ファイナンス 2026年1月号 No.722
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SPOT 図表 8 クリアリング日本国債決済入門証券会社*14) https://www.jpx.co.jp/jscc/sankasha/tentou/tentou2.html3 . 4 DVP 決済け取る一方、JSCC に 370 回債を渡すという債権・債務関係となります)。このように JSCC は相対での取引から発生する債権・債務関係を自らに付け替えます。取引の多くを、上記のようなプロセスにより JSCCにまとめることで、本来は図表 8 の左側の図であったような取引が、図表 8 の真ん中の図のようになります。JSCC は多くの主体から国債の取引を集約するため、多くの債権・債務関係を一手に引き受けることになります。そして、このように集約すると債権・債務関係が重複する取引も出てきます。図表 8 の真ん中の図のように集約された債権・債務関係を、図表 8 の右側の図のような形で、ネッティングすることで全体の決済量を削減するわけです(JSCC を利用した際は、決済の前営業日の 18 時半にまとめてネッティングの上で債権・債務の引受がなされます)。このように取引の債権・債務関係を CCP に集中させ、ネッティングすることをクリアリング(清算)と言います。現在、国債の取引においてクリアリングの対象となっている主体は、JSCC のクリアリングの参加者(清算参加者)である 42 社です*14。現在の国債の取引では、清算参加者同士の取引は基本的にクリアリングされています(一方、この 42 社以外の参加者による取引はクリアリングされません)。大手証券会社は清算参加者ですので、大手証券会社同士だとクリアリングを行いますが、例えば、大手証券会社が、清算参加者ではない地銀や生保などと取引を行うと、クリアリングがなされません。これまで決済リスクについて、主に国債の取引における決済までの期間および金額という2 つの観点から議論をしてきましたが、決済リスクを縮小させる方法はこれ以外もあります。決済に伴うリスクには、債券の受け渡しとお金の受け渡しのタイミングが異なることから生じるリスクもあります。例えば、読者が筆者から100 円で 370 回債の購入を約定し、筆者に100 円を支払ったのに、その後、筆者が倒産してしまうことで、370 回債を受け取れないということがあり得ます。そこで、読者が 100 円を支払うタイミングと同時に、370 回債を受け取るという形で、証券の動きと資金の動きのタイミングを同時にすることで、お金を払ったのに証券を受け取れない(あるいは証券を渡したのにお金を受け取れない)という「取りっぱぐれ」を防ぐことができます。このような決済を Delivery Versus Payment の 略 で DVP 決 済 と 言 い ま す。Delivery(証券の受渡)と Payment(資金の受渡)を対応させて同時に実施するという意味合いです。先ほど、T+3 決済の例を挙げて、未決済残高が積みあがることのリスクを説明しました。例えば、本日約定400(出所)日本銀行決済機構局「清算機関(CCP)を巡るグローバルな対応について」2017 年 8 月、図表 1 より作成。6008007009002001,1001,4001,3001,5001,000900300300100 円の支払い国債の受渡600この二つを同時に行う金融機関 A金融機関C金融機関B金融機関 A金融機関C金融機関 A金融機関B金融機関B金融機関Cファイナンス 2026 Jan. 36読者(投資家)国債元々の取引債務引受CCP図表 9 DVP のイメージネッティングの実行CCP国債

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