ファイナンス 2025 Nov. 45講 師演 題はじめにアクセンチュア会社概要保科と申します。どうぞよろしくお願いいたします。この度は貴重な機会を頂戴し、誠にありがとうございます。近年、生成 AI、特に ChatGPT をはじめとした大規模言語モデルの登場により、このテクノロジーに対する社会の関心が急速に高まっております。アクセンチュアでは、様々な企業と協力し、生成 AIの活用方法について多角的に取り組んでまいりました。本日は、その最前線について、お話しさせていただきます。私はアクセンチュアにおいて主に 3 つの役割を担っております。第 1 に、データ& AI に関連するビジネス全体の日本統括。第 2 に、世界に 2 つあるあらゆる業界・業務を対象とするフルスケールの先進 AI 開発拠点の一つである、日本の AI センターの統括を担当しております。第 3 に、東京・麻布十番に所在するアクセンチュアのイノベーション拠点「アクセンチュア・イノベーション・ハブ東京」の拠点長として活動しております。最初に、アクセンチュアについて簡単に紹介させていただきます。アクセンチュアは、グローバルで約 77 万 9 千人の社員を擁する企業であり、日本オフィスにおいても約2 万 7 千人の社員が在籍しております。日本国内ではコンサルティング会社としての認知度が高いかもしれませんが、我々の業務は多岐にわたります。具体的には、システム開発を担う Technology 部門、広告代理店のような業務を行う Song 部門、及びアウトソーシングビジネスを担当する Operations 部門など、様々な部門を有しております。我々アクセンチュアが目指すのは、企業全体の変革であり、その実現のために必要な部門が次々と増加しているのが現状です。特に現在は、生成 AI を活用した企業変革の推進を図っており、その体制への変革が進行中です。様々な企業の全社改革に携わっておりますが、コンサルタントとして外部から企業に関わるだけでは変革が難しい事例が増加しております。そこで、デジタルトランスフォーメーション(DX)、業務変革、IT サービス等の推進を目的としたジョイントベンチャーを顧客企業と共に設立し、変革を進める取り組みを行っております。加えて、包括的パートナーシップ契約を締結し、顧客企業内において DX 変革を主導する人材を300 名育成するなど、変革を促進するための人材育成プログラムを提供しております。過去約 9 年間において、アクセンチュアの日本における社員数は 5 倍に増加し、ビジネス規模も 6 倍に成長を遂げております。特に近年では、生成 AI 領域とデータ& AI 領域がこの成長を強力に牽引しております。現在、生成 AI が話題となっておりますが、AI の歴史を振り返りますと、現在は「第四次 AI ブーム」に相当すると考えております。1960 年前後の「第一次 AI ブーム」、1980 年前後の保科 学世 氏 氏保科 学世(アクセンチュア株式会社 執行役員)(アクセンチュア株式会社 執行役員)社会を変革する 社会を変革する 生成 AI の衝撃生成 AI の衝撃令和 7 年 8 月 20 日(水)開催財務総合政策研究所Ministry of Finance, Policy Research Institute連載セミナー 令和7 年度職員 トップセミナーAI の歴史
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