ファイナンス 2025年7月号 No.716
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佐賀城鯱の門佐賀空港事務所が所在する佐賀市は、佐賀県の県庁所在地として九州北部に位置し、人口は約 23 万人、豊かな自然環境と共に佐賀藩の歴史を色濃く残す地域であり、歴史的・文化的な魅力が溢れる都市です。佐賀空港は平成 10 年 7 月に供用開始となり、当初国内線のみの空港でしたが、平成 24 年 1 月に中国路線(週 1 便)が就航し、平成 25 年 12 月に三池税関支署久留米出張所佐賀空港事務所を開所。また、同月に税関空港として佐賀空港が開港。当初、国際便入港に伴う税関検査のため、三池税関支署久留米出張所から佐賀空港まで約 1 時間かけて職員を派遣していましたが、中国路線の増便、韓国路線や台湾路線も随時拡大され、国際線の入港便が増加していったことに伴い、平成 30 年に職員が常駐化されました。途中、新型コロナウィルス感染拡大に伴い国際線全便が運休するという期間もありましたが、令和 5 年 4 月、台湾路線が再開、以降、韓国、中国路線も再開し、令和 7 年 4 月現在で 3 路線(中国、台湾、韓国)週 10 便が運航しております。佐賀城本丸跡地と佐嘉神社は、佐賀市の歴史的な名所として、地域の文化と伝統を感じることができる場所です。まず、佐賀城本丸跡地は、江戸時代に佐賀藩の中心であった場所で、現在もその歴史的な遺産が残っています。佐賀城はもともと龍造寺氏の居城で整備され、佐賀藩主(鍋島家)の居城として使用されました。現在の本丸跡地には、城壁や濠、そして国指定重要文化財となっている「鯱の門」及び「続櫓」が残り、当時の面影を感じることができます。また、天保 6 年から 9 年(1835 年から 1838 年)に佐賀藩 10代藩主鍋島直正公により建てられた佐賀城本丸御殿については、大正 9(1920)年頃に一部玄関等が解体されましたが、平成 16 年に当時の工法で復元し「佐賀城本丸歴史館」としてオープン、一帯が佐賀城公園として整備され、四季折々の自然と歴史を楽しむことができる場所として、多くの観光客が訪れる場所となっています。佐嘉神社は昭和 8 年に創建され、佐賀の名君であった佐賀藩 10 代藩主鍋島直正公と 11 代藩主直大公をお祀りする神社です。境内には佐賀藩が製造した鉄製カノン砲やアームストロング砲が復元、展示されているめずらしい神社でもあります。あ っ た 村 中 城 を 慶 長 13 年 か ら 16 年(1608 年 か ら1611 年)までの総普請(そうふしん)により、拡張 98 ファイナンス 2025 Jul.○佐賀城本丸跡地と佐嘉神社三池税関支署久留米出張所(佐賀空港事務所) 所長楠本 朋久はじめに佐賀市の見どころ各地の話題連載各地の話題歴史と自然にあふれ、思い出を“さがし”に行く街佐賀市

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