独立行政法人国立印刷局の業務実績評価に関する有識者会合 議事要旨 <独立行政法人国立印刷局の業務の実績等に関する財務大臣の評価について、客観性を確保 し、その質を高める観点から有識者に対し意見を聴取する必要があるが、会議を開催すること が困難であるため、書面にて意見を聴取した。> 【日時】令和2年7月9日(木)~令和2年7月22日(水) 【委員】 石川恵子委員、岩村充委員、内田真人委員、遠藤尚秀委員、牛腸ヒロミ委員、 鈴木不二一委員、田辺国昭委員 【議題】 ・独立行政法人国立印刷局の業務実績に関する評価について ・独立行政法人国立印刷局の平成27年度から令和元年度までにおける事務運営の効率化に 関する評価について ○ 委員からの意見は以下のとおり。 <独立行政法人国立印刷局の業務実績に関する評価について> ・令和6年度上期に予定されている改刷に向けて、関係部局等との連携を図って着実に準備 を進めている点は、評価できる。 ・評価が上がった項目、下がった項目という視点から評価点の変化を整理することが重要と考え る。また、評価点に変化がない場合であっても、内容的な改善や後退などの特徴的な動きに着 目することは、評価の実質的な機能を高める視点から大切である。 ・「国民に対する情報発信」について、博物館、工場見学などを通じた積極的な情報発信が、所 期の目標を大きく上回るアンケート結果につながっていることは、銀行券事業の基盤としての 国民からの信頼確保という視点から高く評価できる。 ・「官報の編集・印刷」について、インターネット対応や電子入稿システムなどの取り組みが着実 に実施されていることは、情報技術革新を踏まえた新時代の官報のあり方という視点から高く 評価できる。 ・「旅券の製造」について、新仕様の旅券変更に対して順当な取り組みを行い、納期までに確実 に受注数量を納入した点は、評価できる。 ・「組織の見直し」について、人員の抑制やラスパイレス指数がそれぞれ基調的な判断要素とな っているが、積極的な人事戦略上の視点も評価の中に盛り込んでよいのではないか。また、若 い職員に高いモチベーションを維持しながら、高度な技術を継承する取り組みも重要である。 ・「情報セキュリティの確保」について、大事には至らなかったものの、外部から取得したUSBに よってウイルスが混入したことは、極めて遺憾である。一方で、この事態を重く受け止めて、自 己評価を「C」としたことは、妥当であると同時に、次年度の改善につなげようとする姿勢は評価 できる。 ・「人事管理」について、「冊子製本システムの生産性の改善」が文部科学大臣創意工夫功労者 賞を受賞したことは、「現場力」の強さを示す好事例という点で高く評価できる。一方で、大きな 事故が発生する前に設備更新をすることにより、エネルギー効率が向上するとともに、温室効 果ガス削減にも貢献すると考える。 ・「労働安全の保持」について、安全作業遵守の徹底や研修といった人的対応のみならず、物的 対策も考えていくべきではないか。 ・「環境保全」について、廃棄物排出量の削減や温室効果ガスの削減率の目標を達成したことは 大いに評価できる。一方で、新しい装置を導入すれば、温室効果ガスの削減率は飛躍的に向 上すると思われる。 <独立行政法人国立印刷局の平成27年度から令和元年度までにおける事務運営の効率化に 関する評価について> ・評価期間における初期の目標を達成するとともに、主要事業を確実に実施しており、B評価 は妥当と考える。 (以上) 【問い合わせ先】 財務省理財局国庫課通貨企画調整室通貨調整係 TEL 03-3581-4111(内線2563、5679) |