ファイナンス 2024年7月号 No.704
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[臥龍梅][興津川][興津川の鮎][黒はんぺん](2)鮎釣りの名所、興津川(3)グルメ前述のマグロや桜えびなどの海の幸はもちろんお勧めですが、ご当地グルメもあります。静岡の郷土料理である黒はんぺんは、青魚を丸ごとすり潰しているので、薄いグレーの見た目をしており、イワシのつみれに近い食感と味わいで魚の旨味を楽しめます。焼いて生姜醤油で食べたり、フライで食べたりするのが主流で、地元飲食店のメニューにもよく見かけます。静岡名物「しぞ~かおでん(静岡おでん)」の種としても白はんぺんとは違った美味しさがあり、主役の一品です。また、珍味であるイルカのタレは、塩漬けにしたイルカ肉を干したもので、ビーフジャーキーのように味付けされたものです。諸説あるようですが、「タレ」はたれ漬けのタレではなく、垂らして干す「垂れ」からだとも言われています。イルカ料理は独特な食感と臭みがありますが、タレはそれが気にならない程度でお酒のお供になど初心者にもお勧めできます。の庭で毎年2月から3月にかけて、少し遅咲きの美しい梅が見頃となります。この臥龍梅は、静岡の名酒銘柄にもなっています。東海道17番目の宿場町として知られる「興津宿」は、歌川広重の「東海道五十三次」にも題材として用いられ、そこに描かれているのが興津川です。興津川は清水区を流れる全長52キロメートルの二級河川です。清流として知られ、静岡県の鮎釣りの名所です。毎年5月、本年も静岡県内のトップを切って鮎漁が解禁されました。ここで釣れる鮎の姿と味の良さには定評があり、遠方からも多くの鮎釣り師が集まると聞きますが、個人的には食すことが専らで釣りには興じていませんので、鮎釣りの醍醐味などをお伝えできないのが残念です。 80 ファイナンス 2024 Jul.

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