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財政制度等審議会財政投融資分科会
議事要旨

令和4年11月4日
財政制度等審議会
財政投融資分科会

<今回、財務大臣から財政制度等審議会に対し、以下の議案についての意見が求められ、当分科会に付託された。本件については、分科会長により、緊急に審議会の議決を経ることが必要であるが、会議を開催することが困難であるため、書面にて審議することとされた。令和4年11月4日に書面での審議を実施。>

  議案
    • 議案第1号 令和4年度財政投融資計画補正
    • 議案第2号 令和4年度財政融資資金運用計画の一部変更
    • 議案第3号 令和4年度の財政融資資金の融通条件の改定

【書面による意見聴取者】

翁百合分科会長
土居丈朗委員、野村浩子委員、渡部賢一委員、渡辺努委員
江川雅子臨時委員、冨田俊基臨時委員、冨山和彦臨時委員
中里透臨時委員、林田晃雄臨時委員、原田喜美枝臨時委員
川村雄介専門委員、工藤禎子専門委員、家森信善専門委員

議事概要

  事務局より、「物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策」(令和4年10月28日閣議決定)を踏まえ、物価高騰・賃上げへの対策に取り組むとともに、新しい資本主義の重点分野への投資等を推進すべく、令和4年度財政投融資計画及び令和4年度財政融資資金運用計画に、それぞれ1兆210億円及び1兆4,010億円の追加を行うとともに、財政融資資金の融通条件を改定することとする議案について、書面審議により意見を聴取し、原案のとおり了承された。

○委員からの主な意見等は以下のとおり。

  • 財投機関においては、融資対象の償還確実性を精査された上で、対策の趣旨を踏まえて早急に執行に移していただきたい。
  • 補正予算は本来、予算編成後の「事情の変更」を受けて編成する窮余の措置であると理解している。従って、翌年度当初予算を待たずに編成・執行すべきであり、真に喫緊の予算に絞り込むことが求められるところ、本補正予算には、緊急性の観点ではやや疑問の残る施策も散見される。新たな政策課題に財政が柔軟かつ機動的に対応する必要性は理解できるが、厳しい財政状況の中、当初予算にもれた施策などを補正で「敗者復活」するようなことはあってはならない。政府には従前にも増して、規律ある財政運営に努めていただきたい。
  • 燃料価格の高騰が継続することも、円安局面が暫くは反転しないことも予想されたことである。補正ありきという安易な考えではなく、経済情勢を見据えて予算を練っていただきたい。

 

(以上)