ファイナンス 2024年5月号 No.702
83/88

ファイナンス 2024 May 79須崎海岸源氏ヶ駄場四国カルストと乳牛(写真提供:八幡浜市、伊方町、西予市)当時は、珍しい鉄筋コンクリート造りで、関東大震災以前の鉄筋コンクリート造の大型灯台としては日本最古のものです。車で乗り入れ可能な終端には、駐車場が設置され、そこから約2kmの樹生林の間を縫うように舗装された遊歩道を約20分歩くと灯台に着きます。遊歩道は舗装されていますが、そこそこのアップダウンがあり、訪れる際には、運動に適した服装と靴がおすすめです。なお、晴れた日には、豊予海峡を隔てて九州が遠望可能で、夕暮れになると海に溶けていく夕日を見ることができ、日中とは違ったロケーションに変わります。平成29年4月には初点灯から100年目を迎え、さらに、同年6月28日には、国の登録有形文化財として登録されました。海抜0mから1,403mの標高差の中に、リアス海岸、盆地、河成段丘、カルスト台地が存在し、多様な自然環境に恵まれています。そのうちの一つ、須崎海岸には、火山灰が固まってできた「凝灰岩」という名前の岩石が、縦じまの地層をつくっています。また、凝灰岩の地層に含まれる石灰岩の中から、4億年程前の原始的なハチノスサンゴの化石が見つかっており、日本列島誕生の鍵を握るとも言われている「黒瀬川構造帯」の一部となっています。四国西予ジオパーク平成25年9月、西予市の全域が日本ジオパークネットワークへの加盟認定を受け、四国西予ジオパークとして認定されました。大野ヶ原の高台に広がる源氏ヶ駄場からの眺望は素晴らしく、晴れた日には、豊後水道まで望むことができます。これからの季節、旅行やドライブ・ツーリングで四国・愛媛にお越しの際には是非、お立ち寄りください。大野ヶ原四国カルスト県立自然公園は、福岡県の平尾台、山口県の秋吉台と並ぶ「日本三大カルスト」の一つです。高知県境と愛媛県境に位置し、白い石灰岩が点在するカルスト特有の景色が望める場所で、西端に位置する当署管内の「大野ヶ原」(西予市野村町)は、標高1,403mの台地で、草原には、「カレンフェルト」と呼ばれる凸凹の地形が見られます。民家、牛舎、サイロなどが目立ち、ペンションや喫茶店があるため、行楽シーズンには観光地として、真夏には避暑地として多くの人で賑わいます。おわりに八幡浜市の南部にある八幡浜市民スポーツパーク内にはJFC(日本自転車競技連盟)公認のマウンテンバイクコースがあり、毎年5月には「やわたはま国際MTBレース」の開催や、西予市にある宇和米博物館(旧宇和町小学校)では、109mの木造廊下を使った雑巾がけの速さを競う雑巾がけレース「Z-1グランプリinせいよ」が開催されるなど、海、山と自然が豊かな地域に加え、まだまだ紹介しきれていない魅力的なスポットや名所、美味しい食べ物がたくさんあります。八幡浜市

元のページ  ../index.html#83

このブックを見る