第36回
財政制度等審議会国家公務員共済組合分科会議事録
令和7年11月17日(月)
於:財務省本庁舎4階第1特別会議室
議題
1. 分科会長の選任、分科会長代理の指名
2. 令和6年度の年金積立金運用に関する業務概況書及び
アセットオーナー・プリンシプルの取組方針の進捗状況等について
3. 令和6年度の厚生年金積立金の管理運用状況に対する評価について
| 午後0時56分開会 |
〔 玉川給与共済課長 〕 それでは、ただいまから財政制度等審議会国家公務員共済組合分科会を開催致します。給与共済課長の玉川と申します。本日はよろしくお願いいたします。
改めまして、本日は、御多用のところ御出席いただきましてありがとうございます。本日の分科会は、対面とウェブの併用での開催となってございます。御希望いただいた委員の皆様には、テレビ会議システムを通じて御参加をいただいております。
皆様には、本年4月1日をもちまして委員に御就任いただき、誠にありがとうございます。本日は皆様に御就任いただいてから最初の分科会でございますので、会長が選任されるまでの間、僭越ながら、私が議事を進行させていただきます。
まずは、新たに委員になられた方もいらっしゃいますので、改めて事務局のメンバーを紹介させていただきます。
私の隣、共済調査官の藤田でございます。
〔 藤田共済調査官 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続いて、課長補佐の塩原でございます。
〔 塩原課長補佐 〕 塩原です。よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、共済計理官の武井でございます。
〔 武井共済計理官 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 最後に、予算実地監査官の逢澤でございます。
〔 逢澤予算実地監査官 〕 法令を担当しています逢澤と申します。よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 また、本日は、国家公務員共済組合連合会から、宇野専務理事、小西CIO、山田資金運用部長、西野運用リスク管理室長にお越しいただいております。
議事に移ります前に、お手元の資料1の1ページ目を御覧ください。こちら新たに委員になられた方の御紹介をさせていただきます。
五十音順で、安達委員、簡単に、まず自己紹介をお願いいたします。
〔 安達臨時委員 〕 初めまして。日本郵政グループ労働組合で執行委員長を仰せつかっております安達と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 ありがとうございます。
続きまして、上田委員、お願いいたします。
〔 上田臨時委員 〕 初めまして。今年から入らせていただきました上田と申します。京都大学の客員教授をしております。よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 ありがとうございました。
続きまして、奥川委員、お願いいたします。
〔 奥川臨時委員 〕 衆議院共済組合の奥川と申します。よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 ありがとうございます。
昨年に引き続き就任いただいた委員の方々については、私のほうから御紹介させていただきます。
まず、京都先端科学大学教授、東京都立大学大学院特任教授、京都大学客員教授の加藤委員でございます。
続きまして、神奈川大学法学部教授の関委員です。
〔 関委員 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、株式会社野村資本市場研究所野村サステナビリティ研究センター長の江夏委員です。
〔 江夏臨時委員 〕 よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、法政大学経済学部教授の小黒委員です。
〔 小黒臨時委員 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、京都大学名誉教授の川北委員です。
〔 川北臨時委員 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、ウェブでの御参加で、九州大学大学院法学研究院教授の田淵委員です。
続きまして、慶應義塾大学経済学部教授の寺井委員です。
〔 寺井臨時委員 〕 よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 ウェブでの御参加で、株式会社TIMコンサルティング取締役・社会保険労務士の原委員です。
続きまして、全農林労働組合中央執行委員長の渡邉委員です。
〔 渡邉臨時委員 〕 よろしくお願いします。
〔 玉川給与共済課長 〕 続きまして、第一生命保険株式会社団体年金事業部年金コンサルティング室長の松村委員です。
〔 松村専門委員 〕 よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 なお、本日御欠席になりますが、防衛省共済組合の廣瀨委員も新たに委員になられております。また、日本郵政共済組合の牧委員は、昨年に引き続き委員に御就任いただいております。
それでは、議事に移りたいと思います。
まず、1つ目の議題でございます、分科会長の選任、分科会長代理の指名でございます。
お手元の資料1の3ページ目を御覧ください。3ページ目の下のほうに下線を引いてございますけれども、財政制度等審議会令第6条第4項によりまして、分科会には分科会長を置き、当該分科会に所属する委員の互選により選任することとされてございます。委員の皆様の互選で分科会長を選任していただきたいと思いますが、分科会長の選任につきまして御意見等ございましたら、よろしくお願いいたします。
江夏委員、お願いします。
〔 江夏臨時委員 〕 これまでの資産運用に関する高い御見識と御経験から、加藤委員を会長に推薦したいと思います。
〔 玉川給与共済課長 〕 御意見ありがとうございます。ほかにはいかがでしょうか。
小黒委員、お願いいたします。
〔 小黒臨時委員 〕 私も同じ意見になりますが、令和5年より会長として御尽力いただいております加藤委員を推薦いたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 御意見ありがとうございます。ただいま加藤委員を推薦する御意見をいただきましたが、ほかの皆様、いかがでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
〔 玉川給与共済課長 〕 それでは、加藤委員、御就任いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
〔 加藤委員 〕 よろしくお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 それでは、皆様御異議がないようでございますので、加藤委員には分科会長に御就任をいただきたいと思います。
それでは、加藤委員には、こちらの分科会長席にお移りいただきまして、以後の議事の進行をお願いしたいと存じます。
(加藤委員、分科会長席へ移動)
〔 玉川給与共済課長 〕 それでは、加藤分科会長から一言御挨拶をいただきまして、これより後の議事の進行をお願いいたします。
〔 加藤分科会長 〕 加藤でございます。よろしくお願いいたします。微力ながら、本分科会の運営に貢献したいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは最初に、規定により、会長が分科会長代理を指名することになっております。私といたしましては寺井委員に御就任いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
ありがとうございます。それでは、よろしくお願いいたします。
続きまして、分科会の運営方針でございますが、財政制度等審議会の議事規則及び運営方針は、お手元の資料1の5ページから7ページのとおりに定められております。この分科会におきまして、従来どおり、この議事規則及び運営方針に沿って運営していくことといたしまして、原則、議事録、会議資料をインターネットで公開することといたします。
この点につきまして、特に御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
〔 加藤分科会長 〕 それでは、御異議なしということですので、そのように進めさせていただきたいと思います。
続きまして、2つ目、3つ目の議題に移りたいと思います。令和6年度の年金積立運用に関する業務概況書及びアセットオーナー・プリンシプルの取組方針の進捗状況等についてKKRから説明いただいた後、事務局から、令和6年度の厚生年金積立金の管理運用状況に対する評価について説明を受け、質疑に移りたいと思います。
まずは事務局からの御提案です。
〔 玉川給与共済課長 〕 説明に先立ちまして、本日の資料のうち、資料3と参考資料3につきましては、内容が今回の評価に関するものですので、議事録と併せて、12月下旬を予定しております評価結果の公表日まで、非公開とすることを御提案させていただきたいと思います。そのため、当該資料につきましても、公表日まで取扱いに御留意をお願いできればと存じます。
〔 加藤分科会長 〕 事務局より、資料の一部と議事録につきまして、評価結果の公表日までは非公開とすると御提案がありました。この点につきまして、特に御異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
〔 加藤分科会長 〕 それでは、御異議なしということですので、そのように進めさせていただきたいと思います。
令和6年度の年金積立金運用に関する業務概況書及びアセットオーナー・プリンシプルの取組方針の進捗状況等について、KKRより御説明をお願いいたします。
〔 小西CIO 〕 本年4月にCIO、運用担当責任者に就任しました小西と申します。御存じの方も多いと思いますが、昨年度まで資金運用部長を務めておりました。改めて、よろしくお願いいたします。
私からは、まず、アセットオーナー・プリンシプルの取組方針の進捗状況についての資料2―2と、参考資料の2―1、業務概況書を用いて簡単に説明をさせていただきたいと思います。
資金運用部長として担当させていただいた昨年度は、我が国は久しぶりに金利のある世界となりました。海外の金利は、アメリカが横ばい、欧州が低下、日本は上昇しました。その結果、海外株は上がり、日本株は下落、為替はやや円高傾向となり、外貨建て資産は為替変動分だけ下落しました。ここ数年、アクティブファンドの成績が芳しくなく、その対応ができずにおりましたが、アクティブファンドを解約し、一時的にパッシブファンドを増加させるという暫定的な措置を行い、出血を幾分抑えたことで、全体としては超過収益を確保することができました。詳細の説明は後ほど資金運用部長からさせていただきます。
それでは、早速ですが、アセットオーナー・プリンシプルの取組方針の進捗状況について、資料2-2を用いて説明させていただきます。
まず基本的な理解として、アセットオーナー・プリンシプルは、「アセットオーナーにしっかり運用しろ」ということを求めているわけで、既に体制が整っておられるGPIFさんにとってはそれほど追加的な取組は必要ないものと理解しています。したがいまして、政府が求めるアセットオーナー改革は、厚生年金という同じ性質の資金を運用しながら、人数と質の面ではGPIFさんに比べると、よりコンパクトな体制の共済組合を気にかけていただいて、我々を激励してくれているメッセージだと理解をしております。
こちらの資料につきましては、アセットオーナー・プリンシプルの1から5の原則ごとに表で記載しており、上段は令和6年8月に公表しました取組方針の内容、下段は本年7月に公表しました進捗状況の内容をベースに、直近の状況までを含めたものになっております。
では、1ページをお願いします。原則1への対応です。この4月より、投資原則を定めるとともに、倫理規程に相当する行動規範を改定し、公表しています。投資原則は、基本的には従来の考え方を簡潔にまとめたものになります。また、行動規範は、いわゆる倫理規程のことであり、従来からあったものに手を加え、今般公表したものです。行動規範の中に専門性の向上を書き入れており、役職員、個々人が常に自己研さんに励み、専門性を向上すべく不断の努力を行うことを求めています。行動規範に記載することで、各自にプロとしての自覚を促しております。
2ページ目をお願いします。原則2は専門性についてになります。役員相当のCIO、運用担当責任者を設置したほか、適格機関投資家の届出を行い、名実ともにプロ投資家であることを表明しました。御承知のとおり、GPIFは法令により、もともと適格機関投資家です。御存じの方もいらっしゃると思いますが、厚生年金を運用している共済組合では初であり、今のところ唯一になります。これは以前からですが、証券アナリスト資格の取得を奨励するなど、職員の自己研さんには力を入れております。また、中途採用の求人募集を行い、現在選考しており、量と質の両面の充実を図っております。
それでは、4ページをお願いいたします。原則3、運用方法の選択、投資先の分散をはじめとするリスク管理、最適な委託先の選定・見直しです。運用受託機関の選定に当たっては、以前からマネージャー・エントリー制を活用しています。採用基準を見直し、登録基準とし、受託資産額の規模、業歴年数といった要件を撤廃しています。
5ページをお願いします。運用と管理の分離を図るべく、契約形態、報酬等の変更について現在進めております。オルタナティブ投資については、上限を1%から5%に変更しております。直近の投資額は、9月末時点で235億円、積立金残高の0.22%程度です。オルタナティブ資産は、その種類にもよりますが、基本的に積み上げには時間がかかりますので、急速な積み上げは難しいのですが、着実に進めていくため、先月末の10月31日付で、新たな投資対象として国内のプライベートエクイティーについてマネージャー・エントリーによる公募を行いました。同時に、募集を停止しておりましたバンクローンについてもマネージャー・エントリーの受付を再開しております。
資産の種類も増えてまいりますので、リスク管理にもしっかり対応していますというのが6ページになります。本日は運用リスク管理室長が隣の隣におりますので、リスク管理の状況については後ほど説明させていただくと思います。リスク管理に関しては、以前から独立した部署を設けていたのは共済組合の中では我々だけでして、アセットオーナー・プリンシプルによって何か特別なことをする必要もなく、そういう意味ではもともと進んでいたほうだと考えております。
7ページをお願いします。原則4、運用状況についての情報提供、いわゆる「見える化」です。学識経験者等で構成される資産運用委員会の議事録について、7年後に公表するように取扱いを変更しました。従来からの取組として、公務員向け広報紙に四半期の運用状況を定期的に掲載しているほか、リバランス、基本ポートフォリオ、アセットオーナー・プリンシプルの受入れ、オルタナティブ投資などといった、その時々のテーマに応じてコラム記事を掲載しております。国民の多くが対象となる厚生年金を運用しているということもあり、CIOをはじめ役職員が率先して顔を出して、外部で説明することを進めております。イベント等での講演やパネルディスカッションに登壇するほか、マスコミ等のインタビューについても丁寧な対応を心がけております。今のところ私が多いですが、資金運用部長をはじめ職員にも、進んで外に出て、どういう人たちがどういう考えで皆さんの年金を運用しているのかを知っていただきたいと考えております。外の目にさらされることが自己研さんにもつながると思いますので、職員個々人においてもインプットとアウトプットの好循環になることを期待しております。
8ページがこの資料の最後になります。原則5、スチュワードシップ活動の実施、投資先企業の持続的成長に資する必要な工夫です。2024年3月に、PRI、責任投資原則の署名機関となり、昨年の10月にはトロントで開催されましたPRI in Person 2024に現地参加しました。気候変動に対する課題等、最新動向の把握や情報収集を行っています。また、従前からスチュワードシップ活動報告として取りまとめ、公表しております。
あとは原則4と原則5にまたがるような取組ですが、昨年度より経団連・GPIFアセットオーナーラウンドテーブルに、地共連、私学事業団と共に参加しており、この9月にも第3回目となるラウンドテーブルに参加しました。また、これは我々だけですが、同じ9月に日本監査役協会とも意見交換を実施しております。前者の様子は経団連のホームページで、後者は「月刊監査役」11月号で紹介されております。
資料の説明は以上になりますが、資金運用部長にバトンタッチする前に、参考資料の2―1、「令和6年度業務概況書」を使って、少しだけ昨年度の取組について私から説明をさせていただきます。
市況や運用結果は後ほど説明があると思いますので、まずは12ページをお願いします。右下12ページとなっているところです。
令和元年度の財政検証で決めたポートフォリオを記載しています。(2)に記載のとおり、昨年度が5年ごとの財政検証の年であり、基本ポートフォリオの見直しを行っております。そして13ページ、こちらに新しい基本ポートフォリオを載せてあります。資産配分は同じです。12ページでは乖離幅としていたのを、13ページは許容乖離幅と名称を変えて、他の共済組合とそろえたこと、それから、許容乖離幅が少し変わったぐらいしか違いはありません。詳しくは13ページを御覧いただきたいのですが、我々の規模で頻繁なリバランスを行うことは取引コストもかかりますので、許容乖離幅を設定しております。前回の財政検証では資産構成割合が変わりましたので、変更のある資産の乖離幅が大きめに設定されるなど、移行期を意識した設定になっていましたが、今回はモデルポートフォリオの中心値範囲の2倍と、機械的に設定しました。相場感に基づいてポジションを取りますとか短期の売買をしますという意味ではないので、誤解のないようにお願いします。
私から最後に補足させていただきたいのが、少し飛んでいただいて44ページ、こちらを御覧ください。人事異動などで、現状と少し数字は違いますが、人材育成、自己研さんに注力している様子をかいま見ていただければ幸いです。私自身は、一にも二にも人材育成が課題だと考えております。金融機関出身者としては、全員に専門性向上の一環として証券アナリスト資格の取得を奨励したいところですが、現実にはハードルが高いこともありますので、私どもでは第1種の証券外務員試験合格を全職員に強く推奨しております。証券外務員試験であれば、若手は比較的勉強してくれますし、合格もしてくれますので、あとは管理職層が自分事と認識してくれることを願っておりまして、全体の底上げが課題だと考えております。資金運用部長、隣にいますが、彼は人事課長の経験者でもありますので、期待をしているところであります。
それでは、資金運用部長にバトンタッチをして、令和6年度の業務概況の説明に移りたいと思います。
〔 山田資金運用部長 〕 運用を担当しています山田と申します。よろしくお願いいたします。資料2-1に沿って説明をさせていただきます。
資金運用の運用状況でございます。ページお進みいただきまして、1ページを御覧ください。目次となりますが、令和6年度の運用状況を3つの経理区分ごとに説明させていただきます。最後に、運用に係りますリスク管理について御説明をさせていただきます。
まずは厚生年金保険給付積立金でございます。3ページまでお進みください。こちらは厚生年金の運用で採用いたします政策ベンチマークのインデックスの推移を示しております。グラフのカラーの4つの線は、令和6年3月末の円建てでの価格を100とした場合の国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の推移を示しております。
左下がベンチマークの収益率でございます。右側の年度計を見ていただきますと、上から、国内債券はマイナスの4.73%、国内株式がマイナス1.55%、外国債券は1.79%、外国株式は6.88%となりました。外国債券、外国株式ともに円高の影響によりまして、現地通貨ベースより低い値となっております。一番下が4資産合計でございますが、0.66%となりました。
4ページへお進みいただきますと、こちらからは厚生年金給付積立金の運用状況や運用のパフォーマンスを整理しております。表右側、令和6年度末の時価の列を御覧いただきますと、一番下、時価合計額は9兆9,924億円という結果でございます。
5ページへお進みください。表の右側とグラフには構成割合が示しております。適宜ポートフォリオのリバランスや年金支給のためのキャッシングを行った結果、令和6年度末の各資産の構成割合は、いずれも25%近傍となっております。
続きまして、6ページでございます。収益の状況でございますが、左下、実現収益額の表、年度計を御覧いただきますと、6年度末の実現収益額は6,201億円、また、左上の表のとおり、実現収益に評価損益の増減額を加味しました総合収益額は1,450億円となりました。
7ページ目は運用利回りになります。各表右端の年度計を御覧いただきますと、上段の表は時間加重収益率でございまして、1.63%、下段の表の実現収益率は8.72%となりました。また、中段の表、実現収益額に評価損益額の増減を加味しました修正総合収益率は1.47%という結果でございます。
8ページ目、こちらは令和元年の財政検証の結果から求められます長期的な運用目標1.7%と、その達成度合いを示しております。直近までの5年平均、10年平均、15年平均で見ました場合の実質的な運用利回りは、それぞれ9.64%、5.26%、4.74%となりまして、長期的な運用目標であります1.7%を大きく超過しております。
9ページ目を御覧ください。収益率とベンチマークとの比較でございます。超過収益率は表の中ほどにあります0.97%と、プラスになりまして、ベンチマークを上回りました。
10ページ目がこれまでの運用実績を示しております。多少上下の変動を伴いながら順調に資産を伸ばしてきました様子がお分かりいただけるかと存じます。
続きまして、退職等年金給付積立金でございます。12ページへお進みください。
上段の表は、退職等年金給付積立金の運用状況となりまして、表下段の右側にありますとおり、令和6年度末の残高は1兆168億円となりました。
13ページ目が収益額でございます。令和6年度は実現収益額56億円、率に直しますと0.57%という結果でございます。
14ページ目が目標運用利回りとの比較となります。収益率0.57%に対しまして、目標運用利回りであります予定利率と基準利率ともに上回っている状態でございます。
続きまして、経過的長期給付積立金でございます。16ページを御覧ください。
経過的長期給付積立金につきましては、(3)にありますとおり、令和4年の中期から地共済等の拠出金を受け入れ、年金の支給を行っているところでございます。なお、令和6年度末の残高29億円につきましては、年金支給後の残額でございまして、年金支給を確実に行うためのキャッシュマネジメントの結果となります。次年度の年金支給に充当されるものでございます。
17ページ目は、令和6年度実現収益率0.12%という結果でございますが、こちらは、経過的長期経理につきましては閉鎖型年金でございますので、運用利回りの評価は行わないこととなっております。
続きまして、リスク管理について御説明をいたします。
〔 西野運用リスク管理室長 〕 資産運用に係るリスク管理について、西野のほうから御説明申し上げます。よろしくお願いいたします。
19ページ、御覧いただけますでしょうか。資産運用に係るリスク管理の体制について図示しているページでございます。図の右にございます資産運用委員会は、資産運用に関する外部有識者で構成されておりまして、現在は8名の委員の方に、専門的な知見による御意見、御助言をいただき運営を行っているところでございまして、リスク管理の状況についても報告した上でフィードバックをいただいているというところでございます。
連合会内部では、必要な運用リスク管理を適切に行うため、運用リスク管理方針と運用リスク管理要領を定めるとともに、この図の中央にございます運用リスク管理委員会を四半期ごとに、その下の運用リスク検討会議を毎月開催しまして、継続的に運用リスクに関するモニタリング結果を報告しているということでございます。
20ページ、御覧いただけますでしょうか。モニタリングの具体的な内容をお示ししてございます。連合会では、複線的なリスク管理を行う観点から、運用リスク管理方針に管理すべきリスクとして、表の左側にございます市場リスク、流動性リスク、信用リスク等を定めた上で、リスク管理要領において、表の中央にございますリスク管理項目を定めまして、月次でのモニタリングを行ってございます。表の右側には、各積立金のモニタリング結果を丸、三角、バツという形で表記させていただくことをしてございますが、実際には詳細な数値分析、計算を行ってございまして、令和6年度は厚生年金保険給付積立金、退職等年金給付積立金ともに特段の問題がないという結果を得てございます。なお、令和6年度の運用については、令和7年6月の資産運用委員会において、連合会の資産運用は管理運用の方針を遵守して行われており、適切なリスク管理が行われているという評価を受けてございます。
令和6年度の運用及びリスク管理の状況についての御説明は以上となります。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。
続きまして事務局より、3つ目の議題である令和6年度の厚生年金積立金の管理運用状況に対する評価について説明をお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 それでは、3つ目の議題でございます令和6年度の厚生年金積立金の管理運用状況に対する評価につきまして、資料3に基づき説明をさせていただきます。
厚生年金積立金の運用に関しましては、管理運用主体の管理及び運用の状況について主務官庁が評価をすることとされております。ここでは、ただいまKKRのほうから御説明のありました内容を踏まえ、事務局で作成いたしました評価の案の概要について、資料3に沿って御説明をさせていただきます。
まず、資料3の1ページを御覧ください。KKRの管理積立金の運用状況ですが、先ほどの御説明にございましたとおり、(1)にありますが、令和6年度の運用収益率は1.63%、収益額は1,450億円、また(2)に記載のとおり、令和6年度末の積立金の運用資産額は9兆9,924億円となっております。
続いて、2ページでございます。こちらはKKRの管理積立金の運用状況が年金財政に与える影響に関する資料でございます。総務省、財務省、文部科学省、厚生労働省の4省で定めております積立金基本方針においては、積立金の運用については、保険給付等に必要な流動性を確保しつつ、必要となる積立金の実質的な運用利回りを最低限のリスクで確保することを目的として行うこととされております。令和6年度につきましては、この積立金の実質的な運用利回りは1.7%とされており、これが運用の状況を評価する際の基準となります。KKRの実質的な運用利回りを見ますと、直近5年間、すなわち令和2年度から6年度までの平均は、表の下段にございますとおり、9.64%となっており、目標の1.7%を大きく上回っております。したがって、事務局といたしましては、資料の上のほうの四角の中にございますとおり、KKRは年金財政上必要な利回りを確保していると評価できるのではないかというふうに考えております。
続きまして、3ページを御覧ください。こちら3ページ及び4ページにつきましては、KKRがこうした運用を行うに当たり、積立金基本方針や管理運用の方針に定めた事項を遵守してきたかどうかに関する資料でございます。厚生年金保険法におきましては、厚生年金保険の管理積立金の管理及び運用に当たり、積立金基本方針及びKKR自身が定めた管理運用の方針を遵守することが求められてございます。
こちら3ページ(1)の表を御覧ください。まず、基本ポートフォリオの策定及び遵守の状況でございますが、基本ポートフォリオは、国内債券、国内株式、外国債券、外国株式それぞれ25%ずつとなっております。それに対して令和6年度末の資産構成割合と当該ポートフォリオの乖離は上下1%内に収まっており、表の下段にある乖離許容範囲内に収まっております。
続いて、運用リスクの管理状況についてでございますが、こちら(2)に記載のとおり、KKRは、運用リスクに関して各種規定を定めるとともに、運用受託機関に対しては運用ガイドライン、資産管理機関に対しては資産管理ガイドラインを示し、管理を行っております。
続いて、4ページでございます。4省庁が定めた積立金基本方針では、管理運用主体はアクティブ運用に取り組むことにより超過収益の獲得を目指すこととされております。(3)の表にございますとおり、こちらはベンチマーク収益率とKKRの実際の運用結果をお示ししておりますが、右端の欄にございますとおり、KKRの運用結果は1.63%と、ベンチマーク収益率0.66%を上回っております。また、(4)に記載のとおり、KKRは運用手法につきましても、積立金基本方針や管理運用の方針の規定の範囲内で運用を行ってきております。
また、最後に(5)でございますけども、KKRは、コンプライアンスの推進や運用リスク管理の強化に取り組んでいるほか、この分科会で御議論、御指摘いただいた内容も踏まえて、ESG投資に関する取組も進めてきております。
以上(1)から(5)の内容を踏まえれば、KKRは、積立金基本方針及びKKRの管理運用の方針を遵守して運用に当たっていると評価できるのではないかと、事務局としては考えております。
最後、5ページでございます。こちらでは最後に、KKRにおける管理積立金の運用に関する今後の課題について御説明をさせていただきます。これまで御説明差し上げましたとおり、KKRは、積立金基本方針及び管理運用の方針を遵守して業務を行ってきたと評価できると考えております。その一方で、KKRにおいては、その役割をより一層果たしていただく観点から、引き続き、運用のより一層の高度化に努めていただく必要があるというふうに考えてございます。具体的な課題として、事務局からは次の2点を提案させていただきます。
1点目は、引き続き、中長期的な観点でベンチマーク収益率を超える収益の確保に努めていただくことでございます。
2点目は、昨年8月にKKR自身が公表されておりますアセットオーナー・プリンシプルの取組方針に基づき、運用やリスク管理の一層の高度化に向けた取組を進めていただくことです。例えばオルタナティブ投資につきましては、本年6月に閣議決定されました新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2025改訂版の中におきましても、こちらの資料に引用させていただきましたとおり、オルタナティブ投資に関する指摘が盛り込まれておるところでございます。厚生年金保険積立金の運用については、専ら被保険者の利益のために、中長期的な観点から安全かつ効率的に行うこととされております。
多額の資産を長期的な観点から運用する機関投資家にとって、オルタナティブ資産をポートフォリオに適切に組み入れることは、分散投資によりリスクを低減しつつ、伝統的資産のみに投資をした場合に比べて、より高い収益率を実現することにつながり得るものとされております。GPIFなど他の厚生年金積立金の運用主体においても取組が進んでいることを踏まえ、そうした他の主体の取組も参考にしつつ、オルタナティブ投資のメリットとしての投資対象の多様化によるリスク分散等の観点からも体制整備を進め、運用のより一層の高度化に向けて取組を加速していただくことが重要な課題ではないかというふうに考えてございます。
以上が事務局からの資料3の御説明となります。今申し上げた提案につきましても委員の皆様から御意見を頂戴できればと存じます。ありがとうございました。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。それでは、質疑に入りたいと思います。ただいま説明のありました資料3の評価の結果につきましては、その妥当性について御議論いただく。それとともに、資料2-2につきましては――2―2というのはアセットオーナー・プリンシプルです――皆様の御見識等を踏まえたアドバイスもいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。いかがでしょうか。
では、川北委員。
〔 川北臨時委員 〕 誰も手を挙げられないので。運用のパフォーマンスに関しての議論ではないのですけれども、1点は、ESGという観点が述べられていたわけですが、その観点からPRIに関してです。会議に参加したと書かれているわけですけれども、PRIに署名してどういうふうな効果が得られているのか、そこを具体的に説明していただきたいなと思います。多分費用が結構かかっているはずなので、その費用対効果について少し説明していただければということが1点です。
それからもう1点は、この最後のページにあるオルタナティブなのですけれども、リスクの対応が一般の公開されている資産とはかなり違うと思うので、どのような観点からリスクを評価し、それをコントロールしようとされているのか、その点をお聞かせいただきたいという、以上2点です。よろしくお願いします。
〔 加藤分科会長 〕 これはKKRさんからお答えいただけますか。
〔 山田資金運用部長 〕 ありがとうございます。PRIにつきましては、まだ署名した間近でございまして、レポートのほうの提出を今回させていただいていまして、その評価を今待っている状態でございます。それと、前回PRIの会合に参加した際には、気候変動関係の情報収集ということで、いろいろな御意見なりを見てきたわけでございますが、やはりまだまだ気候変動への対応というのは十分じゃないということを強く皆さん訴えておりました。この危機感の共有というものが非常に大切だということでした。
また、世界の温暖化効果ガスの3分の1ぐらいは重工業によっていると、脱炭素の取組はこういったものに進めるべきだという御意見も多くございました。また、こういったリスクを皆さん理解している世代であると同時に、今後10年間が非常に大事で、私たちはこれを軽減できる最後の世代なのだという御意見なんかも特に印象的でございました。また、こういった気候変動に向けた移行をする場合は、産業の廃止ということも含まれてきますけど、新興国への投資が減少したり、貧困層や若年層の職を失ってしまうと、そういった不平等感みたいなものが指摘をされておりました。
そういった具合で、まだ何か効果的にこれといったものをお示しするのはなかなか難しいのですが、今後もそういう情報収集に努めて、ESGの視点というものを常に持っていきたいと思っております。
〔 川北臨時委員 〕 すみません、今、PRIの会合で得られた情報というのは、これは多分いろんなところでもう既に共有されていると思うので、むしろ投資家とすれば具体的にどう行動に持っていくのかということが私としては重要かなと思っているのですけれども、それに関しては何か、そのPRIの会合で議論はなかったのでしょうか。
〔 山田資金運用部長 〕 特に投資についてという観点では、なかなかそういう御意見は見られませんでしたけど、我々は収益を必ずやっぱり受注者のために獲得しなければならないという立場に立っておりますので、その辺は今後も見極めて投資については考えていきたいと考えております。
〔 川北臨時委員 〕 分かりました。
〔 西野運用リスク管理室長 〕御質問いただきましたリスク管理のところについてお答えします。一般に、オルタナティブ資産は上場資産と異なりまして、日々の価格形成が行われないということで、投資後のモニタリングについては、価格情報に基づいた指標のみで定量的にリスク管理を行うのはややハードルがあると認識してございます。ですので、フロント部門と連携しながら、定量面に加えて定性面についてもしっかりヒアリングを行っているというところでございます。
より具体的に申しますと、国内不動産の私募リートへの投資も進めているところでございますけども、こちらは上期下期にゲートキーパーからもいろんな情報をいただいてございますけども、我々は各私募リートの資産運用会社と直接面談を行って、ヒアリングを昨年度もやっていますし、今年度もやってございます。ファンドの財務状況、トータルリターンがどうなのか、分配金がどうなのか、あるいは物件の入替え、売却取得がしっかりした利回りでできているのかといったところに加えまして、投資対象もオフィスや賃貸住宅、物流、商業施設と幅広くございますので、そういった物件の収益の状況等も見ながら、しっかり定性面でもヒアリングをすることで、我々の預けた資産がしっかり運用できているのかというのを確認しているところでございます。ただ、伝統的資産の株式、債券と異なりまして、サブセクターも非常に広くございますので、日々研さん、日々努力というところを肝に銘じながらリスク管理のほうは進めているというところでございます。
以上になります。
〔 川北臨時委員 〕 物件の分散状況とか地域の分散状況とか、そういうところも確認されているという理解でよろしいのでしょうか。
〔 西野運用リスク管理室長 〕 御理解のとおりでございます。
〔 川北臨時委員 〕 分かりました。
〔 加藤分科会長 〕 ほかにございますか。
では、小黒委員。
〔 小黒臨時委員 〕 ありがとうございます。非常にパフォーマンスもいいということで、安心しました。ただ、いろいろポートフォリオの中身の収益率なんかを見てみますと、やっぱり日本経済がデフレ環境からインフレ経済に変わっている中で、債券等の影響というのも結構あるのかなというふうに思いました。
お伺いしたいのは、まず1点目ですけども、この資料の中の、運用リスク管理委員会などでも多分議論されていると思うのですが、数年の間隔で議事録を公表されるという話もありましたけども、ちょっとそういう兼ね合いもあるので、具体的な中身についてあまり深くお話ししていただくのはこの場でも難しいとは思うのですが、デフレからインフレに変わっている中で、債券なんかも今後また、例えば金融政策で日本銀行が段階的に利上げをしていくということも当然考えられるのかなと。そういったような長期的な見通しを見たときに、どういうような、ここでお話しされるぎりぎりのラインで結構なのですけども、どういう議論がされているのかというのをお伺いしたいというのが1点目です。
それからもう一つは、先ほどもありましたけど、オルタナティブ投資のところが、最後のところでもありましたけども、いわゆるPEと、VCというかベンチャーキャピタル以外のところでも何かちょっと考えられていらっしゃるような書きぶりだったので、具体的にそういうものが何かあるのかどうかということをお伺いしたいと思います。例えば、これは思いつきなのですけど、最近、経済安全保障的な側面で、いろいろな投資も国内で、政府もしていますので、そういったところとか、例えば創薬ベンチャーみたいな、創薬エコサミットみたいな話もありましたから、そういったものも念頭に置かれていらっしゃるのかどうか。具体的になければ、ないというあれでも結構なのですけども、もし何か現時点でお考えになっているものがあれば、少し教えていただければと思います。
〔 加藤分科会長 〕 では、KKRさんのほうから。
〔 小西CIO 〕 それでは、私、小西からお答えさせていただきます。デフレからインフレの問題意識というのは大変持っております。先ほど参考資料のほうで新しいポートフォリオ、13ページのところにも書かせていただいていますけども、まず基本ポートフォリオを昨年1年間かけて決めてきました。あるいは、その前にGPIFなど4団体で議論してモデルポートフォリオを決めてきているわけですが、こうしたポートフォリオを検討するに当たって最適化の計算をしていくわけですが、例えば過去30年とか、バックデータをベースにして最適ポートフォリオを計算せざるを得ません。そうしますと、30年というのを振り返ると、日本は金利が下がっていく、それからゼロ金利で、本当に最後の最後にちょっと金利が上がっているか上がっていないか、そういうデータです。政治的にもちょうど30年前というのは、冷戦が終わってグローバル化が進み、ということで、そういう経済情勢を前提としてポートフォリオを決めざるを得ない面があります。
では翻って今どうなのかと言われると、なかなか同じなのかどうかは難しいところがございます。トランプ大統領が就任され、解放の日とかいうのがあって関税がかかり、それから、かつてのようないわゆるグローバル化と言えるのかどうか、ウクライナの戦争しかり、ガザの問題しかりでございます。まだまだ、今がどうなのかというのがよく分からない、不確実な状況であるということは認識しておりまして、13ページの下のほうに書かせていただいているとおり、何かあったときに身動きが取りやすいようにしておこうということで、「柔軟なポートフォリオ運用」という表現をしております。基本ポートフォリオはこれで全く構わないわけですが、「何かあったときには動きやすいような発想でいましょうね」ということで資産運用委員会の先生方ともお話をさせていただいています。
したがいまして、何か具体的な行動を取っているとか、そういうことはないわけですけども、おっしゃるとおり、足元例えば金利が上がっていけば、債券は価格は下がりますし、株価は逆に好調ですし、日本経済にとっていいことか悪いことかは別として、円安が進んでいるという意味では外貨建て資産は増加しているというようなところで、どういう資産配分をするのかとかいったことを、決められた範囲の中で柔軟には考えていけるようにしていこうと、今申し上げられるのはせいぜいそれぐらいかなと思っております。
それから、プライベートエクイティー、ベンチャーキャピタル以外に何かというお話がオルタナ関係でありました。私ども、もともとオルタナティブの上限枠は1%ということで、他の団体の5%に比べてかなり保守的な水準でした。ちょっと話がずれますけども、これも財政調整の影響を考えたものです。我々には、経過的給付積立金の残高がありませんので、そちらを地共連さんからいただく代わりに厚生年金のほうでお返ししているというのが財政調整です。年間2,000億強ほどです。他団体に比べて支出が多いものですから、保守的な運用をしてきました。ただ、そこはお財布が同じ厚生年金だということを考えると、運用効率を考えればやっぱりオルタナは持っておくべきだろうということで、5%に変えています。
したがって、こういう状況ですので、何か新しいものを考えていますかという答えについてはあまりなくて、国内PEを始めたいと思っています。せいぜいその先にあるのは海外PEぐらいでして、おっしゃられた創薬ベンチャーとか、あるいは今ですと世の中的には森林とか、いろいろオルタナティブアセットもたくさんありますけども、そういったところは今は考えにくい状況で、まずは目の前の国内PEですとか、あるいは既にやっているインフラ、不動産、まだまだ金額少ないので、こういったところを検討していきたいと思っております。
〔 加藤分科会長 〕 ほかにございますか。
では、関委員。
〔 関委員 〕 御説明ありがとうございます。先ほど川北委員からもお話のあった資料2-2の5のところのPRI署名や、KKRが行かれたカナダの大会についてお伺いしたいと思います。
一般的にトロント大会について読ませていただくと、環境以外にも社会的不平等、人権、AIとの関係といった、いろいろなことが課題として議論されたと認識しております。この点、そういった環境以外の要素もESGにおいては重要、SやGも重要だと考えておりますが、環境以外の側面で、今回KKRさんがトロント大会に行かれて、ここが参考になったとか、今後に何か活かしていきたいなど、どのような関心を持たれたかということをお伺いできればと思います。
〔 加藤分科会長 〕 KKRさん。
〔 西野運用リスク管理室長 〕 西野でございます。昨年度トロントに行ってまいりました。不平等という言葉はいろんなセッションの中でありましたが、私が感じたのはやっぱり気候変動であって、それに対するアクションをエンゲージメントという切り口でどんなふうにグローバルにやっていくのかというのが中心的な課題でした。3日ぐらいあったのですけども、特にアセットオーナーだけが集まる午前中だけのセッションがあったのですけども、アセットオーナーとして気候変動に向けてエンゲージメントの実効性を持たせるために、どういった声掛け、どういった取組をしたらいいのか、北米ではこうだ、アジアではこうだ、欧州ではこうだと、そういった具体的な話が多かったというのが私の印象です。お答えになっていますでしょうか。
〔 小西CIO 〕 少し補足させていただきますと、投資行動にどういう影響かといいますと、直接的な影響はあまりないということです。ただ私ども毎年、ちょうど今ぐらいの時期に、スチュワードシップ活動のモニタリング、ヒアリングというのを運用会社としておりますので、その質疑で、我々から投げる質問にそういうものが多少反映されていくということでございまして、すぐさまこういうファンドを買おうとか、そういう分かりやすいものにはならなくて申し訳ないのですけども、日々のモニタリング活動の中にそれが溶け込んできているというふうに御理解いただければと思います。
〔 関委員 〕 もう一言よろしいでしょうか。
〔 加藤分科会長 〕 はい。
〔 関委員 〕 ありがとうございます。できましたら、もちろん環境は非常に重要なことなのですけれども、そういった日々のモニタリング活動において、人権ですとか不平等ということにも、より注目していっていただけるとありがたいと思っております。会議でも、人種、性別の不平等が賃金格差に直結している話ですとか、AIが労働者の仕事を奪っていく中でどう対応していくかという権利の話ですとか、いろいろなことが話された模様ですので、そのような他の部分でもそれぞれの投資先が配慮していくべきということに、より気を配っていただけたらと思っております。
〔 西野運用リスク管理室長 〕1つだけ補足させてください。気候変動に向けた取組という観点でいうと、化石燃料から再生エネルギーへの移行というのが一つテーマだと思っておるのですが、そうすると排出量の多い産業を廃止することは、そういったところに職がある人に対する雇用の創出ということになってしまいますし、新興国への投融資の取組が減少していくことにもなりますので、そういった意味で全体の最適化が図れるような取組を考えていこうという意味での不平等というのがテーマにあったということを補足させてください。失礼しました。
〔 関委員 〕 ありがとうございます。
〔 加藤分科会長 〕 ほかにございますか。
江夏委員。
〔 江夏臨時委員 〕 御説明いただきましてありがとうございました。ここ数年、KKRのお取組を拝聴しておりますが、全体的に不断の努力が重ねられていることが改めて認識できたと思っています。
資料3で掲げられた2点の課題について適切と考えております。その上で、2点目について、リスク分散の観点からもと記されていますが、リスク分散もさることながら、リスク調整後のリターン向上といったニュアンスが重要と思っています。今回もリスク管理については何度も指摘が示されていますが、金融市場が極めて速いスピードで動いている局面だからこそ、リスク管理が鍵になるのではないかと考えています。
資料2について、リスクとリターンの関係で考えると、リターンが向上しているということは、リスクが増大している可能性があるかと思います。その意味では、リスク管理が大切であって、川北先生が言及されましたとおり、オルタナティブ投資のリスク管理では引き続き踏み込んだリスク管理が求められると考えています。
あと、資料2―1の19ページ目にリスク管理体制に関する図がありますが、どのようにガバナンス体制を確保されているかというのを対外的に説明できるようにしておくと、なおよいのではないかと思いました。
また、リスク管理に資するとも言えますが、先ほどご紹介された定性面のヒアリングにつきまして、ヒアリングのみならず、リスク軽減をしていただくように対話(エンゲージメント)も併せて行うほうが良いのではないかと考えております。表現の問題かもしれませんが、気が付いたところになります。
あと、些末な点で恐縮ですが、PRI in Personで、2024年のカナダの会合について御紹介されていますが、この資料の日付を基にすると、2025年のブラジルの会合についてどのような対応をされたか質問が出る可能性があると存じます。それから、小黒先生も先ほど経済安全保障というキーワードを挙げていらっしゃいましたが、欧州のアセットオーナーが最近、責任投資の範囲に防衛を組み込むといった実態も見られています。こういった実態について、PRI in Person等の国際的な集まり等において、情報把握、収集のみならず、情報交換という形で迅速に把握されるとよいのではないかと思っています。
加えて、全体感で、用語について1つ取り上げさせていただきたく存じます。米国の現政権の存在も踏まえた世界の金融市場や経済の動向も踏まえ、ESGという言葉からサステナブルファイナンスという言葉に置き換えても良いのではないかと思っています。
もう1点ですが、昨年から今年にかけて世界的なサステナブルファイナンスの動きで見られることとしては、今年の2月末に欧州でオムニバス法案が公表されています。これは、欧州ではサステナブルファイナンスを推進しているものの、規制対応が相応の負担になっているため、一部を簡素化し、競争力を強化するというものです。海外のトピックではありますが、日本においても、取り組みが過度な負担にならないように、DX等の活用も通じて効率性や効果の向上の両方を意識していくことが、ますます重要になってきたのではないかと考えています。
以上でございます。
〔 小黒臨時委員 〕 すみません。1点だけ補足させていただいていいですか。
〔 加藤分科会長 〕 はい。
〔 小黒臨時委員 〕 すみません、先程はあまり詳しく説明しませんでしたが、今、江夏先生がおっしゃられたとおり、ESGの中に経済安全保障の防衛が入ってきているロジックとしては、私が知る限りは、例えば気候安全保障とかも関係すると思いますけども、要は、水資源とかですね。砂漠になったりとかして、難民が出て、それが戦争になったりとか、そういうもの等含めて、経済安全保障についても、このような側面からグローバルにつながっているということだと思います。
〔 江夏臨時委員 〕 はい。ありがとうございます。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。非常に参考になるコメントをしていただきましたが、KKRさん、何かもしコメントをしたいことがあれば。
〔 西野運用リスク管理室長 〕 江夏先生、ありがとうございます。踏み込んだリスク管理ということで、先ほど国内不動産の私募リートについて、我々の中では割と踏み込んだヒアリングをさせていただいていると思ってございます。これは継続しつつ、その継続の中に変化があれば、また踏み込んだ質問ができるような関係づくりをしっかりしていきたいと思っていますし、何かあったときに、我々が聞かなくてもしっかり答えが返ってくるような関係性というのがインベストメントチェーン全体で必要なことと思っています。定性面について双方向のやり取りが実現できるような取組を、リスク管理という観点だけではなくて、フロントと連携しながら一体となって進めていきたいと思ってございます。ありがとうございます。
〔 加藤分科会長 〕 よろしいですかね。ありがとうございます。
ほかにございますか。よろしいですか。上田委員。
〔 上田臨時委員 〕 御説明ありがとうございました。着任したばかりですので、もしかしたら基本的な質問もさせていただくかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
アセットオーナー・プリンシプル、私は策定に入らせていただいて、確かにGPIFは相当整っていて、それ以外のところ、KKRさんもかなり整っているとの理解でした。でも、リソース的にはGPIFと比較するとというお話であったかと思いますが、CIOも設置されて、リスク管理のところについても、今お話を伺い、資料も拝見して、体制整備は進んでおられると拝見いたしました。
今、ほかの先生方からもありましたけれども、オルタナティブ投資の拡大というのもこのアセットオーナー・プリンシプルの中で議論されていたところでありますけれども、プライベートエクイティー含め、今、マネージャー・エントリーが開始されておられるというところで、リスク管理については今御説明いただいたところですが、オルタナティブ投資の人材ですけど、運用機関をモニタリングする人材について、もし教えていただけますと幸いです。既に運用しているPFAなどは専門チームを置いているということで、かなり特殊な、でも、そこの特殊なところにかなり幅広の商品をやっているということかと思うのですが、それを教えていただけると幸いです。
それに関連して、質的なところで言うと、スチュワードシップ活動に関して、今、御説明いただいたところで、ちょうど今モニタリングの途中であられるということかと思いますが、今、スチュワードシップコードも去年改正されて、協働エンゲージメントが入ってきているかと思います。これは基本的には運用機関対象だと思うのですが、先ほど経団連においてアセットオーナーラウンドテーブルというものがあったということ、あるいはPRI in Personでも他のアセットオーナーとの交流があったということがありました。これを、よりKKRさんの活動にも、一般的なお勉強ではなくて、活動に参考になりそうな取組とか、もう一歩進んで一緒に何かできることとか、こういうことがもし何かあったとすれば教えてください。
これに関連して、今のほかの先生からもあったところ、かなりPRI含めて、今、投資環境、とりわけ公的な資金の投資環境が比較的、政治のイシューに影響を受けやすいと。環境もそうですし、人権問題も、これは戦争の話になると極めて政治的で、なかなか議論がグローバルにもしづらいという中で、何かKKRさんにとって、こういういろいろなアセットオーナーとの交流で得られたものが、多少動きにくさというか、今まで自然体でやっていたところに何か今、動きにくさというものがありますでしょうか。皆様の御質問とは逆サイドなのですが、お気づきあれば教えてください。
あと最後、1点教えていただきたいのが適格機関投資家でございます。今後、スタートアップ投資とかで適格機関投資家の裾野を広げようという動きをどうも政府においてされているというふうにも聞きますが、何か適格機関投資家へ登録されたというところで、今後、変わられるようなものが具体的にあれば、心の準備としてさせていただきますので、教えていただければと思います。
パラパラと申し上げてすみません。いろいろと教えていただけると幸いです。
投資の結果、パフォーマンスにつきましてはかなり厳しい中で、特に他の基金、外株等でかなり痛手を被っているところも多いと聞きますが、そういった中で全体に最適なというか、最善のお取組であったというふうに思いまして、御評価については、私は賛同するところでございます。
以上でございます。
〔 加藤分科会長 〕 KKRさん。
〔 小西CIO 〕 上田先生、どうもありがとうございます。4つほど御質問があったかと思います。
まずオルタナの人材ということですけども、御存じの方もいらっしゃると思いますけど、私はもともと日本政策投資銀行におりまして、DBJアセットマネジメントというところにもおりました。どちらかというと、伝統資産よりはオルタナしかない会社から来ておりますし、もともとオルタナを本格的にここで始めたのも私が来てからです。中途採用もオルタナにどちらかというとウエートがかかった人を採用しているということもございますので、人数はそんなにいないのですけども、少しずつオルタナティブができるような体制をつくりつつあります。あとはオーガニックな成長を職員の中から求めていくということだと思っております。
それから、2番目のスチュワードシップ活動で、共同エンゲージメントのお話をいただきました。共同エンゲージメント自体は、運用会社と企業との共同エンゲージメントということで、なかなかアセットオーナーが横に並んで、運用会社と共同エンゲージメントをしようという議論にまでは、今のところはなっておりません。GPIFさんが、そういう意味では、何といいますか、エンゲージメント強化型パッシブと呼んでいたかもしれませんけども、少し報酬料率を高くして、その代わり、パッシブ運用でもエンゲージメントを頑張ってもらおうというようなことをされているかと思いますが、今のところ、私どもはそこにただ乗りしているじゃないかと言われるかもしれませんが、そうは言っても、金額はそれなりにありますから、我々もパッシブについても一生懸命、マネージャーとは議論させていただいています。共同エンゲージメントではないですけども、そういった形でやらせていただいています。
それから、なかなか答えにくいのが3つ目の政治の影響、動きにくさみたいな話でございます。資産運用立国を含めて注目を……。
〔 上田臨時委員 〕 国内というよりグローバルなほうですね。
人権問題、環境の議論をすると、例えばアメリカの公的年金等が動きにくいということで、グローバルなところで、若干そういう影響を受けるという話を聞くものですから。
〔 小西CIO 〕 ありがとうございます。グローバルなところで、いわゆる戦争ですとか、トランプ大統領の政策、アメリカの政策で影響を受けるかというと、受けているのだとは思いますが、日々の活動ですごく大きくそれを制約に感じるかというところまでは行ってはいません。細かいところで言いますと、例えば外株のファンドを解約しようとすると、実際に解約、事実上しているのですが、業務概況書を見ていただくと、残高ゼロのファンドが幾つか残っています。それはロシア株が譲渡できないから残ったままになっています。そういう実務的なところで微妙に影響は受けています。したがって、経済制裁がかかることによって、既存不適格みたいなものが生まれ、動くことができない、動かすことができない、ということは生じています。我々、幸い日本にいますので、その程度で済んでいるということかなと思います。
最後、適格機関投資家についてですが、適格機関投資家になるというのはそもそも、今、足元11兆円ぐらいありますけども、それだけの規模の運用をしていながら、一般投資家、すなわちアマチュア投資家だと言い張るのはどうなのかという精神論的なものはもちろん一つあります。
それから、先ほど私募リートの話が、西野からさせていただいておりますが、私募リートは御承知のとおり、適格機関投資家限定の商品でございます。したがって、間に、ゲートキーパーと呼んでいますが、信託銀行さんなどを挟んで、やり取りをしているということでして、もし直接やり取りをしますと、私募リートの運用会社さんからすると、これが勧誘行為なのかどうかというのを気にされて、なかなか会っていただけないケースなどもあります。適格機関投資家になることによって直接のコミュニケーションを、場合によっては、ゲートキーパーさんを挟まずにできるというようなメリットは、今、足元では直接的にあろうかと思います。適格機関投資家限定商品に直接投資をするかどうかというのは、まだ今後の課題だとは思いますので、そこまで今すぐに何か考えているわけではありませんが、今申し上げたような私募リートのように、コミュニケーションをなかなか取りづらかったところが取りやすくなっているということがあります。
以上でございます。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。
オンラインのほうで、原委員から手が挙がっているようです。よろしくお願いします。
〔 原臨時委員 〕 御指名いただき、ありがとうございます。私のほうから質問というよりは意見的なことで2点、これまでと重なるところもあるかもしれませんがコメントさせていただきます。まず1点目は、業務概況書の中にも、資料2-1のところ、あるいは参考資料2-1のところですとか、あとは資料2-2の中にも載っていましたけども、情報提供(「見える化」)のところについて、コメント、そして、御質問させていただければと思っております。
先ほども御説明いただいたのですけども、参考資料2-1の41ページのほうにも取り上げられていますけれども、連合会様のほうで、組合員の方々に対する情報公開ですとか、広報活動を積極的に行うというところで運用状況の開示を行っていらっしゃるということですし、資産運用委員会の運用状況についての、情報提供(「見える化」)の一環として、議事録の公開の取扱いを変更されているという御説明がありました。あとは組合員の方々に対しての広報紙へ積立金の運用に関する記事を掲載しているということが先ほども触れられていたかと思います。やはりこういった組合員の方々へ向けての積立金の運用に関しての情報公開ですとか広報活動というのは、組合員の方と話す機会があったのですけども、より一層発信していただくのがいいのではないかと思っております。運用状況もそうですけれども、最初に御説明があった、退職等年金給付ですとか、経過的長期給付といった積立金についても、公的年金との積立金との性質の違い等もあるかと存じますので、広く広報活動をしていただければと思っています。
これはGPIFさんでも非常に取り組まれているところでございますので、長期であるということを踏まえ、運用について多面的な観点から、オルタナティブ投資の意義など、そういった内容についても、非常に難しい内容もあるかと思うのですけども、分かりやすいように情報発信の在り方についても検討していただきたいと思っております。
何かそういった組合員の方々に向けての具体的な、先ほども少しあったかと思うのですが、取組みというか、予定などそういう部分がありましたら追加で教えていただきたいと思っております。
それからもう1点は、一つ前に御質問がありましたので、私からは少しだけコメントさせていただきたいのですが、資料3の評価(案)のところの今後の課題についてです。最後のところで、「オルタナティブ投資のメリットとしての、投資の多様化によるリスク分散等の観点からも、取組みを加速させること」とあります。やはりその中で、人材の確保や育成ということが非常に重要かと思っております。経験者の採用を適宜されているというほか、職員の方の育成ということがございますけれども、経験者採用につきましては、公的な機関ならではといいますか、給与体系等も大きな変革が難しいということもあるかもしれないのですが、一方で外部のコンサルを使う場合も、内部の職員の方が知識をしっかりと持っていなければならないというふうに思っておりますので、できる限り専門的知見を内部で持ち合わせて、さらには資産運用委員会からの意見や助言を活用していくということが重要かと思っております。
ここの辺りについてはやはり、何度も引用して申し訳ないですが、GPIFさんのほうでも取り組まれているところかと思います。アクティブ運用についてもそうだと思うのですが、今後、様々な運用の高度化が取り組まれていくとかと思いますので、それぞれ投資手法の違いですとか、固有のリスク等があることを踏まえて、高い専門性を有する人材、あるいは法務やリスク管理等を担う人材の拡充を図るなど、体制の整備を図っていただきつつ、継続的に検証を行って、取組みを進めていただくということ、つまり、人材の確保といいますか、そういったところもきちっとしていただきながら、オルタナティブ投資なども含め、より運用の高度化、多様化といったことに向けて取り組んでいただくのがよいかと思っております。
すみません。長くなりましたけど、以上になります。ありがとうございました。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。非常に参考になるコメントで。KKRさんから何かコメントありますか。追加的にコメント。では、どうぞ。
〔 山田資金運用部長 〕 原委員、ありがとうございます。情報提供の観点からいろいろと御指摘をいただきまして、ありがとうございます。私ども、非常に情報発信というものも重要に思っておりますが、まだまだ足りない面もあるかと思います。広報紙、また、ホームページでも使って拡充していきたいと思っているところでございます。なかなか難しい内容もありますので、そんな中、分かりやすい説明を心がけたいと思っております。また、定期的に四半期ごとの開示とともに、いろいろな情報発信をしていきたいと思っています。ありがとうございます。
〔 原臨時委員 〕 ありがとうございました。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。
ほかにございますか。それでは、松村委員。これで、時間も押してきていますので、最後の質問ということで。
〔 松村専門委員 〕 御説明ありがとうございました。私のほうから2点コメントさせていただければと思っております。
1点目は、ほかの委員の皆様からもありましたとおり、アセットオーナー・プリンシプルの取組のところですが、体制ですとか、リスク管理を含めて取組が進んでいらっしゃるということで、お聞きしておりました。先ほどもありましたとおり、見える化のところですが、まだまだこれから改良されるということではありますけれども、やはり今していただいている先んじた取組というのは、他のアセットオーナーに対しても、内容もですが、見える化の方法という意味でもいい影響を与えるものではないかなと思っております。
あと2点目ですが、ちょっと視点が変わるのですが、資料2-1の14ページのところで、退職等年金給付積立金の御説明がありました。そこに、予定利率とか基準利率ということで記載がありますが、昨年度の基準利率が0.13%ということでありまして、これは、加算率は加算前の利率ということかと思うのですが、こちらは給付がキャッシュバランス型で持分に利息をつけていく利率ということで理解しております。直近も少し国債の利回りの上昇をもって上がっているということで認識しておりますが、今、物価上昇を受けて、企業年金の世界でもインフレ対応というのが課題になってきていると思っております。基準利率は国債に連動するということで、一定程度インフレにも対応されている制度だと思いますが、設定自体はかなり保守的にされているものですので、やはり運用による剰余分で事後的に再計算のときなどに加算率ということで還元されていくという制度なのかと思っておりますが、これが今後、どの程度還元されていくかというところがとても重要だと思いますし、加入者の方々にとっても気になるところかと思います。ここも見える化というか、情報発信を十分されていらっしゃるかと思いますが、今後の重要なポイントかなと思いましたので、コメントさせていただきました。
以上になります。
〔 加藤分科会長 〕 KKRさんからコメントがもしあれば。
〔 山田資金運用部長 〕 ありがとうございます。こちらの還元については、運用とは別途、また財政的な面の部署が担当しておりますので、そういうように情報発信をしていきたいと思っていますので、御意見承ります。ありがとうございます。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。
皆様からいろいろと大変参考になる質問及びコメントをいただきまして、十分参考になったのではないかと思います。KKRさんの過年度の運用に関して十分な運用であったという事務局の評価につきまして、皆様から御異論なかったと認識いたしましたので、この事務局案について、皆、基本的には賛成ということにしたいと思います。
ただ、このパフォーマンスがよかったというのは、過去、株式のパフォーマンスが非常によかったということもあります。今、様々な指標を見ると、バリュエーションが非常に高い状況になってきていますので、ぜひリスク管理の観点で、心の準備等をしていただいて、様々な大きな変動があった場合に対応していただければと思います。ありがとうございました。
続きまして、事務局よりお知らせがあるということですので、お願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 本日の議題とはしておりませんけども、お手元に参考資料1というものをお配りさせていただいております。3ページを御覧いただければと思いますけども、国家公務員共済組合制度の直近の動きとして、2点ほど御紹介させていただきたいと思います。
1点目は、マイナ保険証の利用促進に向けた対応でございまして、こちらはニュース等でも取り上げられておりますけども、保険証の新規発行廃止以後、各共済組合等におけるマイナ保険証の更なる利用促進に向けた取組というのを予定しております。また、次期通常国会に提出される予定の医療保険制度改正法案に対応するための法令改正等についても予定がされておりますのでお知らせをさせていただきます。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。本日の内容全般にわたりまして、最後に何か御発言等ありますればよろしくお願いいたします。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、最後に事務局からお願いいたします。
〔 玉川給与共済課長 〕 本日は、専門的な御知見も含めて様々な御意見をいただきありがとうございました。本日いただきました御意見も踏まえまして、厚生年金法第79条の8第2項に基づく評価につきましては、12月下旬をめどに財務省のホームページにおいて公表させていただく予定でございます。
〔 加藤分科会長 〕 ありがとうございました。
それでは、本日はこれで終了とさせていただきます。御多用のところ、誠にありがとうございました。お疲れさまでした。
| 午後2時24分閉会 |

