ケントくん:
「とりあえず、
町役場
(
まちやくば
)
に行ってみよう。」
アミちゃん:
「こんな
森
(
もり
)
の中に
町役場
(
まちやくば
)
があるのかしら?…」
ケントくん:
「あんなところに、
頭
(
あたま
)
をかかえているサルがいるぞ。」
アミちゃん:
「おサルさん、
頭
(
あたま
)
が
痛
(
いた
)
いの?
大丈夫
(
だいじょうぶ
)
?」
サルモンチィ:
「サルとは
失礼
(
しつれい
)
な!私は
町役場
(
まちやくば
)
の
長老
(
ちょうろう
)
、サルモンチィじゃ。
町
(
まち
)
づくりに
必要
(
ひつよう
)
な
税金
(
ぜいきん
)
が
集
(
あつ
)
まらないから、
頭
(
あたま
)
をかかえておったのじゃ。」
ケントくん:
「サルモンチィさん、
税金
(
ぜいきん
)
って何なの?」
サルモンチィ:
「
税金
(
ぜいきん
)
は、みんなが
安全
(
あんぜん
)
に、
安心
(
あんしん
)
して
生活
(
せいかつ
)
するために、自分たちで
持
(
も
)
ち
寄
(
よ
)
ったお
金
(
かね
)
…、つまり、みんなで
社会
(
しゃかい
)
を
支
(
ささ
)
えるための“
会費
(
かいひ
)
”のようなものなんじゃよ。」
ケントくんとアミちゃん:
「
会費
(
かいひ
)
?」
サルモンチィ:
「そう。
町
(
まち
)
というのは、そこで
暮
(
く
)
らすみんなが公平に、出し合ったお
金
(
かね
)
で
運営
(
うんえい
)
されるものなんじゃよ。みんなが
会費
(
かいひ
)
としてお
金
(
かね
)
を出し合うことで、
一人
(
ひとり
)
のお
金
(
かね
)
ではできない、
施設
(
しせつ
)
やサービスを
提供
(
ていきょう
)
できるようになるわけじゃ。」
ケントくん:
「ふぅーん。でも、
大
(
おお
)
きな
会社
(
かいしゃ
)
みたいに、
商売
(
しょうばい
)
をしてもうければ、
会費
(
かいひ
)
として
税金
(
ぜいきん
)
を
集
(
あつ
)
めなくても
町
(
まち
)
を運営できるんじゃないの?」
サルモンチィ:
「いやいや。
町
(
まち
)
は会社とちがって、もうけるための
事業
(
じぎょう
)
をするところじゃないんだよ。
町
(
まち
)
がおこなうのは
公的
(
こうてき
)
なサービスなんじゃ。」
アミちゃん:
「公的サービスってなーに?」
サルモンチィ:
「わかりやすく言うと、みんなが
平等
(
びょうどう
)
に
受
(
う
)
けることのできる、国や市区町村が行うサービスのことなんじゃ。」
ケントくんとアミちゃん:
「ふぅーん。」
サルモンチィ:
「だから、はっぴぃ★タウンをもっと
暮
(
く
)
らしやすい、すてきな
町
(
まち
)
にするためには、
住民
(
じゅうみん
)
のみんなが
会費
(
かいひ
)
として
税金
(
ぜいきん
)
をきちんと
納
(
おさ
)
めてくれないと
困
(
こま
)
るんじゃ。ところがじゃ、はっぴぃ★タウンには
税金
(
ぜいきん
)
の大切さを分かってくれない人がたくさんいて、きちんと税金を
納
(
おさ
)
めてくれないから、今、
町
(
まち
)
の
運営
(
うんえい
)
はきびしいんじゃ。」
ケントくん:
「そうなんだぁ。
税金
(
ぜいきん
)
が
社会
(
しゃかい
)
を支える“
会費
(
かいひ
)
”だということは、なんとなくわかったよ。」
アミちゃん:
「そうね。でも、
税金
(
ぜいきん
)
ってどうやって
納
(
おさ
)
めればいいのかしら?」
サルモンチィ:
「
会社
(
かいしゃ
)
で
働
(
はた
)
いている人は、給料から所得税と住民税という
税金
(
ぜいきん
)
が差し引かれているんじゃ。また、自分でお店などの商売をしている人は、かせいだお金から会社員と同じ所得税と住民税という
税金
(
ぜいきん
)
を自分で国や市区町村に
納
(
おさ
)
めるんじゃ。それから、みんながお店で買い物をしたときに支払う
消費税
(
しょうひぜい
)
は、お店の人がまとめて
納
(
おさ
)
めることになっているんじゃ。ほかにも、いろいろな税金があるんじゃが、はっぴぃ★タウンの人たちは、きちんと税金を
納
(
おさ
)
めてくれんのじゃよ。トホホ。」
アミちゃん:
「サルモンチィさん、私たち
税金
(
ぜいきん
)
が足りなくてどんなに
困
(
こま
)
っているのかを
調
(
しら
)
べてみるわ!」
ケントくん:
「そして、税金をきちんと納めるように、住民たちを説得してくるよ!」
サルモンチィ:
「なんと良い子たちじゃ!だったら、もっと森の奥に進むといい。税金の大切さがよくわかるはずじゃ。」
プロローグ
第2話 『
税金
(
ぜいきん
)
が足りないと、町は
泥棒
(
どろぼう
)
天国?! 』
▲
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