等国 債(1 年 超)(注)1. 国庫短期証券の公募発行見込額は、今後の国庫の資金繰りの状況等により変更となる場合がある。2. 「見込」及び「前年同月」の△印は支払超過を示す。3. 見込については、10 億円単位でとりまとめてある。4. 前年同月については、億円未満を四捨五入してあり、計において一致しない場合がある。(参考)1. 日本銀行が国庫短期証券売買オペによって取得した国庫短期証券のうち、償還期日が到来するものの償還額は次のとおりであり、これは対民間収支には計上されない(繰上償還額及び対政府等売却額は控除していない)。日 銀 売 買 オ ペ 分 償 還 額見 込2. 令和 7 年 7 月の国庫短期証券の公募発行見込額は次のとおりである。3 ヶ月 約 3.3~5.3 兆円 ×4 回6 ヶ月 約 2.5~4.5 兆円 ×1 回1 年 約 2.2~4.2 兆円 ×1 回公募発行見込額約 29.0 兆円前年同月前年同月比2,0542,054内訳: 3 ヶ月 約 4.5~4.6 兆円 ×1 回約 4.4~4.5 兆円 ×4 回6 ヶ月 約 3.5~3.6 兆円 ×1 回1 年 約 3.2 兆円 ×1 回国債借入金1-△SPOT 小 計 (4+5)合 計 (3+6)総 計 (7+8)59,40059,280120△ 5,280国 庫 短 期 証 券△ 1,280一 時 借 入 金△ 4,00054,12035,150△ 10035,05040,51318,88740,21419,066299△ 179△ 13,0157,735△ 13,01411,734△ △ 3,99927,49826,622△ 2,57737,727△ 2,9672,867△ 5,54440,594(単位:億円)(4)(5)国 庫 短 期 証 券 等(6)(7)(8)調 整 項 目(9)ます。その議論をするために、国債整理基金を所管している国債企画課と、財政融資資金を所管している財政投融資総括課が調整に参加します。したがって、まず国庫全体で融通し合えないかを探るための場としても四課調整があります。それでもなお、お金が足りない場合には、その不足額をマーケットから調達します。国庫内引受は、発行期間をきめ細かく調整できますので、可能な限り国庫内引受を活用することで、利払い費を抑えられます。国庫課にとって最も優先順位が高い目標は、資金不足に陥ることを避けることですが、その上でどうやって調達コストを最小化するかということも重要です。服部:発行する FB の年限を 3 か月にするか 6 か月にするか、といったことについても、国庫課が関与して決めるのでしょうか。津田:その点は、市場のニーズや動向に応じて、どの年限で(T-Billとして)FB を市中発行するのが適切かといった話になるので、国債業務課が得意とする範疇です。一方で、国庫課の資金繰りとしては、恒常的に資金不足に直面しているわけではなく、3ヶ月ごとの国債償還月などスポットでお金が必要なタイミングがあるため、そのタイミングで調達できれば良いわけです。服部:歳出と歳入が多いタイミングは、ある程度予測できるわけですよね。これは、民間でも短資会社が予測しています。津田:いわゆる「波動」と呼ばれるものですね。図表5 が財政資金対民間収支の月別波動を示しています。ねばならない、という点が問題となります。この調整については、四課調整という会議体でやっています。四課というのは、理財局の中の国庫課と国債業務課、国債企画課、財政投融資総括課です。服部:四課調整はどのような頻度で実施されているのでしょうか。津田:四課調整は毎月実施しています。財政資金対民間収支を出す際に、T-Bill の公募発行見込額を出しており、それは前月の四課調整によって協議をして決めています。服部:国債業務課はどのような役割を果たしているのでしょうか。津田:国債業務課は、T-Bill を含めた国債を市中から調達する業務を担っており、国債市場の需給を踏まえてどの程度発行できるかを見ています。服部:FB の市中発行額は国庫課が決めるのでしょうか。津田:国庫課だけで決めているというわけではないです。国庫の資金繰り上、〇〇円調達したいという要請に対し、足元の国債市場の需給環境等を踏まえて安定的に調達できるかを国債業務課と調整しながら、市中発行額を決めています。また、例えば国債整理基金が何らかの理由で一時的にお金に余裕があれば、それを使って FB を引き受けてもらうということもあります。これを「国庫内引受」といいます。同じように、財政融資資金にも一時的に余っているお金があれば、FB をマーケットに発行せずに財政融資資金に引き受けてもらうという形がとれファイナンス 2025 Oct. 13図表 4 財政資金対民間収支(令和 7 年 6 月中見込)津田夏樹課長に聞く、日本の国庫制度(中編)
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