*1) 本稿の内容は全て筆者の個人的見解であり、財務省および財務総合政策研究所の公式見解を示すものではありません。*2) 詳細は以下URL参照。https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2022/seisansei_report.html*3) 輸出入申告データを活用した共同研究について、詳しくは財務省広報誌「ファイナンス」令和5年3月号の「PRI Open Campus」及び財務省HPの*4) 財政経済理論研修について、詳しくは「ファイナンス」令和5年1月号の「PRI Open Campus」をご覧ください。以下URLをご覧ください。https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/kyoudou/index.html財務総合政策研究所 総務研究部 主任研究官 米田 泰隆財務総合政策研究所 総務研究部 連絡調整係員 浅井 麻初財務総合政策研究所 総務研究部 研究員 林 奈津美(本稿における執筆者の肩書は、2024年3月末現在)財務総合政策研究所 総務研究部 総務課長 川本 敦財務総合政策研究所 総務研究部 総括主任研究官 鶴岡 将司1 内外経済等に関する経済データを用いた研究2 輸出入申告データを活用した共同研究財務総研では、2022年春から輸出入申告データを活用した共同研究*3を実施しています。その共同研究において、経済学の専門家であり行政にも身を置く研究官が、外部の先生方と財務省職員の橋渡しになっています。3 財務省職員に対する研修および研究指導毎年4月から6月に行われる財政経済理論研修*4では、研修生の論文執筆や学習などに関する相談に乗り、指導や助言を行います。財務省内部に在籍している身近なアドバイザーとして、財務省職員の内外財政経済の知識向上に寄与しています。研修期間以外の場面でも、財務総研の職員にとっては、日頃の研究活動が八方塞がりになった際の良き相談役という側面もあります。さて、ここまで財務総研の研究官とは一体どういった職員なのかということについてご説明しました。経済の専門家である研究官たちは、どのような形で財務総研の業務に関わっているのでしょうか。まずは約3年間財務総研で研究官を務められている桃田研究官、吉元研究官のお二人にお話を伺い、実際の業務の様子をみてみましょう。 50 ファイナンス 2024 Jun.PRI Open Campusでは、~財務総研の研究・交流活動紹介~と題し、財務総合政策研究所(以下、財務総研)の活動について、毎月様々な観点からご紹介しています。今月のPRI Open Campusでは、アカデミアで一定の経験を有する財務総研の職員「研究官」について焦点を当ててご紹介したいと思います。*1まず、財務総研における「研究官」とは、どのような職員を指しているのでしょうか。財務総研には、財務省採用の職員に加え、全国から集まる財務局や税関、国税局等の地方支分部局出身の職員、民間企業等出身の研究員など、多種多様なバックグラウンドを持つ職員が在籍しています。この中でも、経済の専門家として、財務省に知見の共有や研修および研究指導への参画を行うために、財務省の任期付職員として在籍している経済学の研究者たちを「研究官」と呼んでおり、経済学のプロフェッショナルとして財務総研の研究活動の場で活躍しています。次に、研究官の具体的な業務内容をご紹介します。研究官の専門分野に応じて、財務総研での様々な研究活動に参画します。例えば、2023年6月には「生産性・所得・付加価値に関する研究会」報告書*2が公表され、研究官も執筆者に名を連ねています。32財務総研で働く経済学の専門家たち~財務総研の研究活動を支える「研究官」~・「日本経済と資金循環の構造変化に関する研究会」を開催しています財務総研で働く経済学の専門家たち 〜財務総研の研究活動を支える「研究官」〜
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