研究開発投資に係る政府目標の達成に向け、研究開発投資の増加インセンティブを強化するなど、研究開発税制を抜本的に見直します。
※平成29年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。
これまでの総額型について、企業の研究開発投資の一定割合を単純に減税する形となっている構造を見直し、試験研究費の増減に応じた税額控除率とします。
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![]() (※)官民の研究開発投資を2020年に対GDP比4%以上とする目標 |
IoT、ビッグデータ、人工知能等を活用した「第4次産業革命」による新たなビジネスの創出を後押しする観点から、研究開発税制の対象にビックデータ等を活用した「第4次産業革命型」のサービス開発を新たに追加します。

共同研究・委託研究等のオープンイノベーション型の利用促進を図るため、対象費目の拡大や手続きの簡素化など、要件を緩和します。
大企業については、前年度比2%以上の賃上げを行う企業に支援を重点化した上で、給与支給総額の前年度からの増加額への支援を拡充します(前年度からの増加分について12%)。
中小企業については、改正前の制度を維持しつつ、前年度比2%以上の賃上げを行う企業について、給与支給総額の前年度からの増加額への支援を大幅に拡充します(前年度からの増加分について22%)。
※平成29年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。

企業と投資家の対話の充実を図るための株主総会の開催日の柔軟な設定のための環境整備として、法人税の申告期限を事業年度終了から最大6ヶ月後まで延長可能とします(改正前は最大3ヶ月後まで)。
※平成29年4月1日より申請できます。
株価や中長期的な業績を反映した役員給与制度による経営者へのインセンティブ付与のための環境整備として、役員給与の損金算入対象を拡大(株価連動給与等)します。
※一部を除き、平成29年4月1日以後に支給等に係る決議をする給与について適用します。
企業の機動的な事業再編を可能とするための環境整備として、上場企業内の事業部門の分社化(スピンオフ)の際の譲渡損益の課税を繰り延べる等、組織再編税制を整備します。
※一部を除き、平成29年4月1日以後に行われる組織再編成について適用します。
地域経済を牽引する事業者による、地域経済に波及効果のあり、高い先進性を有する新たな事業への挑戦を促すため、地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律に基づく投資促進税制を創設します。
※企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律の一部を改正する法律案の施行の日から平成31年3月31日までの間に取得等をする設備について適用します。
【要件】
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中小企業の「攻めの投資」を後押しするとともに、我が国のGDPの約7割を占めるサービス産業の生産性の向上を図るため、中小企業投資促進税制の上乗せ措置を改組し、中小企業経営強化税制を創設した上で、対象設備を拡充し、これまでの上乗せ措置において対象外であった器具備品・建物附属設備を追加します(適用期限は2年間)。
※平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に取得等をする設備について適用します。
中小企業投資促進税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制の適用期限を2年延長します。

【税額控除の上限額】
中小企業経営強化税制、中小企業投資促進税制、商業・サービス業・農林水産業活性化税制を合わせ、法人税額の20%とする。
【中小企業投資促進税制】
中小企業者等が、特定機械装置等の取得等をした場合に30%の特別償却又は7%の税額控除ができる制度。
【商業・サービス業・農林水産業活性化税制】
商業・サービス業・農林水産業を営む中小企業者等が、経営改善のために店舗改修などの設備投資を行った場合に30%の特別償却又は7%の税額控除ができる制度。
財務基盤の弱い中小企業を支援するという本来の趣旨を踏まえ、中小企業向け租税特別措置の適用を受けるための要件として、課税所得(過去3年間平均)が15億円以下であることを加えます。
なお、この適用要件の見直しは、租税特別措置法における中小企業向け特例措置のみを対象としています(法人税法に規定される欠損金の繰越控除や地方税法本則に規定される外形標準課税等の適用については、従前通りです。)。
※平成31年4月1日以後に開始する事業年度において適用します。
ローカルアベノミクスを推進する観点から、地方拠点強化税制の投資減税部分の控除率を維持するとともに、地方拠点での新規雇用者数に応じた税額控除制度について、無期・フルタイムの新規雇用に対する税額控除額を上乗せする等の措置を講じます。



※特定業務施設における新規雇用者のうち非正規雇用者の比率が全国平均(40%)を超える場合、超過した非正規雇用者に関する税額控除額は一人あたり10万円減額 | ![]() |
