ファイナンス 2025 Jan. 94財務総合政策研究所(以下、「財務総研」)では、年4回程度、「フィナンシャル・レビュー」(以下、「FR」)という学術論文誌を編集・発行しています。今月のPRI Open Campusでは、2024年8月に刊行された、「AIの発達やパンデミック後の経済社会と税制」をテーマとしたFR第157号について、責任編集者を務めていただいた森信茂樹先生にインタビューを行い、本特集号の問題意識や、それぞれの論文の読みどころなどについて、「ファイナンス」の読者の皆様に、わかりやすく紹介していきます。[プロフィール]森信 茂樹東京財団政策研究所研究主幹、(一社)ジャパン・タックス・インスティチュート代表理事京都大学法学部卒業後、大蔵省入省。主税局総務課長、東京税関長、財務総研所長を歴任。この間、東京大学、大阪大学、プリンストン大学で教□をとり、大阪大学にて博士(法学)を取得。2006年に退官し、中央大学大学院法務研究科教授などを経て、2018年より現職。主な研究分野は租税政策、租税法、財政政策。財政・経済の諸問題について、第一線の研究者や専門家の参加の下に、分析・研究した論文をとりまとめたものです。1986年から刊行を続けており、2022年12月には通巻第150号を迎えました。コラム フィナンシャル・レビューとは1. 本特集号を企画・編集するに当たっての動機や問題意識財務総合政策研究所 総務研究部 主任研究官 大西 宏典財務総合政策研究所 総務研究部 研究員 伊藤 菜々子森信先生には、2020年6月刊行のFR第143号(特集「デジタル経済と税制の新しい潮流」)でも責任編集をご担当いただきましたが、当時から4年が経つ中で、経済・社会がどのように変化してきているのか、また、それらの変化に対応する上で、税制にはどのような課題があるのかについて、お考えを教えてください。FR第143号では、デジタル経済の発達によって変化する経済活動と税・社会保障とのミスマッチに対して税制がどう変わっていくべきか、というテーマを特集しました。本特集号では、AIの発達とパンデミックの発生など、新たな変化も踏まえた税制の対応をテーマにしていますが、第143号と本特集号は一連の内容であり、経済のファンダメンタルズが急速に変化していく中で税制がどう対応していくべきか、という共通の問題意識に基づいて企画・編集を行っています。デジタルやAIの発達がもたらした変化は様々なフィナンシャル・レビュー「AIの発達やパンデミック後の経済社会と税制」の見所責任編集者 森信茂樹先生に聞く39PRI Open Campus~財務総研の研究・交流活動紹介~連載PRI Open Campus
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