令和8年2月
財務省
物価高への対応の観点から、物価上昇に連動して基礎控除の額等を引き上げるほか、就業調整に対応するとともに、中低所得者に配慮しつつ、所得税の課税最低限を178万円まで特例的に先取りして引き上げる。「強い経済」の実現に向けた対応として、大胆な設備投資の促進に向けた税制措置を創設するほか、租税特別措置の適正化の観点から、賃上げ促進税制の見直しや研究開発税制の強化等を行う。税負担の公平性を確保する観点から、極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し等を行う。また、グローバル・ミニマム課税の見直しや防衛特別所得税の創設等を行う。
1.法律案の概要
個人所得課税
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物価上昇局面における基礎控除等の対応
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2年ごとに物価上昇に連動して基礎控除等を引き上げることとし、基礎控除の額及び給与所得控除の最低保障額をそれぞれ4万円引上げ
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令和7年度税制改正で措置した基礎控除の上乗せ特例について、合計所得金額489万円(給与収入665万円相当)以下の場合の上乗せ額を42万円まで引き上げるとともに、給与所得控除の最低保障額を5万円上乗せする特例を創設(いずれも令和8・9年分)
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住宅ローン控除の拡充(一定の既存住宅に係る借入限度額の引上げ等)
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NISAの拡充(つみたて投資枠の口座開設可能年齢を0~17歳に拡充(年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円))
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極めて高い水準の所得に対する負担の適正化措置の見直し(基準所得金額からの控除額を1.65億円(現行:3.3億円)に引下げ、適用税率を30%(現行:22.5%)に引上げ)
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ひとり親控除の拡充(控除額を38万円(現行:35万円)に引上げ)
法人課税
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大胆な設備投資の促進に向けた税制措置の創設
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高い生産性の確保に特に資する設備に対して即時償却又は税額控除(7%・4%)を適用
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予見し難い国際経済事情の急変に対応するための計画認定を受けた場合、3年間の繰越税額控除
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研究開発税制の強化等
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戦略技術領域型(AI・量子等が対象)の創設(別枠で税額控除(40%・50%)を設定)
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一般型の税額控除率の見直し等
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賃上げ促進税制の見直し
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大企業向け措置を令和8年3月31日をもって廃止、中堅企業向け措置の適用要件の見直し等
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消費課税
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国境を越えた電子商取引に係る消費税の適正化(少額免税の見直し、プラットフォーム課税の導入)
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インボイス制度導入に係る経過措置の見直し
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課税転換した個人事業者について、納付額を売上税額の3割とできる措置を2年実施
- 免税事業者からの仕入れに係る特例について、適用期限を2年延長し、控除割合を段階的に引下げ
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自動車重量税のエコカー減税の見直し(燃費基準の達成度の引上げ等)
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国際観光旅客税の税率の引上げ(1回1千円→3千円)
国際課税
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グローバル・ミニマム課税について、米国等の税制との共存等に係る国際合意に則り見直し
防衛力強化に係る財源確保のための税制措置
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防衛特別所得税の創設
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所得税額に対して税率1%の新たな付加税(課税期間は令和9年1月から)
- 足下で家計負担が増加しないよう、復興特別所得税の税率を1%引下げ(課税期間は10年延長)
期限切れ租税特別措置の延長
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土地の売買による所有権移転登記等に係る登録免許税の軽減措置の延長(3年)等
2.施行日
令和8年4月1日

