*5」と呼ばれるリチウムイオ□□□□三様連載海外経済の 潮流 しんさんよう国务院关于钢铁行业化解过剩产能 实现脱困发展的意见国务院关于煤炭行业化解过剩产能 实现脱困发展的意见【図表3】鉄鋼の輸出【図表4】太陽電池の輸出□□□□□(元□トン)□□□□□□□□□□(万トン)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□(出所)海関総署□□□□□□□□□□□□(千トン)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□単価輸出量(右軸)□□□□□□□□□□□(ドル□トン)単価□□□□□輸出量(右軸)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□(出所)海関総署この経済対策は投資ブームを誘発し、これまでの高い成長率を前提として生産能力への投資が行われた。しかし、その後世界経済の低迷が長期化したことなどから、中国の経済成長は鈍化し、設備投資の増強によって積み増された生産能力は過剰となった。2013年に国務院が鉄鋼、セメント、アルミ、ガラス、船舶の5業種を過剰投資業種として指定し対処する旨を公表したものの、中国国内の雇用や地域経済へ与える影響が大きかったことなどから、抜本的な改革は実行されず、過剰生産問題の目立った改善はみられなかった。過剰に生産された財の価格は下がり、中国国内の余剰生産品は安価で外国へ輸出された。世界各国からは反ダンピング措置等がとられる*3など過剰生産問題は中国国内に留まらず国外へと広がった。その後2016年の「十三次五カ年計画」などで鉄鋼、石炭の生産能力削減が公表され、生産能力新設の禁止や削減、関連する失業者への支援資金の拠出、地方政府等への監査の強化*4といった対策が行われた。現在、中国は「新ン電池、太陽電池、電気自動車の過剰生産能力について、世界から批判を受けている。政府からの補助金の恩恵を受け、安価に生産された製品が各国へ輸出されている、との認識を各国は持っているためである。なお、中国政府は、不当な補助金等について否定的な立場をとっていることから、本稿において補助金に関する議論はしない。「新三様」の品目についてデータ確認をすると、例えば太陽電池では、2023年以降単位あたり価格が下落している一方、輸出量は増加傾向で、結果安価な製品が輸出されていることが分かる。前述した2013年の鉄鋼における輸出の状況と似通っている。ここからは、過去の過剰生産問題との相違点について述べたい。第一に、政府は本問題を解決するための積極的な関与を行っていない。前述した過去2回の過剰生産時は、政府が積極的に関与し過剰生産問題の解決に導いたが、足下では政府主導による明確な対策を打ち出しておらず、強制力のないガイドラインの改定や業界団体による自主的な合意等の対策にとどまっている。2024年に開かれた中央経済工作会議*6でも「消費を大いに喚起し、投資効果の向上に力を入れ、内需を全目的に拡大する」と需要側に対して言及はあったものの、供給の削減や制限についての明確な言及はなされていない。第二に、私営企業の増加が考えられる。過去の過剰生産問題時は、現在に比べ私営企業に対する国営企業の割合が大きく、例えば、人員の再配置や工場の移転”2016年2月4日、“*3) ロイター通信 “鉄鋼貿易:コラム:忍び寄る中国発「鉄鋼貿易戦争」の影”2016年4月8日*4) 国務院 “年2月5日*5) 中国の輸出を牽引する新たな3品目のこと*6) 景気・経済の現状認識と翌年の経済運営について議論する会議3.足下の過剰生産問題ファイナンス 2025 Feb. 61コラム 海外経済の潮流 154”2016(1)世界各国の懸念(2)過去の過剰生産問題との相違点
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