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国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案要綱

国家公務員共済組合法等の一部を改正する法律案要綱


 少子高齢化の一層の進展等、社会経済情勢の変化に対応した持続可能な制度を構築し、国家公務員共済組合制度に対する信頼を確保するとの観点から、年金額の水準を自動的に調整する制度を導入するとともに、多様な生き方及び働き方に対応し、組合員がその能力を発揮できる社会の実現に資する所要の改正を行い、あわせて地方公務員共済組合制度との長期給付の財政単位の一元化に係る措置を講じるため、次のように国家公務員共済組合法等の一部を改正することとする。
 
 
 長期給付に関する事項
 
(1)

 給付水準の自動改定
    1  平均標準報酬額の算定方法
 長期給付の給付額の算定の基礎となる平均標準報酬額は、組合員期間の各月の標準報酬の月額及び標準期末手当等の額(以下「標準報酬の月額等」という。)に、受給権者の生年月日及び組合員であった期間に応じた区分ごとに定めた再評価率を乗じて得た額の総額を、当該組合員期間の月数で除して得た額とすることとする。(法第72条の2、別表第2、60年改正法附則第35条第1項、附則別表第5関係)
    2  各年度の再評価率の改定方法等
       通常期間における改定
 再評価率は、原則として、物価変動率に実質賃金変動率及び可処分所得割合変化率を乗じて得た率(以下「名目手取り賃金変動率」という。)を基準として改定することとする。ただし、受給権者が65歳に達した年度の3年後の年度(以下「基準年度」という。)以後に適用される再評価率については、原則として物価変動率を基準として改定することとする。(法第72条の3、第72条の4関係)
       調整期間における改定
 アにかかわらず、厚生年金保険法第34条第1項に規定する調整期間においては、原則として、次に掲げる率に、公的年金被保険者数変動率及び0.997を乗じて得た率を基準として改定することとする。ただし、当該率が1を下回るときは、1とすることとする。(法第72条の5、第72条の6関係)
 b以外の場合に適用される再評価率 名目手取り賃金変動率
 基準年度以後に適用される再評価率 物価変動率
       物価スライド特例措置
 改正後の規定により計算した長期給付の給付額が平成12年改正後の金額に0.988を乗じて得た額に満たない場合には、後者の額を支給することとする。(改正法附則第4条、第5条及び第25条関係)
    3  退職共済年金の配偶者及び子に係る加給年金額等の改定
        退職共済年金の配偶者及び子に係る加給年金額並びに障害共済年金の配偶者に係る加給年金額は、次のとおりとすることとする。(法第78条第2項、第83条第3項関係)
 配偶者及び2人までの子 224,700円に国民年金法第27条に規定する改定率(以下「改定率」という。)であって、同法第27条の3及び第27条の5の適用がないものとして改定されたもの(以下「賃金変動等改定率」という。)を乗じて得た金額
 a以外の子 74,900円に賃金変動等改定率を乗じて得た金額
       障害等級3級の障害共済年金及び障害一時金の額の最低保障額並びに40歳以上の妻に対する遺族共済年金の加算額は、国民年金法第33条の規定による障害基礎年金に相当する額に4分の3を乗じて得た金額とすることとする。(法第82条第1項、第87条の7、第90条関係)
       公務等による障害共済年金の額の最低保障額は、次に掲げる金額に改定率を乗じて得た金額とすることとする。(法第82条第3項関係)
 障害等級1級 4,152,600円
 障害等級2級 2,564,800円
 障害等級3級 2,320,600円
       公務等による遺族共済年金の額の最低保障額は、1,038,100円に改定率を乗じて得た金額とすることとする。(法第89条第3項関係)
       65歳未満の者に対する退職共済年金の定額部分等の組合員期間一月当たりの単価は、1,628円に改定率を乗じて得た金額とすることとする。(法附則第12条の4の2第2項、60年改正法附則第16条第1項、第3項関係)
 
(2)

 給付に関する事項
    1  退職共済年金の受給権者が組合員である場合等における支給の停止の見直し退職共済年金又は障害共済年金(以下「退職共済年金等」という。)の受給権者が組合員又は厚生年金保険の被保険者等である場合における当該退職共済年金等の支給の停止について、停止される額の決定の基準となる金額を自動的に改定することとするとともに、組合員である退職共済年金等の受給権者に関し、その額の100分の20に相当する金額の支給を一律に停止する方式を改めることとする。(法第79条、第80条、第87条、第87条の2、60年改正法附則第36条、第44条、第45条関係)
    2  65歳未満の者に対する退職共済年金の定額部分等の上限の見直し
 65歳未満の者に対する退職共済年金に加算される定額部分等の額を算定する際に、単価に乗ずることとされている組合員期間の月数の上限を、480月に引き上げることとする。(法附則第12条の4の2第2項、附則第12条の6の3第3項及び第4項、附則第12条の7の5第4項及び第5項、施行法第11条第1項、60年改正法附則第16条第1項、第19条第3項)
    3  65歳以上の障害基礎年金の受給権者に対する退職共済年金又は遺族共済年金の併給
 65歳以上の障害基礎年金の受給権者が退職共済年金又は遺族共済年金の受給権者である場合には、それぞれ退職共済年金又は遺族共済年金を障害基礎年金と併せて受給することができることとする。(法第74条第1項関係)
    4  退職共済年金の繰下げ支給制度の創設
 退職共済年金の受給権者であって、その受給権を取得した日から起算して1年を経過した日前に当該退職共済年金を請求していなかった者は、併給の調整の対象となる障害共済年金等の受給権を有していた場合等を除き、連合会にその支給の繰下げの申出をすることにより、その翌月から政令で定める額を加算した退職共済年金を受給することができることとする。(法第78条の2関係)
    5  退職共済年金等の年金受給者に対する遺族共済年金の支給方法の見直し
 65歳以上の遺族共済年金の受給権者が、退職共済年金の受給権を有する場合には、退職共済年金を全額支給し、従前の制度で退職共済年金及び遺族共済年金の受給権を有する者に対して支給され得る金額との差額を遺族共済年金として支給することとする。(法第89条、第89条の2、第91条の2関係)
    6  子と生計を同じくしない若齢期の妻に対する遺族共済年金の受給権の見直し
 遺族共済年金の受給権を取得した当時30歳未満である妻が、子と生計を同じくしないため、当該遺族共済年金と同一の給付事由に基づく遺族基礎年金の受給権を取得しないときは、当該遺族共済年金の受給権を取得した日から5年を経過したときに遺族共済年金の受給権を失うこと等とすることとする。(法第93条の2第1項第5号関係)
    7  受給権者の申出による支給停止制度の創設
 受給権者の申出により年金給付の支給を停止することを可能とすることとする。(法第74条の2関係)
 
(3)

 標準報酬の月額等の分割制度
    1  離婚等をした場合における標準報酬分割制度の創設離婚等をした組合員等又はその配偶者は、次のいずれかに該当するときは、当該離婚等をしたときから2年以内に限り、組合等に対し、婚姻期間等に係る組合員期間の標準報酬の月額等の改定又は決定を請求することができることとする。(法第93条の5〜第93条の12関係)
       改定又は決定後の両者の婚姻期間等における標準報酬の月額等の総額の按(あん)分割合(以下「按(あん)分割合」という。)について両者が合意している場合
       裁判所において按(あん)分割合について処分がなされた場合
    2  被扶養配偶者である期間についての標準報酬分割制度の創設組合員及び被扶養配偶者が離婚等をした場合その他これに準ずるものとして財務省令で定める場合には、当該被扶養配偶者の請求に基づき、その被扶養配偶者が当該組合員の配偶者として国民年金法に規定する第三号被保険者であった期間に係る当該組合員及び被扶養配偶者の標準報酬の月額等を、それぞれ当該組合員の標準報酬の月額等に2分の1を乗じて得た金額に改定及び決定する制度を創設することとする。(法第93条の13〜第93条の17関係)
 
 
 育児をする組合員等に関する事項
 
(1)

 育児休業等を終了した際における標準報酬の月額の改定
 組合員であって育児休業等が終了した日に3歳未満の子を養育する者については、その申出により、その終了の日の翌日以後3月の報酬を基礎として標準報酬を改定することとする。(法第42条第9項及び第10項関係)
 
(2)

 3歳未満の子を養育する期間における平均標準報酬額の特例
 3歳未満の子を養育する期間における標準報酬の月額が、当該養育をすることとなった日の属する月の前月の標準報酬の月額(以下「従前標準報酬の月額」という。)を下回る場合には、組合員等の申出により、従前標準報酬の月額を当該期間における標準報酬の月額とみなして、長期給付の給付額の算定の基礎となる平均標準報酬額を計算することとする。(法第73条の2関係)
 
(3)

 育児休業手当金等に関する事項
    1  組合員が育児休業等により勤務に服さなかった期間のうち、その子が1歳に達した日後についても、やむを得ない事情がある場合は、1歳6ヶ月に達するまでの間は育児休業手当金を支給することとする。(法第68条の2、第68条の3関係)
    2  育児休業手当金及び介護休業手当金の給付について、雇用保険法による育児休業給付及び介護休業給付に準じた水準とすることとする。(法第68条の2、第68条の3関係)
 
(4)

 育児休業等をしている組合員に対する掛金の免除に関する事項育児休業等をしている組合員の申出による掛金の免除制度について、養育する子が1歳に達した日の翌日が属する月以降についても、育児休業等が終了する日の翌日の属する月の前月までは適用することとする。(法第100条の2関係)
 
 
 基礎年金拠出金に対する国等の負担割合の見直し

 基礎年金拠出金に対する国等の負担の割合を2分の1に引き上げることとする。ただし、国民年金法等の一部を改正する法律(平成16年法律第   号)附則第13条第4項に規定する特定年度の前年度までの間における国等の負担については、3分の1に1000分の11を加えた割合とすることとする等所要の措置を講ずることとする。(法第99条第3項、改正法附則第8条関係)
 
 
 地方公務員共済組合連合会に対する財政調整拠出金に関する事項
 国家公務員共済組合連合会は、組合の長期給付に要する費用の負担の水準と地方公務員共済組合の長期給付に要する費用の負担の水準との均衡及びこれらの長期給付の円滑な実施を図るため、地方公務員共済組合連合会への拠出金の拠出を行うこととする。(法第21条第2項、第102条の2〜第102条の5関係)
 
 
 独立行政法人の役職員等に対する国家公務員共済組合制度の適用関係の整理
 国家公務員共済組合制度の適用対象を、原則として、国、特定独立行政法人及び日本郵政公社の役職員等とするとともに、特例的に、特定独立行政法人以外の一定の独立行政法人及び国立大学法人等の役職員については、同制度の適用対象とすることとする。(法第1条〜第3条、第124条の3関係)
 
 
 その他の事項
  (1)  標準報酬の月額を決定する際に算定基礎とする月の見直し
 標準報酬の月額を決定する際に算定基礎とする月を、報酬支払の基礎となった日数が17日以上ある月とすることとする。(法第42条第2項、第7項及び第9項関係)
  (2)  事務費の負担の特例
 平成16年度における国家公務員共済組合の事務に要する費用については、日本郵政公社、独立行政法人又は国立大学法人等は、政令で定める額の範囲内で、これを負担することとする。(法附則第20条の3関係)
  (3)  その他
 上記のほか、所要の措置を講ずるとともに、国家公務員共済組合法等の改正に伴う必要な経過措置を設けることとする。
 
 
 施行期日
 施行期日は、平成16年10月1日とすることとする。ただし、次に掲げるものの施行期日は次のとおりとする。
6(2)については、公布日
1(2)12、2、5については、平成17年4月1日
1(2)3については、平成18年4月1日
6(1)については、平成18年7月1日
1(2)4567、(3)1については、平成19年4月1日
1(3)2については、平成20年4月1日
 (注) 法------------ 国家公務員共済組合法(昭和33年法律第128号)
  施行法-------- 国家公務員共済組合法の長期給付に関する施行法(昭和33年法律第129号)
  60年改正法---- 国家公務員等共済組合法等の一部を改正する法律(昭和60年法律第105号)

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