財政制度等審議会財政制度分科会
〔議事要旨〕
-
1.日時令和8年4月28日(火)9:00~11:00
-
2.場所財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
-
3.出席者
-
(委員)
増田寬也、秋池玲子、大槻奈那、河村小百合、熊谷亮丸、小林慶一郎、佐藤主光、武田洋子、田中里沙、土居丈朗、長澤仁志、藤谷武史、宮島香澄、山口明夫、芳野友子、上村敏之、遠藤典子、小黒一正、木村旬、権丈英子、小林充佳、櫻井彩乃、佐野晋平、中空麻奈、平野信行、広瀬道明、福田慎一、堀真奈美、神子田章博、横田響子、吉川洋(敬称略)
-
(財務省)
舞立副大臣、三反園大臣政務官、宇波局長、湯下政策立案総括審議官、中山次長、吉沢次長、一松次長他
-
-
4.議題
- 持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)
-
5.議事内容
- 本日は、「持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)」という議題のもと、事務局から資料に基づいて説明を行い、その後質疑を行った。
-
各委員からの質疑や意見は以下のとおり。
【社会保障総論】
- 各種社会保障改革の効果や賃上げの進展により、令和8年度の社会保障負担率は低下すると見込まれている。社会保障改革を断行することで、この傾向を定着させ、保険料率を確実に引き下げていくべきであり、そのための具体的な数値目標、年限を掲げるべき。
- 社会保障給付は今後も増加が見込まれる。社会保険料負担を構造的に引き下げていくという明確な方向性が不可欠であり、医療・介護を中心とした具体的な改革項目と工程を整理し、社会保障改革の工程表をアップデートすべき。
- 社会保障費の歳出水準をコントロールし、社会保障負担率の上昇を食い止めるため、その伸びを何らかの経済指標の伸びの範囲内に抑えていくことや、社会保障負担率に上限を設けることが必要ではないか。
-
【医療】
- 高齢者医療の窓口負担について「年齢ではなく能力に応じた負担」の観点から、「3割負担化」の実現に向けた制度改革の工程表を示すべき。その際、制度の公平性、制度の分かりやすさの観点から、外来特例の廃止や、70~74歳の方の3割負担化に特に優先的に取り組むべき。その上で、75歳以上の高齢者についても、現行の線引きをゼロベースで見直し、「原則3割」からのバックキャストで制度改革を検討すべき。
- 働き方やライフスタイルの多様化が進む中、複数事業所で働くマルチワーカーへの被用者保険の適用や、3号被保険者•被扶養者制度の見直しについては、5年に一度の年金改革を待つことなく検討を加速し、見直しを図っていくべき。
- 医療保険の分立は、制度間の非効率も生んでおり、将来的には、統合や集約に向けた議論も進めるべき。国保の保険料水準の完全統一の動きを加速化すべき。後期高齢者医療制度の都道府県化も保険者機能の発揮には重要。介護も小規模市町村は事務継続が困難であり、医療との連携強化の観点でも、事務の都道府県化を進めるべき。
- 医療機関の経営状況の「見える化」を一層進めるべき。職種別給与の提出義務化等によるMCDBの精緻化に加え、今後は、全ての保険医療機関の悉皆的なデータ把握を実現すべき。
- 医療DXによる効率化効果をアウトカムと評価し、それに応じた支援をすべき。医療データ基盤の整備・利活用を推進し、必要な人へ必要な医療の提供がされているかの分析が必要。医療現場へのAI導入も重要であり、好事例を横展開すべき。
- 医療提供体制の改革は不可避であり、地域医療連携推進法人を「標準的な取組」として推進すべき。
-
【介護】
- 介護分野は、費用が上昇し続ける一方、利用者負担はほぼ横ばいであり、制度の持続可能性が危ぶまれる状況。この現状を直視した上で、令和9年度介護報酬改定に向け、介護報酬の抜本的な適正化と、2割負担の範囲拡大などの制度改革の更なる推進が必要。
- 介護人材の確保は長年の課題だが、人口減少下では対応に限界。介護報酬におけるインセンティブ付けなどにより、介護事業所の協働化・大規模化・生産性向上を促進すべき。
【障害福祉】
- 障害福祉分野は、総費用の伸び率が年間10%を超えている現状を重く受け止め、医療・介護等ともあわせて総合的に見直しを図る必要。

