ファイナンス 2025年2月号 No.711
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連載各地の話題 嬉野市塩田津肥前浜宿(浜中町八本木宿)おわりに江戸時代に長崎街道の宿場町として栄えた「塩田津」(嬉野市)と「肥前浜宿」(鹿島市)は、今でも伝統的な町並みを楽しみながら散策することができます。塩田津は、有明海の干満の差を利用して発達した川港として栄え、重厚な大型町家「居蔵家」が建ち並んでいます。塩田石で作られた仁王像や恵比寿像の石造物などがあり、2005年には重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。肥前浜宿は、佐賀県南西部の有明海沿いに位置し、「浜中町八本木宿」と「浜庄津町浜金屋町」の2つの重要伝統的建造物群保存地区があります。浜中町八本木宿は、酒造などの醸造業を中心に発展し、「酒蔵通り」と呼ばれ、酒蔵見学が楽しめます。管内の酒蔵は、福岡国税局管内酒類鑑評会において、毎年受賞蔵が複数選出されています。特に、2011年にイギリスで行われたIWC(インターナショナルワインチャンピオン)のSAKE部門で、鹿島市にある富久千代酒造の「鍋島大吟醸」が最優秀賞「チャンピオン・サケ」を獲得し、以来、「世界一の酒が生まれたまち」と呼ばれるようになり、全国から注目を集めるようになりました。毎年3月には、「鹿島酒蔵ツーリズム」及び「嬉野酒蔵まつり」が同時開催され、シャトルバスで酒蔵をめぐるなど、多くの日本酒好きが集まり、賑わいを見せています。また、鹿島市のJR肥前浜駅に、駅のホームに直結している日本酒バー「HAMA BAR」があり、全国的にも珍しいスタイルで、列車に乗る直前までお酒を堪能することができます。令和4年9月の西九州新幹線(武雄温泉~長崎)開業に伴い、嬉野温泉駅が新たに誕生するとともに、武雄温泉駅も新しく建て替わり、多くの観光客が訪れています。ご紹介した以外にも、四季折々の自然を感じる御船山楽園(武雄市)や管内を一望できる肥前犬山城(白石町)など、まだまだ見どころ満載です。歴史と風情ある町並みを散策するも良し、温泉や美味しい地酒を堪能するも良し、魅力あふれる武雄税務署管内に是非お越しください。武雄市ファイナンス 2025 Feb. 83肥前浜駅・HAMABAR[写真提供:武雄市、嬉野市、鹿島市、武雄温泉株式会社][伝統的な町並み〜塩田津・肥前浜宿〜][酒蔵]

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