独立行政法人造幣局の業務実績評価に関する有識者会合 議事要旨 <独立行政法人造幣局の業務の実績等に関する財務大臣の評価について、客観性を確保し、そ の質を高める観点から有識者に対し意見を聴取する必要があるが、会議を開催することが困難 であるため、書面にて意見を聴取した。> 【日時】令和2年7月9日(木)~令和2年7月22日(水) 【委員】 遠藤尚秀委員、尾崎雅俊委員、佐藤友美子委員、鈴木不二一委員、髙井節子委員、 牟田博光委員 【議題】 ・独立行政法人造幣局の業務実績に関する評価について ・独立行政法人造幣局の平成27年度から令和元年度までにおける事務運営の効率化に関する 評価について ○ 委員からの意見は以下のとおり。 <独立行政法人造幣局の業務実績に関する評価について> ・貨幣製造、偽造抵抗力の強化等に向けた研究開発、勲章等及び金属工芸品の製造等はいず れも達成している点は高く評価するが、二つの項目でC判定があり、特に労働基準監督署から の是正勧告を踏まえると、総合評価はB判定が適当である。 ・評価が上がった項目、下がった項目という視点から評価点の変化を整理することが重要と考え る。また、評価点に変化がない場合であっても、内容的な改善や後退などの特徴的な動きに着 目することは、評価の実質的な機能を高める視点から大切である。 ・「国民に対する情報発信」について、博物館来場者数が増加したことや、工場見学者、博物館 来場者のアンケート結果について目標を上回る高い評価となったことは、国民に親しまれ、信 頼される通貨事業という観点から高く評価できる。 ・「組織の見直し」について、人員の抑制やラスパイレス指数がそれぞれ基調的な判断要素と なっているが、積極的な人事戦略上の視点も評価の中に盛り込んでもよいのではないか。 ・「コンプライアンスの確保」について、法人文書ファイル誤廃棄事案については、仕組みの問題 として重く受けとめることが必要である。また、過去の収蔵品窃取事件は時間が経てば風化し ていくものであることから、今一度、造幣局として気を引き締めていただきたい。 ・「リスクマネジメントの強化」について、新型コロナウイルス感染症対策に際し、各種対策を講じ たことにより、貨幣の製造等を継続させた点は評価できる。今後も社会基盤の維持に不可欠な 貨幣等の製造事業を継続しつつ、職員の安全を確保すべくリスクマネジメント強化の取り組み に期待する。 ・「個人情報の確実な保護等への取り組み」について、昨年度はC評価であったがB評価になっ た点は評価できる。 ・「人事管理」について、数多くの職員が表彰された点は、高く評価できる。また、女性活躍推進 の観点から人材育成施策が実施されている点は評価できるが、女性登用として課長相当職以 上に占める女性割合は増加していないことから、引き続き女性職員の活躍推進に向けた取り 組みが必要である。 ・「労働安全の保持」について、労働基準監督署から是正勧告を受けた自動封入封緘装置での 事故は、個人の不注意というよりも仕組みの問題として重く受けとめる必要がある。 ・「環境保全」について、「エネルギー消費原単位は、全体としては過去5年間の平均値を上 回っているものの、変動要因を除いて、主要業務についてみれば基準値を下回っている」と 記載を工夫した点は評価できる。 <独立行政法人造幣局の平成27年度から令和元年度までにおける事務運営の効率化に関す る評価について> ・「業務運営の効率化に関する評価」について、主務大臣のB評価で異論なし。 ・平成27年度から令和元年度にかけて効率化が達成した点は大変良かった。 (以上) 【問い合わせ先】 財務省理財局国庫課通貨企画調整室通貨調整係 TEL 03-3581-4111(内線2563、5679) |