ファイナンス 2025年2月号 No.711
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連載各地の話題 おわりに「さるく」とは、散歩する、歩き回るといった意味の佐世保の方言であり、「4〇3」とは、アーケードを構成する四ヶ町商店街、佐世保玉屋、三ヶ町商店街の総称です。四ヶ町と三ヶ町にかけて七つの町を跨ぐ全長約1キロのアーケードで一直線のアーケードとしては日本一の長さを誇ります。160店以上の店が出店し、天候に関係なく快適にショッピングやグルメが楽しめるほか、年間を通して様々なイベントを催しており、YOSAKOI佐世保祭りやキラキラフェスティバル、佐世保税務署の街頭キャンペーンもこのアーケードで行っています。アーケードに沿ってすぐそばに、戦時中の防空壕跡をそのまま生かして作られた「トンネル横丁」や昔ながらの店が並ぶ「戸尾市場」など、佐世保の食文化や人情が感じられる買い物スポットもあります。旧日本海軍の拠点として栄えた佐世保。戦後には米海軍基地が置かれ、音楽や食、ファッションなど様々なアメリカ文化がもたらされました。「佐世保バーガー」は、1950年ごろ、米海軍基地から直接レシピを聞き作り始めたのがはじまりとされ、佐世保は「ハンバーガー伝来の地」と言われています。当初は基地の近くに開店しアメリカ人向けに販売されていましたが、その後独自のアレンジを展開し、佐世保流のハンバーガーとして確立され、地元のソウルフードとして多くの人に愛されています。「レモンステーキ」もアメリカ海軍の影響で流行したステーキを日本人の口に合うようにアレンジして生まれた佐世保発祥のグルメです。食べやすい薄切り肉を鉄板の上に置き、焼きあがる直前にレモン風味の醤油ベースソースをかけていただきます。レモン果汁たっぷりの爽やかな味わいが特徴です。東彼杵郡最北端の寒村に過ぎなかった佐世保は、軍港の街として発展し、現在では、長崎県北部の政治、経済、産業及び文化の中心となっています。全国的にはハウステンボスが有名ですが、それ以外にもご紹介できなかった地酒の酒蔵や弓張岳展望台、烏帽子岳など人気のスポットが多数あります。豊かな自然に恵まれた港街、佐世保に是非お越しください。(写真提供:一般社団法人長崎県観光連盟)佐世保市ファイナンス 2025 Feb. 85【さるくシティ4〇3アーケード】【佐世保のグルメ】

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