ファイナンス 2024年8月号 No.705
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ファイナンス 2024 Aug. 17(注)文中、意見に係る部分は全て筆者の私見である。(参考文献)唐鎌大輔(2022)「『強い円』はどこへ行ったのか」日経プレミアシリーズ,P.107厚生労働省「令和5年版厚生労働白書」地域における賃上げ事例の紹介及び賃上げの動向 6.おわりに賃上げが2024年だけに留まることなく、持続的・構造的な賃上げや賃金と物価の好循環につながっていくためには、設備投資や人的資本投資の強化、労働移動の活性化などを通じた更なる生産性の上昇により、企業の付加価値が向上し、賃上げの原資となる企業収益が高まることが必要となる。今後の賃上げの広がりについては、様々な経済指標を注意深く確認していく必要がある。その際、生産性の向上、人手不足の中での人材確保、など賃上げの背景を確認していくことも重要な視点である。

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