財政制度等審議会 財政制度分科会
法制・公会計部会
議事録
財政制度等審議会 財政制度分科会 法制・公会計部会
議事次第
令和8年2月27日(金)9:00~9:44
於 Web開催
1.開会
2.議題
- 〇 「特例公債法改正法案」及び「復興財確法改正法案」
3.閉会
配付資料
| 資料 | 「特例公債法改正法案」及び「復興財確法改正法案」について |
4.出席者
|
部会長 |
藤谷 武史 |
中山次長 吉沢次長 山岸司計課長 原田法規課長 小田切公会計室長 |
午前9時00分開会
〔 藤谷部会長 〕
それでは、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会法制・公会計部会を開催いたします。皆様におかれましては、ご多用中のところ、ご出席いただきましてありがとうございます。
本日は、ウェブ会議システムを活用して、会議を開催させていただいております。ご発言される際には、ご参加の委員の方に音声が明瞭に伝わりますよう、できるだけパソコン等のマイクに近づいてご発言いただきますよう、お願いいたします。
次に、当部会の所属委員の本日の出席状況、そして資料の確認を事務局からお願いいたします。
〔 原田法規課長 〕
法規課長の原田でございます。よろしくお願いいたします。
本日は全ての委員の皆様にご出席いただいております。
恐縮ではございますが、事務局のほうは次長の中山が交通事情により少し遅れておりまして、入り次第、ご挨拶させていただきたいと思っております。
次に、議事次第をご覧ください。配付資料につきましては、事前にメールで送付させていただいております。
では、部会長にお返しいたします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。
では、本日の部会の進行についてご説明いたします。
本日の議題ですが、特例公債法改正法案及び復興財確法改正法案について、事務局より説明をいただき、質疑応答を行います。
今、課長からもご説明ありましたとおり中山主計局次長が交通事情ということで、お見えになり次第というか、質疑の後で改めてご挨拶の機会をいただこうかと思っております。
それでは、本題に入りますけれども、議題の特例公債法改正法案及び復興財確法改正法案について、事務局から説明をお願いいたします。
〔 原田法規課長 〕
ありがとうございます。
まず、資料の共有をさせていただきます。画面のほうは大丈夫でしょうか。
では、始めさせていただきます。
まず、特例公債法改正法案の概要について説明させていただきます。上の箱をご覧ください。
まず、いわゆる赤字国債といわれる特例公債は、建設公債のみの発行を認める財政法第4条の特例として、「特例公債法」を措置することで発行根拠を定めてきております。
特例公債法につきましては、平成24年度以降、複数年度の発行根拠を定めてきておりますが、現行法の発行期間は令和7年度までの5年間となっております。ですので、今年度令和8年度以降の特例公債の発行のために発行期間の延長を行う必要があります。そのため、令和8年度予算の関連法案として、この改正法案を国会に提出させていただいているところでございます。
改正法案の内容でございますが、引き続き、当面の間は特例公債を発行せざるを得ない財政状況であることを踏まえまして、安定的な財政運営を確保する観点から、これまでの枠組みを引き継ぎまして、今回発行期間を5年間、令和8年度から令和12年度まで延長することとしております。
また、一番下の丸でございますが、金利のある世界に入りまして、様々市場の動きも注目されておるところでございます。市場の信認を確保するために、今後、改革のほうもしっかりやっていくことを明確にする必要があるという観点から、今般、歳出・歳入改革、社会保障制度改革等の行財政改革を徹底すること、租税特別措置・補助金等の適正化に取り組むことを新たに条文として明記させていただいております。
以上が特例公債法改正法案の概要でございます。
次に、復興財確法改正法案の概要について、ご説明さしあげたいと思います。下の箱でございます。極めてシンプルな改正になっております。
復興財確法は、復興債の発行期間等について規定しておりまして、制定以降、復興財源フレームの見直しを踏まえて延長してきております。昨年6月、新たな東日本大震災からの復興の基本方針が閣議決定されまして、復興財源フレームが、令和8年度から令和12年度までの5年間、改めて延長されました。これを受けまして、改正法案では令和12年度までの復興事業に必要な復興財源を確保するため、復興債の発行期間等について5年間延長することとしております。
なお、今般、復興特別所得税の課税期間を10年間延長することについては税制改正法案で措置をされているところでございます。
以上が法案の概要でございます。
2ページ目をご覧ください。
これは特例公債法の条文の全体像でございます。極めて短い法律でございまして、全部で5条までとなっております。
下線部が今般の改正予定の箇所でございまして、単純に、期間延長ということと、先ほど申し上げましたように新しい条項として第5条を設けております。1項、2項とも、先ほど申し上げた内容でございまして、一種のプログラム規定と申しますか、政府に、こういった方向で取り組みなさいといった規定でございます。具体的な施策については、今後、政府のほうで検討していくような形になっております。
次のページでございます。
次のページは復興財確法の改正部分の全体像でございます。これはまさに単純延長でございまして、それぞれ年度を5年間延ばしているものでございます。
最後、ご参考までに、前回の財政制度等審議会財政制度分科会提出資料、昨年の11月でございますが、提出させていただきました資料でございます。
これに、基本的には特例公債法のこれまでのおさらいのようなことを書いている資料でございまして、経緯を簡単に申し上げますと、右下の欄でございますが、「特例公債法の経緯」としてございまして、昭和50年度以降、特例公債を継続的に発行してきております。
最初は、単年度立法でずっと続けておりました。平成24年度に、先ほど申し上げましたように、議員修正によって複数年度授権として4年間、複数年度授権をいただいております。当時は民主党政権でございまして、衆参ねじれ国会のもとで特例公債法が秋まで成立しませんでした。この当時は11月に、当時、解散とある意味バーターのような形で、複数年度になっておりまして、民自公の3党合意として、4年間の発行権限を授権する形で成立しております。
それ以降は、当時の考え方も、当時、プライマリーバランス赤字半減目標というのが2015年、平成27年度を目標にございましたので、それを念頭に置きながら4年間になったと承知をしております。
平成28年度以降これまで、今回3回目ですが、2回延長してきておりまして、平成28年度は政府提出として5年間、発行期間の延長をしております。この当時は、プライマリーバランス黒字化目標2020年度というものがございましたので、一部「プライマリーバランス黒字化に向けて」という言葉自体も法律に書かれていたものでございますが、令和3年度、コロナ禍の際、延長した際に、そういった文言は今「財政の健全化に向けて」という一般的な言葉に置き換わっておるところでございます。
今申し上げた、画面をご覧いただくと、第4条、ここの部分でございます。
以上が大まかな経緯でございます。
私の説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、ただいまの事務局からの説明について、ご意見、ご質問等ございましたら、ご発言をお願いいたします。
ご発言を希望される委員を順番に指名させていただきますので、委員の皆様方は、ご意見等がございます場合は、ウェブ会議システムの挙手するボタンのクリックをお願いいたします。
それでは、挙手の順番にということで、まず、福田委員からお願いいたします。
〔 福田委員 〕
ありがとうございます。ご説明は非常に丁寧で、私もそれでよく理解いたしました。
特に特例公債法の改正という形で、5年間の延長は、現実的にはやむを得ないということだとは思いますけれども、それに加えて第5条が加えられたということは非常によかったと思います。努力義務なので、特に罰則があるわけではないものですけれども、少なくとも民間の行動に関する法律に関して、努力義務というものは全く無視していいものではないということは、よく知られていることですけれども、私法律の専門家ではないですが、国の行動に関してその考え方がどこまで成り立つかは分かりませんけれども、こういう努力義務であっても、こういうことがかなり明文化されたということは大事だし、それをやはり常に考えてやっていくという形でなっているということは、今回の改正に関してはむしろ評価してもいいことではないかと思いました。
私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、土居委員、お願いいたします。
〔 土居委員 〕
ご説明どうもありがとうございました。
私も、特例公債法及び復興財源確保法の法改正については、原案のとおりでいいのではないかと思っております。もちろん、特例公債にできるだけ依存しない財政運営に努めていただくということを、今後も引き続き進めていただきたいと思っております。
昨日、いわゆる後年度影響試算が公表されたということで、拝見していますと、今後、利払費が相当膨らむということで、なかなか衝撃的な後年度影響試算という気がするところを申しますと、令和11年度には、国債費が社会保障費を上回るというような試算が経済成長率が3%のケースでは出ているというようなほどに、利払費がどんどん増えていくということは、まさにこれから国債発行が抑制できる機会を捉えて、しっかりと国債発行を抑制していただくということに尽きるだろうと思います。
そういう意味では、もちろんこの法律でもって特例公債の発行が授権されるということではあるのですけれども、その発行を抑制していただくことが、まず重要なのではないかと思います。
それから、欲を言えば、令和8年度当初予算の政府案によると、30兆円を下回る国債発行にできた。これは2年連続でできたということは、まずもってその努力を多としたいというところですけれども、この30兆円を下回るという水準を、なかなかそう簡単に、物価も上がるので、キープすることは難しいとはいえ、キープしていくような姿勢で臨んでいただきたいですし、願わくは、基礎的財政収支の黒字化という健全化目標の次には、特例公債の発行額を抑制するという、かつての昭和の時代の財政再建目標を復活させるというようなところも、ぜひとも将来的には見据えていただきたいと思っているところであります。
私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、赤井委員、お願いいたします。
〔 赤井委員 〕
ありがとうございます。おはようございます。
私もほかの方と同様に、今回のこの措置というか、法律案については、認めざるを得ないのかとは思いますし、問題ないと思います。
ただ、毎年、5年たつたびにずるずると進めていくということになると、これがあるから、この5年という期限というものをあまり気にせずにということになってしまいかねないので、やはり5年という期限の間に、次からはこれに頼らなくてもいい、なかなか難しいと思いますが、頼らなくてもいいような施策をしっかりと取っていくという意識というか、責任というか、そういう責任感を持ってこれを延長しないといけないのかと思います。
前回も5年、その前も5年ですか、そのように延長してきたわけですが、遅くなればなるほど、より延長する責任感というものが、借金も積み重なっているわけですから、より大きくなってきていると思いますし、ただ前回と同じだからということではなくて、年がたつにつれて、延長するときの意識というか、責任というか、そういうものをより強く持って延長する。今回、どのぐらいの議論が行われたのか分かりませんけれども、前回以上に、そういう意識を持って延長しないといけないのか、今後も延長することがあれば、より高いハードルを課して、その文章が追加されたところは、その一つかもしれませんが、そういう意識を持って対応しないといけないのかと思います。土居先生も言われたように、今後ますます厳しくなっていくと思いますので、そういう点が重要かと思いました。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、小林委員、お願いいたします。
〔 小林委員 〕
小林です。私も今回の法案、このように認めざるを得ないということだと思います。
皆さんおっしゃることと同じかもしれませんが、というのは本来あるべき姿からの逸脱が定常化している、あるいは逸脱の正常化みたいなことがずっと続いてきているということだと思います。かつ、それが最初は単年度で特例を決めていたのが、ねじれ国会や政治状況によって、少し延ばしてしまった。それが今度は定例化してしまっているということで、5年間ということになっていると思うのですが、いずれ、これだけ金利が上がってくるかもしれないと、先ほど土居委員さんがおっしゃったように、いろいろな経済環境、財政を取り巻く環境が変わってきている。これからもまた、急速に変わるかもしれないということを考えると、もう一度、単年度の法律に戻していくようなことも考え得るのではないか。毎年毎年、国会でチェックをして、特例を認めていくということ、多分毎年認めざるを得ないわけですけど、そのときのいろいろな経済環境を一度国会議員の皆さんで認識をしてもらうというプロセスを、5年に1回ではなくて、毎年取るということもあっていいのではないかと思いますし、それが本来は正常な姿だったのだろうと思いますので、そういう5年間の法律から、例えば3年間とか、あるいは1年間というふうに戻していくということも、今後考えられるのではないかと思いました。
私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、大塚委員、お願いいたします。
〔 大塚委員 〕
ありがとうございます。今回の法律案に関しては認めざるを得ないというのは、ほかの委員の先生方と同じ意見です。ただ、あくまで認めざるを得ないのであって、積極的にそれを支持するという立場ではありません。
特に、私自身は会計のほうですが、この部会で拝見している国の貸借対照表を見ると、毎年のように、負債の資産に対する超過額が増加している。さらには、財源に対するコストの超過額も増加している。いわゆる国債が負担になるかどうかについて、財政的な面で様々な議論があることは承知しておりますけれども、ただ、国債があることによって将来の歳出が拘束されるという事実は確実にあるわけで、だからこそ、貸借対照表で負債計上されているのだと思います。
そういうことを考えると、やはりこれ以上、現状以上に負債が増えていくことに対しては、懸念を持たざるを得ません。ですから、この点はしっかり考えておいていただきたいと思います。
また、ほかの委員の方々の議論にも出ています第5条に関しても、これが追加されたことの意義は十分理解できます。ただ、少しへそ曲がりな考え方かもしれないのですが、この第5条がむしろ、国債を起債する根拠に使われないことを願っています。いわゆる現役世代の負担軽減のために、財源を確保しなければいけない。だから赤字国債を発行する、みたいな話にならないように、あくまで第5条は第4条を強化するための条文であるということで運用されるよう、考えていただければと思います。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、佐藤委員、お願いいたします。
〔 佐藤委員 〕
私もやはりいろいろやむを得ない部分があることは理解するのですが、この部会の立ち位置として、どのように意見を述べるところか、少し迷っています。やはり、ここでは財政法の収支均衡の観点から懸念があるということを、きちんと表明しておきたいと思います。会計の重要な役割は説明責任なわけですが、今回、やむを得ない一方で、やはり説明責任の機能を後退させることに関わっていると感じています。
特に説明責任に関して、第5条で行財政改革の徹底を掲げていることはプラスである一方、プライマリーバランス黒字化などの明確な目標がない。
それから、今、EBPMとか言われている中、また、金利リスクが不透明な中で、5年間という長期にわたる延長になってしまうところを懸念しています。新政権は責任ある積極財政ということですが、何に対する責任なのかという点については、非常にいろいろな責任があると思います。財政の持続可能性について、国民や市場にしっかりと説明責任を果たすために、こういう懸念があるということを踏まえて、国会でしっかりと審議されることを期待したいと思います。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、山内委員、お願いいたします。
〔 山内委員 〕
ご説明いただきまして、ありがとうございます。これまで他の委員の方々からも様々なご意見がありまして、繰り返しになるところもあるのですが、私も今回新たに第5条を追加されたことは非常に重要だと思っております。
その上でということですけれども、特例公債は現在広く注目されている一方で、なかなか正確に理解されていないところもあるのではないかと思っております。そのため、特例公債とそれに関連する事項につきまして、より丁寧で、より分かりやすい説明が必要だと考えております。
つまり、事前にも、途中でも、事後にも、十分に説明責任を果たされることをお願いしたいと思います。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、次に、山﨑委員、お願いいたします。
〔 山﨑委員 〕
ご説明ありがとうございます。内容については、私も承知をいたしましたところでございます。
コメントについても、ほかの皆様と重複してしまいますが、私もステップのところで、もともとこれ特例所以たる、まさしく特例でやっているようなものであったところが、毎年繰り返されて、しかも単年度ごとに承認していくことではなくて、一定の期間を設けて、その中でやっていくということになっています。どちらかというと柔軟運用みたいなことを、本来してはならないところが、柔軟に実務の影響を考えて運用されているところになってきていると思います。そこについては、ほかの先生と同じ形になってしまうかもしれないですけれども、きちんと、これが特例的に認められるものなのかというところを、国民に対する説明と、毎年の議論の中で改めて強調される、認識するというところが重要なのかと思っているところでございます。
以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。
それでは、次に、関根委員、お願いいたします。
〔 関根委員 〕
関根でございます。ご説明いただきありがとうございます。
私も皆様がおっしゃっていることと重なるところがございますけれども、一言意見を述べさせていただきます。
今回の延長は、現状からすると、皆様おっしゃっているようにやむを得ないものと思っております。しかしながら、公債を発行するというのは特例である、この意味を十分に理解していく必要があるのではないか、そして抑制努力が必要ではないかと考えています。
特に現在は、金利が上がっていく状況ですので、負債が単純に増えるだけではありませんので、制度との兼ね合いも考えていかなくてはいけないと思います。
その意味では、努力義務としてではありますけれども、追加された5条は非常に意味のあるものと思っております。この意味というのは、5年間なので、5年後に考えるということではなくて、常に考えていく必要があるものであり、追加された意義を踏まえて、成果を出すように努力いただきたいと考えております。5年後も全く同じような状況で、またこれをこのまま繰り返す、もしくは、書いたけれども、これがなかなかうまくいかないから、さらに言葉を重ねるということであっては、全く意味がないものになってしまいますので、その点は十分ご留意いただいて、責任ある積極財政を実現していただきたいと思っております。
以上になります。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、黒川委員、お願いいたします。
〔 黒川委員 〕
ありがとうございます。
先生方のご意見と全く同感なのですけれども、追加をするとすれば、私の思い出というか、そもそもこの特例国債発行の、毎年ではなくて、長期的に確保しましょうという、そもそものきっかけのときに、14年ぐらい前ですか、財政審の委員でしたので、非常に政権抗争の、政治の抗争の材料になって、一般国民としても愚行ではないかというような感覚を持っておりました。
そのとき、先ほどご説明のあったように、当初4年ということだったのですが、その後、5年5年ときたのですが、私の見る限り、自動的に延長ということが本当によかったのかどうか。先ほどから各委員の方がおっしゃったように、一般的には赤字国債と言っていますけれども、特例というものだった。ですから、事業などでも、これは本当は特例なのですよという強調をする、建設国債などは当然なのだけれども、これは特例なのだということを強調して、次の世代に伝えるという努力をしてきました。というのは、我々忘れてしまいますので、常態化していると、これが特例であるかどうかということを忘れてしまって当然のように思ってしまう。こういうことがあったので、次の世代の人たちに伝えるときには、これは特例であるということを強調して、授業などでも話をしてきました。
というわけで、この5年という期間があるために、話題に上らない。そのような問題があって、この放漫財政と言っていいのでしょうか、少し強い言葉でしたけれども、放漫財政とあえて言わせていただければ、それの助長になったのではないか、そのような気もしないではない。そのように思っておりました。
さて、そこで、今回、また5年ということですけれども、先ほど小林先生がおっしゃったと思いますけれども、ちらっとおっしゃいましたね、3年というような、1年とか、3年でもというふうにおっしゃったと思うのですが、私もこの問題を考えていて、5年というのはやはり長いのではないかと思ったのです。この状況になったのならば、メリット・デメリットということを考えた上でも、5年間、これをさらに延長するというのは少し長過ぎる状況になっているのではないか。もし、延長するということがあるのであれば、するのであれば、せめて3年ぐらいにしておいて、もう一度、この延長の必要性があるかどうかということを、みんな考える、そういう機会を持ったほうがいいのではないかと思いましたので、この部会としては、認めるのであれば、せめて3年ぐらいがよろしいのではなかったか、そういう委員の意見があったということを伝えていただければと、このように思います。
以上であります。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
挙手いただいていた委員の方々のご発言は一通りいただいたと承知しております。おおむねご指摘ということだったとは思うのですけれども、一連のご発言に対して、事務局からレスポンス等ございましたらお願いいたします。
〔 原田法規課長 〕
皆様ありがとうございます。貴重なご意見いただきまして、今後の参考にさせていただきたいと思います。
何点か法律関係でご質問いただきましたので、もう一度、すみません、私の説明不足であった構造的な話とかを含めて、お話をさせていただきたいと思います。
今画面に条文が出ているかと思いますけれども、実は第4条が入った経緯といたしましては、実は単年度のときにはこういった発行額の抑制に努めるという規定はございませんでした。先生方もご指摘ありましたように、長い授権になると、そういった特例公債の発行が、ある意味、野放図になりかねないのではないかという懸念から、こういった、長く授権いただくかわりに公債発行の抑制に努めるのであるという組合せの下にできたものでございます。
小林先生、黒川先生から、授権期間のお話、国会審議の話などがあったかと思いますけれども、仕組みとしましては、第3条第1項のところをご覧いただきますと、実は法律としては、授権期間、5年ということでございますけれども、最後のほうでございますが、「当該各年度の予算をもって国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行することができる」、こういった構造になっておりまして、予算という形態で毎年度、国会ではご議論をいただきまして、議決されるという仕組みになっております。
また、当時ねじれ国会、最初に複数年度になった当時ですね、予算は内閣の政策が集まったような予算でございますが、そこで衆議院で多数で、予算というのは衆議院の優越という仕組みがございますので、衆議院で議決されたら、参議院と議決が違った場合も、衆議院の議決が優先されると明確になっておりますが、法律というのは、3分の2があれば衆議院のほうの議決となるわけですけれども、そうでない限りにおいては、それぞれ、衆参両方で多数となって整理するという性質のものでございますので、当時の議論も一部そういった政府、内閣のほうの政策を予算で体現している一方で、これは赤字国債が発行を、成立しないがために発行できる予算が執行できないというような予算と法律のねじれというような形の議論から、こういった複数年度ということに落ち着いたといった経緯がございます。
それと、大塚先生からだったと思いますが、4条と5条が分離して、5条が国債発行の言い訳にならないようにというご指摘がございました。
一応、法文上は、4条を引いた形でと申しますか、経済・財政一体改革を推進する中での中身として書いているところがございますので、4条に実は、「財政の健全化、経済・財政一体改革を総合的かつ計画的に推進し」とあります。この経済・財政一体改革の中身として5条があるという関係にありますので、4条の特出しというような形で5条は位置づけられているということでございますので、法文上は、ご懸念のようなことはないかと思いつつも、ここは運用次第のところというのはご指摘のとおりでございますので、そういったご意見に耳を傾けながら、我々も進めていきたいと思っております。
私からは以上でございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
それでは、宍戸委員からも手が挙がっておりますので、先に宍戸委員をご指名させていただきます。どうぞ、お願いいたします。
〔 宍戸委員 〕
ありがとうございます。東京大学の宍戸でございます。
そもそもの財政法の規律があって、それを特例法という形で、国会の立法権独占の下で、いわば一般的に定めたルールを特例で上書きするということは、当然あることです。ただ、5年という期間が本当に適切なのかどうかについては、先生方からご議論あったと思いますが、その指摘も重々踏まえた上でということで、今回の特例公債法の改正条文、特に5条について、異存ございません。
その上で、この5条でございますけれども、1つには、同趣旨の法律の条文は、私が見る限りでございますと、例えば「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」の28条などがこれに近い趣旨の規定なのだろうと思います。その意味では、それとこれは連動していることを、政府あるいは国会においてご理解いただく必要があるだろうと思います。
もう一点は、これは言えば言うほど私にブーメランで返ってくるところがあるのでございますけれども、今回の立法において、行財政改革を徹底するという趣旨の条文になっています。気になって法令データベースをたたいてみますと、「行財政改革」という文言が使われている法律は5つぐらいで、地方公共団体について、また、国会の移転に関して「行財政改革」という言葉はあるのですけれども、国の政府に対して行財政改革を求めるという内容、立法府としてそういうことを求めるという内容の法案は、もしかすると今回初めて、少なくとも現行法という意味では今回が初めてかもしれないと思います。
その関係で申しますと、行財政改革で政府が進めているのは、それを冠するのはデジタル行財政改革会議でございまして、私もメンバーでもあるのですけれども、今回この法律ができることによって、デジタル行財政改革会議、ないし、現在、松本大臣がデジタル行財政改革担当大臣になられているわけですが、その関係というのは、政府部内でこの5条とどういう整理をしておられるのでしょうかという質問と、やはりしっかり整理していただき、デジタル行財政改革会議のミッションとして、国会も、今回の特例公債法の5条を受けてこうだということは、政府内部で、私も会議の構成員として申し上げるつもりではありますけれども、財務省においても意識しておいていただき、何かあったら、政府部内でそのような整理をいただくよう働きかけていただくといいのではないかという意見でございます。
すみません、取っ散らかっておりますが、私からは以上でございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
今のご指摘は、事務局としては、いかがでしょうか。
〔 原田法規課長 〕
ありがとうございます。法文化するに当たってのもので、デジタル行財政改革と、どういう関係がという、多分ご質問になるのだと思うのですが、これ自体でデジタル行財政改革の具体的なもの、このようにやれというミッションに、法文上もなってはいないので、他方で、政府としての義務として、今回、法律が成立すれば、なるということでございますので、それを受けて、デジタル行財政改革も含めて、法文上の受け方としては、どういった施策を進めていくべきかを具体化していくというプロセスになるのかと考えております。
すみません、答えになっているかはあれですが、私からは以上です。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございました。
ここまでに挙手いただいた方々からのご発言は全て頂いたところと承知しております。
それでは、中山次長がお着きになられたようですので、一言いただければと存じます。
〔 中山次長 〕
担当次長、中山でございます。
委員の皆様におかれましては、常日頃から法制・公会計部会での熱心なご議論をいただいております中、本日、特例公債法、復興財源確保法の改正法案のご報告の機会をいただきましたこと、厚く御礼申し上げたいと思います。
法案の詳細は、冒頭、法規課長からご説明させていただいたとおりでございますが、両法案、5年に一度、特例として改正を重ねさせていただいているところでございますが、今回は、経済状況として、物価、金利が上昇局面に入っており、財政運営においても、責任ある積極財政という大きな方向性を掲げている中で、我が国財政への注目が非常に高まっていると考えております。
特に特例公債法の改正をどのように行うかは、今後の財政運営の在り方に強く関わるものだと私どもも認識しておりまして、今回の改正について、財政、会計、法律の各分野に深いご知見をお持ちの皆様から、期間の在り方ですとか、特例の意義などについて、貴重なご意見を賜ったことはとても重要なものであると考えております。
これから本格的に国会においてご審議に臨んでまいりたいと考えておりますが、本日、委員の皆様からの専門的な知見からいただいたご意見を今後の審議における答弁等に参考にさせていただければと思っております。
本日はどうもありがとうございました。
〔 藤谷部会長 〕
中山次長、ありがとうございました。
そういたしましたら、まだ多少時間がございますが、ご発言希望の委員の先生方には皆様、ご発言をいただいたという理解でよろしゅうございますでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、以上をもちまして、本日予定しておりました議題は終了いたしましたということでよろしいかと存じます。大変有意義なご意見を頂戴いたしまして、誠にありがとうございました。
それでは、最後に、事務局から連絡事項をお伝えいたします。
〔 原田法規課長 〕
事務局からの連絡事項でございます。次回の部会につきましては、3月23日の開催を予定しております。
以上でございます。
〔 藤谷部会長 〕
ありがとうございます。
それでは、本日はこれにて終了とさせていただきます。ご多用中のところ、ご参加くださりありがとうございました。
午前9時44分閉会

