ファイナンス 2024 Sep. 57 まちネットの事業「コトウランドリーム」野外ステージでのライブ琴浦町4. 人口減対策の一手! 5.おわりに琴浦町には人口減少に伴う担い手不足という課題を、住民自身の手により解決しようとする個人や団体による活動が、ここで紹介しきれなかったものも含め、たくさんあります。また、住民の力に関係人口という町外のマンパワーも加え、行政も力を合わせて、関係人口の活躍そのほか、茅葺屋根の古民家を農家民宿として運営するNPO法人琴浦立子谷ふるさとプロジェクト、約1ヘクタールのひまわり畑を満開にし新たな名所として定着させた琴浦町農業青年会議、中山間地域の活性化や交流を通じたシビックプライド醸成を目的に様々なイベントを開催するコトウラ3区など新しい地域活性化グループが活動をはじめています。これら住民団体の交流や連携による地域活性化を図るため「琴浦まちづくりネットワーク(まちネット)」が活動しています。まちネットは町内の16団体が加入し、住民参画による地域活動のサポート役として中心的役割を担っています。プレーヤーも生まれてきました。20年以上使用されていなかった野外ステージ施設を住民ボランティアの手で復活させ開催したライブや、地元の夏祭りを盛り上げるため個人で開催したライブなど、町内で20回以上の音楽イベントを継続的に開催する古着屋さんは音楽を通した地域活動で町を元気にしています。米子市内のジム経営者による琴浦町初のキックボクシングイベントも開催されました。キックボクシングの大会とあわせて多数の飲食店が出店。県内外から500人以上の参加者を集め琴浦町を盛り上げました。そのほかにも、町を元気にするために気球イベントを計画中の移住者や、自身のモーターパラグライダー事業の立ち上げ準備を兼ねて砂浜整備を行い、海岸の3.個人でも地域づくり地域を元気にしたいという思いから個人で活動する保全と高校生のビーチバレー活動を支援している移住者など、元気な移住者による地域活性化も進みつつあります。地域の担い手不足という課題解決のため、移住定住者の拡大に加えて、地域と多様に関わる「関係人口」の創出にも力を入れています。田舎で短期間働きたい都会の若者と人手不足で悩む地域の事業者のマッチングへの補助事業や、副業人材により都市部のマーケティング調査等企業の課題解決を図る副業人材活用事業を実施。役場業務でも副業人材を活用し、保育現場の離職防止対策の行政課題解決を行っています。そのほか、都市と町内の若者がオンラインミーティングでつながりを作る「コトトーク!」、まちづくりに関わる方を関係人口として認定する「コトウラファンサポーター」、学生の就労体験型インターンシップに定住体験を加えた「つながるライフスタイル」等の関係人口事業を展開しています。
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