ファイナンス 2025年6月号 No.715
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SPOT *22) 例えば、寒川(2020)でも、「発行当初年限による区分であり、取引発生時点の残存年限に基づく区分ではない点には留意が必要(長期国債、超長期国債も同様)」としています。合計(一般売買+現先売買(国債バスケットを除く))超長期 利付長期 利付中期 割引売買の別(1)売買高(売付額+買付額)(2)売付額(3)買付額(4)差引(売付額-買付額)(1)売買高(売付額+買付額)(2)売付額(3)買付額(4)差引(売付額-買付額)売買高(売付額+買付額)公募地方債… 合計 前月比増減 計 前月比増減 計国庫短期証券等①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買①合計(一般売買+現先売買)②一般売買③現先売買国債バスケット(現先売買)売買の種類(単位:億円)売買の別売買の種類年 / 月国債債券の種類投資家区分都市銀行(長信銀等を含む。)2024/042024/04 地方銀行2024/04 信託銀行・2024/04・2024/04・2024/04(注)紙面の関係上、英語の記載や政府保証債等についてはカットしています。(出所)日本証券業協会報告者1 全協会員2 証券会社(出所)日本証券業協会短期社債等(流通時の取扱額)前月比増減うち非居住者発行分うち非居住者発行分シート番号・・・(A)・・・(B)・・・(C)・・・(D)・・・(E)・・・(F)・・・(G)・・・(H)・・・(I)・・・(J)・・・(K)・・・(L)・・・(a)・・・(b)・・・(c)・・・(d)・・・(e)・・・(f)・・・(g)・・・(h)・・・(i)・・・(j)・・・(k)・・・(l)うと、この統計の区分は、まず、「1 全協会員(=証券会社+特別会員)」と「2 証券会社」に分かれますが、全協会員は英語の大文字(A や B など)で表示され、証券会社は英語の小文字(a や b など)で記載されます。また、全協会員及び証券会社ごとに、(1)売買高(売付額+買付額)、(2)売付額、(3)買付額、(4)差引(売付額-買付額)という順番でシートが用意されています。特に、「差引」は、「売付額-買付額」と定義されており、メディアなどで用いられる買越額と符号が逆である点に注意が必要です。さらに、それぞれの項目について(1)合計(一般売買+現先売買)、(2)一般売買、(3)現先売買が計上されます。したがって、公社債店頭売買高のデータが含まれるエクセルは、解説のシート(日英)を含め、合計 26 つのシートで構成されています。これまでどのように公社債店頭売買高が作られるかについて議論をしてきましたが、ここからは、この統計の特徴について議論していきます。まず、非常に重要な特徴として、国債の区分があります。具体的には、国債については、超長期国債、長期国債、中期国債、割引国債、国庫短期証券に区分されていますが(図表 9)、注意すべきポイントとして、この分類は国債発行時の年限で分類されている点です(図表 10)*22。例えば、図表 10 における「超長期」をみると、「20年利付国債、30 年利付国債、40 年利付国債、15 年変4.1 国債の区分4.公社債店頭売買高の特徴ファイナンス 2025 Jun. 41図表 7 データのフォーマット((A)合計売買高)図表 8 エクセルにおけるシート番号と売買の種類日本証券業協会「公社債店頭売買高」入門

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