大村寿司へこはずしおこし参考文献・資料広報おおむら2023年大村市要覧長崎税関のあゆみ 50年史写真提供大村市(6) コミュニティーパーク「Gruun(グルー(7)特産品ン)おおむら」日本初のキリシタン大名、世界初の海上空港など、大村が事始めとなったものがいくつかありますが、1952(昭和27)年に全国で初めてモーターボートレースが開催された「競艇発祥の地」でもあります。競艇事業として、過去最高売上額の更新及び3年連続売上日本一を達成しており、福祉や教育事業、道路、インフラ整備に寄与しています。モーターボートレース場開設70周年を迎え2022(令和4)年11月に新たな多世代間の交流拠点として、県内最大規模のスケートボードパークや全天候型ボルダリング施設、インクルーシブ遊具等を整備したコミュニティーパーク「Gruun(グルーン)おおむら」が整備されています。「大村寿司」は、室町時代に戦に敗れ領地を奪われた大村純伊が、反攻して領地を奪還した際に、領民らがそれを祝うために押し寿司を作り供したのが起源とされています。領民が、領主を迎えるための食事の用意に取りかかったが、食器が十分そろわないため、もろぶた(木製長方形の浅い箱)に炊きたてのご飯をひろげ、その上に魚の切り身、野菜のみじん切りなどをのせて押さえたものを食前に供し、将兵たちがこれを脇差しで角切りにし、手づかみで食べたのが大村寿司の起こりと伝えられています。「へこはずしおこし」も領主の大村氏を起源とするもので、米を蒸して乾燥させたものを煎り、自家製の水飴をまぶし黒砂糖を入れて作られたものです。創業は1679年(延宝7年)で、名前の由来は、お殿様が、このおこしを食べたとき、あまりの美味しさに「へこ(ふんどし)」が外れたのも気づかずに食べ、みんなに笑われたと言い伝えられていることからです。食べ物以外では、「松原包丁、松原鎌」が500年の伝統と、切れ味と粘り強さを備えた極上の手打ち庖丁として特産品となっています。この記事をきっかけに大村に興味を持っていただけましたら、出張や旅行の際にぜひお立ち寄りいただき、この魅力を感じていただければ幸いです。5 おわりに一昨年2022(令和4)年に税関は発足150年を迎えましたが、貿易に携わる官庁として、この大村が450年前から長崎での海外貿易の起源にゆかりがあり、現在では空の港となっていることに特別な縁を感じます。大村市は、穏やかな大村湾と多良岳の自然豊かな環境に恵まれ、城下町としての歴史が長く特色のある文化があり、コンパクトな街ながら見どころがたくさんあります。県内外へ地理的・高速交通網によるアクセスの良さ、文化施設、子育て支援や医療体制の充実など幅広い世代が快適に暮らせる生活環境が整っていることが人口が増え続けている要因だと思います。 86 ファイナンス 2024 Jul.大村市
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