財政制度等審議会財政制度分科会
議事録
財政制度等審議会財政制度分科会議事次第
令和7年12月2日(火)09:59~10:49
第3特別会議室(本庁舎4階中-412)
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1.開会
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2.議題
- とりまとめに向けた審議
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3.閉会
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分科会長 |
十倉雅和 |
高橋大臣政務官 三反園大臣政務官 新川事務次官 宇波主計局長 中山次長 吉沢次長 澁谷主計企画官 山岸司計課長 原田法規課長 玉川給与共済課長 浅賀調査課長 松本主計官 石田主計官 山本主計官 内藤主計官 末光主計官 河本主計官 大来主計官 横山主計官 宮下主計官 山川主計官 馬場主計官 高田主計監査官 杉谷予算執行企画室長 黒坂主計企画官 小田切公会計室長 |
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分科会長代理 |
増田寛也 |
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委員 |
秋池玲子 大槻奈那 河村小百合 熊谷亮丸 小林慶一郎 武田洋子 土居丈朗 藤谷武史 宮島香澄 山口明夫 |
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臨時委員 |
上村敏之 遠藤典子 小黒一正 木村旬 小林充佳 櫻井彩乃 佐野晋平 滝澤美帆 中空麻奈 広瀬道明 福田慎一 堀真奈美 神子田章博 横田響子 吉川洋 |
午前09時59分開会
〔増田分科会長代理〕おはようございます。ただいまから、財政制度等審議会財政制度分科会を開催いたします。
本日は、冒頭から高橋政務官、三反園政務官にお越しをいただいております。どうもありがとうございます。
それでは、本日はお手元に配付しております建議(案)について審議を行い、当分科会としてとりまとめを行った上で、この会議終了後、とりまとめられました建議を十倉会長や起草委員から片山大臣へお渡しする予定となっております。
今回の建議(案)でございますが、前回11月20日の分科会やその後書面でいただいた御意見等を踏まえ、起草委員の皆様に御修正をいただいたものでございます。お手元には前回の建議で御審議いただいた案文からの修正を見え消しにしたものと、それから修正を溶け込ませたもの、それぞれ配付しておりますので、御参考にしていただきたいと思います。
前回の分科会の最後に私から、修文案は起草委員の皆様に最終的には御一任をいたしたいというふうに申し上げ、特に御異論もございませんでした。その後、起草委員の皆様に御議論をいただいたわけでございますが、いただいたコメントのうち、当審議会で行われた議論との関連性が低いもの、審議会で行われた議論の方向性と異なると起草委員が判断されたものなど、反映を見送ったものもあると聞いております。ただし、全体として多くのコメントを可能な限り反映していただいた、このようにお聞きをしております。本日御賛同いただけるものと思っております。
前回の会議で御審議いただいた案文からの主な変更箇所について、事務局から補足説明をしていただきまして、その後、それについて御感想等いただく時間を確保してございます。
それでは、まず初めに事務局から補足説明、簡潔に浅賀課長からお願いいたします。
〔浅賀調査課長〕主計局調査課長の浅賀でございます。前回の分科会の際にいただきました御意見について、起草委員会で御審議いただきました。駆け足にはなりますが、お手元にお配りしている分厚い冊子のうち、見え消し版に沿って、いただいた御意見の主な反映状況を御報告いたします。
なお、起草委員の先生方からも修正箇所を多くいただいたところではございますが、今回はその紹介は省略させていただきます。
まずは財政総論でございます。
2ページの1行目から4行目及び脚注5でございますが、こちらは内閣府より足もとのGDP7-9月期の成長率、あるいはこれを基にしたGDPギャップが公表されましたので、追記しております。
16行目、M字カーブの部分ですが、宮島委員、小黒委員の御意見を踏まえまして、諸外国並み「に近づいている」と修正しております。
19行目から脚注7でございますが、芳野委員、横田委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、3ページ、22行目から25行目にかけては熊谷委員、平野委員の御意見を踏まえまして追記しております。
飛びまして、6ページ、(2)の冒頭3行ぐらいでございますが、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
7ページ、7行目から脚注16でございますが、こちらは熊谷委員、小林充佳委員の御意見を踏まえて追記しております。
15行目から16行目にかけまして、大槻委員の御意見を踏まえて、「40年債」の記載を「30年債」に変更しております。
8ページ、27行目から次のページにわたりまして、熊谷委員、遠藤委員、平野委員、広瀬委員の御意見を踏まえて追記しております。
飛びまして、12ページ、21行目は藤谷委員の御意見を踏まえて、「民間投資の予見可能性を高める」と入れております。また、それ以降につきましては先般、総合経済対策が閣議決定されましたので、その旨を記載しております。
14ページ、13行目から15行目ですが、小林慶一郎委員、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
17行目から脚注30でございますが、大槻委員、熊谷委員、小林慶一郎委員、小林充佳委員、宮島委員、芳野委員、國部委員、横田委員、皆様の御意見、さらには23行目から脚注31でございますが、大槻委員、熊谷委員、木村委員、國部委員、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
さらに、26行目から次のページにかけましては、大槻委員、宮島委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、各論の社保のページでございます。
17ページ、18行目から21行目にかけては、権丈委員の御意見を踏まえて修正・追記しております。
18ページ、2行目でございますが、田中委員の御意見を踏まえて追記しております。
20行目から脚注34でございますが、こちらは小黒委員の御意見を踏まえて追記しております。
19ページ、7行目から9行目にかけては、小黒委員、堀委員の御意見を踏まえて文言を修正しております。
20ページ、3行目から4行目、さらには脚注35でございますが、宮島委員の御意見を踏まえて修正・追記しております。
21ページ、8行目、田中委員の御意見を踏まえて修正・追記しております。
19行目の「近未来の」につきましては、堀委員の御意見を踏まえて追記しております。
24ページ以降でございますが、24ページから28ページにかけて見え消し部分が多くありますが、改めて見直しを行いまして、重複している部分について削除・統合等を行ったものでございます。
26ページ、6行目から7行目の括弧書きの部分でございますが、小黒委員の御意見を踏まえて追記しております。
27ページの27行目から29行目にかけては堀委員の御意見、31ページ、9行目から10行目も堀委員の御意見を踏まえて追記しております。
さらに飛びまして、39ページ、医療の質の評価のところ、人材の量につきまして、22行目でございますが、堀委員の御意見を踏まえて追記しております。
41ページ、5行目から脚注44でございます。一番下の脚注44、堀委員の御意見を踏まえて追記しております。
42ページ、24行目の「タスクシフト・シェア」につきまして、堀委員の御意見を踏まえて追記しております。
43ページ、15行目、「患者の必要に応じた」というところでございますが、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
44ページの16行目から17行目、さらに45ページの13行目から15行目につきましては、熊谷委員の御意見を踏まえて追記しております。
47ページ、18行目のところにつきましては、小黒委員の御指摘を踏まえて追記しております。
49ページ、9行目から脚注48、一番下につきましては、権丈委員の御意見を踏まえて追記しております。
51ページ、5行目でございます。脚注49につきまして、國部委員、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
また、5行目の「預貯金等の」金融資産「等」につきましては、大槻委員、熊谷委員の御意見を踏まえて追記しております。
かなり飛びまして、67ページ、11行目から12行目、29行目から30行目につきましては、櫻井委員、権丈委員の御意見を踏まえて追記しております。
また、18行目から19行目につきましては、櫻井委員の御意見を踏まえて追記しております。
68ページ、19行目から20行目、さらには23行目から24行目につきましては、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
71ページ、28行目から脚注59につきまして、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、地方財政でございます。
82ページを御覧ください。5行目から脚注67につきまして、小黒委員の御意見を踏まえて追記しております。
また、8行目ですとか18行目、22行目ほか、「地方公共団体」という言葉が出てきますが、こちらは上村委員の御意見を踏まえて修正しております。
83ページ、7行目の「財政力格差」及びその脚注68につきましては、上村委員の御意見を踏まえて修正しております。
84ページ、8行目から9行目、上村委員の御意見、10行目から11行目、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
86ページ、9行目から10行目は上村委員の御意見、14行目から脚注72でございますが、小黒委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、防衛でございます。
94ページを御覧ください。21行目でございますが、「産官学での」というのは、小林充佳委員の御意見を踏まえて追記しております。
95ページ、16行目から17行目、「企業の健全な発展と」の部分につきましては、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
97ページ、29行目から31行目にかけては、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、外交でございます。
100ページを御覧ください。5行目から7行目は、横田委員の御意見を踏まえて修正しております。
101ページ、4行目から脚注89につきましては、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
103ページ、24行目から次のページにかけて、知的財産戦略の部分につきましては、田中委員の御意見を踏まえて修正・追記しております。
続きまして、文教・科学技術でございます。
105ページを御覧ください。3行目、「中長期」以下のところでございますが、長澤委員の御意見を踏まえて追記しております。
7行目の修正につきましては、佐野委員の御意見を踏まえて修正しております。
106ページ、12行目から脚注95でございます。大槻委員の御意見を踏まえて追記しております。
109ページ、25行目から29行目にかけましては、田中委員の御意見を踏まえて追記しております。
110ページ、6行目につきましては、広瀬委員の御意見を踏まえて追記しております。
また、7行目から11行目につきましては、熊谷委員、國部委員、平野委員からの御意見を踏まえて修正しております。
11行目から脚注105でございますが、小林慶一郎委員、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
111ページ、13行目から19行目につきましては藤谷委員の御意見、また、21行目の脚注106でございますが櫻井委員の御意見、27行目から29行目につきましては宮島委員の御意見を踏まえて修正しております。
113ページ、中段15行目から16行目につきましては、長澤委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、社会資本整備でございます。
117ページを御覧ください。中段16行目から17行目にかけまして、平野委員の御意見を踏まえて修正しております。
119ページ、25行目でございますが、小黒委員の御意見を踏まえて修正しております。
120ページ、18行目でございますが、広瀬委員の御意見を踏まえて修正しております。
22行目の「災害リスクも踏まえつつ」の部分は、長澤委員の御意見を踏まえて追記しております。
飛びまして、126ページ、17行目から18行目につきましては、小林充佳委員の御意見を踏まえて修正しております。
127ページ、5行目から脚注127にかけまして、小林充佳委員の御意見を踏まえて追記しております。
続きまして、農林水産でございます。
130ページを御覧ください。5行目から7行目にかけましては宮島委員の御意見、14行目から16行目、さらに脚注132につきましては平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
132ページ、4行目から5行目にかけては芳野委員の御意見、15行目は小黒委員の御意見、21行目は熊谷委員の御意見を踏まえて追記しております。
135ページ、15行目の脚注137につきましては、木村委員の御意見を踏まえて追記しております。
国内投資・中小企業等に移ります。
138ページを御覧ください。9行目、「事業活動の初期段階からの」につきましては大槻委員の御意見、15行目から17行目にかけましては平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
140ページ、1行目から4行目にかけては、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
141ページ、24行目から25行目にかけましては、國部委員の御意見を踏まえて追記しております。
143ページ、15行目から19行目につきましては、熊谷委員の御意見を踏まえて追記したものでございます。
飛びまして、146ページ、24行目から28行目にかけまして、芳野委員の御意見を踏まえて追記しております。
147ページ、4行目から8行目にかけては芳野委員の御意見、15行目から16行目にかけては小林充佳委員の御意見、17行目から18行目にかけましては大槻委員の御意見を踏まえて追記しております。
19行目の「事業承継やM&A」につきましては、広瀬委員の御意見を踏まえて順番を入れ替えまして、その後の文言については、横田委員の御意見を踏まえて整理したものでございます。
148ページ、26行目から脚注156にかけてですが、大槻委員の御意見を踏まえて追記しております。
149ページ、18行目を見ていただきますと、「統合等」につきましては、広瀬委員の御意見を踏まえて修正しております。
最後、デジタルでございます。
151ページを御覧ください。14行目から18行目にかけまして山口委員の御意見、18行目から脚注159につきましては熊谷委員、平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
153ページ、9行目から12行目は平野委員の御意見を踏まえて追記しております。
最後、155ページ、3行目から脚注170につきましては芳野委員の御意見、5行目から6行目につきましては國部委員の御意見を踏まえて追記しております。
御意見を踏まえた修正は以上でございます。このほか、必要に応じて表現ぶりの修正、その他形式的な修正がなされております。
私からの説明は以上でございます。
〔増田分科会長代理〕どうもありがとうございました。御覧いただきましたとおり、委員の皆様から頂戴をした御意見はできる限り細かく反映をしていただいていると、こんなふうに思います。
初めに、建議の内容について、決議をとりたいと思います。
お手元に配付をしております建議(案)のとおり取りまとめをいたしたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」の声あり)
〔増田分科会長代理〕ありがとうございます。それでは、皆様異議なしとのことでございますので、お手元に配付しております案を建議という形で取りまとめをさせていただきます。どうもありがとうございました。
また、正味40分ほど時間がございますので、この後、意見交換の時間とさせていただきます。ただいま取りまとめられました建議の内容、そして、この間大変駆け足でございましたが、短い中で濃密な議論が行われたと思っておりますが、秋の財審全体を通しましての御感想等について頂戴できればというふうに思います。
初めに委員の皆様方から御意見を頂戴して、もし時間があれば、最後に起草委員の方から御意見、御感想をと、こうした形で進めさせていただきます。
全体のボリューム、委員の皆様方の発言状況によりますが、恐縮ですが、11時には必ず終了させていただきますので、御意見、できるだけ手短に取りまとめて御発言いただければと思います。
それでは、熊谷委員から、まずお願いします。
〔熊谷委員〕すばらしい建議をおまとめいただいて、誠にありがとうございます。
大きく三つ申し上げたいのですが、まず1点目としては、日本経済がデフレ局面からインフレ局面に変わる中で、是非とも適切なマクロ経済運営をしていただきたいと考えます。財政の量に問題があるのではなくて、質・中身の問題、これはプライオリティづけ等の問題であり、また、規制であるとか制度改革を車の両輪として進めていくということが肝要です。2点目としては、官の力に対する過度な幻想を抱くべきではないのではないかと私は考えていて、一つは、忌憚なく申し上げれば過去の産業政策というのは失敗の連続であったということ、それからマーケット、特に債券市場とか為替市場を甘く見てはいけないと思っておりまして、政府がコントロールするのは限界があるのではないかと考えます。最後に3点目として、一定の財政規律はやはり必要であるということを申し上げたいと思っておりまして、主要国で今歳出と税収の比率を見ると日本は最悪の状況です。また、民主主義というのは現世利益を求めがちですから、どうしても目先の生活が大事で、とりわけ連立政権の下では財政支出が拡大するという人間のさがのようなものがあるわけですから、これに対して保守的にしっかりと歯止めをかける必要があります。願わくば債務残高対GDP比率等々、期限を区切った形で定量的な目標をしっかりと設定していくことが肝要ではないかと考えます。
私からは以上です。ありがとうございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、広瀬委員、お願いします。
〔広瀬委員〕ありがとうございます。今回は本当にまれに見る短期集中決戦で、起草委員の皆様、それから事務局の皆様、大変だったと思いますが、ありがとうございました。
感想めいたことを一言申し上げると、今欧米では対立と分断が本当に深刻化しております。日本もそんなようなあれが出てきて、少し心配なのですが、日本はまだまだそこまでいっていないと思うのですが、分断と対立に伴う中長期的なコストですね、社会的コストが非常に膨大ですから、これは何としても防がなくてはいけないと。そうした中で財政の役割というのは非常に大きいのではないかなと。一つは当然のことながら税という仕組みを使っていろいろなことができますし、それから支出、歳出でいろいろなカバーができるということで、改めて財政の目的の一つに、これは当然あるわけですが、特に欧米の現状を見るにつけ、分断と対立の社会にしないような、そうしたふうな方向性を是非これから財政に期待もしていますし、その役割はますます大きくなるのではないかなというふうに思っています。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、櫻井委員、お願いします。
〔櫻井委員〕短い期間で建議を取りまとめていただき、ありがとうございました。
私からはフューチャー・デザインについて申し上げます。注にも「現役世代が将来世代の役割を演じるなど」というところが書いてあり、とても重要であり、若い世代からすると、そうした視点を持って考えてくださるということはとても心強いなと思います。一方で、やはり想像するということには限界もあるなと思っております。なので、将来世代の声を様々な形で是非これからも聞いていただきたいと思っております。フューチャー・デザインのワークショップも非常にすばらしいなと思っておりまして、是非学校で実施したりですとか、財務省と若い人が共同でワークショップをする、そしてそこで出た意見ですとかを建議や政策議論に反映していくなど、次世代が様々な形で参画できる仕組みづくりがこれからより重要であると感じております。皆様のような専門的な議論は若い人に難しいかもしれないですが、世代や立場を越えて共に議論する、反映しようとする姿勢そのものが財務省ですとか日本政府への信頼、イメージ向上につながると思いますし、広瀬委員がおっしゃっていた分断と対立というところをなくしていく一つにもなるかなというふうに思いますので、是非していただけたらと思うのと、いきなりそこは難しいかもしれないので、是非今回こうした建議ですとか様々な取組を分かりやすく説明、発信していくというところ、そこから巻き込んでやっていただけたらなと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕続きまして、小林慶一郎委員、お願いします。
〔小林(慶)委員〕建議のとりまとめ、大変お疲れさまでした。どうもありがとうございました。
私は一言だけ、感想というか、申し上げたいと思いますのは、例えば社会保障についての議論を考えると、建議、ここで書かれていることというのは、なるべく効率的に節約していこうというビジョンが読者に伝わるということなのですが、そうすると社会保障全体として何となく縮小均衡を目指しているように読者には感じられるかもしれないなというふうに思いました。2、3回前のこの会で申し上げたのですが、方向性としては財政の負担をなるべく抑えるために、公的保険とか公的な社会保障の守備範囲というのをなるべく小さく節約していって、撤退したところは民間の力で広げていくと。トータルな社会保障サービスというのはこれから減らないのであるという、そうしたメッセージが出せるといいのではないかなというふうに思うのですが、そうすると民間の例えば保険会社の活躍によって介護保険とか医療保険をもっと拡充していくとか、あるいは医療や介護の提供体制では保険外のいろいろなサービスができるようにするとか、そうした財政の面とか、あるいは公的保険の範囲内での改革だけではなく、その外側の改革についても今後財審からいろいろ打ち出していければいいのではないかなというように思いました。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、秋池委員、お願いします。
〔秋池委員〕今回の議論を十分に取りまとめていただきまして、財政を健全化していくということと、物価の上昇下での国民の生活というものにも目配りをしていただいて、見事におまとめいただいたかと思います。
財政はスナップショットで撮ったというか、そのときのことも大事ですが、長期の時間軸の中で見つめてみるということも重要で、そうした色合いもこの中に書いていただけたというふうに感じています。国と企業というのは全然違うわけですが、企業が健全な状態というのは、事業をして、利益を出して、その中で投資や、人材に対して配分をした上で回っている、その投資がまたリターンを生み出して回っているという状態です。国の運営は当然ながら社会保障ですとか、それから再配分をすることで国民全体が幸福な生活を送れることを支えていくことでもありますが、支出の中にはそれをやったから将来返ってくるというものもあるわけで、それがうまく回ることが経済再生と財政の健全化が両立するという状態なのだろうと思っています。そうしたことが今回反映されているので、こうしたことを実現するようにまた取り組んでいけたらと思います。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕それでは、山口委員、どうぞお願いします。
〔山口委員〕私からは2点、感想とコメントを申し上げます。まずは建議のとりまとめ、御礼申し上げます。ありがとうございます。
中身につきまして、民需主導の成長型経済という言葉を明確に挙げていただきました。併せて補助金依存ではなく、出資・融資や信用保証といった金融資源を活用しつつ、官民の役割分担を見直していくというメッセージを国内投資や産業政策の章全体にわたって打ち出していただいております。そのことに関しまして、委員の一人として大変心強く感じております。やはり経済成長というのは本当に一丁目一番地、これは必ず取り組んでいかなくていけないと考えております。
2点目は、デジタルのところです。国と地方公共団体を合わせた公的部門全体のシステム像についてあるべき姿、そのTo-Beモデルに対してどこを優先して取り組んでいくかについて、テクノロジーの進化も考慮しながら明確に定める事が極めて重要です。これはボトムアップではなくて、やはりトップダウンで決める他なく、そのためには司令塔機能の強化が極めて重要になります。その結果、予算の有効活用等、より効果の高いシステムを構築する、ということが初めて実現できると考えます。その部分についてしっかりと言及いただいていることについて心からありがたく、御礼を申し上げたいと思います。
以上でございます。
〔増田分科会長代理〕続きまして、木村委員、お願いします。
〔木村委員〕ありがとうございます。起草委員の先生方と財務省の当局の皆様におかれましては、この短い期間で建議、充実した内容をまとめていただき、ありがとうございました。
前回も申し上げたのですが、政権が変わって、財政政策への考え方というのも大きく変わる中で、この建議をまとめるのは大変な御苦労があったとお察しいたします。その中で、建議では14ページの脚注に、財政健全化目標に関する脚注を盛り込んでいただいて、これに関しては御礼申し上げたいと思います。また、各論は今後の持続可能な財政運営に向けて欠かせない内容が多く盛り込まれているので、令和8年度予算で可能な限り実現されていくことをお願いしたいと思っております。
その上で申し上げたいのは、これはあくまで私の個人的な見解なのですが、やはり単年度のプライマリーバランス黒字化目標や債務残高対GDP比の引下げの具体的な年限や水準の目標の書きぶりが弱まってしまったというのは、やはり少し残念なところです。熊谷委員がおっしゃいましたように、日本の財政状況、先進国で最悪の水準にあるということが変わらない以上、政権が変わっても、こうした財政健全化目標の重要性も変わらないというふうなことを考えております。その点において、さきに決まった政府の経済対策も、リーマンショックとか東日本大震災の規模を上回る補正予算が編成されたということにも、これは私、違和感を覚えます。補正と当初を合わせた新規の国債の発行額が昨年度を下回る水準だから財政規律が保たれるという理論が正しいのなら、これからも毎年度40兆円規模の新規国債発行額が容認されることになるのでしょうかという、そうした疑問も生じます。令和8年度予算、これもかなりの規模になるのかなという、これはあくまで憶測にすぎませんが、金融市場でそうした予想も出ていますが、よい意味で予想を上回る編成にしていただきたいと。これまで財審の建議、サブタイトルで転換期という表現をよく使ってきましたが、今回の建議は財審の転換点、悪い意味での転換点にならないような形で今度の予算編成に臨んでいただきたいと思います。
以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、神子田委員、どうぞお願いします。
〔神子田委員〕建議のとりまとめ、ありがとうございました。私も補正予算について、規模ありきというところで、政治の世界はなかなか変わらないなという感想を持っているのですが、最近エコノミストの間でもプライマリーバランスの黒字化は悪という論調が見られまして、要は単年度の財政健全化にこだわると将来の成長イコール税収増につながる、予算の質拡大を抑制することになる、より柔軟性が必要ではないかという議論かと思います。確かに将来税収が増えればプライマリーバランスは黒字化に近づくというところはあるのですが、この税収増による財政状況改善の問題点については今回の建議にも書いてあるのですが、私は2点申し上げたいのですが、高市総理がプライマリーバランスの目標年度については数年単位でバランスを確認する方向に見直すということで検討しているとあるのですが、それであっても単年度ごとに必ずしも黒字化ということではなくても、赤字幅が全体の何%以内に収まるかといった一定のたがをはめていくという努力は必要なのではないかなということと、もう一つは、税収増につながる予算の見極めをこれまで以上にしっかりしていく必要があるのではないかなと。企業で言えば、投資するときの効果について、どのぐらいリターンがあるかということ、過去の投資の実績も振り返りながら、これだったら将来のリターンも認めるというふうに慎重に判断していくと思うのですが、国の予算についてもそうした姿勢がこれまで以上に問われていくと思います。また、政治の世界が変わらないのは国民の意識が変わらないからということもあると思うので、財審の発信も来年に向けて、より頑張っていきたいなと思っています。
以上です。
〔増田分科会長代理〕ありがとうございました。思いのほか委員の意見が早く終わったので、せっかくの機会ですので、大分表現に御苦労されたと思いますが、起草委員の皆様方からお話を、御感想などを頂ければと思います。それでは、土居先生から、どうぞ。
〔土居委員〕委員の皆様の御協力をいただきまして建議をこうした形で取りまとめることができまして、誠にありがとうございました。非常に短い期間でありながら、たくさん御意見をいただきまして、できる限り反映するよう努力をいたしました。確かになかなか奥歯に物が挟まったような言い方になっているようなところもあるなというふうには思いますが、変に悪目立ちして、逆にたたかれてもいけませんので、そこは最後の最後のところを踏みとどまりつつ、いずれ財政健全化が大事であるということに多くの賛同が得られる季節になれば、そのときにしっかりと、やはり財審はそういうことをこの令和7年12月にも言っていたというものにこの建議がなるといいなというふうに思っております。
最近の債務残高対GDP比が下がればいいという、プライマリーバランスは気にしなくていいという議論については、債務残高対GDP比が下がればいいと言っているのは、事実上インフレ税でGDPが増えているということによって下がっているという効果が大きいということがなかなか比率で表したら分からないというところがあるのですが、でも、やはり国民の素朴な問題意識としては物価高で購買力が奪われているという意識があるわけで、そここそがまさにインフレ税そのものであるということなわけですから、もちろんそれをできるだけ国民に還元しろという次の別のメッセージにつながることもありますが、少なくとも増税をしなくてもインフレ税で債務残高対GDP比が下がっているということにあぐらをかいていてはいけないという、歳出歳入両面の改革を進めながら財政を立て直していくということが必要かなというふうに思っております。
私からは以上です。
〔増田分科会長代理〕それでは、中空委員、どうぞ。
〔中空委員〕ありがとうございます。皆様ありがとうございました。私たちも読むだけでも結構大変だったので、皆様が御意見を字で書いていただくこともどれだけ大変だったかなというふうに思います。ありがとうございました。
政権が変わってもマーケットはいいなと思うのは、やはりマーケットは忖度をしないので、忖度ができないからこそ恐ろしいのであるというふうに思いますが、もう少しマーケットがいろいろなことをドラスティックに出していく前に財審はきちんとしたことをいつも言っていたということを担いたいなというふうに思います。また、次の財審では建議に記載したこと、例えばガバメント・データ・ハブであるとか独立財政機関であるとか、次を見据えた意見を言っていけたらいいなというふうに思います。各論も大事だし、総論もこっちの方向というのは大事なのですが、ここを通してこんな議論を提案できたねということができていくと、よりよいものになるのではないかなというふうに思っていて、次はそんなことを皆様で話し合えたらと願っています。
以上です。ありがとうございました。
〔増田分科会長代理〕それでは、河村委員、お願いします。
〔河村委員〕短期間でたくさん御意見いただきまして、ありがとうございました。本当に今回期間が短いので、私たちも大変だったのですが、それ以上に皆様読んでくださるとき、時間が本当になかったと思うのですが、丁寧に読んでいただいて、たくさんコメントをいただいて、ありがとうございました。
昨今の状況については、中空委員からも話があったように、市場の動きは本当に注意深く用心しながらやっていかなくてはいけないと思っています。国全体として少しその辺が、危機感覚が鈍いかなというか、長年ずっといろいろ異次元緩和とか続いていたような影響が残っているかなというところがあると思うのですが、やはりそこについては感度を下げてしまうことなく、ある意味健全な危機感というものを持って、あるべき対応を考えていかないといけないかなと。そしてあとは、なるべく幅広い、いろいろな状況について理解した上で、いろいろな方々の意見とか立場とか取り入れた上で、ではどうやって改革していくのが国全体にとっていいのかということを考えられるような、そうした手がかりにしていただけるような建議にしていかれたらと思います。
ありがとうございました。
〔増田分科会長代理〕武田委員、お願いします。
〔武田委員〕委員の皆様、大変貴重なコメントをありがとうございました。感謝申し上げます。
2点コメントいたします。1点目は、建議を書く際に「将来世代に対する責任」という言葉を必ず入れております。先ほどフューチャー・デザインについてもお話しがありましたが、その重要性は変わらないと考えます。同時に、世界情勢や金融市場も大きく変化しています。したがって将来世代について思いをはせながら、同時に現在の潮流変化についても考慮していかなければならない時期に来ていると思います。まさに経済成長と財政健全化の両立が大切で、どちらも先送りしない責任ある政策運営が重要と感じております。
2点目は、広瀬委員がおっしゃった「社会の分断を避けなければいけない、それが起きたら大変なコストになる」というお話は大変共感いたしました。社会保障の議論では、年齢ではなく応能の負担にすべきと申し上げてきましたが、実際に進めようとしても、実現できる環境が整っていない点が問題と考えます。今回給付付き税額控除の話も出ていることから、データインフラの整備を進めることによって我々が長年訴えてきた制度改革を実現できる環境に整えていくことも重要と考えます。
いずれにしましても、大変貴重なコメントをいただき、私も委員の皆様から学ばせていただきました。誠にありがとうございました。
〔増田分科会長代理〕ありがとうございました。起草委員の皆様方もよろしゅうございますね。
それでは、御意見ないようでございますので、秋の財審、本日で終了ということになりますが、最後に十倉会長から御挨拶をいただいて、それで締めたいと思いますので、会長、よろしくお願いします。
〔十倉分科会長〕大変タイトな日程の中、委員の皆様におかれましては、これまで熱心に御議論いただき、誠にありがとうございました。また、本建議の取りまとめに御尽力いただきました起草委員の先生方にも厚く御礼申し上げます。
建議におきましては、以下の3点を主に盛り込みました。1点目は、人口減少・供給制約の下、持続的な経済成長を実現するためには、イノベーション、資本、労働の強化、いわゆる供給力の強化に取り組み、「強い経済」を構築することが重要である。2点目は、戦略的な財政運営を行うと同時に、財政に対する市場からの信認を確実なものとすることが重要である。3点目は、想定外の有事に備えるためにも、債務残高対GDP比を安定的に引き下げ、財政余力を確保することが重要である、以上3点などの内容を盛り込みました。
また、社会保障をはじめとする各分野においても積極的な御議論を行っていただき、令和8年度予算編成に向けた必要な改革の方向性を示すことができました。
財務省におかれましては、本建議を適切に令和8年度予算に反映していただくようお願い申し上げます。
少し時間があるようでございますので、最後に少しだけ私の所感を申し上げます。この財政の議論は令和8年度予算にとどまりません。例えば、社会保障であれば税と社会保障の一体改革、今議論にありました応能負担の徹底、給付付き税額控除といったより大きな議論も必要です。あるいは高市総理の掲げておられます強い経済のベースには安定した財政基盤が必要です。骨太の方針にありますように、経済あっての財政という基本原則の下、現在の財政の在り方について適切な指標の設定、当初予算と補正予算との関係、物価も含めたマクロ経済への影響等、あるべき論を議論し、世の中に分かりやすく発信していくことが我々には求められていると思います。
私からは以上でございます。本日は皆様、誠にありがとうございました。
〔増田分科会長代理〕どうもありがとうございました。
それでは、本日の議題は以上とさせていただきます。
最後に、年明け以降の分科会の進め方についてお伝えしておきます。
当分科会では、おおむね2年に一度、海外の財政事情や財政制度について、委員に現地調査を行っていただいております。今回も今年度中、来年2月から3月を目途に、海外調査を希望される委員若干名を欧州に派遣をして、海外調査を実施していただいた上で、来年春の当分科会において、その調査結果を御報告いただくこととしたいと考えております。この点、皆様方、御認識をしていただければというふうに思います。
それでは、以上で本日の議題は終了とさせていただきます。
この後、十倉会長、そして起草委員から片山大臣に建議をお渡しをし、その後、私から記者会見を行う運びとなっております。
正式な建議につきましては、事務局におきまして印刷・製本の上、後日速やかに皆様に送付する予定といたしております。
以上で、本日の分科会は閉会とさせていただきまして、秋の財審も本日で終了ということでございます。運営に当たりまして多大なる御協力を賜りまして、誠にありがとうございました。
午前10時49分閉会

