財政制度等審議会財政制度分科会
〔議事要旨〕
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1.日時令和8年4月17日(金)15:00~17:00
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2.場所財務省第3特別会議室(本庁舎4階)
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3.出席者
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(委員)
十倉雅和、増田寬也、秋池玲子、大槻奈那、河村小百合、熊谷亮丸、小林慶一郎、佐藤主光、田中里沙、土居丈朗、長澤仁志、宮島香澄、山口明夫、芳野友子、上村敏之、遠藤典子、小黒一正、木村旬、國部毅、権丈英子、小林充佳、櫻井彩乃、滝澤美帆、中空麻奈、平野信行、広瀬道明、福田慎一、堀真奈美、神子田章博、横田響子、吉川洋(敬称略)
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(財務省)
三反園大臣政務官、宇波局長、中山次長、吉沢次長、一松次長他
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4.議題
- 財政総論
- 海外調査報告
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5.議事内容
- 本日は、「財政総論」について事務局から資料に基づいて説明を行い、続いて「海外調査報告」について委員から資料に基づいて説明があり、その後質疑を行った。
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各委員からの質疑や意見は以下のとおり。
- 平時からの財政的余力を確保することが重要。特に災害の多い日本においては重要な観点。また、危機時に機動的に対応することは重要だが、平時に元に戻すことに苦慮しており、どこまでが有事なのかしっかりと考えるべき。
- イラン情勢による影響に注視し、適切に対応していくことは必要。他方、エネルギー供給に制約がかかる中で、ガソリン補助による価格抑制がどこまで財政的に持続可能か。
- プライマリーバランスは依然として重要な指標。規律のある予算編成には、フローの指標も必要。また、財政目標の議論をする際には、市場参加者から財政規律の「ゆるみ」と見られないようにすべき。
- 金利上昇による利払い費の上昇に留意が必要。金利も成長率に連動して上昇するため、成長率が金利を上回る状況が継続することは難しくなる。財政に対する信認を確保するためにも、中立的で信頼できる試算が必要。また、想定したように成長しなかったときのプランも考えておくべき。
- 財政の信頼性を確保するためにも、独立財政機関を設置することが望ましい。
- 補正予算の当初化は望ましく、複数年予算は予見可能性を高めるために有用。別枠管理にあたっては、施策の効果検証や、リスクとリターンに対する評価も専門性を持って行うべき。緊急度や重要度による優先順位付けも必要である。
- 過度に財政に依存する成長戦略は望ましくない。あくまでも主導は民間部門であり、政府は補助的にサポートすべき。また、投資は効果の高い分野に重点化すべき。
- 給付付税額控除によって現役世代の負担を抑制することは重要な視点であり、その制度設計を早期に行うべき。段階的な精緻化を目指していくべき。
- 給付付税額控除の検討にあたっては、マイナンバーの活用、データの整備、あるいはガバメント・データハブの早期検討も必要。
- 所得再分配政策については、負担だけでなく受益も含めて評価することが大事であり、国民にも全体像を示すべき。また、応能負担の徹底により、公正公平な社会保険制度を構築すべき。
- 生産性を高めるとともに、賃金などの分配面に目を向けることは重要。また、潜在成長率の低下は労働時間の減少も大きな要因の一つだが、他方で、長時間労働の是正にも配慮すべき。医療介護分野では賃金が十分にあがらず、人材の確保も困難となっている。
- 海外調査については、諸外国の財政目標とその考え方や、物価上昇・金利上昇を踏まえた財政運営などについての調査が行われ、日本の財政にとって有意義な示唆を得られた。

