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財政制度分科会(平成30年10月30日開催)議事要旨

 財政制度等審議会 財政制度分科会
〔議事要旨〕

1.日時 平成30年10月30日(火)10:00~12:15


2.場所 財務省第3特別会議室(本庁舎4階)


3.出席者


(委員)
秋山咲恵、黒川行治、神津里季生、佐藤主光、武田洋子、竹中ナミ、土居丈朗、中空麻奈、藤谷武史、宮島香澄、井堀利宏、老川祥一、大槻奈那、小林慶一郎、進藤孝生、末澤豪謙、田近栄治、田中弥生、冨田俊基、増田寛也、神子田章博、宮武剛(敬称略)


(財務省)
うえの副大臣、伊佐大臣政務官、太田主計局長、神田主計局次長、阪田主計局次長、宇波主計局次長、奥主計局総務課長 他 


4.議題


○ 有識者ヒアリング

  • 「社会保障制度改革における自治体の役割を問う ~医療行政の都道府県化の現状と課題~」
       ― 三原 岳 ニッセイ基礎研究所 准主任研究員


○ 事務局説明

  • 地方財政


5.議事内容


○ 本日は、講師として三原岳 ニッセイ基礎研究所准主任研究員をお招きし、お話を頂き、質疑を行った。また、「地方財政」について、事務局から資料に基づいて説明があったのち、質疑を行った。
○ 各委員からの質疑や意見は以下のとおり。


【有識者ヒアリング】

<資料1に基づき三原岳ニッセイ基礎研究所准主任研究員から御説明>

  • 地域医療構想について、国では過剰な病床の適正化を重視しているが、各都道府県では切れ目のない提供体制構築が重視されており、病床の量的調整はさほど意識されていないと思われる。
  • 公費を投入して国保の財政構造改革を行うという話であったが、法定外繰入の削減に熱心な都道府県は限られている。
  • 法定外繰入の解消を含む負担面の国保改革と地域医療構想の推進という給付面をリンクして、受益・負担両面でバランスを取ろうとしている都道府県は、奈良県を除けば、皆無に等しい。
  • 地域医療構想、国保の都道府県化など医療行政の都道府県化が進む中、関係者との連携を含めて、都道府県の積極的な対応が求められる。

 

<その後、委員からの御意見>

  • 地域医療構想が現場で実行に移されていないのは由々しき事態。今後さらに適正化する必要。
  • 財政問題は、国などからの積極的な情報提供により、各地の医師の意識も変わり得る。
  • 報酬体系の設計など、自治体に対するインセンティブ設計が必要。
  • 国保の保険者努力支援制度について法定外繰入解消努力を評価していくべき。


【地方財政】

<委員からの御意見>

  • 地方財政計画と実際の地方財政運営(決算)の「ギャップ」が予算制約を「ソフト化」しており、中身を精査するべき。
  • 税収が好調なうちに地方財政の改革を進めることが重要。
  • 地方の現場で質の高い行政サービスを提供できるよう、一般財源総額の水準を確保していくことが重要。
  • 国民が財政再建に関心を持ってもらうためにも、住民に身近な地方財政の世界でコストや受益と負担の関係を「見える化」していくことが重要。
  • 病院の統合を進めることで効率化を追求する必要。
  • 法人課税の偏在是正の結果は、臨財債の縮減につなげるべき。

(以上)