ファイナンス 2025年10月号 No.719
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くになかくになか島 リ ゾ ー ト の 雰 囲 気 を 満 喫 で き る カ フ ェ 「しまふうみ」ジオパークとしての魅力島時間を贅沢に味わうなら、「しまふうみ」でゆったりと過ごしていただけます。両津港から車で約 40 分。真野湾の穏やかなブルーを眺めながら席に着けば、都会の喧騒を忘れさせてくれる特別な時間が流れます。島の果物で育てた自家製酵母を使い、時間をかけてじっくり発酵させた焼きたてのパン。佐渡バターを贅沢に使ったクッキー。旬の野菜や魚介を彩り豊かに仕上げたプレート。ここでしか味わえない食体験を堪能できます。特に注目したいのが、海のサステナビリティを意識した「佐渡ジオパークプレート」です。ブルーシーフード認証を受けた魚介や海藻を取り入れたこの一皿は、味わいだけでなく未来への想いも込められています。2025 年大阪万博のブルーオーシャンドームでこの取組が発表される予定で、その価値はますます高まるでしょう。テラス席で潮風を感じながら、焼きたてのパンとコーヒーを楽しむひととき。その上質な時間が佐渡の新しい魅力をそっと教えてくれます。佐渡は、まさに地球の記憶を歩くことができる島です。300 万年の営みが描き出した地形は、学びの場であり、貴重な資源であり、そして未来の観光資産としても高い価値を持っています。日本ジオパークネットワークに認定された 47 地域のひとつとして、佐渡は今、国内外から注目を集めております。くと、見慣れた風景が一変します。何千万年、何億年という気の遠くなる時間が創り上げた景観だと知ったとき、私たちの暮らしが地球の営みと深く結びついていることを実感していただけることでしょう。これこそが、ジオパークの最大の魅力です。象徴的な存在が、新潟県最大の湖「加茂湖」です。約 300 万年前、海底の地層が圧縮されて隆起し、大佐渡島と小佐渡島が誕生しました。当時は湖の姿はなく、その後、島から流れ込んだ大量の土砂が二つの島を結ぶ砂州を形成し、加茂湖と古約 2,000 年前の弥生時代には、古砂によって完全に埋まり、現在の国中平野として稲作が盛んな土地へと発展しました。一方の加茂湖は湖として残りました。しかし、度重なる氾濫に悩まされていました。その課題を解決するため、1902 年に湖口を開き海とつなぐ工事が行われました。加茂湖は淡水と海水が混ざる汽水湖へと生まれ変わりました。この変化によって昭和の時代から牡蠣の養殖が盛んになり、今も地域経済を支える重要な産業となっています。佐渡は、日本列島の海岸地形をほとんど有する日本の縮図とも言えます。自然そのものが展示物のような、大地のテーマパークです。景色の成り立ちを知ることで、何気ない風景も格別な価値を持つ体験としてお楽しみいただけます。加茂湖のほかに 3 つほどオススメのスポットを紹介したいと思います。(1)長手岬長手岬は、かつて海底だった場所が隆起して形成された台地です。足元にはゴツゴツとした緑色の岩が広がり、夕陽が海面を染める時間帯には一層の美しさを放ちます。訪れる人の足を自然と止める、佐渡を代表する景勝地のひとつです。が生まれました。は川が運ぶ土■注意事項 山や川、海岸線。その成り立ちに目を向けていただ国中湖国中湖ここここ□□各地の話題連載各地の話題 46 ファイナンス 2025 Oct.◎書体□ 「佐渡ジオパーク」 …指定ロゴ 「佐渡をジオパークに」 …モリサワ 新ゴM (花) ■スタンダードタイプ【認定前・後】共通□□ □ ※□3-2 単色で使用する場合 単色印刷等(モノクロ) 真野湾を見ながらのランチは最高!長手岬 「提供:佐渡ジオパーク推進協議会」

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