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平成31年度税制改正の大綱(6/8)

六 納税環境整備

1 番号が付された証券口座情報の効率的な利用に係る措置

  • (国税)

    個人番号又は法人番号(以下「番号」という。)が付された証券口座に係る顧客の情報を税務上効率的に利用できるよう、次の措置を講ずる。

    • (1)証券会社等の口座管理機関は、証券口座に係る顧客の情報を番号により検索することができる状態で管理しなければならないこととする。

    • (2)振替機関は、証券口座に係る顧客の情報を番号により検索することができる状態で管理しなければならないこととするとともに、調書を提出すべき者(株式等の発行者又は口座管理機関に限る。)から証券口座に係る顧客の番号その他の情報の提供を求められたときは、これらの情報を提供するものとする。

  • (注)上記の改正は、平成32年4月1日から施行する。

  • (地方税)

    個人番号又は法人番号(以下「番号」という。)が付された証券口座に係る顧客の情報を税務上効率的に利用できるよう、次の措置を講ずる。

    • (1)証券会社等の口座管理機関は、証券口座に係る顧客の情報を番号により検索することができる状態で管理しなければならないこととする。

    • (2)振替機関は、証券口座に係る顧客の情報を番号により検索することができる状態で管理しなければならないこととする。

  • (注)上記の改正は、平成32年4月1日から施行する。

2 情報照会手続の整備

  • (国税)

    税務当局による情報照会の仕組みについて、次のとおり整備を行う。

    • (1)事業者等への協力要請

      国税庁等の当該職員は、事業者及び特別の法律により設立された法人に、国税に関する調査(犯則事件の調査を除く。以下同じ。)に関し参考となるべき帳簿書類その他の物件の閲覧又は提供その他の協力を求めることができることを法令上明確化する。

    • (2)事業者等への報告の求め

      • マル1 所轄国税局長は、次の要件の全てを満たす場合には、事業者、官公署又は特別の法律により設立された法人(以下「事業者等」という。)に、特定取引者の氏名又は名称、住所又は居所及び個人番号又は法人番号につき、60日を超えない範囲内においてその準備に通常要する日数を勘案して定める日までに、報告を求めることができることとする。

        • イ 特定取引者の国税について、更正決定等をすべきこととなる相当程度の可能性がある場合

        • ロ この報告の求めによらなければ、特定取引者を特定することが困難である場合

      • (注1)上記の「所轄国税局長」とは、事業者等の所在地を所轄する国税局長をいう。

      • (注2)上記の「特定取引者」とは、事業者等との取引(事業者等を介して行われる取引を含む。以下「特定取引」という。)を行う不特定の者をいう。なお、下記(注3)(イ)に該当する場合にあっては、年間1,000万円の課税標準を生じ得る取引金額を超える特定取引を行う者に限る。

      • (注3)上記イの「更正決定等をすべきこととなる相当程度の可能性がある場合」とは、次のいずれかに該当する場合をいう。

        • (イ)特定取引と同種の取引を行う者(その取引に係る課税標準等が年間1,000万円を超える者に限る。)に対する国税に関する調査において、その半数以上の者について、その取引に係る課税標準等・税額等につき更正決定等をすべきと認められる場合

        • (ロ)特定取引に係る物品又は役務を用いることにより、当該特定取引に係る特定取引者の課税標準等・税額等について国税に関する法律の規定に違反すると認められる場合

        • (ハ)特定取引が経済的観点から見て通常であれば採られないような不合理な取引態様であることにより、違法行為の存在を推認させる場合

      • マル2 所轄国税局長は、上記マル1の報告の求めを行う場合には、事業者等の事務負担に配慮するとともに、報告を求める事項を書面で事業者等に通知しなければならないこととする。

        (注)上記マル1の報告の求めに対する拒否又は虚偽報告については、検査拒否等の場合と同様の罰則を設ける。

      • マル3  上記マル1の報告の求めについては、処分として不服申立て又は訴訟の対象とするほか、所要の措置を講ずる。

  • (注)上記の改正は、平成32年1月1日以後に行う協力又は報告の求めについて適用する。

3 eLTAX障害発生時の申告等に係る期限延長

  • eLTAX(地方税のオンライン手続のためのシステム)に障害が発生した場合の申告等に係る期限について、迅速かつ全国統一的な対応を行うため、次の見直しを行う等の所要の措置を講ずる。

    • (1)総務大臣は、eLTAXの障害によって多くの納税者が期限までに申告等をすることができないと認めるときは、告示を行うことにより、当該期限を延長することができることとする。

    • (2)地方税共同機構(eLTAXの運営主体)は、eLTAXの障害が生じたときは、遅滞なく総務大臣に報告しなければならないこととする。

4 大法人の電子申告の義務化に伴う所要の措置

  • (地方税)

    大法人の電子申告義務化に伴い、次の措置を講ずる。

    • (1)申告書の電子情報処理組織による提出義務の創設に伴う申告書の添付書類の提出方法の柔軟化及び電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合の宥恕措置

      • マル1 大法人が法人住民税及び法人事業税の確定申告書、中間申告書及び修正申告書を提出する際の添付書類の提出については、当該添付書類に記載すべきものとされ、又は記載されている事項を電子情報処理組織を使用する方法に加えて、当該事項を記録した光ディスク等を提出する方法により提供することができることとする。

      • マル2 上記マル1の大法人が、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合において、書面により上記マル1の申告書を提出することができると認められるときは、地方団体の長の承認を受けて、上記マル1の申告書及び添付書類を書面により提出できることとする。

      • マル3 上記マル1の大法人が、電気通信回線の故障、災害その他の理由により電子情報処理組織を使用することが困難であると認められる場合において、書面により法人税及び地方法人税の確定申告書、中間申告書及び修正申告書を提出することができると認められ、これらの申告書を書面により提出することについて、納税地の所轄税務署長の承認を受けたときは、上記マル1の申告書の書面による提出について、上記マル2の地方団体の長の承認があったものとみなす。

      • マル4 総務大臣が、eLTAXの障害により、上記マル1の大法人が上記マル1の申告書を電子情報処理組織を使用する方法により提出することが困難であると認めた場合において、告示を行ったときは、上記マル1の大法人は、上記マル1の申告書及び添付書類を書面により提出できることとする。

    • (2)その他所要の措置を講ずる。

    (注)上記の改正は、平成32年4月1日から適用する。

5 その他

  • (国税)

    • (1)情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(仮称)の制定を前提に、同法の趣旨を踏まえ、税務手続のオンライン化を推進するほか所要の整備を行う。

    • (2)税理士試験受験資格認定申請書及び税理士試験免除申請書について、住民票の写しの添付を要しないこととする。

    • (注)上記の改正は、平成31年4月1日以後に提出する申請書について適用する。

    • (3)マイナポータルを利用して電子情報処理組織により法人設立届出書等の設立関係書類の申請等を行う場合において、その設立関係書類への記載事項等をマイナポータルに入力して送信する際に電子署名及び電子証明書の送信を行うときは、その設立関係書類の情報について電子署名及び電子証明書の送信を要しないこととする。

    • (4)電子情報処理組織を使用して行うことができる申請等について、その範囲に地方揮発油税法に基づく申請等を加えるほか、添付書類に係る電子署名付の電磁的記録の提出方法を法令上明確化する等の所要の整備を行う。

    • (5)国税関係帳簿書類の電磁的記録等による保存制度及びスキャナ保存制度について、次の見直しを行うこととする。

      • マル1 新たに業務を開始した個人の承認申請書について、業務を開始した日から2月以内に提出することができることとする。

      • マル2 承認申請手続等について、運用上、次の対応を行う。

        • イ ソフトウェアの要件適合性の確認業務を行う公益社団法人による確認を受けたソフトウェアを利用する者が行う承認申請書の提出手続の簡素化を行う。

        • ロ 受託開発されるシステム等を利用する者が要件適合性を事前に国税当局に確認できる体制を構築する等の対応を行う。

      • マル3 スキャナ保存の承認を受けている者は、その承認以前に作成又は受領をした契約書・領収書等の重要書類(過去に本措置に係る届出書を提出した重要書類と同一の種類のものを除く。)について、所轄税務署長等への届出書の提出等の一定の要件の下、スキャナ保存を行うことができることとする。

    • (注)上記マル1及びマル2イの改正は平成31年9月30日以後に行う承認申請について、上記マル3の改正は同日以後に提出する届出書に係る重要書類について、それぞれ適用する。

    • (6)国税犯則調査手続における臨検等及び国税徴収手続における捜索の立会人並びに税理士となる資格を有する者の成年の要件について、改正後の民法の成年と同様とする。

    • (7)外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の改正を前提に、弁護士・外国法事務弁護士共同法人(仮称)(弁護士である社員の全員が国税局長に通知しているものに限る。)について、国税局長に通知することにより税理士業務ができることとするほか、無限責任社員の第二次納税義務の対象となる社員の範囲に、弁護士・外国法事務弁護士共同法人(仮称)の社員を加える等の所要の整備を行う。

    • (8)独立行政法人日本学生支援機構法の学資支給金について、同法の改正を前提に、引き続き国税の滞納処分による差押えを禁止することとする。

  • (地方税)

    • (1)情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律(仮称)の制定を前提に、同法の趣旨を踏まえ、税務手続のオンライン化を推進するほか所要の整備を行う。

    • (2)マイナポータルを利用して電子情報処理組織により法人設立届出書等の設立関係書類の申請等を行う場合において、その設立関係書類への記載事項等をマイナポータルに入力して送信する際に電子署名及び電子証明書の送信を行うときは、その設立関係書類の情報について電子署名及び電子証明書の送信を要しないこととする。

    • (3)地方税犯則調査手続における臨検等の立会人の成年の要件について、改正後の民法の成年と同様とする。

    • (4)外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の改正を前提に、無限責任社員の第二次納税義務の対象となる社員の範囲に、弁護士・外国法事務弁護士共同法人(仮称)の社員を加える等の所要の整備を行う。

    • (5)独立行政法人日本学生支援機構法の学資支給金について、同法の改正を前提に、引き続き地方税の滞納処分による差押えを禁止することとする。