「関税定率法等の一部を改正する法律案」の概要について

　
平成１７年２月
財務省

１

．暫定税率の適用期限の延長等
　

（１）

　暫定税率（約４２０品目）の適用期限を平成１７年度末まで延長する。

（２）

　ウルグアイ・ラウンドで関税化された農産品に係る特別緊急関税及び牛肉、豚肉に係る関税の緊急措置の適用期限を平成１７年度末まで延長する。

（３）

　航空機部分品等の免税制度の適用期限を平成１９年度末まで延長する。

（４）

　加工再輸入減税制度について、適用期限を平成１９年度末まで延長するとともに、革製の自動車用腰掛けの部分品（カーシートレザー）を対象品目に追加する。

２

．知的財産権侵害物品等の水際取締りの強化
　

　特許権等を侵害するおそれのある物品の認定手続において、権利者からの申請により税関が当該物品の見本を権利者に提供し、検査させることができる手続を整備する。

　不正競争防止法で輸入が規制されている周知表示の混同を惹起する製品、著名表示を冒用する製品、形態模倣品を輸入禁制品に追加するとともに、所要の手続を整備する。

（３）

　育成者権を侵害するおそれのある物品の認定手続において、税関が必要に応じ種苗法を所管する農林水産省に意見照会できる手続を整備する。

３

．テロ対策等に係る水際取締りの強化と通関手続の迅速化
　

（１）

　テロ対策等の観点から、
　爆発物、火薬類等を輸入禁制品に追加する。
　輸出された貨物に係る税関職員の質問検査に関する規定の整備等を行う。

（２）

　水際取締りを強化する中で通関手続の適正化・迅速化を図る観点から、
　コンプライアンスの優れた者に対する輸出通関手続の迅速化のための施策を
　 講ずる。
　関税に関する除斥期間等を延長するとともに、重加算税を導入する。

（３）

　輸出入者等の負担軽減の観点から、
　構造改革特別区域における臨時開庁承認手数料の軽減措置を全国展
  開する。
　ＦＡＬ条約（国際海上交通の簡易化に関する条約（仮称））の締結
　のための外国貿易船等の入港手続の簡素化を行う。