勢から金利水準に着目した買いが入る一方で、この1年間で日本証券業協会のデータ等を見ても分かる通り、超長期ゾーンの海外勢の買いが膨らんでおり、悪い意味でのストック効果が出ている可能性があるため、当局には今後一層海外勢の動向には気を付けて見てほしい。 ・物価連動債について、足元日本のBEIはそれほど上昇していない。アメリカは原油輸出国であるため状況が異なるとして、イギリス・ドイツと比べて上昇していない理由については石油備蓄があるということも考え得るが、定かではない。一方で、BEI自体をしっかり測れていない可能性も頭の片隅に置いておかないといけず、BEIが低いという前提で判断をすることには少し注意を要する。場合によってはイギリス・ドイツの状況も注視しながら、日本のBEIの動きを解釈することが大事ではないか。 ・物価連動債は従来から流動性が足りておらず、特にグローバル・ファイナンシャル・クライシスの時に売却しようと思っても上手く売却できなかったということもあり、流動性をいかに確保していくかが投資家の裾野を広げる観点において重要と考えている。 ・物価連動債はBEIを測ることで、経済・財政・金融政策の基本的な資料となるため、流動性を確保し、多くの投資家に買ってもらうことが短期的にも中長期的にも大事だと思われる。また、発行額・買入消却額の両方を増やせばよいという意見もあったが、中長期的にどうしていきたいかということも含め、市場関係者と引き続きコミュニケーションをすることが大事である。 ・また、国債全体に信用プレミアムが乗らないようにすることが、流動性を確保する観点からも大事であるとすると、責任ある積極財政の名のもとにプライマリー・バランスにあまり気を配らないような財政運営は問題があるのではないか。先日の経済財政諮問会議において、海外の有識者からもプライマリー・バランスは大事であるといった発言もあった。新しい指標で市場とコミュニケーションをとることも大事である一方、従来から使用しているプライマリー・バランスの観点からどういう状況を目指しているのかということを、当局が引き続き発信することは市場との対話の関係で大事である。 ・今後の長期金利の上昇余地やターミナル・レートの行方についての話もあったが、金利上昇局面においては、イールドカーブ・コントロールが実施されていた時に発行された国債が借換えられることで、今後、利払費が増えていく。ゼロ金利・マイナス金利の時代では問題なかったのかもしれないが、今の状況下においては、利払費も含めて財政運営が安定的であるということを示すことも一番重要である。 ・複数年度予算との関係においての懸念の1つとして、憲法86条の予算単年度主義との関係をどうするのかということが挙げられる。複数年度で財政運営をしていくこと自体は効率性向上に資する可能性があり、補正予算ありきの財政運営にならないことは予見可能性が高まるという意味では望ましい。一方で、複数年度のフレームワークといった時にどこまで支出権限の付与ができるのかについては考える余地がある。中長期的な財政のフレームワークを示すことは、議会が行政府に対して予算の支出権限を与えることとは異なる。フレームワークの提示が可能であったとしても、複数年度の支出権限を与えるということは憲法上も、財政の信認のためにも慎重な対応が必要である。支出権限を先に行政府に与えてしまうと後年度の歳出・予算を縛ってしまうため、憲法上の問題に加えて、財政の一方的な拡張に繋がらないよう市場との対話を密に行ってほしい。 ・これだけ日本国債の利回り・ボラティリティが上昇する中、来年度は、これまでの財政・予算の組み方と少し違うところが出てくるのかどうかを見ていかなければならないので、当局と市場の対話を今まで以上に密にしていくことが必要である。 ・当局の提案については、概ね大多数から支持があったと思う一方で、5年債のリオープン方式や物価連動債の買入消却、流動性供給入札のゾーン区分の変更等については「将来的に」という発言もあったことから、今後当局に再検討してほしい観点はあるのだろうと感じた。 ・来年度の投資方針については、金利が上昇してきたことにより、慎重ながらも昨年よりは前向きな国債に対する需要を感じた。しかし、コミュニケーションが上手くいかないとボラティリティの面からよくない状況も発生しうるので、市場とのコミュニケーションについては一層留意してほしい。 |
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