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IMFの概要

1.設立の経緯

国際通貨基金(IMF)は1944年7月に米国ニュー・ハンプシャー州のブレトン・ウッズにおいて開催された連合国国際通貨金融会議において調印されたIMF協定に基づき、45年12月に設立されました。我が国は、1952年8月13日、53番目の加盟国として加盟しました。現在の加盟国数は189カ国(2016年5月現在)と、IMFは世界のほぼ全ての国が加盟する国際機関となり、その期待される役割もますます大きくなっています。

2.業務

IMFは主に以下のような業務を行っています。

  • ○ 加盟国からの出資等を財源として、対外的な支払い困難(外貨不足)に陥った加盟国に、一時的な外貨貸付という形で支援を行い、その国の危機克服の手助けをする。

  • ○ 世界全体、各地域および各国の経済と金融の情勢をモニターし、加盟国に経済政策に関する助言を行う(サーベイランス)。なお、秩序ある為替取極を確保し、安定した為替相場制度を促進する観点から、サーベイランスへの協力はIMF協定上の加盟国の義務とされています。

  • ○ マクロ経済・財政・金融等の分野での専門知識を備えた政策担当者が不足している加盟国に対して、加盟国の要請に基づき専門家を派遣し、その政策遂行能力を高めるための技術支援を実施する。

3.ガバナンス

IMFの最高意思決定機関は、各加盟国の代表である総務から構成される総務会であり、IMFの運営に関する重要事項の決定を行っています。また、この総務会に助言・報告を行う委員会として、国際通貨金融委員会、世銀・IMF合同開発委員会が設けられています。

IMFの通常業務の執行については、総務会から、24人の理事から成る常設の理事会に権限が委譲されており、理事会の監督の下、専務理事以下のIMF職員が業務執行に当たっています。

IMFにおける投票権は、1国1票ではないことが特徴です。IMFは、経済力の大きな加盟国に大きな出資を求め、基本的にはその出資割当額(クォータ)に比例して投票権が割り当てられています。

グラフ:ガバナンス

(注)第14次増資発効により、出資総額は約2,400億SDRから約4,800億SDRに増加。1SDR=約153円。(2016年5月)※最新のSDRレートはこちら

4.国際金融危機への対応

2008年秋以降の世界的な経済・金融危機の中で、IMFはウクライナやハンガリー等の加盟国に対して融資を実施し、巨額の資金を必要としました。

2009年4月のG20ロンドン・サミットにおいて、融資に必要な資金を確保するためにIMFの資金基盤を最大5,000億ドル増額することが合意され、IMFは日本を含む有志の加盟国との個別の融資取極締結や新規借入取極(NAB)の拡大により資金基盤を拡充してきました。さらに2010年12月には、IMFの恒久的な財源である、加盟国からの出資(クォータ)総額を倍増することも決定され、2016年1月に発効しました。また、2010年来のギリシャに端を発する欧州債務問題が深刻化する中、2012年には日本を含む有志の加盟国がIMFに対する資金貢献を表明、個別の融資取極を締結し、合計約4,600億ドルの資金基盤強化が行われています。

こうした資金基盤の拡充と並行して、融資制度についても見直しが行われ、危機への対処を主目的としたこれまでの融資制度に加え、健全な政策運営を行う加盟国が危機予防を目的として多額のクレジット・ラインを設置することを可能とする新たな融資制度が創設されました。2009年3月にはフレキシブル・クレジット・ライン(FCL)、2010年8月には予防的クレジット・ライン(PCL)が創設され、2011年11月にPCLは予防的流動性枠(PLL)へ変更されました。そのほか金融セクター向けのサーベイランスを強化するなど、今般の危機を克服し次の危機に備える取組みにおいて、IMFは非常に大きな役割を果たしています。