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財政制度分科会(令和2年10月8日開催)議事要旨

財政制度等審議会 財政制度分科会
〔議事要旨〕

  • 1.日時令和2年10月8日(木)13:00~15:15

  • 2.場所財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

  • 3.出席者

    (委員)

    赤井伸郎、遠藤典子、大槻奈那、黒川行治、神津里季生、榊原定征、櫻田謙悟、佐藤主光、角和夫、十河ひろ美、武田洋子、中空麻奈、南場智子、藤谷武史、増田寛也、宮島香澄、秋池玲子、上村敏之、宇南山卓、葛西敬之、河村小百合、喜多恒雄、木村旬、権丈英子、小林慶一郎、小林毅、進藤孝生、末澤豪謙、田近栄治、田中里沙、土居丈朗、冨田俊基、平野信行、堀真奈美、神子田章博、村岡彰敏、横田響子(敬称略)

    (財務省)

    伊藤副大臣、中西副大臣、元榮大臣政務官、角田主計局次長、宇波主計局次長、青木主計局次長、中山主計局総務課

4.

    • 事務局説明

  • 社会保障について1

5.議事内容

    • 本日は、「社会保障について1」について審議を行った。

    • 各委員からの質疑や意見は以下のとおり。

【財政総論】

<委員からの御意見>

  • 大病院受診時の定額負担については、病院の利益になる制度ではなく、公的医療保険の負担の軽減につながるような仕組みとしてほしい。

  • 患者の自己負担の問題について、風邪とかの小さなリスクへの医療費はもう少し本人負担を増やしてもいいのではないか。また、後期高齢者の窓口負担の2割への引き上げは、ぜひ実現していただきたい。

  • 医療費適正化計画について、医療費が目標値になっておらず、マネジメントにつながっていない。医療費の抑制額を目標にするとともに、保険制度改善によるものと自治体による努力によるものと区別すべき。また、都道府県は主体的にPDCAを回す仕組み作りや、情報開示など、適正化にむけた取り組みを進めるべき。

  • 地域医療構想の推進について、国民の広い賛同を得ながら、医師の働き方改革・医師の偏在是正対策と合わせて推進していただきたい。

  • これまでは頻回受診の証拠がつかみにくかったが、今回コロナの中で得られたデータを深堀りして、頻回受診等の無駄な医療を減らすために必要なデータをそろえていくべき。

  • マイナンバーと保険証の一体化については、どちらでも使えるということではなく、国民が利用したいと思うインセンティブを付与することが重要。また、医療費の抑制だけでなく、国民の健康という視点で考えても、重複検査・重複投薬をデジタル化によって是正していくべき。

  • 不妊治療の保険適用は、十分に検討に値する。また、保険適用により、安全安心で、コスト体比の質の維持が可能な医療が提供できる。

  • 法定外一般繰入の解消・国保保険料水準の統一に向けて、期限を定めて取り組むよう、厚労省に対して求めるべき。

  • 医療扶助について、国民皆保険の利点をうまく生かしながら国保等の適用を進めるべき。

  • 医薬品の価格をめぐる公的統計の整備・精度向上について、他省庁の統計であっても必要な統計や調査項目があれば、財政政策等審議会などにおいて、意見を述べていくべき。

  • 既収載の医薬品の薬価改定については、市場実勢価の加重平均に2%の上乗せをするという方式がとられているため、ここに大きな国民負担軽減の余地があるのではないか。

  • 新規で医薬品の保険収載を行うのであれば、既存薬価を引き下げるか保険収載から外すことが必要。その基準を設けるべき。

  • 後発医薬品の数値目標については、数量ではなく金額で設定することも考えてよいのではないか。

  • 待機児童の解消について、真に必要な人が一定の負担の上で利用できるような仕組みにするため、保育料の負担にメスを入れるべきではないか。

  • 児童手当の所得判定基準が「主たる生計者」となっている問題について、女性の社会進出等の流れを踏まえると、世帯として収入を考えるべき。また、児童手当の特例給付については、廃止に向けた議論を行うべき。

  • 少子化対策の財源として、事業主の拠出金も今後検討すべき。

  • 雇用調整助成金は、自律的な経済活動を促すという観点から、段階的に閉じていくべき。