ファイナンス 2024年12月号 No.709
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◉ 「伝統的酒造り」の こにししんうえもん「伝統的酒造り」のユネスコ無形文化遺産登録に向けた取組シンポジウムの開催や ALT(小中学校等の外国語指導助手)等を通じた広報を実施蒸きょう日本語出典:文化庁ホームページ2保持団体会長:小こうじ菌(国菌)英語並行複発酵を行っており、水以外の物品を添加しないこと等もろみ管理日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会(令和3年4月16日 設立)米などの原料を蒸すこと手作業で伝統的なこうじ菌を用いてバラこうじを製造すること令和3年12月「伝統的酒造り」を登録無形文化財に登録令和5年3月 ユネスコ事務局に提案書を再提出(令和4年3月当初提出)令和6年6・9月 ユネスコ評価機関会合令和6年11月 ユネスコ評価機関による評価結果公表令和6年12月政府間委員会において代表一覧表への「記載」が決定(登録決定)ユネスコ無形文化遺産登録までの経緯登録無形文化財登録日本の「伝統的酒造り」の紹介動画令和6年12月5日(日本時間)、パラグアイで開催されたユネスコ政府間委員会において、日本から提案していた「伝統的酒造り」について、ユネスコ無形文化遺産への登録が決定された。「伝統的酒造り」とは、伝統的なこうじ菌を用いて、近代科学が成立・普及する以前の時代から、杜氏・蔵人等が経験に基づき築き上げてきた酒造り技術のことで、日本各地の自然の特徴や気候風土を反映する形で発展を遂げ、日本酒、焼酎・泡盛、みりんなど様々な種類の酒が生み出されている。これまで、国税庁では、ユネスコ無形文化遺産への登録に向けた取組として、文化庁や「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術の保存会」等と連携し、「伝統的酒造り」シンポジウムを国内外で開催したほか、ALT(小中学校等の外国語指導助手)等を通じた広報を行ってきた。ユネスコ無形文化遺産への登録をきっかけに、国内外の文化との交流・対話の促進や、「伝統的酒造り」を含む日本の魅力の世界発信につながることが期待される。1登録要件こうじ造り西新右衛門氏 8 ファイナンス 2024 Dec.ユネスコ無形文化遺産登録について

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