□□□□□SPOT図図□□□□□□□□□□□□銃銃規規制制にに関関すするる献献金金状状況況((千千ドドルル))□□図3.12:銃規制に関する献金状況(千ドル)銃銃規規制制(注)2022年は6月9日まで判明分データによる。(注)□□□□年は□月□日まで判明分データによる。□(出典)OpenSecrets(2022)に基づき、筆者作成(出典)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□銃銃所所持持のの権権利利銃銃所所持持のの権権利利++銃銃産産業業これまでサーベイに基づく記述統計から分断を観察してきたが、経済学者たちはモデルや実験を用いて、より立体的に分断を理解しようとしている。マティアス・ポルボーン(Mattias Polborn、ヴァンダービルト大学)らは、従来、単一の軸から考えてきた政治の枠組みが、複数の軸の上で争うように変わっているという視点から分断を考察している(Krasa and Polborn, 右を表し、その軸上で政党が争うことを想定していた。ポルボーンらは、縦軸の所得の軸に加え、横軸として文化的なイデオロギーとしてのリベラル―保守の軸を加えた二次元モデルを考案している。このモデルで従来の一次元の争いを表すと、横にフラットの党派間を分離する線となり、共和党と民主党の対立軸は所得であり、減税か再分配かという争いとなる。二次元の党派間競争とは、図3.13(a)の示す通り、この線が縦になりつつある中途段階を考えることである。この傾斜を増しつつある世界では、所得にも増して、文化的なイデオロギーが政党への支持を左右するようになる。民主党側でいうと、高所得の者が減税をあまり言わなくなり、イデオロギーに基づいて、民主党を支持するようになる。その結果、イデオロギー的に純化した民主党への反発から、貧しい白人たちは共和党をこのため、現在、進められているのは、ファイナンスの透明性の向上を図る取組みである。OpenSecretsは、the Center for Responsive Politicsが、州レベルでの政治資金に強いNational Institute on Money in Politicsと組んで立ち上げた、超党派を標榜するキャンペーン・ファイナンスのデータベースである。図3.12はOpenSecrets(2022)に基づき、銃規制派、銃所持を権利とする派、銃産業からの献金額の推移(銃所持を権利とする派に銃産業からの献金額を加算)をみたものである。数十年の歴史があるナショナルライフル協会(NRA)などの権利派や銃産業に比べ、規制派の献金は明らかに見劣りしている。銃規制は万人に裨益する公共財の性格を持ち、そのための献金は過少供給されている。献金の受領議員(1989‐2022年累計)のトップ5はいずれも共和党議員(スティーブ・スカリース下院院内総務、テッド・クルーズ上院議員、ロン・ジョンソン上院議員、ジョン・コーニン上院議員、ケビン・マッカーシー前下院議長・引退)であった。ギャラップの調査によると、銃規制の強化を求める者は過半(56%)を占め、現状維持(33%)、緩和(10%)を求める者よりも多く(2024)、献金の共和党への偏りは、平均的民意と共和党の乖離を示唆するひとつの傍証ともなるものである。このようにデータベースは有用なものであるが、限界もある。政治的な結果に影響を与えることを目的としつつも、資金源が明らかにされていない、ダークマネーといわれる支出が存在する。501(c)(4)などの政治的に活動的な非営利団体は、選挙に影響を与えるために支出する場合でも、寄付を明らかにする法的義務がないのある。OpenSecret(2023)によると、中間選挙のあった2022年で、このようなドナー不明の資金は、民主党で316百万ドル、共和党で263百万ドル、超党派で35百万ドルにものぼったという。図3.11: 民主党候補の勝利のしやすさ(縦軸)と資金的優位性(横軸)の関係 40 ファイナンス 2025 Feb.(2)分断の立体的把握2014)。従来のモデルでは、ひとつの軸(所得)で左(出典)Ferguson, et al.(2015)
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