ファイナンス 2024年9月号 No.706
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POLICY RESEARCH INSTITUTE, Ministry Of Finance, JAPANPRI Open Campus ~財務総研の研究・交流活動紹介~ 35過去の「PRI Open Campus」については、 財務総合政策研究所ホームページに掲載しています。https://www.mof.go.jp/pri/research/special_report/index.html*2) 韓国では、2007年に財政の全てのプロセスをオンラインで行い、国家財政情報を連結・分析する統合財政情報システムを構築。当該システムを用いて、国家財政計画の策定、予算編成、予算執行、国の財務諸表の作成、決算、成果評価等を行っている。プロフィール財務総合政策研究所 総務研究部 総務課長 川本 敦2004年財務省入省。世界銀行シニアエコノミスト、総合政策課政策調整室長、国際局資金管理室長等を経て、2023年7月より現職。財務総合政策研究所 総務研究部 国際交流課長 田畠 秀高2005年財務省入省。在ニューヨーク総領事館、関東財務局等の勤務を経て、2023年7月より現職。財務総合政策研究所 総務研究部 国際交流課 国際交流専門官 織田 史郎1994年北陸財務局入局。2004年より財務省国際局勤務。JICAベトナム事務所、アジア開発銀行研究所等の勤務を経て、2023年7月より現職。財務総合政策研究所 総務研究部 国際交流課 企画調整係長 福本 満2019年東京税関入関。港湾、空港官署勤務を経て、2023年7月より現職。【PRIセミナーの様子、写真左がウォン・シニアフェロー】財務総合政策研究所 52 ファイナンス 2024 Sep.(2) 財務総研主催国際会議(TFF)参加とPRIセミナー(2024年6月5日〜7日)財務総研は、6月5日及び6日にIMF財政局及びADBIと開催したTFFに、KIPFのウォン・ジョンハク・シニアフェローをカントリーゲストとして招聘しました。また、翌7日のPRIセミナーにおいては、ウォン・シニアフェローから、「韓国の財政運営と政策評価」をテーマに、1997年のアジア通貨危機を契機として予算編成において支出分野別に財源を事前に配分するトップダウン手法を採用したことや、成果管理制度やデジタル予算会計システム(dBrain)*2の導入等の取組みについて背景を含めて丁寧にご説明頂き、財務総研幹部との間で活発な意見交換が行われました。4.今後の交流について財務総研としては、隣国かつ少子化等の共通課題を有する韓国の研究機関との間で経済状況や財政政策等の違いについて、互いに理解を深める関係を継続的に有することは有益であると考えています。本年6月25日に行われた日韓財務対話において、両大臣は、主要な共通の構造的課題としての少子化問題に対処するための政策対応を共有しました。一方で、新たにMOIを締結したKIPFとの間では、まずは、インフォーマルな形で少子化等の共通課題について両国の研究者同士で意見交換を行うこととしています。財務総研としては、こうした機会を捉えて双方の活動状況を報告する他、双方の主催する国際会議への招聘、往来時の意見交換といった水平的交流を通じて、両機関ひいては両国にとって有益な関係を築いていきたいと考えています。(以 上)

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