ファイナンス 2025年1月号 No.710
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ファイナンス 2025 Jan. 18飯田 私も別の国で似たような経験があり、とても印象に残っていますね。グローバルの第一線で活躍する投資家はもちろん、金融プロフェッショナルたるJGB・GXプロモーターの担当者と接して、その広範な知識や物事の見方を伺い知れることも、貴重なことだと感じています。平野 多くの海外IRを経て、学び・成長につながったと感じることはありますか?飯田 経済・政治・金融マーケットの情勢を常にキャッチアップするのはもちろんですが、的確に理解する・伝えるための英語スキルを研鑽することも、とても重要だと痛感しています。受け手である投資家が「いま」何を知りたいか、そして国や地域、投資主体によって投資の前提となる背景・事情は異なるため、先方の理解したいことに限りなく近く寄り添えるよう、相互のコミュニケーションは不可欠です。こうした積み重ねが、少しでも投資家層の拡大や長期安定保有に貢献するIRにつながればという思いで、日々取り組んでいるところです。山田 コミュニケーションは本当に重要です。私は某国のホテルで、「ダブルベッドに無料アップグレード可能」と言われたのでお願いしたところ、部屋で「二段ベッド」が待ち構えていたことがあります…。“Double-decker bed”か“Bunk bed”(いずれも二段ベッド)を私が“Double bed”と聞き間違えたのか、あるいは何かの手違いか──やるせない気持ちで、近くなった天井を眺める夜でした。山内 身をもって痛感されていますね(笑)。自身の成長という意味だと、マーケットや英語の話に限らず、あらゆる国・地域への訪問やコミュニケーションを通じて、様々な文化への理解が進むのも良いことですよね。出張中、日本企業の某カップ焼きそばを買った時の話ですが、お湯を捨てる際にペラっと剥がすフタの部分、何と記載されていたと思います?一同 ?左から、山田・平野・山内・飯田官民連携による国債保有者層の多様化に向けた取組JGB・GXプロモーターと日本国債IR山内  “Turbo Drain system”です。仰々しい表現に思わず笑っちゃいましたが、「湯切り」付きの便利なフタは日本以外で一般的ではないのかと驚きました。気になってカップ麺や焼きそばの発祥を検索するうちにすっかり麺が冷めてしまい、いろいろな意味で“Cool Japan”を味わった瞬間でした。平野 (笑)。その他、皆さんを見ていて必要だと学んだのは…やはり体力、でしょうか。山田 そうですね。アメリカ出張の際は、タイトなスケジュールにフライトの遅延も重なり、4都市目のサンフランシスコの空港に到着できたのが深夜12時過ぎでした。さらにタクシーもなかなか捕まらず、1時間以上空港で待つことになりました。翌日も早朝から面談が控えていたのでハードでしたね。飯田 気候や食文化も異なるので、どうしても体力は削られますよね。私もアメリカ出張時はハンバーガーばかりで結構胃がもたれ、胃にやさしい和食が恋しくなりました。山田 あれ、飯田さん帰ってきてすぐ一緒に二郎系ラーメン行きませんでしたっけ…? 胃に追い打ちをかけましたね。一同 (笑)。特集

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