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関税・外国為替等審議会 関税分科会 (令和元年11月25日開催) 議事録

  1. 開会
  2. 令和2年度関税改正検討項目(2)
    • 暫定税率等の適用期限の到来
    • 沖縄に係る関税制度上の特例措置(特定免税店制度)
    • 入国者の携帯するアルコール飲料に係る簡易税率の取扱い
    • 入港手続の対象船舶等の見直し
    • 国際コンテナ戦略港湾政策について
    • 国際コンテナ戦略港湾政策に係る税制措置(とん税・特別とん税)の取扱い
  3. 閉会

出席者
関税分科会長森田 朗財務省中江関税局長
関税分科会長代理根本 敏則山名審議官
委員河野 真理子小宮審議官
工藤 操渡部総務課長
古城 佳子高橋関税課長
佐藤 英明河西参事官
清水 順子荒木参事官
杉山 晶子有利監視課長
高山 一郎芹生業務課長
田村 善之福田調査課長
野原 佐和子加藤特殊関税調査室長
春田 雄一井田原産地規則室長
古谷 由紀子鈴木税関調査室長
三石 誠司酒井経済連携室長
専門委員阿部 克則福山企画官
大橋 弘内閣府山中政策統括官(沖縄政策担当)付参事官(企画担当)付企画官
国松 麻季農林水産省三野大臣官房国際部国際経済課長
佐々木 伸彦望月生産局畜産部食肉鶏卵課長
末冨 純子森下政策統括官付地域作物課長
藤岡 博経済産業省内田通商政策局通商機構部参事官
宮島 香澄国土交通省谷口国土交通省港湾局港湾経済課長
村上 秀徳

 

午前9時58分開会

森田分科会長 おはようございます。時間前ですけれどもお揃いになりましたので、ただいまから関税外国為替等審議会関税分科会を開催いたします。

 委員の皆様方には御多用中のところ御出席をいただきまして、誠にありがとうございます。

 それでは早速ですが、本日の議事に入らせていただきたいと思います。

 前回に続きまして、令和2年度関税改正検討項目として、本日は、「暫定税率等の適用期限の到来」のほか、「沖縄に係る関税制度上の特例措置」、「入国者の携帯するアルコール飲料に係る簡易税率の取扱い」、「入港手続の対象船舶等の見直し」、「国際コンテナ戦略港湾政策について」及び「国際コンテナ戦略港湾政策に係る税制措置の取扱い」の説明を受けまして、審議を行いたいと思います。

 それでは、まず「暫定税率等の適用期限の到来」につきまして、説明をお願いしたいと思います。高橋課長、お願いいたします。

高橋関税課長 関税課長の高橋でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは早速、資料の1−1を御覧ください。

 1ページ目の上段に基本税率と暫定税率の位置づけ、性格を記載いたしております。基本税率が、中長期的な観点から、内外価格差や真に必要な保護水準を勘案して設定される税率であるのに対しまして、暫定税率は、政策上の必要性などから、適用期限を定めて基本税率を暫定的に修正する税率でございます。

 したがいまして、暫定税率の水準及びその必要性につきましては常に見直していくものとされておりまして、こうした観点から暫定税率の適用期間を1年とし、毎年度の関税改正において適用期限の延長を行ってきたところでございます。

 令和元年度において、暫定税率を設定している品目は、下段の表に記載しておりますように合計で416品目でございまして、これら416品目の暫定税率が令和2年3月31日に適用期限を迎えますので、その延長等を検討する必要があるわけでございます。

 次の2ページを御覧ください。延長等の検討に際しては、暫定税率を延長する必要があるのか、延長する場合には適用期限を何年とするのか、基本税率化をする必要があるのかといった観点から検討する必要があろうと考えております。

 また、考慮すべき事項といたしまして、暫定税率の延長については、記載しておりますような生産者及び消費者等の間の利益調整に及ぼす影響、国際交渉との関係、調整金等との関係、関係国との協議結果に基づく税率の引下げ措置の履行に及ぼす影響等々を考慮していく必要がございますし、適用期限の設定や基本税率化の適否という点につきましては、その時々の国内産業や国際交渉の状況、政策上の必要性、国際市況を踏まえて、常に見直しを行うべきといった理由から、適用期間を1年として暫定税率を設定してきた点に留意する必要があると考えております。

 こうした観点を踏まえて、全416品目について検討を行いました結果、全品目の暫定税率の適用期限を1年延長することが適当と考えております。

 続いて、3ページの特別緊急関税制度でございますが、右上の図で示しておりますように、輸入数量が一定の水準を超えた場合や輸入価格が一定水準を下回った場合に関税率を引き上げる制度でございまして、適用期間を1年として、毎年度の関税改正において適用期限の延長を行ってきたところでございます。

 下の「考慮すべき事項」に記載しておりますように、この制度はウルグアイ・ラウンド合意に基づき関税化された農産品について、関税化の代償として農産品の輸入急増時の安全弁ということで設けられた制度でございますので、国際交渉の状況などを踏まえて検討する必要があると考えております。

 特別緊急関税に係る品目は、足元で進められている経済連携協定などに係る交渉の対象となり得るものであり、国際交渉の状況を予断なく注視する必要があること、引き続き国内産業を保護する必要があることから、下の「改正の方向性」にございますように、この特別緊急関税制度の適用期限も1年延長することが適当と考えております。

 続いて、4ページを御覧ください。牛肉及び豚肉に係る関税の緊急措置でございます。

 上段に牛肉に係る関税の緊急措置の概要を図示しております。ウルグアイ・ラウンド合意時の関係国との協議結果に基づき、暫定税率によって協定税率よりも低い水準まで引き下げている税率を、輸入数量が一定水準を超えた場合に自動的に協定税率の水準まで戻す制度でございまして、適用期間を1年として毎年度の関税改正において期限の延長の必要性を検討してきたところでございます。

 「考慮すべき事項」に記載しておりますように、我が国に輸入される牛肉及び豚肉の99%超がEPA締約国産と米国産であり、EPA締約国産の牛肉及び豚肉については、EPAに設けられたセーフガードの適用対象となります。

 残る米国産の牛肉及び豚肉についても、日米貿易協定が発効した場合、日米貿易協定に設けられたセーフガードの適用対象となり、関税の緊急措置の適用対象が実質的に無くなるといったことを踏まえて、検討する必要があると考えております。

 なお、※印にございますように、TPP整備法において、牛肉に係る関税の緊急措置の規定は、TPP12発効後は措置されておりません。したがいまして、「改正の方向性」にございますように、日米貿易協定が令和元年度内に発効することとなった場合、牛肉及び豚肉に係る関税の緊急措置については措置しないことが適当と考えております。

 続いて、5ページでございます。加糖調製品に係る関税の取扱いでございます。

 加糖調製品につきましては、総合的なTPP等関連政策大綱に基づき、TPP11発効時に糖価調整制度における調整金の対象に追加されたところでございます。

 TPP11発効に伴いまして、加糖調製品に係る調整金により、実質的に国産の砂糖の価格は低減したところでございますが、両者の間には依然として価格差が存在しているという状況でございます。

 こうした状況の中で、加糖調製品に係る調整金収入の拡大を可能にし、加糖調製品と国産の砂糖との価格差を更に縮小するため、令和2年度のTPP11税率の設定状況等を踏まえた、暫定税率の引下げを求める改正要望が提出されたところでございます。

 「考慮すべき事項」に記載しておりますように、糖価調整制度の目的は、甘味資源作物に係る農業所得の確保、国内産糖の製造事業の経営安定等を通じて、国内産糖の安定的な供給の確保を図ることにより、国民生活の安定に寄与するということでございますので、加糖調製品と国産の砂糖の価格差及び需給の動向、国内産糖に係る競争力強化の状況などを勘案した上で、加糖調製品に係る調整金を拡大する必要性の有無について検討すべきであると考えております。

 「改正の方向性」でございますが、加糖調製品と国産の砂糖に価格差が認められること、加糖調製品の輸入量が増加傾向にあること等を総合的に勘案いたしまして、加糖調製品のうち6品目について、令和2年度のTPP11税率の設定状況等を踏まえ、国内産糖への支援に充当する調整金の拡大が可能となるよう、暫定税率を引き下げることが適当と考えております。

 なお、※印にありますように、令和3年度以降の暫定税率の取扱いにつきましては、その時々のTPP11税率などの設定状況を踏まえ、加糖調製品と国産の砂糖の価格差及び需給の動向、国内産糖に係る競争力強化の状況等に係る検証を踏まえ、検討する必要があると考えております。

 私からの説明はひとまず以上でございます。

森田分科会長 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの御説明につきまして御質問、御意見等ございましたら、御発言をお願いしたいと思います。

 それでは、村上委員が手を挙げていらっしゃいますので、どうぞ。

村上委員 高橋課長の御説明は、暫定税率、WTOのSSG等全体として妥当な方向ではないかと思います。そのうち、加糖調製品の関税の取扱いにつきましても、先般私からコメントを申し上げたところでございますが、そこで述べました理由で妥当ではないかと思っております。

 1つだけお伺いしたいのは、牛肉・豚肉の緊急措置の関係でございます。おっしゃられたとおり、99%を超える牛肉・豚肉の輸入対象国がEPA締約国と米国産ということで、アメリカとの協定が発効・実施されますと、実質的に適用されるものはほとんど無くなるということは確かであり、そういう意味で緊急措置について措置しないということについて妥当であろうと思っております。

 ただ、制度としてはいろんな状況に備えておく必要があると思っているわけでございます。かつて鶏肉につきましては、タイや中国からの輸入が多かったわけですが、その後、いろんな事情でブラジルからの輸入が大宗を占めるように変化してきているということもございます。

 牛肉について見ますと、昨年、アルゼンチン・ウルグアイについて検疫協定で輸入が可能になったということもございますし、それらの国からの輸入、あるいはそれ以外の国からの輸入の増大ということも当然あり得るわけでございまして、そうなったときに対応について、お考えを聞かせていただければと思います。

森田分科会長 ありがとうございました。それでは、回答をお願いします。

高橋関税課長 御質問ありがとうございます。村上委員からもお話ございましたように、日米貿易協定発効に伴いまして、関税の緊急措置の適用対象となる牛肉・豚肉の輸入は僅少となるということで、関税の緊急措置については今回措置しないといった対応とさせていただくのが適当と考えておりますけれども、また、委員からも御指摘がございましたような、牛肉・豚肉の輸入が現在僅少であるような国からの輸入の増加といった今後の輸入構造の変化を理由として、農林水産省の方から再度措置することについて改正要望が提出されれば、その時々の状況ですとか必要性を踏まえて検討をして、再度措置するということについては当分科会において御審議をいただきたいというふうに考えてございます。

森田分科会長 村上委員、よろしゅうございますか。ほかにいかがでございましょうか。

 よろしいですか。他に質問がないようでしたら、それでは続きまして、「沖縄に係る関税制度上の特例措置」、「入国者の携帯するアルコール飲料に係る簡易税率の取扱い」及び「入港手続の対象船舶等の見直し」、これらにつきまして御説明をお願いしたいと思います。

 関税課長、よろしくお願いいたします。

高橋関税課長 それでは、続けて3つの資料を御説明させていただきます。

 まずは、資料2−1の1ページを御覧ください。沖縄に係る関税制度上の特例措置であります特定免税店制度について御説明をいたします。

 まず、この制度の背景でございますが、沖縄につきましては、歴史的・地理的な特殊事情に鑑み、その総合的かつ計画的な振興を図ることなどを目的として定められた沖縄振興特別措置法に基づきまして、各種税制上の特例措置が設けられております。

 それらの一環といたしまして、関税暫定措置法上に特定免税店制度の具体的な内容と適用期限が定められております。この特定免税店制度につきましては、本年度末に3年の適用期限が到来いたしますことから、内閣府より、沖縄振興特別措置法の適用期限であります令和3年度末まで2年延長する内容の要望がなされているところでございます。

 特定免税店制度の概要につきましては、資料の中ほどにありますように、沖縄の市中又は空港の免税店におきまして、沖縄から本土への出域旅客向けに販売される外国貨物について、20万円の範囲内で関税を免除する制度でございまして、制度の創設以降、沖縄の観光振興、雇用促進に一定の効果を上げている制度でございます。

 「改正の方向性」といたしましては、この特定免税店制度は、沖縄振興特別措置法に基づく税制上の特例措置の一環であるということなどに鑑みまして、適用期限を2年延長することが適当と考えております。

 続きまして、資料3の1ページを御覧ください。「入国者の携帯するアルコール飲料に係る簡易税率の取扱い」について御説明をいたします。

 中ほどの「現行制度の概要」を御覧ください。入国旅客が携帯して輸入するアルコール飲料につきましては、通関手続の迅速化を目的として簡易税率が設けられておりまして、3本までは免税とされておりますが、それを超える4本目からは簡易税率が適用をされます。この簡易税率は、関税、酒税、消費税及び地方消費税の率を総合して算出をされておりまして、入国旅客の利便のため100円刻みで設定をされております。

 現行税率は、記載のとおり蒸留酒が1リットル当たり300円、その他のものは1リットル当たり200円となってございます。

 この簡易税率でございますが、ただいま申し上げたように関税、酒税、消費税込みで設定をされておりますので、来年10月に酒税率の見直し、ワインが1リットル当たり80円から90円に、清酒が1リットル当たり120円から110円にといったような見直しが行われますけれども、この見直しが行われることを踏まえて、現行税率の水準を見直すことが必要かどうか検討をいたしましたが、酒税率の見直し幅が10円、20円といった水準でございますので、税率の変化分が100円に満たないということで、現行の簡易税率を維持することが適当と考えてございます。

 続きまして、資料4−1の1ページを御覧ください。「入港手続の対象船舶等の見直し」について御説明をいたします。

 上段の「現行制度の概要」を御覧ください。本邦と外国との間の貨物の運搬は、船舶又は航空機によって行われることから、外国からの貨物を運搬する船舶及び航空機についても関税法上の規制の対象としておりまして、我が国に入港する船舶及び航空機につきましては、外国貿易のため、本邦と外国との間を往来する船舶及び航空機である(1)の外国貿易船等、外国貿易船等以外の本邦と外国との間を往来する船舶及び航空機である(2)の特殊船舶等、そして(3)の政令で定める公用船等という3つの類型に区別をいたしまして、(1)の外国貿易船等、(2)の特殊船舶等につきましては、入港のための税関手続を定めているところでございます。

 これに対しまして、(3)の政令で定める公用船等については入港手続が不要となっておりまして、現在、外国の軍艦や海上保安庁の船舶等が指定されておりますが、自衛隊の船舶及び航空機については指定されていないというのが現状でございます。

 「改正の方向性」といたしましては、自衛隊の任務や海外活動の現状を踏まえまして、外国の軍艦や海上保安庁の船舶等と同様に、自衛隊の船舶及び航空機を政令で定める公用船等と指定し、入港手続の対象から除外をするということが適当と考えております。

 私からの説明は以上でございます。

森田分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして御質問、御意見等ございましたら、御発言をお願いいたします。

 ございませんか。それでは、ないようでございますので、続きまして国土交通省より、「国際コンテナ戦略港湾政策について」の説明を受け、続いて事務局より、「国際コンテナ戦略港湾政策に係る税制措置の取扱い」について御説明を受けたいと思います。

 それでは、国交省のほうからどうぞお願いいたします。

谷口港湾局港湾経済課長(国土交通省) 国土交通省の港湾経済課長でございます。

 資料5を御覧いただきたいと思います。「国際コンテナ戦略港湾政策について」ということで、前回の審議会で森田分科会長から御質問いただいた件につきましての御説明をさせていただきたいと思います。

 1ページを御覧いただきたいと思います。国際コンテナ戦略港湾政策の考え方でありますけれども、船会社にヒアリングなどを私どもがやってきた過程で、欧州航路などの国際基幹航路に就航する大型の船の寄港を維持・拡大するために、どういうことを船会社さんが重視をしているかということで、「貨物量」、「コスト」、「利便性」、これを3つのCと呼んでおりますが、Cargo volume、Cost、Convenienceという形で特定をいたしております。

 御説明の仕方の一つの方法として大学受験に例えさせていただきますと、国際コンテナ大学という大学があるといたしまして、従来は平均60%ぐらいの点数で入れたわけですが、船が大型化してくる中で合格定員の絞り込みが行われているというふうに想像していただければと思います。

 従来だと60%の得点率でよかったものが、70%、80%と船が大きくなるに従って上がってきているというふうな状況。その場合、主要科目が貨物量、コスト、利便性であるわけですが、60%の得点率でよかったころは、強い科目、得意な科目があれば、それなりに合格水準に達していたわけでありますが、合格水準が上がってきておりますので、満遍なく弱いところ、貨物量、コスト、利便性の不得意科目をつくってはいけない、そんな状況になっているのかなというふうに思っております。

 そういうスコアを上げていくために、集貨、創貨、競争力強化ということで取り組んでいることの一環の中で、コストに関連して、とん税、あるいは曳船料についても低減していく必要があるというふうに思っております。

 次のページを御覧ください。先ほどの主要3科目のうち貨物量というものが、損益計算書におきましては収入の部分になるかと思っています。貨物量が増えれば収入が増えるということでありまして、ここはここで頑張らないといけないわけでございます。一方で、費用に対する部分については、コスト、利便性の2つの分野と関係性が深いというふうに思っております。

 左下にあります表は、「コンテナ物流の基礎」というものを臼井修一さんが書かれていて、商船三井の御出身の方ですけれども、この中に「あなたもコンテナ航路を経営してみませんか」というコーナーがありまして、ここに非常にわかりやすく説明がしてございます。そこの内容をもとに資料を作成させていただきました。

 まず、赤くしています港費、これは入出港コストなどが入っているわけですが、ここはどの港に行くかということによって、つまり、アジア側の寄港地によって非常に変動してまいります。

 これは北米航路のモデルでございますけれども、残りのコストはどうかと見ますと、例えば船費、これは船を購入した場合の減価償却費であるとか、保険料とかですね。

 あるいは燃料費、ここは厳密に言うとコースによって若干の変動がありますが、要は比較的近い港の間でどこに寄港したかを競争している中では、そんなに大きく変化はないかと思っています。

 コンテナ経費は、コンテナを買ったときの減価償却費や保険料というものでございます。

 貨物費用ですけれども、北米側は荷役費を直接設定して収受しています。内陸の鉄道への輸送費、例えばこういうものがかかってまいります。

 こういう金額がかかるのですが、日本側などの荷役については、コンテナハンドリングチャージというふうな形態で収受をされておりまして、要すれば、実費的な費用として船の運賃に別途追加する形で収受をされております。したがって、「コンテナ物流の基礎」の中でも、その費用についてはこの表の中から除外して別のものとして取り扱われております。

 それと、本社管理費も、本社の社長さんの給料はどこの港に寄るかによって直接は変わらないということでございます。

 したがって、費用というものを見た場合には、港費はどの港に行くかということが直接影響を受けやすいのに対して、それ以外の項目はアジア側の寄港地の状況をあまり受けないというふうなものかと思っております。したがって、コストの分野で合格ラインに達していくためには、この差が出る部分をしっかりと詰めていく必要があると思っています。

 右側に、前回の審議会でもお示しいただきましたが、入出港コストを船舶の大きさによってどう変動するかというのを見たものでございます。船が4,800TEUクラスの船であれば、13.2%くらいがとん税・特別とん税ということでありますが、船が大きくなると、これが多分50%は上がっていくということで、重要な分野ということであります。

 最近の業界紙なども拝見していますと、コンテナ船の発注の状況とかを見ますと、1万4,000TEUより大きい船か、4,000TEUより小さい船か、どちらかに二極化しているということで、基幹航路で行く船については1万4,000TEUより大きいものにどんどんなっていくというのが国際的な情勢でありますので、従来であればそんなに差がつかなかったとん税・特別とん税の分野でありますけれども、これからは国際的に差がついてまいりますので、早めに手を打てればというふうに思っているわけでございます。

 上の箱の部分ですけれども、おさらいでございますが、年間経費のうちでは貨物費用や燃料費の占める割合が大きゅうございます。港費の占める割合は数%であるのですが、固定的な経費であって、利益に直結する部分と損益に直結する部分があるということと、ほかの港ごとの差が起きやすい分野であるということでございまして、今回要望させていただきたいということでございます。

 私からの御説明は以上でございます。

森田分科会長 それでは、関税課長、お願いいたします。

高橋関税課長 それでは続きまして、資料6−1を御覧ください。

 「国際コンテナ戦略港湾政策に係る税制措置(とん税・特別とん税)の取扱い」についてということで御説明をいたします。

 1ページを御覧ください。1ページの上段にとん税・特別とん税の現行制度の概要をまとめてございます。とん税・特別とん税は、外国貿易船の入港という事実を捉えて課される一種の流通税であり、外国貿易船の純トン数、これは船舶の総トン数から機関室や船員室などの積載貨物又は旅客の輸送に関係のない容積を差し引いたものでございまして、貨物や旅客の搭載に利用できる容積をトン単位であらわしたもの、この純トン数が課税標準となってございます。このうち、特別とん税につきましては、その全額が開港所在の市町村に譲与されるという仕組みとなってございます。

 税率と収入額は、右側の表に記載のとおりでございますが、入港のたびに納付をする都度納付の税率として、とん税・特別とん税の合計で純トン数1トンにつき36円、1年分のとん税・特別とん税を一度に納付する一時納付の税率として、とん税・特別とん税の合計で純トン数1トンにつき、都度納付3回分に相当いたします108円がそれぞれ定められております。この一時納付の仕組みは、年間寄港数の多い一部の外国貿易船の税負担に配慮する観点から設けられたものでございます。

 なお、一時納付の税率が都度納付3回分に相当する税率となっている理由につきまして、前回、佐藤委員のほうから御質問がございましたけれども、その理由につきましては、外国貿易船の入港回数の実績ととん税負担とのバランスを考慮し、都度納付の3回程度とすれば、近距離航路等の外国貿易船とその他の外国貿易船との間の調整を図ることができるものと考えたためであるとされてございます。

 下段に、参考といたしまして諸外国のとん税制度をまとめております。ご覧のとおり、諸外国においても我が国のとん税制度に類似した制度が存在をいたしておりまして、米国、中国等においては、我が国の一時納付に相当する仕組みも設けられているところでございます。

 続いて、次の2ページを御覧ください。上段に国土交通省の要望を記載いたしております。既にこれまで国土交通省からの説明もございましたように、国際コンテナ戦略港湾政策推進のため、欧州・北米航路に就航するコンテナ貨物定期船が、国際戦略港湾である京浜、阪神、名古屋及び四日市港に入港する際のとん税及び特別とん税を軽減することを求めるものでございます。

 中段の「検討」に考慮すべき事項を記載いたしております。1点目といたしまして、国際コンテナ戦略港湾政策を推進するため、政府として今臨時国会に港湾法改正法案を提出しているところでございます。

 次に、2点目、3点目に記載をしておりますように、近距離航路に就航するコンテナ貨物定期船の場合、同一船舶による入港回数が多い。これは年平均で10回を超えるような回数でございます。入港回数が多いということから、とん税及び特別とん税の一時納付による税負担軽減を享受しているという一方で、欧州・北米航路に就航するコンテナ貨物定期船の場合、長期間の航海を要することから、同一船舶の入港回数が少なくなる。欧州で平均4.0回、北米で平均5.2回といったような入港回数となっております。

 欧州・北米航路については、このように入港回数が少なくなるということで、一時納付による税負担軽減を近距離航路に比べ十分に享受をできていないという状況でございます。実際に欧州・北米航路と近距離航路との間で一時納付に係る1トン当たりの税負担を見ますと、約2倍の開きがあるという状況でございます。

 下段の「今後について」にありますように、こうした状況を踏まえ、対応について検討することを考えているところでございますが、具体的には、欧州・北米航路と近距離航路との間の一時納付に係る税負担を同程度のものとし、もって国際戦略港湾の競争力を高めるために、欧州・北米航路のコンテナ貨物定期船に係る一時納付について特例措置の検討を行うことが適当というふうに考えております。

 私からの説明は以上でございます。

森田分科会長 ありがとうございました。それでは、ただいまの御説明につきまして御質問等ございましたら、御発言をお願いいたします。

 前回はかなり活発に御意見が出たかと思いますけれども、ただいまの説明でよろしいでしょうか。野原委員、どうぞ。

野原委員 まず質問ですが、資料6−1の1ページ目「参考」で諸外国のとん税制度が表で示してありまして、中国の場合は、都度納付は1トン約51円で、一時納付ですと都度納付の6回分になると書いてありまして、この値は日本における1トン36円、一時納付は都度納付の3回分よりも高いと読めます。けれども、その前に国交省の方から御説明いただいた資料5の2ページ目では、上海港のとん税は日本の横浜港のとん税よりもかなり少ないようですが、これは地方分のとん税を含んでいないからでしょうか。御説明をお願いします。

高橋関税課長 御質問ありがとうございます。諸外国のとん税制度につきましては、外国の制度ということで、なかなか詳細な、かなり細かいところまで調べきれているわけではない部分もございますけれども、中国につきましては、都度納付が約51円/トン、一時納付が都度納付の6回部分ということでございますけれども、中国の場合は中国の中のどこかの港でとん税を納めましたら、ほかの港では納める必要がないといったような、そういう制度の違いがあるようでございますので、国交省の上海港の数字につきましては、私どものほうでは積算根拠を詳しく承知しておりませんけれども、日本の場合は港ごとにとん税・特別とん税を払うといったような制度となってございますので、そういった制度の違いが影響を与えているということかなと考えています。

 もし国交省のほうで補足していただけることがあればお願いをしたいと思います。

谷口港湾局港湾経済課長(国土交通省) 今、関税課長から御説明いただいたとおりでございまして、中国は中国全体を1個の港というふうにある種プールしてやっていまして、日本は一個一個の港ごとにカウントしているということで、実際の寄港パターンによっては、日本だと同じ船が同じ港に何回年間に入ったかで見ていくわけですけれども、中国だと中国全体の港に何回入港したかで見るので、結果として安くなったりしているということでございます。したがって、どちらの資料も正しいということです。

野原委員 それを踏まえてのコメントですけれども、本分科会の取りまとめとしては、資料6がこの段階での結論となるわけで、その結論資料に、日本のとん税は他国より低いと見えるような参考値が記載されるのでは、説得力に欠けるのではないかと思います。

 資料5では、釜山港、上海港と比べて入港の際の費用が高いことを示し、競争上不利だと説得したいのに、資料6−1の参考ではその点が明確に記されていないというのでは、この会議のアウトプットとして適切ではないと思うので、コメントさせていただきます。

森田分科会長 大変重要な御指摘かと思いますけれども、関税課長のほうから。

高橋関税課長 そこは御指摘を踏まえて、誤解を与えることのないように工夫をしたいと思います。

野原委員 前回積極的な議論がなされたわけですから、それを踏まえた形で今後検討が進むように御配慮ください。よろしくお願いします。

森田分科会長 続きまして、佐藤委員、どうぞ。

佐藤委員 ありがとうございます。私は、前回申し上げましたように、かなり古いとん税・特別とん税が時代遅れになっているのであれば、本体の改正が先であるとは思いますが、政策には順序がありましょうから、特別措置として一つのこういう形での対応をお考えになるということについては、十分理解はできます。

 他方で、国交省から追加で御説明があったように、港費の占める割合が年間経費の数%であるというものについて特別措置を講じた場合、その効果の不断の検証が必要になろうかと思います。先ほどの関税課長からの御説明では方向性だけを御指摘になったわけですが、見直しのスパンというか、そういう体制についてはいかがお考えか、お聞かせいただければと思います。

高橋関税課長 御質問ありがとうございます。どの程度の期間かという御質問でございますけれども、長距離で、かつ定期運航される欧州・北米航路においては、利用者の予見可能性ですとか、制度の安定性の観点から、短期間に制度が変更することは望ましいものではないと考えてございます。

 一方で、コンテナ貨物定期船の国際戦略港湾への寄港を維持・拡大するとの政策的な要請を踏まえ、その効果を検証し、必要に応じ見直しをしていく観点から、恒久的な措置とすることは考えていないところでございます。

 以上を勘案すると、今般の特例措置については当分の間の措置とすることが適当ではないかと考えているところでございますが、どのように効果を検証していくのかという意味では、国交省のほうが平成31年からおおむね5年以内に国際コンテナ戦略港湾へのコンテナ貨物定期船の寄港を充実させるとしておりますところ、その実施等について点検を行う際に、当分科会においても国土交通省のほうから説明を求めて検証を行っていくこととしたいと、このように考えてございます。

佐藤委員 御説明ありがとうございました。「当分の間」という言葉をお使いになりましたが、租税特別措置法の1条は「当分の間」で昭和32年からやってきている法律で、「当分の間」と言えばこういうことになりがちですから、私の意見としては、やはり特別措置である以上、3年というような期間を区切って検証すべきであると考えております。

 途中おっしゃいました予見可能性についてですが、これは、この措置に効果があれば、特別措置が継続されるわけであり、効果の有無は適用される会社等がもっとも良くわかっていることですから、大きな問題にはならないと考えており、「当分の間」と定めて効果の検証の定期的な機会を設けず、結果的に効果のない制度を継続することになるよりは適切だと考えます。

 以上は意見です。

森田分科会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。河野委員、どうぞ。

河野委員 ありがとうございます。意見になってしまいますが、申し上げたいと思います。

 とん税を下げる方向を望ましいと考えます。日本の港湾の国際競争力を確保するために戦略港湾をせっかく指定したのに、欧州基幹航路、あるいは北米基幹航路の船舶が入港する数が減っているということが統計上顕著です。それらの基幹航路を維持するということは、日本にとって大事なことではないかというふうに考えております。

 先ほど国交省からも御説明がありましたように、船舶の港の利用促進にはいろいろな要素があって、とん税だけを下げても、それが本当に有効かどうかというのは必ずしもよくわからないところだと思います。また、資料の5で御説明していただいたことからも、入港にかかる費用というのが必ずしも税金だけではないということがわかります。

 ですので、この問題はやはり港の活性化のための施策や税制をどうするかということだけに限定して考えるべきではないと思います。日本の産業政策全体の中でどのように港を位置づけて、そして指定した戦略港湾に集荷をする方法や、それらの港に魅力を持たせるための方法を考える時期に来ているかと思います。

 ですので、できましたらとん税の効果を評価するときにも、とん税がこれだけ下がったらどういう効果があるのかという数字の観点だけではなくて、港湾政策全体としてこの施策がどういう位置を占めるのか、またそれは日本の経済にどのような意味を持つのかということも含めて評価をしていただけるとありがたいかと思います。

 ありがとうございます。

森田分科会長 御意見ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。清水委員、どうぞ。

清水委員 前回も申し上げましたが、どのサイズの船をより戻したいかということを考えたときに、とん税というトンで単純に掛けるという計算の仕方が果たしていいのかどうかについて考える必要があるかと思います。つまり、重くなればなるほどかかる税金が安くなる、あるいは上限を決めて、それ以上は一定というような形、あるいは都度納付の場合も1年間で何回来るではなくて、船の就航の時期などを考えたときに、例えば2年間で考えるなど、より実際に利用されている形に合わせる。あるいは増やしたい船のサイズに合わせていろいろ工夫をされると、より効果的になるのではないかと思います。

 それから、今、河野委員がおっしゃったように、目的が現状維持なのか拡大なのか、によって政策のスタンスも違ってくると思います。そのあたりを明確にした上で、もし拡大しようという試みであるとすれば、他省庁や企業の協力も得て、とん税の変更がより効果的な拡大に結びつけられるように期待したいと思います。

森田分科会長 これについては御意見ということでよろしゅうございますか。

 ほかにいかがでしょうか。藤岡委員、どうぞ。

藤岡委員 今般、政府では、国際コンテナ戦略港湾政策を推進するために、港湾法の改正を含めて施策を実施する中で、本件の議論が進んでいることかと理解いたしました。申すまでもなく、各委員おっしゃられますとおり、我が国の経済の発展、貿易の発展のために、国際コンテナ港湾戦略政策を実施・推進することは極めて重要なことであると思っております。

 他方で、資料6−1にございましたとおり、本税の一部は開港所在市町村における重要な財源になっているということも極めて重要な事実でございます。やはり税制の中に財政収入を確保する、とりわけこの特別とん譲与税の仕組みについては、当該開港所在市町村の財政に資するという面が非常に重要かと思っております。

 その点につきましては、11月の初めの国交省の資料でも、横浜市、神戸市という開港所在市町村からも本制度に関係する要望も出ているということでございますので、そのような市町村であれば、財政、税収の堅持も恐らく重要だろうと思いますが、今回の国交省の政策提案に対し前向きな評価をされているということだろうと思っております。

 各委員の意見に、種々の税制としてのバランスもあるということでございますので、そういった御議論をこれから最終的に詰めていただければ、本日の方向で進めていただければいいと思っております。

 なお、付言いたしますと、本日の港湾局の資料5は極めて適切な資料かと思いますが、3Cというのが国際コンテナ戦略港湾政策にとって極めて重要なポイントである。その中で利便性ということがあって、その中には、一番右の箱に「主な取組の例」ということで、「世界最高水準の生産性と良好な労働環境を有するAIターミナルの実現」といったことが書かれております。

 日本は自治体港湾でございますけれども、既に、各港湾管理者、あるいは港湾運営会社におかれましては、種々の取り組みを行っていると承知いたしております。例えば名古屋港、特に飛島ふ頭南側コンテナターミナルにおきましては、現在、ITを活用した新しい港湾システム、運営システムをやっていると聞いております。これは、いわゆる遠隔自働RTGといった自動化、あるいはAGV(自動搬送台車)といったような取り組みがなされていると聞いております。

 また、東京港におきましては、平成23年以降、港湾管理者の東京都におかれては、ゲートオープンの時間についても種々のトライアルをされ、既に本年においてもオリンピック・パラリンピックを見据えたトライアルがこの8月になされたというふうに聞いております。

 いずれにしても、こういった種々の措置の取り組みが全体としての国際コンテナ戦略港湾の強化につながると思いますので、ぜひその点もよろしくお願いいたしたいと思っております。

森田分科会長 ありがとうございました。

 ほかにいかがでございましょうか。

高橋関税課長 すみません。私からの資料の説明で1点言い足りないことがございましたので補足をさせていただきますと、資料6−1の2ページの上段の国土交通省さんの要望ということで、欧州・北米航路に就航するコンテナ貨物定期船が対象であるという要望をいただいているということでございましたけれども、この点については、現時点での海上コンテナ貨物の輸出入額等々を勘案して、今回、欧州・北米航路に絞って現時点では要望をされているというふうに御理解をいただければと思います。

森田分科会長 ありがとうございました。国土交通省さん、そういうことでございますね。

谷口港湾局港湾経済課長(国土交通省) 先ほど言いました自治体への影響なども踏まえて総合的に考えた結果、今、欧州・北米航路を是非、ということでお願いしているところでございます。

森田分科会長 ありがとうございました。このアジェンダにつきまして、何かさらに御意見はございませんでしょうか。よろしいですか。今日は時間がまだたっぷり残っておりますので、御議論いただいてもよろしゅうございますが、ありがとうございました。

 私が前回余計なことを申し上げたために随分と手間をとらせたようで申し訳ございませんでしたけれども、今後こういうことを踏まえた上で対応について検討していただくということで、ここの結論はよろしゅうございますね。

 ありがとうございました。それでは、今後、今日の御議論を踏まえてですけれども、当分科会におきましては答申を取りまとめる作業に入っていくことになります。次の分科会におきまして、これまで御審議いただきました内容を踏まえた答申案を御提示させていただき、それについて御議論をいただきたいと考えております。

 なお、次回の関税分科会の詳細につきましては事務局と調整の上、別途御連絡を差し上げたいと思っております。

 それでは、かなり予定より早く終了いたしましたけれども、本日は御多用のところ御出席いただきまして、誠にありがとうございました。

 これで本日の会議を終了といたします。

午前10時49分閉会

財務省の政策