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財政制度分科会(平成30年9月7日開催)記者会見

平成30年9月7日
財政制度等審議会 財政制度分科会


 

〔増田分科会長代理〕 それでは、私のほうから、本日の財審の模様を申し上げたいと思います。

 初めに、私、これまで、財政制度等審議会財政制度分科会の平委員ということで務めておりました。そして、当分科会の会長代理は、御承知のとおり田近先生がこれまで務めてこられました。本日、冒頭、手続があったのですが、このたび田近先生から会長代理を辞したいという申し出があったということで、私が本日の冒頭、榊原会長から会長代理に指名されたところでございます。今後、分科会終了後に、本日のこのような形で、記者の皆様方にその様子をブリーフィングするのは私の役割になりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 まず、今般の北海道胆振東部地震、そして台風21号による暴風、大雨で被災された方に、私から心よりお見舞い申し上げたいと思います。本日の分科会でも、大臣からも、そして榊原会長からも、挨拶でお見舞いの言葉がございました。大臣からは、引き続き被災者の不安な気持ちにしっかりと寄り添いながら、状況を的確に把握しつつ、政府の総力を結集して取り組んでまいりたいと、こういうお話があったかと思います。

 本日は、財政制度分科会の秋の陣のキックオフという形になります。前半で、我が国財政をめぐる現状等について事務局から説明をしてもらいまして、委員の皆様方から意見を申し出ていただきました。限られた時間でありましたが、皆様何人かから意見がございました。また、平成31年度予算編成、来年度予算編成は、平成最後の予算編成であるということを踏まえて、これまでの財政の歩みを振り返りながらの議論も行ったところであります。

 後半では、麻生大臣御出席のもとで、フリーディスカッションを行ったところであります。16時20分ごろに、大臣が、おいでになったかと思っております。

 まず、前半、大臣がいない場での各委員からの御意見について、私のほうから御紹介申し上げたいと思います。委員の名前は伏せて、こういう発言があったということで端的に申し上げたいと思います。

 ある委員の方から、赤字が継続しているが、それに国民が慣れ切ってしまっていることが大きな根本的な問題なのだということと、今回、当然、災害に関する予算を考えていかなければならないということになるわけですが、そうすると予算全体が膨らむということがあって、なおさら社会保障削減が必要になる、これが重要ではないかという意見がございました。

 それから、別の委員から、財政運営について、どうも財政規律を強める方向ではなくて弱める方向になっているのではないか、平成全体を当初から振り返った中で、弱める方向で動いてきているのではないかという意見がありました。

 そして、今回の予算編成過程で検討することとされている、いわゆる消費税の需要変動対策の別枠分と称されているものについて、費用対効果をきちんと財務省が検証すべきという意見がありました。

 それから、社会保障について改革工程表がこれまで決められてきたわけですが、これまでのものも、たしか44ぐらい項目があったかと思いますが、進捗が遅れているので、今年の12月、予算案をつくるときにはきちんと、新たな項目もつくって打ち出してほしいと、こういう意見がありました。

 それから、別の委員の方でありますが、財務省の一連の不祥事があったわけですが、財務省の役割は引き続き重要であることは変わらない、したがって必要な取組を引き続き進めてもらいたいという意見がありました。それから、PB目標なのですが、以前は2011年度を目標年度としてやってきて、それが次、2020年度、今回、また2025年度と、こういうように後送りになってきているので、要は15年遅れているという認識を持ってほしいという意見がありました。また、人口推計で出生率が想定よりも下がったということについては、少子化の取組が遅れたのではないかと、こういう感想もその方はお話をしておりました。

 それから、別の委員の方ですが、今回、北海道の地震、大きな災害があったわけですが、こうした有事に歳出が当然、必要になってきますが、そういう歳出をするためには、まさに平時の財政規律が重要だという指摘がございました。

 それから、人口減少について、女性、高齢者、外国人により不足分を賄っている、要するに人手不足について女性、高齢者、外国人で何とかなると、こういう意見もあるのですが、実際に見ると、現在、女性の多くは非正規であり、家事や育児の負担のバランスが今のままでは、恒常的な支え手になれないのではないか、それから、高齢者と若者とは同列に扱うべきではないし、外国人の社会保障をどうするかという課題もこの分野にはあるという意見がございました。

 別の委員の方ですが、この方は、社会保障を社会保険料で賄うという形が続いているわけですが、企業、労働者といった支え手の負担を高めてしまうので、やはり給付の見直しにきちんと取り組むことが必要だという意見をおっしゃいました。

 それから、また別の委員ですけれども、本日は、御承知のとおり、平成ということでこの30年の歩みを見てきたわけですが、10年に1回ぐらい経済・財政に関する転機が訪れているのではないか、今、世界経済、アメリカも含めて基本的に伸びてきているということですが、そろそろ世界経済の落ち込みに備えるべきであって、景気の良い今のうちにバッファーを、ためをつくっておくべきではないかという意見がありました。

 それから、別の委員の方ですが、社会保障について、給付と負担の在り方を含めて社会保障制度の改革を進めるというのが肝であって、社会保障政策の具体策と、その中での優先順位というのをしっかり議論しなければいけないと、この点を端的に申されたところであります。

 そして、ちょうどこのような意見が出たところで大臣が分科会のほうに来られて、引き続き各委員のほうから意見の陳述がありましたので、ここからは大臣がいる中でということになりますが、ある委員のほうから、日本は中長期試算などを含めて将来推計が非常に甘い、したがって推計を厳しくやっていく必要があるという意見がありました。

 それから、我々、基本的に財審の中で消費税ということを非常に議論してきたわけですが、消費税だけではなくて、例えば炭素税を取るといったような話もあるので、歳入の在り方についても柔軟に考えていく必要があるのではないかという意見がありました。

 また、次の方の意見なのですが、今回、消費税率10%を当然、実現できるという前提に立って、そういう場合に、今回の消費税率の引上げは悪くなかったのだと、間違いがなかったのだという形で消費増税をやる必要があるという意見がありました。それから、この方は、もう1つ、財政に余裕がないと、今回の災害復旧などについても、きちんとした災害対策ができないということを国民にも是非伝えていく必要があるという意見がありました。

 それから、御案内のとおり、来年度に向けて予算編成をしていく上での枠組みとなりますけれども、この間、新しい「経済・財政再生計画」が閣議決定されたわけですが、あの中には、御承知のとおり、歳出の目安となる数字が盛り込まれていなかったわけで、これについては大変残念であると、別の委員は話をしています。社会保障については、2020年度、2021年度は高齢化の伸びが鈍化をするということになるわけですが、団塊の世代が後期高齢者に入り始める2022年度、そこからは全体の数も増えていくわけです。そういう2022年度以降を展望して、この20、21年度に、この人の表現であれば、ためをきちんとつくっておかなければいけない、こういう発言がございました。

 それから、別の委員の方でありますが、今回、各省で、かなり多くの省で障害者雇用率について、不適正な数字でこれまでずっとカウントしてきている、きちんと守ってこられなかったということがありましたが、数字の誤りをただ単に批判するということではなくて、この問題についてはこれをきっかけに、そうした障害をお持ちになっている人々の働き方を本気できちんと再考することが必要だと思うという意見がございました。

 それから、別の委員の方でありますが、その方は、財審の海外調査でカナダに行かれた方なのですが、カナダで聞いた話でも、悲惨な思いをしない限り国民は行動できないという話があって、日本は悲惨なことがなくても財政健全化できる希有な事例、あるいは希有な国になってほしいという話がございました。

 それから、最後の方の意見ですが、まちづくりの観点での、ちょっと違う観点からの意見なのですが、これから老朽化も進んでいくし、コストも様々かかる。それに対して、災害が起きたときにコストがかからないようなまちづくりを考えていくことが重要という意見がございました。

 御案内のとおり、本日は、フリーディスカッションという形になっておりますが、キックオフですので、平成、この30年間の財政の状況がどうなっているかということの事務方からの説明を踏まえて、この分野のこういう分野についてということよりは、各委員に自由に発言をしていただくということでの場を設定いたしました。各委員からはいろいろ広範囲に意見が出たわけですが、そのポイントについては以上でございます。

 私からは以上であります。

〔幹事〕 冒頭、御発言あった、災害予算が増えて、予算全体が膨らみますと、そのために社会保障の削減がもっと必要ですよねという意見があったということなのですけれども、これを受けて、その議論というのは何か広がったりしたのでしょうか。

〔増田分科会長代理〕 本日、できるだけ多くの人に発言してもらおうと思って、それに対してどうかということよりは、各委員の思っている丈を全部、事務方に真剣に聞いていただくという場でございましたので、それはそれで発言は終わっております。私、最後のところで申し上げましたが、本日、いろいろ出た発言を踏まえて、今後、項目ごとにいろいろ議論を展開しましょうと言っておきましたので、その点についてどうするかは各論の各分野のところで、今後、やっていきたいと思っています。

〔幹事〕 最後、意見が出そろった後に、大臣なり、事務方のほうから総括するような何かコメントというのはありましたか。

〔増田分科会長代理〕 大臣も、いろいろメモをとられながら、聞いていらしたのですが、例えば見通し、特に推計が甘いということをある委員がおっしゃったときに、それは経済・財政のいろいろな見通し、推計が甘いといったような趣旨で、委員、言われた部分もあるのですが、大臣からは、人口推計について、平成の最初のころに比べると、相当まだ人が減らないという推計だったのですが、今はそうではない、当時、合計特殊出生率の置き方がすごく高くて、2に近いぐらいに置いていたので、すごく変わってきた、そんな話をしておられました。

 それから、ある委員の方が、例の障害者雇用の件について話があったときは、まさに委員がおっしゃったように、やはり障害を持っている方が働けるフィールドというのはもっともっと増えているはずだから、これについては厚生労働省が主体となって対応を考えていく必要があるのではないかということで、率が誤っているということはあったけれども、これをきっかけに、やはり障害者の働き方を再考していく必要があるだろうと、そのあたりは、大臣、意見を言っておりました。

〔幹事〕 わかりました。ありがとうございます。

〔質問〕 今回、平成最後の予算編成ということで、30年、振り返られたということですけれども、やはり振り返ってみて、この間の予算の在り方はまずかったなというような意見が多かったということでしょうか。

〔増田分科会長代理〕 特に大きく変わったのは、社会保障の位置づけが随分変わってきているわけですよね。目の前に、さらに後期高齢者が非常に増えていくということはもう目に見えてきているわけなので、先ほど御紹介した中でも社会保障について触れる方が多かった。私は、この30年、振り返って、先ほど言いましたように、財政規律を弱める方向で進んできているのではないかということを端的におっしゃった委員の方はいましたけれども、それぞれの時点でいろいろな判断をしてやってきたのだと思いますが、やはり社会保障の扱い方について、皆様方、非常に大きな問題意識を持っておられるのではないかと受け止めました。

 それから、本日は、特にやはり直近の災害の関係があるので、これについては当然、必要なものはきちんと財務省のほうで財政措置を講じざるを得ないのだと思いますが、ということであれば、なおさらきちんとしたバッファーとか、ためをつくっていく必要があるという趣旨の発言がありましたので、ずっと30年というよりは、今時点で抱えている問題を考えると、なおさらきちんと財政規律を引き締めなくてはいけないのではないかという意識は、多くの委員の皆様方、お持ちになっていたのではないかと思います。

 私のほうで議論を特に取りまとめていないので、そこはやや私の感じ方にかかる部分でありますが。

〔質問〕 そうした中で、来年度で言えば消費税率の引上げがあるということで、そこに対しての対策も打ちつつ、一方で歳出削減の努力もしなければいけないという中で、今回の考え方としては、消費税対策、景気対策という部分はもう割り切って、そこは全く別個の判断でやっていくというような感じなのでしょうか。

〔増田分科会長代理〕 そこは、ある委員の方は、費用対効果をきちんと見ながらやるべしということを言っておりまして、ここは別枠の対策等について、我々、財審の議論をする中で、それだけは別に考えなければいけないということではない。やはり財政規律を踏まえた上でのトータルの予算というふうに、私は考えるべきだと思っております。恐らく多くの皆様方も、そういうふうに思っているのだろうと思います。

〔質問〕 ちょっとスケジュールのところでお伺いしたいのですけれども、次、もしある程度決まっていたら、いつごろ、どの分野について議論される予定かというのは。

〔増田分科会長代理〕 スケジュールは、まだちょっと決めていなくて、会長と、それから私のほうでまた事務方とよく相談したいと思いますが、ちょっと本日は、ここの場ではまだ、御披露できるほど詰まっておりません。

〔幹事〕 いかがでしょうか。なければ終わります。

〔増田分科会長代理〕 それでは、次回以降、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。


(以上)

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