財政制度等審議会財政投融資分科会
議事要旨
1.日 時
令和7年7月31日(木) 13:59~16:09
2.場 所
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)/ オンライン
3.出席者(敬称略)
[委 員]
翁百合、土居丈朗、丸田健太郎、家森信善、渡辺努
[臨時委員]
有吉尚哉、岡田章裕、小橋文子、工藤禎子、西野和美、山内利夫
[財務省]
井口理財局長ほか
4.議 案
○令和7年度財政融資資金運用計画の一部変更について
議 題
○大学ファンドの状況報告
○令和6年度財政融資資金運用報告書
令和7年度政策コスト分析
財務局等を通じた地域課題解決支援について
○産業革新投資機構の大型案件の進捗について
5.議事経過
(1)議案及び議題について、事務局より説明が行われた。
「令和7年度財政融資資金運用計画の一部変更について」は、原案どおり了承された。
(2)委員からの主な意見は以下のとおり。
○令和7年度財政融資資金運用計画の一部変更について- 経営が悪化している医療法人は多く、大規模な病院でも資金繰りが苦しい状況に陥るなど、民間金融機関では支えられない状況になっていることから、福祉医療機構による金融支援は妥当と考える。
- 償還確実性の観点からは、機構には病院等に対するより一層の経営指導を行ってもらう必要がある。また、病院がサステナブルに運営できるよう、しっかり考えていくタイミングとも認識している。
- 医療機関は、税や保険料を財源とした診療報酬によって収入が支えられていることから、国民に対して経営情報のさらなる見える化を進めていただきたい。
○大学ファンドの状況報告
- 元々の大学ファンドの支援趣旨は、国際卓越研究大学への支援等、集中的なものと認識している。今回の海外研究者受け入れに関する支援は素晴らしい取組と思うが、バラマキではなく、国際卓越研究大学と同様の集中的な支援を行うべきと考える。
- 運用が順調に行われていると評価できる。他方、グローバル経済の不透明性が高まる中であるので、突発的なリスクにも対応できるよう、リスクシナリオの不断の見直しを行っていただきたい。
○令和6年度財政融資資金運用報告書
令和7年度政策コスト分析
財務局等を通じた地域課題解決支援について
- 執行率について、コロナ禍前の水準と比較すると依然50%台に留まる点が気になる。財投機関のオペレーション上、執行できない計画規模になっていないか、計画策定段階では需要見積もりが甘くなっているのであればより精緻化を図る等の対応も必要。
- 日米関税合意の内容に沿ったJBICの対応について、運用体制の整備を図るとともに、民間にとっても最大限意義のある形で財投活用されることが重要であり、本分科会でも丁寧な議論をお願いしたい。
- 金利のある世界・関税がある世界の到来における財政投融資への影響を考える上で、政策コスト分析が1つのツールになるのではないか。
- 低金利時代から金利がある時代へ移行するにあたり、今後、政策コスト分析においてコストが増加する結果を踏まえた対応を各機関へ投げかけていくことが重要なのではないか。
- 財務局等を通じた地域課題解決支援は有益なので、今後も継続していただきたい。
○産業革新投資機構の大型案件の進捗について
- 大型案件の1つであるJSRの状況について、投資決定時の想定から乖離はあるか。
- 半導体を含めJICがどの産業をどのように再編していきたいのか、全体的なロードマップが見えにくい。大まかな時間軸や業界再編の方向感についてお示しいただいた上で、今後もその進捗状況を当分科会において報告いただきたい。
(注)本議事要旨は、今後字句等の修正があり得ることを念のため申し添えます。
問い合わせ先
財務省理財局財政投融資総括課調査係
電話 代表03(3581)4111 内線2578