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財政制度等審議会財政投融資分科会
議事要旨

令和5年3月17日~24日
財政制度等審議会
財政投融資分科会

<今回、財務大臣から財政制度等審議会に対し、以下の議案についての意見が求められ、当分科会に付託された。本件については、分科会長により、緊急に審議会の議決を経ることが必要であるが、会議を開催することが困難であるため、持ち回りにて審議することとされた。令和5年3月17日~24日に持ち回り審議を実施。>

    ・ 議案 令和4年度財政融資資金運用計画の一部変更について

 【持ち回り開催の出席者】

翁百合分科会長
土居丈朗委員、野村浩子委員、渡部賢一委員、渡辺努委員
江川雅子臨時委員、冨田俊基臨時委員、冨山和彦臨時委員、
中里透臨時委員、林田晃雄臨時委員、原田喜美枝臨時委員
川村雄介専門委員、工藤禎子専門委員、家森信善専門委員

議事概要

  令和4年度における財政融資資金の年度越し短期貸付として、交付税及び譲与税配付金特別会計に5兆5,669億円、年金特別会計に1兆4,368億円の貸付けを行うことについて、持ち回り審議により意見を聴取し、議案は原案のとおり了承された。

○委員からの主な意見等は以下のとおり。

  • 交付税及び譲与税配付金特別会計の償還計画の変更については、令和5年度のように前倒しは望ましいが、後ろ倒しを行うことはあってはならない。
  • 交付税及び譲与税配付金特別会計への短期貸付は、償還額を今後増額する計画だが、償還額を増額できる根拠は示されていない。償還計画を画餅に帰さないためにも、計画の根拠と達成への方策を説明すべき。
  • 年金特別会計への短期貸付は、累積債務の償還が一般会計の厳しい財政事情を理由に行われず、長年にわたり続いている。こうした方法を漫然と継続するのは非生産的。一種の「隠れ借金」との誤解を生じないためにも、特段の措置をもって財源を確保し、債務の解消に踏み切るべき。
  • 年金特別会計への短期貸付について、利子相当額だけを一般会計から繰り入れるという慣行は解決の先送りであり、抜本的な解決を模索してほしい。緩和的な金融政策を未来永劫続けることは無理であり、インフレが持続的であることも鑑みると、利子相当額が大きく増える前に解決策を検討することが妥当。

 

(以上)