ファイナンス 2025年3月号 No.712
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90 ファイナンス 2025 Mar.前述した様々な施策に加えて、都城市はマイナンバーカードについて、デジタル時代のインフラになるとの思いを持って、制度開始時から普及促進に努めてきました。タブレットを活用した申請補助を全国初で導入し、ショッピングセンターにブースを設置するとともに、職場などへの出張申請補助に取り組むなどで、全国トップクラスの保有枚数率を継続してきました。最終的には、申請したいけれども役所に行くことが難しい個人宅への出張を実現するため、申請補助専用車「マイナちゃんカー」も導入しています。マイナンバーカード普及促進を進めるだけではなく、利活用にも積極的に取り組んでいます。民間サービスでオンライン化が進んでおり、自治体の手続きも追随していくものと考えています。その際に重要なの都城市は、宮崎県の県西部、鹿児島県との県境に位置する人口約16万人、面積653.3km2の都市です。都城市は農業産出額4年連続日本一を誇っており、5年に一度開催される和牛のオリンピックとも言われる全国和牛能力共進会で、宮崎牛が内閣総理大臣賞を獲得し続けていること、そして、黒霧島の銘柄で有名な焼酎売上高日本一の霧島酒造があることから、「肉と焼酎のふるさと」と銘打ち、ふるさと納税を通じて市の魅力を全国に発信しており、ふるさと納税受入額は全国最多である過去5回の日本一となっています。また、令和5年度は人口減少対策に取り組み、移住応援給付金や子育て施策の拡充を進めた結果、13年ぶりの人口増を実現することができました。そのほかにも、閉店したショッピングモールをリノベーションした市立図書館やリニューアルオープンし、肉と焼酎の販売拠点となっている道の駅都城NiQLL(ニクル)なども話題となっており、地方創生に積極的な自治体としても知られています。マイナちゃんカー1.都城市の概要2.マイナンバーカード普及促進3.マイナンバーカード利活用道の駅都城NiQLL都城市デジタル統括課・主幹佐藤 泰格各地の話題連載各地の話題DXで拓く地方の未来都城市

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