財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録
財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第
令和8年3月23日(月)10:02~11:28
財務省第一特別会議室
1.開会
2.議題
- 〇 令和6年度「連結財務書類」等について
- 〇 令和6年度事業別フルコスト情報の開示について
3.閉会
配付資料
| 資料1-1 | 令和6年度「国の財務書類」 |
| 資料1-2 | 令和6年度「国の財務書類」のポイント |
| 資料1ー3 | 「国の財務書類」の公表の早期化(見込値の公表)について |
| 参考資料1-1 | 「国の財務書類」ガイドブック |
| 参考資料1-2 | 連結財務書類等の財務諸表(4表)一覧 |
| 参考資料1-3 | 連結財務書類等の財務諸表(4表)一覧(英訳) |
| 参考資料1ー4 | 「国の財務書類」からみる財政 |
| 資料2-1 | 令和6年度事業別フルコスト情報の開示について |
| 資料2-2 | 令和6年度事業別フルコスト情報(ダイジェスト版) |
| 参考資料2-1 | 事業別フルコスト情報の解説パンフレット |
4.出席者
|
部会長 |
藤谷 武史 |
中山次長 吉沢次長 山岸司計課長 原田法規課長 小田切公会計室長 柘植会計制度調査官 奈木野課長補佐 |
午前10時02分開会
〔 藤谷部会長 〕
それでは、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会法制公会計部会を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用のところご出席いただきまして、ありがとうございます。
本日は、ウェブ会議システムも活用し、会議室における対面形式とオンライン形式を併用して会議を開催させていただくことにしました。委員の皆様方におかれましては、ほかの委員の方に音声が明瞭に伝わりますよう、できるだけパソコン等のマイクに近づいてご発言いただきますようお願いいたします。
まず、本日の議題に入ります前に、事務局より事務局職員の紹介をしていただきます。
小田切室長、お願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
公会計室長の小田切でございます。それでは、事務局職員の紹介をさせていただきます。
次長の中山でございます。
〔 中山次長 〕
よろしくお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
次長の吉沢でございます。
〔 吉沢次長 〕
よろしくお願いします。
〔 小田切公会計室長 〕
法規課長の原田でございます。
〔 原田法規課長 〕
よろしくお願いします。
〔 小田切公会計室長 〕
司計課長の山岸はオンラインにて参加しております。
〔 山岸司計課長 〕
お願いします。
〔 小田切公会計室長 〕
以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
続きまして、本日の委員の出席状況、そして資料の確認を事務局からお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
本日は滝澤委員、山﨑委員がご欠席となっておりまして、一部の委員の皆様方にはオンライン形式でご参加いただいております。
次に、議事次第をご覧ください。配付資料につきましては、2ポツのとおりでございます。
資料の紹介は以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
では、本日の部会の進行についてご説明いたします。
本日の議題ですが、令和6年度連結財務書類等について。続いて、令和6年度事業別フルコスト情報の開示について。それぞれ事務局からの説明及び質疑応答を行う形で進めさせていただきます。
それでは、令和6年度連結財務書類等について、事務局から説明をお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
それでは、資料1-2「令和6年度『国の財務書類』のポイント」を用いてご説明させていただきます。
表紙の次のページ、目次の前のページをご覧ください。
まずは令和6年度中の主な経済指標の推移をお伝えいたします。基準外国為替相場は、令和6年3月末から令和7年3月末にかけて、1ドル147円から156円、6%円安に推移しました。また、日経平均株価は令和6年3月末から令和7年3月末にかけて4万369.44円から3万617.56円、12%株価下落に推移したことから、令和6年度は円安が進行し、日経平均株価は下落した年度でした。
ページ飛びまして、29ページをご覧ください。
連結財務書類の作成目的、連結対象範囲、令和6年度における連結対象法人を記載しております。連結対象範囲としましては、国の業務と関連する事務事業を行っている特殊法人等を連結対象としています。業務関連性の有無は監督権限及び財政支出の有無によって判断しています。
具体的には国が監督権限を有しているとともに財政支出を行っている独立行政法人、国立大学法人等に加え、国の監督権限が限定されていても、相当程度の財政支出、国の出資割合について50%以上を行っている特殊法人等を連結対象としています。
また、連結対象法人の数につきましては、令和6年度は大学等の統合と認可法人の設立があり、前年度の198法人から1法人増加しまして199法人となっています。
続いて、1ページ飛ばしまして、31ページをご覧ください。
連結財務書類と国の財務書類、一般会計・特別会計合算の比較になります。令和6年度末の連結財務書類の資産合計は1,044.9兆円、負債合計は1,574.7兆円、資産・負債差額はマイナス529.7兆円となりました。
32ページの青線枠囲みをご覧ください。
連結財務書類は、国の財務書類と比べて資産が261.5兆円、負債が91.4兆円増加し、その結果、資産・負債差額はマイナスの幅が170.2兆円縮小しています。これはGPIFの純資産、つまりプラスの資産・負債差額131.7兆円が加算されたことによるものですが、連結においても資産・負債差額がマイナスの状況は変わりません。
その下の連結における増減の主な要因でございます。例えば、有価証券であれば285.5兆円の増加となっていますが、これはGPIFが保有する有価証券が249.8兆円計上されることのほか、科学技術振興機構が大学ファンドの運用資産として保有する有価証券が11.1兆円加わることなどによるものです。また、有形固定資産であれば連結により88.4兆円増加していますが、これは連結対象法人の保有する土地、建物、高速道路等が加わることなどによるものです。
負債の部ですと、例えば独立行政法人等債券が59.9兆円の増加となっていますが、これは連結対象法人である住宅金融支援機構の19.6兆円の独立行政法人等債券が加わることなどによるものです。
また、一番下の資産・負債差額ですが、プラスの170.2兆円となっておりまして、これは先ほど申し上げたとおり、GPIFの純資産131.7兆円が加算されることや、国にとって業務費用である運営費交付金、補助金等を財源として連結対象法人が資産を取得していることなどから、国の財務書類の資産・負債差額と比べてマイナスの幅が縮小しております。
33ページをご覧ください。
連結業務費用計算書及び連結資産・負債差額増減計算書と国の財務書類の比較でございます。令和6年度連結財務書類の業務費用合計は188.9兆円、財源合計は176.4兆円、超過費用はマイナス12.5兆円でした。連結することにより、国に比べて業務費用が14.7兆円、財源が18.2兆円増加し、超過費用は3.5兆円マイナス幅が縮小しています。
なお、財源の項目の独立行政法人等収入につきましては、昨年度までその他に含まれておりましたけれども、昨年3月の部会において、その他の中に金額の大きな項目が含まれている場合は勘定科目を独立させることを検討すべきではないかというご指摘があったことを踏まえまして、令和6年度より独立行政法人等収入を勘定科目として独立して記載することとしました。
続きまして、34ページをご覧ください。
令和5年度と令和6年度の連結財務書類の比較でございます。大きな増減としては、連結貸借対照表の資産の部において、現金・預金がマイナス金利政策の解除に伴い、国から日銀への貸付け、いわゆる日銀現先による運用を再開したことにより、残高が減少しています。
また、負債の部においては、政府短期証券が国の財務書類における残高の減少に伴い、連結においても残高が減少しております。
連結業務費用決算書は、大きな増減はございません。
連結資産・負債差額増減計算書では、財源の独立行政法人等収入がGPIFの資産運用損益の大幅な減少により、財源は37.4兆円減少しています。
35ページをご覧ください。
連結ベースでの資産の対前年度末比の説明になります。資産は全体として1,044.9兆円、対前年度末比マイナス4兆円となりました。主な増減要因としては、一番上の現金・預金について、先ほども申し上げましたけれども、国の現金・預金が日銀への日銀現先による運用を再開したことなどにより10.2兆円減少した結果、全体としては14.6兆円の減となったこと、その一方で、一番下の貸付金につきまして、国の貸付金が10兆円増となりまして、全体としては、8兆円増となったことなどによるものです。
なお、令和6年度は、GPIFが運用する年金積立金の運用収益率がプラス0.71%であったことから、運用資産は3.8兆円増加しております。
36ページをご覧ください。
負債は全体として1,574.7兆円、対前年度末比マイナス2.1兆円となりました。主な増減要因としては、国の公債が20.3兆円増加したことにより連結対象法人保有分を相殺消去した後の公債が、全体としては15兆円増となった一方で、国の政府短期証券が12.7兆円減少したことなどにより、政府短期証券が全体として17.5兆円減少したことなどによるものです。
また、このページの下の欄で資産・負債差額の説明をしております。資産・負債差額は前年度末マイナス527.9兆円から1.8兆円マイナス幅が拡大しまして、マイナス529.7兆円となりました。これは、令和6年度は超過費用が12.5兆円生じた一方で、時価評価に伴う評価増等により資産評価差額が2.7兆生じたこと、為替相場の変動により為替換算差額が9兆円生じたことなどによるものです。
37ページをご覧ください。
費用の対前年度比の説明になります。業務費用は188.9兆円、対前年度比プラス4.9兆円となっています。主な財源増減要因としては、国の財務書類において、主に社会保障給付費や地方交付税交付金等、支払い利息が増加したことなどにより業務費用合計が3.8兆円増加したことによるもので、連結対象法人の業務費用が合算の上相殺消去された結果、連結の業務費用合計では4.9兆円の増加となりました。
38ページをご覧ください。
財源は176.4兆円、対前年度比マイナス37.4兆円となっています。主な増減要因等としては、3つ目に記載している、独立行政法人等収入が対前年度比マイナス43.9兆円となったことが挙げられます。これはGPIFの運用損益が、外国為替市場が上昇した一方で、国内株式市場が下落したこと等により、対前年度43.7兆円減の1.7兆円となったことなどによるもので、財源全体としては、37.4兆円減の176.4兆円となりました。
一番下に記載しております連結ベースの超過費用につきましては、令和6年度は12.5兆円となりました。
39ページをご覧ください。
連結ベースのストックの経年推移を示しております。平成15年度から令和6年度にかけて、資産・負債はともに残高が増加しておりますが、負債の増加幅のほうが大きいため、マイナスの資産・負債差額も増加傾向にあります。
40ページをご覧ください。
連結ベースの費用と財源、超過費用の経年推移を示しております。推移を見ると、令和5年度はGPIFの資産運用損益が45.4兆円生じたことなどにより29.9兆円の超過財源となりましたが、令和5年度以外は、毎年度、超過費用が発生しています。
一番下のグラフをご覧ください。参考としておりますが、GPIFの資産運用損益を除いた場合の超過費用の推移も記載しています。緑の折れ線グラフがGPIFの資産運用損益、赤の棒グラフがこれを除いた超過費用となっています。GPIFの資産運用損益を除いた超過費用の推移は12ページの国の超過費用と同じような変動をしており、令和6年度はマイナス14.2兆円となりました。
連結財務書類のご説明は以上になります。
続きまして、国の財務書類の見込値の公表についてご説明いたします。
資料1-3の「『国の財務書類』の公表の早期化(見込値の公表)について」をご覧ください。
国の財務書類の公表の早期化に関するご意見を踏まえ、弊室では見込値での公表について検討してきました。そして今般、各省に追加的な負担をかけない形で、主要な係数の見込値を公表できるめどが立ったことから、情報開示のさらなる充実を図るため、令和7年度決算分より、国の財務書類の速報として見込値を開示することとしてはどうかと考えているところです。公表時期としましては、例年、歳入歳出決算の国会提出が行われる11月を目途としまして、形式としては、国の財務書類のポイントと同様の形式で、財務書類3表を公表してはどうかと考えております。
なお、過去5年間にわたり、各省から10月までに提出される一般会計財務書類と特別会計財務書類に基づき計算した見込値と確定値の誤差を検証した結果、各書類で兆円単位の数値に影響を及ぼすような大きな誤差は生じませんでした。
最後に、「『国の財務書類』からみる財政」の改定内容をご紹介いたします。参考資料の1-4「『国の財務書類』からみる財政」をご覧ください。
昨年度において、国の財務書類や財政について、あまり知識のない方でも手に取りやすく読みやすい資料として「『国の財務書類』からみる財政」を作成しましたが、本年度は電子デバイスで見ることを想定し、より見やすいように、縦向きから横向きの資料に変更しました。さらに、音声やアニメーションをつけたことにより、パワーポイントのスライドショーで内容を閲覧することを可能にしました。
参考までに、1ページ分ですけれども、スライドショー、画面にて流させていただきます。
(動画再生)
〔 小田切公会計室長 〕
このような形で音声とアニメーションを入れ込んでおります。今後も国の財務書類に関する国民の関心を高めるため、利用者や有識者の意見なども踏まえながら、弊室で作成している資料の改善に努めてまいります。
事務局からの説明は以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。
ご発言を希望される委員を順番に示させていただきますので、ご意見等がある場合は、議場にてご出席の委員の皆様はネームプレートを立てていただき、ウェブ会議システムにてご出席の委員の皆様は、挙手するボタンのクリックをお願いいたします。
それでは、まず会場からお二方、お三方ぐらいご指名させていただいて、それからウェブという形で行ったり来たりという形にさせていただきたいと存じます。
それでは、まず会場からということで、土居委員、大塚委員の順番にご指名させていただきます。
まず、土居委員、お願いいたします。
〔 土居委員 〕
どうもご説明ありがとうございました。
まず、公表の早期化についてですけれども、大変重要な取組だと思います。これはぜひ今年から始めていただければというふうに思います。
そういう意味では、今まで決算が国会に提出される、特に特別会計の決算が国会に提出されるのを待ってから公表すると。それから、この部会で言えば、1月開催の部会はまだ国会に提出される前だと、会議の資料では出ているんだけれども、対外的に公表するのは、国会の提出を見てから公表されるという、こういうようなスケジュールだったと思うので、そういう意味では、どういう理由でこれが早期化ができたかということが、今回図らずも早期化をすることを通じてよく分かったということでして、別に国会に提出云々という話は、当然正式な手続なので、それはしっかり引き続きということではあるんですけれども、早期化が必ずしもそれと矛盾しない形でできるということをご検討いただいたということは大変重要ではないかというふうに思っておりまして、そういう意味では、これがいい形で国民の知る権利に役立てるものになるといいなと思います。
それから、令和6年度の国の財務書類の連結版ですけれども、昨年と比較してというところで、ご説明あったとおり、大変詳しく説明していただいたのでよく分かりました。そういう意味で、その点から言うと、GPIFの運用益とか、為替換算差額とか、非常に昨年と比べて大きく変動しているということが確認できたわけで、そういう意味では、これによって一喜一憂することなく、我が国の財政の健全化を進めていく必要があるということではないかというふうに思います。1年だけ、収入財源超過になったということだから、もうあとは将来にわたって心配する必要ないんだなんていうようなことはとても言えないわけで、一喜一憂することなく、運用益は運用益としてしっかり確認をしつつ、全体として負債の増加をどうやって抑制していくかということが今後も引き続き重要ではないかというふうに思います。
私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
続きまして、大塚委員からお願いいたします。
〔 大塚委員 〕
発言の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私からは4つほど意見を申し上げたいと思います。
1点目はまず連結財務書類に関してなんですが、かなり手を入れていただいて、内容の明確化が図られていますので、特に今回の開示内容についてどうのではないんですが、今後に向けてということに関して言うと、実は割と毎回発言させていただいているんですが、業務費用の中のその他の業務費用の部分、これが今回、その注の中でかなり内容も示されているんですが、ただ、それにしても実はまだ10兆円超説明がない部分があると。この10兆円という金額はほかの科目に比べてもまだまだ大きいものですので、収入に当たって独立行政法人等の収入の区分していただけているように、やはりこの業務費用についても、その他の部分をもう少し整理していただく必要があるかなと思います。また、一応区分されているんですけど、内容を見ると、保険給付費というのは保険金等支払いとどう違うのかとか、あるいは、業務費用となっていますけれども、この業務費用の中に人件費等も含まれるとすれば、それはむしろ人件費のほうに合算するのが望ましいんじゃないか、そういうことも考えられますので、この辺りはさらに今後に向けてご検討いただければというふうに思います。これがまず1点です。
それから2点目、これも意見になりますけれども、今、土居委員からのご発言にもありましたが、GPIFの資産運用損益の影響というのがやはり昨年から予想されていたようにかなり大きくなっています。資料の40ページで、この運用損益を除いたグラフを出していただけているということも重要なんですが、やはり、なぜこの運用損益を除くのかという部分の説明が大切で、ただこのままだと、下手をすると単に大きいから除いたというふうに捉えられてしまうと、やっぱりそれは問題なのかなと。発生主義を採用しているということにも関係するんですけれども、発生主義は採用すべきだという視点も踏まえて、ただ、そうであるけれども、これはやや特殊なものであるということの説明があったほうがいいのではないかと。そういう部分の説明はもう少し加えていただいてもいいのかなというふうに考えました。
連結財務諸表については以上2点なんですが、3点目としては早期化に関してです。これもぜひ進めていただきたい。情報の開示をやはり早く進めていただく必要があると思います。ただその際に、当然考えていらっしゃると思うんですが、11月の見込みから1月の確定を公表する段階で、見込みと確定に差異が出てくるものがあるだろうと思います。その場合に、なぜ見込みに比べて確定値に違いが出たのかという説明もしっかりしていただく必要がある。大きな差が出てなければいいんですが、もし差が出た場合には、その説明も必要になってくるかなと思います。これも意見として申し上げておきます。
最後、4点目ですが、これも「『国の財務書類』からみる財政」というこの資料、こういう形で、なおかつ今回は耳で聞けるという形でつくっていただいたこの取組も、ぜひ進めていただきたいと思います。そこは非常にポジティブに考えておりますが、説明する内容に関して、今回の資料も見させていただくと、現実には、作成・開示されている財務書類の要約というような形になっています。実はそれ以上に、先ほど申し上げた発生主義との関係も出てくるんですが、なぜ決算書以外にこの財務書類が必要になるのかという部分の出発点の説明がかなり重要かなというふうに考えています。貸借対照表、資産・負債というのは、そもそも決算書には出ていないので、その情報が必要だということはあるんですが、少し気になるのはフローのほうで、特に歳入と財源の違い、さらに歳出とコストの違いという部分が、やはりよく分からない方が多い。特に財源というのが非常に難しくて、企業会計にも財源という概念はないものですから、公会計特有の考え方になります。なぜ歳入とは別に財源というものを考えるのかという説明がやっぱりちゃんと示されている必要があるかなというふうに考えております。
以上4点、これは意見として申し上げておきたいと思います。よろしくお願いします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
ただいまの土居委員、大塚委員からのご発言、主にご指摘、ご意見ということでございましたが、もし事務局のほうから何か補足でご説明ございましたらお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
ご意見ありがとうございます。主にご意見中心ではあったところですけれども、大塚委員からのコメントについて、こちらのほうで補足説明をさせていただきたいところがございます。
まず、1点目のその他の業務費用のところになります。ページで言うと、33ページの下から2行目のその他の業務費用のご説明いつきまして、こちら、このパンフレットのところに記載している要因としては、全国健康保険協会の業務費用と、中小企業基盤整備機構の業務費用、この2つを代表的なものとして挙げていますけれども、これらの業務費用を挙げている理由としては、降順といいますか、一番大きなものから上から2つを挙げているところでございます。そして、2つ目の中小企業基盤整備機構の業務費用が2.3兆円となっておりまして、そうなると必然的にその3つ目以降の業務費用というのが2.3兆円以下の金額で大きくても数兆円レベルのものになっています。ですので、その他の業務費用としてはプラス24.9兆円という形にはなっているのですけれども、結構大部分が細かい業務費用の集まりとなっておりまして、その点を間接的ではありますけれど、現状の記載で示しているというような形となっております。ただ、それが分かりにくいというご意見もあろうかと思いますので、また今後、分かりやすいようにどう記載していくのかといったところは考えていきたいと思っております。
続いて、なぜGPIFの運用損益を除いているのかという説明が必要なのではないかというご指摘、ページ数で言うと40ページになると思います。こちらの件につきまして、こちらもちょっと間接的ではあるのですけれども、上の説明書きの項目の2つ目のところに、金融市場の動向により大きく変動していますというようなことが書いてあります。除く理由としては、考え方は幾つかあるかなというふうに思っています。金融市場の動向により大きく変動してしまう損益であること、つまり、政府の活動には直接的ではなくて金融市場の動向によって大きく変動するものであるということでしたり、あとGPIFの財源というのは国民の年金給付に充てられるものですので、国庫財源というところは直接的には構成しにくいものであるというようなところなり、そういったような理由があるかというふうに思います。今年の令和6年度のパンフレットにつきましては、このような記載にはなっているんですけれども、今後、各委員からのご指摘なども踏まえまして、どう記載を厚くしていくかとかということは検討していきたいというふうに考えております。
早期化の点につきましては、今後、公表するとしたら11月を公表めどというふうにしておりますけれども、そこまでに時間がありますので、どう公表していくかとか、どうフォローアップしていくかというところは、また今後詰めていきたいというふうに考えております。
事務局からの説明は以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
追加でご発言ということで、お願いいたします。
〔 大塚委員 〕
1点だけ追加で、今のご説明に対してなんですけれども、GPIF、今ご説明の中で、金融市場の動向なので国とあまり関係がないというようなご発言があったかと思うんですが、ちょっとその説明はあまりよくないかなと。もしそういうことを言い始めてしまうと、発生主義を取ること自体をネガティブと捉えられかねないかなと。必要があるからこそ連結でこれを含めて計上しているわけですから、そうすると、理由としてはむしろ2番目に挙げられたような、つまり、一般の行政事業に使える財源ではないというような形で説明していただいたほうがいいかなと思いました。
この点だけ、追加で1点だけお願いします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次にウェブで挙手いただいておられる委員の方々からのご発言をお願いいたしたいと存じます。福田委員、山内委員の順にご発言をお願いしたいと存じます。
まず福田委員、お願いいたします。
〔 福田委員 〕
ありがとうございます。非常にいろんな形で工夫してつくられているので、私も非常に改善されていると思います。
私からは、もう既に皆さんがおっしゃったことの繰り返しにはなりますけれども、1点目はやっぱりGPIFの取扱い、これは、今のご指摘があったように運用益が変動するというよりかは、あくまでもGPIFのお金というのは年金加入者のために使われるものだ、便宜的に連結に入ってはいるけれども、かなり独立性の高いもので、必ずしもではなくて、基本的に、運用益というのは出たとしても年金加入者のために使うものなんだということだと思います。
そういう意味では、資産の面でGPIFの資産が入っているわけですけども、実は負債の面でも事実上入っていて、かつ、将来的な年金の支払いを考えたときの負債というのが事実上あって、それは別に国が使えるものじゃないんだというような形の説明をある程度丁寧にしていく、現状でもないわけではないと思いますけれども、していくということは大事なのかなとは思いました。というのが第1点です。
第2点は、やはり早期化も非常に好ましいことだと、いろんな形で早く情報が公表されるということは私も非常にポジティブには捉えたいと思います。他方で、早期化のデータというのはどういうふうに利用されて、それが独り歩きしないような工夫というのも大事なんじゃないかなとは思います。
例えば、あまりいい例かどうか分かりませんけど、GDPというのは速報値が公表されて、その後改定されていくんですけれども、速報値と改定値はGDPの場合にはかなり乖離しているんですが、何か人々の感覚が速報値だけに引っ張られている感じで、あまり確報値を見なくなるという傾向はGDPの場合にはあるんですけど、そういうことではなくて、あくまでも情報提供であって、最終的には確報値が大事なんだということは分かりやすく同時に説明していただいて、ただし、いろんな参考資料としての情報としての公表なんだということは、あまり乖離はないというのが今までの試算だったようですけれども、それでもそういう形の工夫はしていただくということは引き続きお願いしたいと思います。
私からは以上でございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、続いて山内委員からご発言をお願いいたします。
〔 山内委員 〕
ご説明いただきまして、ありがとうございました。
まず、公表の早期化につきましては、ほかの委員と同じになりますけれども、私も賛成であるということを、お伝えしたいと思います。また、今回アニメーションと音声が入った資料を作成いただいたということで、元々の難しい内容がより分かりやすく、伝わりやすくなったと思います。毎年新しい取組をされておりまして、全体的にも年々改善されて、とてもいいことだと思っております。
そのアニメーションと音声についてなのですけれども、私自身もすごくよくあることなのですが、あまり長いものですと途中で見ていただくことができなくなるのではないか、というふうにも思います。私自身は動画を途中で、長いなと思って見なくなったりしてしまうこともあります。そのため例えば、全体版と分割版みたいなものを分けてアップされるようなことをされると、全体については、長く時間があって見たいときは長いほうを全体版で見ることができますし、一方で、分割版については、ちょっと見出しをつけて、全体版が上にあって下に見出しをつけてといった感じで、短いものを幾つかに分けてアップされると、より見ていただきやすいですし、途中からでもそれぞれの興味に応じて見ていただけますので、良いのではないかなというふうに思いました。
今後もいろいろと工夫していただければと思います。よろしくお願いします。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ご発言ありがとうございました。
今のご指摘はいずれもご提案というか、さらに改良していく方向へのご提案ということでしたが、事務局からもし補足等ございましたらお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
ご意見ありがとうございます。
コメントに対してというところですけれども、こちら、福田委員の早期化、山内の国民向けに関するご意見、両方とも、今後もこれでゴールというわけではなくて、改善していくというふうに思っておりますので、いただいたご意見を踏まえて、今後どう改善していくかというところも検討していきたいと思います。ありがとうございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
関連して、私からも少しだけ発言させていただきたいのですが、例えば大塚委員のGPIFについてのご指摘ですとか、あるいは山内委員からの、長過ぎるのもよくないというご指摘、このあたりから連想したことです。毎年拝見しておりまして、この資料が年々改良を重ねられていることは素晴らしいと思います。ただその中で、このPDFの文書、1頁毎のスペースや、資料全体の分量を前提にして必要な情報をどうやって収めるか、という考え方になっていると思います。しかし、そのような考え方は、果たして所与の前提とすべきだろうか、と。一方には、盛り込みたい説明、もっと丁寧に説明したい情報がたくさんありますが、その点に関心のある人にとっては有益な情報だけど、そうでない人、その論点について関心がない人にとっては、ノイズであったり過剰な情報になってしまうのではないか、と。霞が関のポンチ絵という、必要な情報を何もかも一枚のスライドに詰め込んで、というふうに揶揄されることもありますが、今の山内委員のご指摘はまさにその点を突かれたものと思いました。私なんかも授業でやってしまうのですが、アニメーションやパワポの中にきれいに全部詰め込むと、意外と受け手からすると何がポイントだったのか分かりにくいとか。
なので、例えば先ほどのGPIFの話も、この40ページのところに説明を追加するにはどうするか、という発想だけでなく、例えば、その箇所に「なぜこういうやり方になっているのかというと・・・」といった吹き出しをつけて、あとはリンク先の詳細な頁を見てもらう、紙媒体だったらQRコードとかでしょうか、そういったかたちで、デジタル化された紙媒体というPDFの制約を離れて、全体像を簡潔・精確に伝えつつ、関心のある方がどんどん深掘りしていけるような構成というのは、ありうるのではないかと思いました。窮極的には、この「ポイント」での説明が、本体の財務書類のここにちゃんと裏付けとなる数字があるのだ、というところまでリンクでたどれるようになっているとよいのではないかと思いました。もちろん、このように思いつきで言うのは簡単でも、実装されるのは大変なことだと思います。ですが、やはり、この部会で常々問題になっている、一方で情報の充実をはかりつつ、他方で分かりやすくポイントを絞って伝える、という相互に矛盾する課題を追求する上では、このPDFベースでのつくり込みというか、あるいは今回の動画もそうですけども、匠の技というんですか、ここを極めていくというのももちろん一つなのですが、もう一つ次の形への展開というのも、ありうるのではないかと。すぐに今年、来年という話でなくて、中期的にお考えいただければと思うんですが、こういった方向もあり得るのではないかということは、この間、委員の皆様のご議論を拝聴していて私として感じたところでございます。
以上でございます。
〔 小田切公会計室長 〕
コメントありがとうございます。
インデックス機能という形で、まずはここを見ていただいて、そこから先はまたリンク先で詳細を説明していくというようなのがいいのではないかというご意見と理解しております。この点につきましても、今までは積み上げで、過去踏襲で改善していくというような活動をやってきたんですけども、大きな変更にもなりますので、ただ、そこも視野に入れて、今後どうしていくかいうところは他の先生方のご意見も踏まえて検討させていただければと考えております。ありがとうございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。司会役が失礼いたしました。
佐藤委員から、ご発言お願いいたします。
〔 佐藤委員 〕
私も今まで出た意見と同じような内容なのですが、3点、意見を申し上げます。
まず、1点目のこの連結についてです。これまでも同じような発言をしてきたのですが、郵政がなくなって、連単差がほぼGPIFになりました。GPIFについては、今も意見がありましたが、40ページのグラフだけでは少し分かりにくいと。そしてさらに、今後の市場動向を考えると、過去は株の下落を債券でカバーということが成り立っていたのですが、今後、株・債券同時下落したときのリスクについても一定の警鐘を鳴らすという意味で、やはりこれだけ大きな影響を与えるようになったGPIF、また、単体のほうでは何か交付金など、その時々のテーマ、トピックスのようなものはコラムとして毎年取り上げてもいいのではないかというふうに思っております。
それから、2点目の早期化については、これは本当にお忙しい中いろいろ工夫をしていただいたことに敬意を表したいと思います。資料1-3に早期化に関する意見があったことを踏まえとありますが、ぜひ今後、この意見を反映した後、どのように早く出たものを活用しているのかというような、フォローアップもお願いできればと思います。
そして、最後に3点目で、「『国の財務書類』からみる財政」という分かりやすい資料なのですが、これは先ほどやはり大塚委員からもご指摘がございましたが、なぜ決算書以外にこれが必要なのかという説明が重要になります。我々の学生に対する財政の説明などでも、大体の場合は現金主義のほうの日本の財政の姿という同じような資料を使うケースが多いので、そうではなくて、こちらを見ると何が分かるのか、そういったことをアピールしていかないとなかなか利用率が上がらないと思いました。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
続いて黒川委員お願いいたします。
〔 黒川委員 〕
ありがとうございます。もうほとんど出尽くしていると思うんですけども、これはちょっと難しいかもしれないんですが、政府が予算を立てて、その予算の中で未消化部分というのが結構、なんか特にファンド系統とか、あるということが報道されていますけれども、未消化部分がどのように発生主義のこの財務諸表に反映、影響しているのかというところは、少し分かるものがありますでしょうか。例えば有価証券が増えているうちの一部はそういうものだとか、何かあれば、今、結構ね、未消化があるなんていうことは言われていますので、そういうのもさっきおっしゃったトピックになるかもしれない。そこで、今何か分かるものはありますか。どんなものがありそうだという仮説か何か、立てられますでしょうか。
〔 藤谷部会長 〕
事務局からお願いします。
〔 小田切公会計室長 〕
ありがとうございます。現状、結論から申し上げますと、未消化部分と財務諸表をつなげるというような資料とかはないというところでございます。未消化部分というのはストックとして残っているという形なので、現金・預金でしたりとか、おっしゃるとおり、そのほか有価証券とかという形にはなると思うんですけども、そこから切り出して幾ら幾らという資料というのは、現状ないというところでございます。
〔 黒川委員 〕
分かりました。
〔 藤谷部会長 〕
それでは、中山次長お願いします。
〔 中山次長 〕
32ページで、現金・預金が大きく増えているというのは、本来、望ましくない姿なのかなと思いますし、基金の在り方が議論されていく中で、特にこれから金利が上がっていきますと保有コストを考えざるを得ませんので、そういった点、問題意識を持って開示についても当たっていきたいと思います。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。私もここは関心のあるところなので一言だけ述べさせていただきます。
今、中山次長からご指摘のあった基金ですが、受け手が連結対象になっている場合はそちらで取り込まれますが、基金というのは必ずしも連結対象の独法に限らず、一般法人等も含め多様な場所に積まれていますので、そうすると予算書ベースではもちろん、連結財務書類ベースでも国庫から外に出たお金、費用として計上されて終わりということになるんですが、実際には基金として認識され管理さて続けているということになります。ちょっとこの辺りは公会計ベースの議論とはまた違う話になってくるのですけども、今の黒川委員のご指摘は、そういったことにも関わる大変重要な問題意識として承ったということにさせていただければと存じます。
〔 土居委員 〕
ちょっとだけ、すみません。
〔 藤谷部会長 〕
ごめんなさい。失礼いたしました。お願いします。
〔 土居委員 〕
ちょっと蛇足的なコメントなんですけど、先ほどの大塚委員のご発言に関連して、資産・負債差額増減計算書のところのその他収入というのが結構大きな額だけども、それはもう少し内訳を明らかにできないかというのを考えてみると、今、即席で手元にある資料を見たところ、資料1-1という分厚い資料の一番後ろの222ページを見ると、資産・負債差額増減の明細が載っていて、222ページの一番最後のところですけれども、その他の財源というのが、結局、国の一般会計・特別会計が大半で、独法のところはほとんどないという、そういう状況だと。だから、一般会計・特別会計のほうを見るということだとすると、この同じ資料1-1の78ページ、79ページというのが、その明細が載っていて、そうすると、財務省と経産省と厚労省、あと国交省が結構大きな額になっていると。
よくよく考えてみると、自己収入というのがあるし、それから、他会計との繰入れとかそういうのもあるし、それから、多分これ、無償所管換えはこっちに入っちゃっているんですかね。省庁別の財務書類を見ると、無償所管換えを別建てにしている、財務省なんかそうなんですけど、ところもあるけれども、この要約版だと無償所管換えは別建てにはなってなくて、財源の次にあるのが資産評価差額になっているということなので、無償所管換えが、もしかするとその他の収入とかに影響を与えているのかどうかというところかなと思ったのと、やっぱり財務省が多いというところは、ほかの省庁へのその財源の配付をしているからというのも、もちろん相殺消去される部分が大きいのかもしれないんですけど、そういうようなところがあったりすると、自己収入が結構多く占めている可能性が高いなと思いつつも、なかなか名前をつけて科目を1つ設置するということになるには、ちょっと容易なネーミングがないというか、無償所管換えは項目として立てられるんだけど、実は額にするとそんな大した額じゃなくて、確かにその他の財源としてしまうのは大きいけれども、分割するにしては、その科目が必ずしも大きな金額になっているわけじゃないかもしれないという、まさに雑収入を塊として見せたらこんな大きな金額になっちゃったという感じになっているのかなというのが、私の今のところの暫定的なコメントということで。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。今の土居委員からのコメントについて補足ございますでしょうか。
〔 小田切公会計室長 〕
ありがとうございます。
1点補足させていただければと思います。ご指摘のあった無償所管換えがどこに入っているかという点ですけれども、ご覧いただいている79ページのその他の財源ではなくて、下から2行目のその他資産・負債差額の増減というところに入ってございます。その他の収入の明細は別途ありまして、93ページ、こちらがその他の収入の明細で、各所管、各省庁と、あと会計、一般会計ですとか各特会ごとに、その明細が記載されております。こちらが一つ参考になるかというふうに思います。
〔 藤谷部会長 〕
土居委員、お願いいたします。
〔 土居委員 〕
これを見てもやっぱり、何というか、なかなか独立した科目を立てるにしては名前が難しいなという、そういう感じですね。ご検討をどうなさるか、私は何か予断を持っているわけでありませんので、大塚委員の問題提起を含めて、お考えいただければと思います。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。ただいまの点は今後の課題ということで承ったということでよろしいかと存じます。
それでは、今の議題につきまして、ご発言等ございませんようでしたら、次の議題に移らせていただきたいと存じます。ウェブの先生方も含めてよろしゅうございますね。ありがとうございます。
それでは、次の議題の令和6年度事業別フルコスト情報の開示について、事務局からお願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
それでは、資料2-1「令和6年度事業別フルコスト情報の開示について」を用いてご説明させていただきます。
まず、資料1ページをご覧ください。
令和6年度事業別フルコスト情報の概要になります。令和6年度は、昨年度の部会での議論を踏まえまして、各省ヒアリングを実施しまして、補助金・給付金事業型の対象事業の見直しや、コスト算定方法の課題把握等を行ってまいりました。
その結果、フルコストが少額な補助金・給付金事業型の4事業について、類型化されたその他の事業型の事業と入替えを行ったことに加えて、新たに2事業を追加し、全体で、前年度から2事業プラスの216事業のフルコスト情報を作成しました。
資料2ページは、昨年度の部会でのご議論と指摘事項、それを踏まえた各省のヒアリングの結果をお示ししております。
1ポツ目のフルコスト対象事業の見直しですが、昨年度の部会において、補助金・給付金事業型での予算のPDCAサイクルに適さない事業につきましては、その他の比較可能な事業との入替えを実施する旨のご議論がありました。それを踏まえ、令和6年度はフルコストが1,000万円未満、または交付件数が少ない事業を対象に、各省とも調整を図りながら、その他事業型の類型化を踏まえて4事業の入替えを行っています。
その他の事業の類型化の概要につきましては、次の3ページをご覧ください。
その他の事業型の成果指標等に着目し、6つのグループに類型化を行いました。
1ポツ、成果指標の類似性によるグループとして、例えば、左上の相談・窓口事業は相談件数、統計・調査事業は調査件数、資料館、広報事業は入館者数といった成果指標。右下の2ポツ、事業・業務の性質によるグループはCIQ事業として類型化を行いました。
そして、赤字で記載している事業が、今般入れ替えた事業であり、統計・調査事業で1事業、省庁大学校等の運営事業で3事業を追加しています。
今回、その他事業型を類型化したところ、成果指標にばらつきがあり、そもそも比較することが困難な事業があるといった課題も見つかりました。特に統計・調査事業ですが、例えば、成果指標は統計数や調査数が一般的ですが、事業によっては報告書作成数、情報発信数などがあり、今般、比較可能性を高めていくためには、可能な限り成果指標を合わせていく必要があると考えています。
また、類型化したとしても単純比較は難しいという面もありますが、今後、事業数を増やして、グループの中でも事業内容が類似する事業を比較してみるなど、工夫していく必要があると考えています。
資料2ページに戻りまして、2ポツ、コスト算定方法の課題把握等になります。これはコスト算定に関する検討事項であり、各省からフルコストの算定方法をヒアリングした中で、一部の省庁では、物にかかるコストのうち共通経費については細分化して算定できる余地があったため、算定方法を見直すこととしました。具体的には、省全体に係るシステム経費や水道光熱費などの共通経費は、共通経費の全体額を従業員数で割って算定していましたが、各局で執行額を把握できる共通経費は切り出して、局単位で算定する方法に変更しました。各省の事務負担は、当該算定方法に変更したとしても大きく変わるものではなかったことから、今般、算定の適正化を図ることとしました。
3ポツ、自己収入比率の検証は、事業の特殊性や公共性も考慮して検証する必要があるとのご指摘を踏まえ、各省に対しては検証を促しつつ、自己収入比率が20%未満の事業については、ダイジェスト版の補足情報欄に自己分析結果を記載することとしました。
4ポツ、事業の効率化・適正化の成果指標の確認は、1月部会でもご議論いただきましたが、フルコストが十分に活用できていない実態を踏まえ、各省が行う行政事業レビューで活用を図ることとして、行政事業レビューを所管する行政改革事務局と調整を行っているところです。事務局とは、行政事業レビューの点検においてフルコストを活用することを記載し、作成要領に、経年比較、横断比較情報をレビューで活用した場合は、その結果をレビューシートに記載する方向で調整しています。今後、各省に対してレビューでの活用を促すとともに、活用状況をフォローアップしていきたいと考えております。
資料の4ページでは、今後の方針を記載しています。
これまでの内容と重複するところがありますが、1ポツ、各省へのヒアリングの実施については、引き続き三、四省庁を対象に、今年度と同様の観点でヒアリングを実施し、②のその他事業の類型化に当たり、成果指標のばらつきがあった課題にも追加で対応したいと考えております。
2ポツ、行政事業レビューでの活用については、行政事業レビューでの活用を促し、活用状況についてフォローアップしていきたいと考えております。
以上、今後も事業別フルコスト情報がより一層活用されることで、各事業担当者がコスト意識やマネジメント意識をさらに高め、行政の効率化・適正化の動きが広がるよう努めてまいりたいと考えております。
事務局からの説明は以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。先ほどと同じ要領でございますが、ネームプレートを立てていただく、あるいはウェブ会議では挙手ボタンをお願いいたします。
今度はウェブの先生方から順番にご指名させていただきます。
山内委員、赤井委員の順にお手が挙がっております。それから福田委員も挙手いただきました。まず山内委員からご発言をお願いいたします。
〔 山内委員 〕
ご説明いただきまして、ありがとうございます。このフルコスト情報についても年々改善されて、いろいろと考えられていると思っております。ありがとうございます。
このフルコスト情報について、現場でも意識されているという、かなり意識が上がってきているという話を、最近聞いたところがあります。フルコストが意識されるようになってきているのは大変よいことだなと思う一方で、皆さん、すごく真面目なんですね。すごく真面目で、意識し過ぎるあまりに、これもカットしないと、これもカットしないと、というような感じで、必要なコストまでカットされてしまうような可能性もあるのではないかなというふうに思いました。
そのため、現場の方々にはぜひ、メリハリをつけて、使うべきところと使わないところ、使うべきではないところ、というのをマネジメントして、検討していっていただきたいということを、ぜひ周知していただければなと考えております。これはお願いです。
よろしくお願いします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、引き続きまして、赤井委員からご発言をお願いいたします。
〔 赤井委員 〕
ありがとうございます。
2点ほど。1つ目、先ほどの意見にも近いところがありますけれども、フルコスト情報がこういうふうに公表されて、公表されているということがある程度周知されてきているのかなというふうに思います。まず知っていただくということが大事で、その後どのように活用するのか、今みたいにコストがどのぐらいかかっているのか知るということですね。そのコストが高いのか、そうでもないのか、そういうところで、それによって事業をもっと削減すべきだというような話だけにはならないように、つまり、これだけのコストがかかっているけれども、その価値があるという、この価値の面がこの情報にはないですが、そのコストと実際の価値を比較して、十分効率的に実施できているという確認をするということもこのフルコスト情報の意味合いなのかなというふうに思います。その辺りも含めて、どういうふうに活用されたのかということを何らかの形で情報収集されて、どの事業に活用したのかというところまで細かく、どの事業という個別の事業ではなくても、全体的にこのフルコスト情報というのを見ながら、どういうふうに活用しているのかという情報収集、ヒアリングみたいなものをされて、どこかに今後資料を提供するときに、参考程度ということで書いていただくというのもいいのかなと思いました。いわゆる活用事例みたいな、活用方法ということの紹介にもなるのかなと思いました。
それから2点目は、行政事業レビューとの連携もかなり進んできていると思いますので、そこで活用していただくというところは引き続き進めていただくとともに、行政事業レビュー以外でも何か活用できるところはないのかを検討していただけると良いと思います。実際、各省庁とか、財務省で予算査定するときなど、実際活用されていると思います。現在は、もう少しこういうところでもっと活用できるんじゃないか、今後の行政事業レビュー以外のところでの活用の方法というか、このフルコスト情報をより積極的にPRしていくというところを探していくというフレーズに入っているのではないかと思います。この点も、また今後検討していただいたらと思います。
以上です。ありがとうございました。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、続きまして小林委員、そして福田委員までご発言いただいてから会場に戻ります。
小林委員、お願いいたします。
〔 小林委員 〕
小林です。遅れて参加することになり、失礼しました。
このフルコストの情報について1点簡単に。3ページだったと思いますが、成果指標にばらつきがあってなかなか比較がしにくいという問題があるということだったと思いますけれども、これは1つのやり方として、例えば各事業に共通するタスクを切り出して、そのタスクについてどのぐらい費用がかかるのかというのを比較するというふうにすると、もう少し客観的な効率性の比較というのができるのではないかなと思います。つまり、今の成果指標だと、例えば放送大学の生徒数と、それから防衛大学の生徒数、これは単純に生徒数で比較することはどんな意味があるのかというのがよく分からないということですけども、生徒に与える共通のサービス、同じサービスのコストがどのぐらいあるのかということであれば、同じ土俵でというか、同じ尺度で比較可能かなというふうに思います。
ですので、成果指標で分けるのではなくて、例えばタスクを切り出して、そのタスクにどれだけコストがかかっているかというのをいろんな事業で比較をして、効率性の評価のヒントにするというようなやり方を今後考えていけるといいのではないかというように思います。
私からは以上でございます。どうもありがとうございました。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、福田委員、お願いいたします。
〔 福田委員 〕
毎年いろんな形で工夫されて、改善も図られていて、非常によく努力されていて、私もいい試みだと思います。私としては、このフルコスト事業というのは、国のやっている事業のどれぐらいをカバーしているものなのかというようなイメージなんかももう少しあるとありがたいかなと思っていまして、いろんな形でこういうフルコスト事業にはなじまないようなものもないわけではなくて、そのために対象になっていないのもあるかもしれませんけれども、どういう形で、どれぐらい国がやっているいろいろな事業がこれでカバーされているのかというイメージがもう少しあると分かりやすいかなとは思いましたので、今回、というよりかは、今後、どれぐらいのカバレッジが、こういうのでカバレッジしているのかということが、イメージが全体として分かるような工夫とかもあるといいのかなと思いました。
私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、お待たせいたしました。会場に戻りまして、大塚委員、佐藤委員。そこまでご発言いただいてから、事務局からレスポンスいただきます。
大塚委員、お願いいたします。
〔 大塚委員 〕
ご説明ありがとうございました。事業の選択ということで見直しをされている。ここはやっぱり重要な点だと思います。時系列比較ということで考えれば、同じ事業が毎年開示されることも必要なんですが、国の事業活動が変化していることを考えれば、やはり重要性に応じて毎年見直していくことも必要であって、その取組をされているというのは継続をしていただきたいと思います。
ただ、その際に、私自身の個人の解釈とか考え方に基づく意見になってしまうのかもしれないんですが、今回の事業選択は成果指標をベースに考えられているんですが、なぜ、歳出ベースの事業費ではなくコストを見るのかということに関しては、私自身の解釈としては、コストでこそ事業規模が出るためであるという捉え方をしております。その点からすると、やはり減価償却費が重要なんだろうと。マネジメントという観点からすると、減価償却費というのは変化させにくいものですので、いわゆる会計で言う埋没費用、サンクコストということにはなってしまうんですが、しかし、その他の事業の選択に当たっては減価償却費も考える形にはなっておりますので、その減価償却費を踏まえて、事業費に比べて現実の事業規模が大きい事業というものをやっぱりはっきりさせていくことも必要なのかなというふうに考えています。今後の選択に向けてですけれども、そこをご検討いただければと。これがまず1点。
それからもう1点は、先ほどの山内委員のご発言に関係するんですけれども、この成果指標との関係の中で、むやみやたらと削減してしまうというのは不適切だというご意見、私も全くそのとおりだと思います。これも私個人の意見を取り上げる話で申し訳ないんですけど、私自身が自治体での研修をするときに、このコストに関して常に話をしているのは、コストとロスを区別しなさいと。つまり、現実にかかったコストが成果につながっているのであれば、それは本当に厳密な意味でのコストである。しかし、支出をしたり物を使っていても、成果につながらないものはやっぱりロスとして考えるべきであって、減らすべきものはコストではなくロスなんだと。だから、この事業別の評価に当たっても、今回まとめられているコストの中には、現実にはまだ厳密な意味でのコストとロスが混在しているんだろうと。それをしっかり見つけ出していくというのが、先ほどの山内委員のめり張りのあるという話になるのかなと。これはまだ今後の話になるんですけれども、そういった視点での分析も進めていただけたらなというふうに考えております。
以上2点、意見として申し上げたいと思います。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、佐藤委員、ご発言をお願いいたします。
〔 佐藤委員 〕
これまでのご意見と同じなのですけれども、個々の事業の情報が拡充されているのは、非常によいと思います。特に個々の事業の管理でありますとか評価には非常に有用なのですけれども、この資料は同時に外部報告としての機能も持っていると思います。その意味では、先ほど福田委員がご指摘されたとおり、ここで開示されている対象事業が全体のどの程度をカバーしているのかといったような情報もあると有用と感じています。これについては、以前、金額だけだと分からないという中で、目次の中に金額情報を入れてくださっているのですが、これとそれぞれの省庁の中での比率でありますとか全体の比率、こういったサマリーを最初のほうに入れていただくだけでも、それぞれの事業に関係のない全体からアプローチしようとする利用者には有用なのではないかと思いました。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
様々にコメント、ご指摘、ご提案いただきましたけれども、事務局からまとめてということになりますが、お願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
各委員、コメントありがとうございました。
まず、山内委員、赤井委員から、大塚委員も同じくコメントありましたとおり、コストを削減し過ぎるのは本末転倒であるというところかと思います。こちらも、ご説明しましたとおり、毎年3から4省庁、ヒアリングを実施していくのとともに、アンケート等も実施したいというふうに考えておりますので、そこの中でコストを削減し過ぎない、必要なコストというのを削減するということがないように、ヒアリングをするときに誤ったメッセージが伝わらないようにコミュニケーションを取ることが必要なのかなというふうに感じたところでございます。
あとは、赤井委員からの活用事例の紹介だとか、実際に活用したところの情報収集というのはすべきだというようなコメントがございました。こちらも、今申し上げたとおり三、四省庁ごとに毎年ヒアリングを実施してまいりますので、そこで実際に使っている生の担当者の声というのをヒアリングしまして、そこで活用事例というのが出てきましたら、例えば横展開するとか、そういったような改善点というのは必要なのかなとは思います。
あと、行政事業レビュー以外での活用というところもありましたけれども、こちらもまずは行政事業レビューで活用するというところではありますけれども、今後そういった機会なり、模索は必要かなというふうに考えております。
小林委員からの、成果指標という切り口ではなくタスクごとに比較すべきだというようなコメントがございました。こちらも繰り返しのコメントになって恐縮ですけれども、各省ヒアリングを実施して、どういった活用の仕方があるのか、どういったところができるのかというところも情報収集しながら、改善していく必要があるのかというふうに思います。
福田委員のどれぐらいカバーしているのかという情報なのですけれども、今回の部会資料では明確に記載してなかったのですが、分母の事業、こちらは行政事業レビューの事業数にはなりますけれども、5,000を超えるような事業が国でございます。それを分母とするのであれば、今回、資料のページ数で言うと1ページだと思いますけれども、分子の事業別フルコスト情報は216事業という形になっていますので、ざっくりとした計算では5,000分の216というところが数字として出てくるところでございます。
大塚委員から幾つかコメントをいただきましたけれども、事業規模の判断として、減価償却費の規模が大きなものを示したほうがいいのではないかという点について、こちらもそういったような視点というのは今一覧で見ることはできませんが、減価償却費をダイジェスト版なり事業別フルコストを見ると、減価償却の金額が書いてありますので、電卓をたたけば出るというような形にはなりますけれども、そういった切り口で、明確に一覧性があるような形で出していませんので、そういったところも、有用性とかも検討しながら、今後どう変えていくかといったところに、検討の中で含めさせていただければと思います。
また、成果に結びついているものとそうでないものの切り分け、コストとロスの切り分けというところも、先ほど申し上げたとおり、各省とのヒアリングの中で、どうしていくかというところを意識して検討していきたいというふうに思っております。
あと、佐藤委員からの一覧性につきましては、以前のコメントを踏まえ、目次のところで金額を記載するようにしたところではありますけれども、今後どういったところをまた追加で記載すればいいのか、できるのかというところも含めて検討していきたいというふうに思っております。
事務局からのコメントは以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
〔 赤井委員 〕
すみません、赤井ですけれども。
〔 藤谷部会長 〕
補足ですか。
〔 赤井委員 〕
すみません。5,000分の200というと、何か全然少ないというふうになっちゃうと思うんですけど、200でもいろいろなタイプで本当に重要だと思われる事業をうまく、限界があるので200の中でもそれぞれ入れていますみたいな説明とかがあるとかなと思いました。
以上です。返信はオーケーです。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、会場でまず土居委員から、そして中山次長という順でお願いいたします。
〔 土居委員 〕
ご説明どうもありがとうございました。
このフルコスト情報をどう活用するかという点について、1点コメントなんですけども、文部科学省の独立行政法人の国立美術館と国立文化財機構、あともう一つ、国立科学博物館がありますけれども、次期中期目標期間では自己収入比率を成果指標に上げるということを発表しています。フルコスト情報の開示のほうが先だったわけですけれども、今回の資料2-2の126ページと127ページには、独立行政法人国立美術館と国立文化財機構のフルコスト情報が載っていて、自己収入比率というのも、これまでの過去に開示していたものの推移をきちんと示しているということで、そういう活用のされ方というのも、発生主義ベースなのかどうなのかというのはちょっと、測り方は、独法の中期目標との関係は、細かいところはあれですけれども、少なくとも、こういう形で開示し続けてきたことがつながって、今回、次期・中期目標期間から自己収入比率を成果指標の1つにするということに至ったということは、文科省はそういう説明をしないのかもしれませんけど、これまで取り組んできた1つの遠因になっているということなのではないかというふうに私は解釈したいなと思っているところで、私も、別の会議とか、あと公会計部会でも申し上げてきたことだったわけですけども、そういう活用のされ方もあるということは非常にこのフルコスト情報がいい形で使われているなというふうに思いました。
それから、ウェブサイトに関連することなんですけども、フルコスト情報の財務省のウェブサイトのページがあって、それで、各省へのリンクというのがあるんですけど、各省へのリンクというのが、リンクをたどると、結局、データベースのエクセルファイルしか各省にはないと。こういう資料2-2みたいな説明書きというのは各省のウェブサイトにはなくて、結局、ダイジェスト版を見てくださいと書いてあって、それがまたもう1回財務省のページに戻ってくるという、そういうループみたいな感じにリンクがなっているという状態に今あるので、財務省のホームページだけ変えれば済む話だと思うんですけども、事業別フルコスト情報、各省版はこちらですと書いてあるところのリンクは、一番上が統合版で、ダイジェスト版とデータベースのエクセルファイルがリンクされていて、それはいいんですけど、その下からずっと国会、最高裁と来るんですけど、そこのフルコスト情報って、リンクを貼っているのは間違いないんですが、そこにあるのは、各省にあるのはデータベースだけだということが分かるようにしないと、結局、各省のページに飛んでいったんだけど、もっと詳しい各事業の説明があるのかなと思ったら、結局、今ある資料2-2のようなダイジェスト版以上のものはないということが分かったという感じだったんで、そこをうまく誘導するというか、国会以下の部分はデータベースですと。データベースを細かく見たいところは各省のページに行ってくださいという、そういう感じにしておいたほうがいいのかなと思いました。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、中山次長からお願いいたします。
〔 中山次長 〕
本日も、非常に建設的なご意見、多数いただきまして、ありがとうございました。
その中で1つ、我々も問題意識を持っていますのは、これまで議論を重ねていただいて、充実してまいりました事業別フルコスト情報をどう活用していくかという点、事務局でもいろいろ議論いたしまして、1つは、行革の文脈の中で行政事業レビューにしっかり活用していこうということを進めていきたいと思っております。
もう一つは、今、土居先生からもご指摘いただきましたけれども、ちょうど今年、国立美術館と国立文化財機構、、国立科学博物館が独法の中期目標の更新に当たりましたので、更新に際して文科省と協議を重ねまして、中期目標に、この事業別フルコスト情報、ダイジェスト版で言いますと126、127ページになりますが、これを基本的に目標として計上させていただいて、開示を図りたいと思っています。
背景としては、今年から本格的に国際観光旅客税を活用して、観光施設としての日本文化の振興を含めて、活用していくということもあります。主要国と比較しますと、低迷している来場者数、ここをしっかり上げていくべきではかという問題意識で、それがフルコストで示されている展示事業と合致いたしましたので、これを活用させていただくこととしました。
ただ、やはり一定のインパクトはありまして、いろいろ賛否あるところです。少し誤解もありまして、これは展示事業の指標ですので、文化財の保護に悪影響があるんじゃないかとありますが、それは、そこを念頭に置いたものではありませんし、今申し上げましたように基本的には活性化、事業の拡大、いかに効率的に運営できるかというところを求めている指標だと認識しています。
今後、春の財政制度等審議会などでこういった趣旨をしっかり明確にしながら進めていければと思っていますし、これを1つの先行事例として、フルコストの対象事業とするときに、こういった利用目的も含めて、検討できる環境を整えていければなと思っているところでございます。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、今の、とりわけ土居委員からのご指摘について、何か事務局からレスポンスございましたら、お願いいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
ありがとうございます。1点だけ、データベースの視点のところだけコメントさせていただきます。
土居委員からのご指摘のとおり、現状、各省で記載しているのはデータベースだけで、開くとエクセルが出てくるのですが、そちらは財務省でも一応掲載がありますので、各省のリンクに行ったとしても、財務省以上のより詳細な情報があるかというと、そうではないというような状況でございます。ですので、そこは、まずは誤解のないようにというところでのつくり方というのは意識したいというふうに思います。現状でそうなっているのは、各省にフルコストの作成責任があるため、そのデータを作成・公表するという責任がありまして、それを分かりやすく開示するというのは、公会計室の取組だから一応こういう形になっているんですけれども、これもちょっと工夫できるところがあれば、まずは誤解のないようにというところは最低限かとは思うんですけれども、取組として検討したいというふうに思います。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
土居委員、お願いいたします。
〔 土居委員 〕
室長のご回答、大変重要な点を指摘されたと思っていまして、もともと国の財務書類も省庁別財務書類という発想から始まっていて、各省にそういう財務に関する認識をしっかり自分ごととして考えてもらうようにということから始まっているという意味において、各省に飛んで、そこで各省がきちんと開示していますという、自分の責任で開示していますというのを見せるということ自体はとても大事なことだと思っておりますので。その点は私もそう思っております。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。
黒川委員、お願いいたします。
〔 黒川委員 〕
ありがとうございます。今、次長から、126、127ページ、特にご説明いただき、展示ということに限ってということだったので、保存事業、あるいは集めるという収集事業については関係ないという、事前説明時はびっくりしていたのですけれども、誤解が解けました。
ただ、展示に関して、私は事前説明のときにもう一つ個人的な意見を申したのです。それは、若いときから好きで美術館に時々見に行っていましたが、私も今70を超えて、おじいちゃんになったんですけども、おじいちゃん、おばあちゃん、特におばあちゃま方ですね、大体見に来ているのはそういう方が多い。今から20年ぐらい前かな、若い人も見に来るような展示も時々はあるのですけれども、日本の中で、やっぱり若く働いている方々にもっと見ていただきたいと思いました。特に男の人ですね。もっと見に行くべきではないか。要するに、我々の文化、文明とまでは言いませんけれども、これだけのものがある、あるいは世界にはこれだけのものがあるということを見て感じるということだけでも、かなり発想が変わる可能性がある。特に日本の場合は、観光事業といっても、20年前は数百万人だった、それがこんなに増えたという、そういうのを含めて、いろいろな点で、経済的なものだけではないような、何というんでしょうか、個人的な人的資本の醸成というのに、民間の美術館や博物館だけではなくて、国あるいは地方自治体も含めて、もう少し寄与すべきではないかと。
そのときに、何が大事なのかなと思ったとき、昔フランスに行ったときの経験で、働いているわけですから、若者、青年は。ですから、夜間に行くとか、それからレストランはこのところ大分充実してきましたけれども、美術館、博物館のレストランに食べに行こうとか、夜間見て、そこで食べて、それで、今日展示したものはどうだったのかというようなことを数人で議論するなんていうような文化ができたら、すばらしいことではないだろうか。このところ、金曜日の夜ですか、展示時間が延びている、労働問題もあるかもしれませんけれども、入場者数を増やすというときの、単に増やせばいいというわけじゃなくて、その中身、それからそれの施策、たとえば、一番働き盛りの人たちにもっと見てもらうためにはどのようなことをしたらいいんだろうか。料金だけではなくて、そういうのも含めて議論すべき問題ではないだろうか、そのように思って、事前のレクのときには少しお話をした。そうしたら、そうだねという、もっと見に行かなくちゃね、働いている人たちが見てほしいよねという、そういうことになった。
以上、余計なことだったかもしれませんけれども、失礼いたしました。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
そういたしましたら、その他、ご発言をご希望の委員の方はおられますでしょうか。ウェブ上でもいらっしゃらないということで、よろしいかと存じます。特段のご発言、ご希望ないようでございますので、以上をもちまして、本日予定しておりました議題は終了とさせていただきます。
最後に、事務局から連絡事項をお伝えいたします。
〔 小田切公会計室長 〕
次回の部会につきましては、追って事務局よりご連絡させていただきます。
以上でございます。
〔 藤谷部会長 〕
それでは、本日はこれにて終了とさせていただきます。
ご多用のところありがとうございました。
午前11時28分閉会

